10年残る仕事・・・

12月11日(金)、教師としてあと何回このような体験ができるであろうか?

今日、3年生美術選択者が、勿来の関近くにある「交流スペース勿来」に壁画を描かせてもらいにいきました。

 

数ヶ月前、当施設の方から校舎を共にするくぼた校へ提案がありました。

そこで、一緒にやろうではないかと、本校美術班にくぼた校の分校長先生からお声がけいただきました。

本校の美術講座は今年度で終わります。私たちは勢い立ちました。

ほとんどの子どもたちが地元に就職します。もし作品が良いものであれば、将来自分の家族を連れて見に行くことができる。

「あれ、お母さんたちが描いたんだよ」と言って・・・。

全員でデザイン画を描き、そこから2人の少女が描く作品を選びました。この一年、誰もが個性的な創作活動をしてきました。

中でも彼女たちの作品は秀逸です。しかし教室の黒板ほどもある壁面に思い通りの絵が描けるのか、当日朝、不安の表情が浮かびます。

いざ「キャンバス」に立ち向かいます。彼女たちに何かが降りてきたように、下絵なしでぐんぐんと筆を運んでいきます。

しかも他の子どもたちへ色づくりやペイントを指示しながら。

実は私も不安でした。もし適当なものになってしまったら、きっと後には残らないであろうと。しかしそれは杞憂に終わりました。

14:00完成です。あのちっぽけな画用紙に描かれた作品が、コンクリートの巨大な壁面に再現されていたからです。

声をかけてくれたくぼた校の先生方、それに応えて10年残る仕事に立ち向かった子どもたち。

私はこのような1日が生きている間に何度訪れるのかと感じるほど素晴らしいものでした。