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たがいに素・・・

9月29日(火)、今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「たがいに素」という言葉が出てきました。きっと私も学生時代習った言葉なのでしょう、何となく懐かしさを覚えます。

 

2つの数字の最大公約数と最小公倍数を、共通する素数で分解してきます。

共通する素数を掛け合わせたものが最大公約数、全ての素数を掛け合わせたものが最小公倍数、ところが共通する素数が1しかない数字同士があります。

従って最大公約数は1、最小公倍数は互いの数を掛け合わせた大きな数になります。この関係が「たがいに素」なわけです。

 

「たがいに素=共通するところがない」といわれると何となく寂しい気持ちになります。

ところが、数学の参考書に次のようなコラムがありました。アメリカに生息する「素数ゼミ」の話です。

アメリカ南部に生息するセミは13年ごとに羽化します。北部のセミは17年ごとだそうです。「たがいに素」の関係ですから、最小公倍数は13×17=221。

221年に一度しか出会えない南部・北部のセミ同士には大きな隔たりができる一方、同じ周期を持つ仲間とは出会いやすくなります。

長い時間を暗い土の中で過ごし、同じ仲間と一斉に出会うために素数の周期で生きるセミたち――。

広大なアメリカ大陸に暮らすセミたちが、現在まで生き残ってこられた戦略なのでしょう。

 

もしかして「共通するところがない」ということは、「お互いの違いを尊重する」ことにつながるのかもしれません。「共生社会」の入口のような言葉でした。

 

いつの間にか扇風機にいらない気候となりました。