学校生活
3月10日(水)、昨夜本校の警備員さんから、火力発電所近くで河津桜が咲きほこっているから見てくるといいよ、と声をかけてもらいました。
河津桜とは、1972年に静岡県河津町で発見された2月上旬から咲き始める早咲きの桜だということです(河津町観光協会ホームページを参考にさせていただきました)。
桜の盛りは10日から2週間程度。一斉に花を開かせ、一斉に舞い散る・・・。その華麗さや儚さが詠われることもあるほどです。
ところで以前、若松商業高校に勤務している頃、校長先生が折に触れ、桜の強さを子どもたちに話していたことを思い出します。
短期間に咲きほこる桜、それ以外の長い長い月日をかけて、懸命に、じっくりと、ひそやかに、エネルギーを蓄えます。そしてそのパワーを春一斉に解き放つのです。
僕たちの一日は平凡です。でもその誠実な生活の積み重ねが、「満面の笑み」をもたらします。それを楽しみに今日も歩こうと思います。
学校にいきづく木々たちも、蓄えたエネルギーを蕾みに結集しつつあります。


学校生活
3月9日(火)、今週は50分授業です。昼休みは12時45分から・・・。午前中にはすでにお腹の虫が鳴いたりしませんか。
人によっては休み時間にお菓子を食べたり、お弁当を少しつまんだりと工夫している人もいるでしょう。
私の通った高校にはいわゆる学食がありました。ただ1度しか利用した記憶がありません。
そもそも好き嫌いが激しかったし、混んでいたから、時間がかかって昼休みが短くなることが嫌だったのかもしれません。いつも弁当を持って行きました。
ところで弁当とはそもそも「都合のよいこと」という意味の中国語だったようです。
農作業や戦いのため、そとで食事をとらざるを得ない場合、都合のよいときに都合のよい場所で食事がとれるように、箱に入れたのがきっかけなのかと想像します。
言うなれば私のそれは語源にぴったりでした。弁当箱を開けば、米と肉しか入っていないのですから。
みなさんにとっての「弁当」とは何ですか?手作り弁当、購買部のお弁当やパン、コンビニおにぎりやスナック菓子・・・。きっとどれをとっても懐かしい思い出になるはずです。

学校生活
3月8日(月)、久しぶりの学校でしたね。何をして過ごしましたか?みなさんに会えない日は、自分が1日何をして生きていたのか、実感がわかないことがあります。
きっとみなさんと関わることが生きている証なのでしょう。
ところで先日、今村翔吾さん『じんかん』を読みました。松永弾正少弼を描いた作品です。
主家三好家を滅ぼし、将軍を惨殺、東大寺大仏殿を焼き討ちした「悪人」として知られています。ところがこの作品は、久秀の内面からそれらの事柄に迫ったものでした。
世の中にはあらがうことのできない大きな流れのようなものがあって、人は善でありたいと行動しつつも、異なる評価や結果をもたらす。
何のために生まれてきたのか?そう問いかけられた作品でした。
壮大なテーマです。私には容易に答えが出ません。ただ自分なりに考えることは、幸せになるために僕たちは生きているということ。
勿論、僕たちは生まれや育ちを選択できません。それでもなお自分が輝くことのできる生き方を模索します。それが「幸せ」なのではないかかと思います。
1年生は体育でサッカーを、2年生は音楽でギターを学びます。「人」の「間」をボールや音がとびかうことで、何かが生み出されているかのようでした。


学校生活
3月2日(火)、今日は明日から始まる入試の準備で、午前中で放課となります。昨日3年生が巣立ちました。今日からは2年生が最高学年となります。どのような気持ちでしょうか。
ところで先週末、凪良ゆうさんの『わたしの美しい庭』を読みました。舞台は賃貸マンションの屋上にある「縁切り神社」です。
その一場面に縁を切りたいことを書いた形代を「お祓い箱」に入れるというシーンが何度か出てきました。ふと不思議に思いました、「お払い箱」と何か関係があるのかな?と。
前者は人の願いを託す神聖な箱、後者は不要品をすてることという意味で日常生活に使われます。いうなれば正反対の意味です。
そこで辞書を引くと「もと、伊勢神宮が毎年地方の檀那に配ったお祓いのお札を入れたお祓い箱のこと。毎年新しいお札が来て古いお札は不用となることから『お祓い』を『お払い』にかけた洒落」(小学館『現代国語例解辞典』)とありました。
3年生はもういません。確かにこの学校の最高学年は現2年生となりました。新しい祈りの幕開けです。そして卒業生は新たなる願いを「お祓い箱」に入れることでしょう。叶いますように・・・。

うちの図書館は、最新刊をほとんど待つことなく読むことができる最高の場所です。
学校行事
3月1日(月)、令和2年度第68回福島県立勿来高等学校卒業証書授与式です。卒業生49名、創立以来合計12,719名が勿来高校を巣立ちました。
担任の先生を先頭に入場する一人ひとりの姿から、これまでのいろいろな表情がよみがえります。決して平坦な道のりではありませんでしたね。
でも君たちは諦めることなく、先の見えない、しかもでこぼこで、舗装されていない場所を立派に歩んできました。
道とは本来その様なものかもしれません。通常、目的地につながる経路を道とよびます。見通しがよくて整備されています。
標識があって、もめ事が起きないようにしてくれます。案内板もあるから迷うこともありません。
ところが人間は一人ひとり目的地が違います。だから他人が道を作ることができません。誰も整備や案内をしてくれません。自分で切り開くしかないようです。
振り返ってみてください。およそ18年間、君たちが創り上げた「自分だけの道」ができているはずです。立派でしたよ。
卒業おめでとう。君たちに出会えて幸せでした。

学校行事
2月26日(金)、卒業式予行、表彰式、同窓会入会式と3年生が久しぶりに登校しました。
なかにはほんのりと色の変わった髪の毛、うっすらと肌に色のついた顔など、それなりに自分たちの生活を謳歌した片鱗が見える子もいました。
毎日この子たちと接していました。みんなかわいい子どもたち。それぞれに魅力的な素顔を見せてくれました。だからドレスアップの仕方も人それぞれでしょう。
大いに自分らしさを創り上げていって欲しいと思います。
ただ、卒業式だけは「勿来高校生らしさ」を、保護者ら来賓、そして何より自分たち自身に表現する場所です。
有名私立高校や国立大学附属高校なんて目じゃない、私たちらしさを見せつける場所です。
今日、予行練習で校歌が流れました。私はこの歌に誇りを持っています。君たちの歌声に涙を禁じ得ません。確かに普段はTRFを聴きます。
でも、ここ勿来高校にはこの歌がぴったりくるのです。


君たちは存在するだけで美しいことを忘れないでください。無理して他人と違う格好をしなくても、それぞれの美しさを私たちは分かっていますから・・・。
学校生活
2月25日(木)、明日は卒業式予行と表彰式が体育館で行われます。本日は1校時のみ授業、その後在校生が協力して大掃除と会場作成を行いました。
出会いと別れの季節です。いろいろな人との巡り会いから、たくさん友だちをつくっていってください。
出会いはじめ・・・相手を知りたい、自分を知ってもらいたいと歩み寄ります。「話が合うな」「いい人だな」と感じ合う人たちが友だちとなり、笑顔で生活を送り始めます。
徐々に打ち解けて互いのいろいろな姿に触れていきます。またこれまで少しよそ行きだった自分の心持ちも開放され、感じ方や受け止め方も変わってきます。不思議なものです。
相手も自分も出会った頃と何も変わっていないのに「話が合わない」「何てやつだ」と思うことがあるでしょう。
でもね、それを乗り越えながら積み上げていくのが友情なのではないかと思います。
飾り気のない人同士、良いも悪いも、好きも嫌いも許し合い、理解しながら、互いにホッとできる間柄になる・・・。
怖がらないでください。諦めないでください。友だちから嫌なことを言われたら、自分の思いを伝えましょう。
そして乗り越えていってください。少しの勇気が、多くの友という宝物をもたらしてくれるはずです。


学校生活
2月24日(水)、昨日は天皇誕生日でお休みでした。私はアパートで1日を過ごしました。家は会津にあります。実家は埼玉です。
転勤でこちらにアパートを借りています。いわば仕事のための住処です。
ところで天皇は、今年61歳になられるそうです。
お住まいは赤坂御所で、およそ3㎞離れた皇居(旧江戸城)へ、建物の建設や整備などが済むまで通っておられるということです。
天皇の住まいといって学校で習うのが「内裏」と「京都御所」です。
前者は平安京北部中央に造営された日常の居住空間で、周囲には官庁街が広がり大内裏を構成します。応天門、朱雀門から南に向かう直線道路が朱雀大路、現在の千本通りです。
後者は、平安時代後半から天皇が里内裏とよばれる母方の家に居住するようになり、南北朝時代頃に土御門御所として定着したものです。
内裏よりも東へ離れた場所で、幕末、小御所会議が行われたのもこちらとなります。
首相官邸に内閣総理大臣が、ホワイトハウスに大統領がいます。でもそれは、その公的役割を果たすべく用意された住処です。
私はプライベートも省みず、そこで生活する方々の情熱は人並みではないとあらためて感じました。リーダーの方々には頭が下がる思いです。
私たち勿来高校生の住処も時代とともに変化していきます。でもそこに集う子どもたちの未来にたいする情熱が宿ります。


学校生活
2月22日(月)、祝日の狭間の登校日、それでも元気に登校してくれてありがとう。
2が3つ並ぶこの日、きっと何かの記念日になっているのではないかと思い、調べてみました。
「にゃん(2)、にゃん(2)、にゃん(2)」猫の日だそうです。人間の発想力の豊かさに驚きます。
ところで今日は、2年2組で数学Aの授業に参加しました。テーマは正多面体です。
前回まで実際に正4面体・正6面体・正8面体・正12面体・正20面体を厚紙で作成しました。
三角形を書くのに四苦八苦するもの、うまく面同士をのり付けできないもの、いびつな多面体に仕上げたものなどさまざまでした。
今日はそれぞれの正多面体の頂点、辺、面がいくつあるのか調べました。正4面体は4,6,4、正6面体は8,12,6です。
そして「頂点―辺+面=」をそれぞれ計算させます。すると全て「2」になるではありませんか。
これが「オイラーの多面体定理」です。多面体全般に当てはまるそうです。勿論発見者はオイラーさん。発想力が人並みではありませんね。


ちょっと待ってください・・・。2月22日2年2組で2を導いた!発想力が動き出します。
学校生活
2月19日(金)、今週は地震や暴風、大雨と自然の脅威を思い知らされた一週間でした。
私はこれまでに繰り返される自然災害などの経験から、「予定」とは何だろうかと考えてみました。
「明日は休みだ。今日は夜遅くまで本を読むぞ。」「仕事が一段落ついたから、明日美味しいものでも食べよう。」
ところが家に帰ってみると暴風による停電で、読書どころではなかった、大好物のカツ丼を思い浮かべていたら、警察からの問合せで夜中に学校へ・・・。
結局、私は自然をコントロールできるという前提で生きていることに気がつきました。雪の多い地域で暮らしていたとき、毎日のように雪かきをしました。
ところが春になると、私が汗を流さなくても、あっという間に消えてしまいます。太陽の偉大さを感じていました。
ところが平穏な日々が、私の自然に対する気持ちを傲慢に変えてしまっていたのです。
私自身も自然の一部であることを肝に銘じて生活したいと思います。予定は未定・・・。
思いもよらないことが起きても、何を恨むのではなく、その場その時の状況に寄り添っていきたいと思います。
今、職員玄関に“花好きのおじさん”が育てた「サイネリア」が、飾られています。
花言葉は『いつも快活、いつも愉快』。花の姿に励まされて今日も生活しています。

この日、1年生英語の授業では会話のテストが行われていました。こんな風に『いつも愉快』に話したいですね。