演劇によるコミュニケーション教育(最終回)

12月16日(金)

約1ヶ月ぶりにPAVLIC(パブリック)様にお越しいただきました。

本日、2学年の「演劇によるコミュニケーション教育」第3回目(最終回)です。

「皆さんお久し振りです。僕たちのこと覚えていましたか?」

「もちろんです!」

 

最終回のテーマは「チームワークを発揮して、“うらら”をイスから立たせよう!!」です。

前回までジェスチャーでの表現を行いましたが、今回は「セリフあり」の演劇です。

イスに座って本を読んでいる“うらら”を何とかイスから立たせるようなストーリーを8つの班に分かれ考えました。

ちなみに“うらら”はパブリックの劇団員でリクエストに応じて何でも演じてくれます。

ストーリーが出来上がったら実際に演技の練習です。

外から見ていると、演技なのか素なのか分からないほど熱の入った話し合いが行われていました。

 

いよいよ発表です。

映画館で「すみません、座席間違ってませんか?」

見知らぬ客“うらら”はなんだかんだ理由をつけて立とうとはしません。

結局、制限時間の90秒が過ぎ、ミッションクリアとはなりませんでした。

遊園地で「そのベンチ、ペンキ塗り立てです!」

友達が一緒に着替えに行こうと誘っても、ペンキを塗ったおじさんが注意しても立たせることはできませんでした。

自宅への怪しい宅配業者が訪問。

母親の“うらら”が立ち上がることはありませんでした。

電車の中にて目の前でお年寄りが「席をゆずってくれ」とお願いしましたが、無理でした。「あなたが譲ればいいでしょ!」

老人ホームにて孫たちが祖母“うらら”に会いにきましたが、あと少しのところで制限時間がきてしまいました。

こちらもお年寄りの「席譲れ」作戦でしたが、無理でした。

警備員“うらら”が上司から1億円を守るよう指示を受けました。

しかし結局強盗にやられてしまい、立ち上がることはありませんでした。

入院患者の容体が急変し、医師“うらら”に治療を求めましたが「研修医にまかせろ」と立ち上がる気配はありません。看護師が心揺さぶる熱い思いを伝えるが残念ながら時間切れ。

全8班、いずれも“うらら”を立たせることはできませんでした。

 

「価値観や考え方が違う人と向き合うのは面倒だけど、自分と考え方や価値観が似ている人とだけしか関わらないのでは自分の世界は広がらない。面倒かもしれないし、思いは通じないかも知れないけど、相手と向き合って関わろうとすることが大事。クラスの人たちだって一人ひとり価値観や考え方は違うよね。誰とでも仲良くなることは無理だけど、必要なときに必要な相手と協力できるようになってね。」

生徒たちは講師からの最後の話を真剣に聴いていました。

パブリックの皆さん、ありがとうございました。