2020年9月の記事一覧

必然と運命と・・・

9月28日(月)、久しぶりに太陽が顔を出しました。爽やかな秋晴れです。今日から2学期中間考査一週間前です。計画的に自らの行動を律してください。

運命、偶然、縁と恋の歌には二人の出会いをこう表現する曲をよく耳にします。しかし私は以前から違和感を抱いていました。

ーーそれは私が大学時代に教えられた「全ての出来事は必然的に起きている」という学問への姿勢です。

 

しかしここには「心」がありません。私が歴史を考える時、事実のみを積み上げ、極力個人の感情を排除します。

例えば長屋王の変を扱うとき、長屋王や吉備内親王の気持ちを取り上げることはありません。

人は自分とその人物に距離があればあるほど、物事を客観視します。教科書や新聞に死者数や感染者数が載せられます。100より1の方がよいと捉えます。

しかし何人であろうが、全ての人々に宝物のような人生があるのです。

長屋王と内親王は運命の出会いを感じ、愛を育んだのかも知れません。私たちは生身の人間です。

必然を「運命」と感じることで、生きるためのパワーがわいてきます。

1人の人生が豊になれば、歴史も華やかになります。相手と私、一人ひとりの心を大切にしましょう。

 

授業前の風景。読書や歓談、気持ちが和む一時です。

 

1年生国語総合では、重松清さんの『バスに乗って』を題材に、少年の心の動きに注目しました。

『正解』は歩み寄りから・・・

9月25日(金)、台風の影響で終日激しい雨が吹き付けるなか、3年生は外部の講師を招いて、面接練習に励みました。

面接の正しい受け答えはどのようにすべきかと考えるあまり、緊張したり、予期せぬ質問に戸惑ったりで、上手く自分を表現できずに、もどかしい思いをもった子もいたでしょう。

 

ところで、先日初めて韓国の方の歌を聴きました。BoAさんの『VALENTI』という曲です。何となくリズムや歌声に感性が刺激されて、じっくりと聞いてしまいました。

 

運命的な恋との出会い、これがそうではないというならば、世界中に愛なんて存在しない、この夢をかなえるために戦う

 

リズムと彼女の歌声、そして歌詞に込められたメッセージに、パワーをもらいました。おそらく韓国語を母国語とする彼女が、

日本語でしかも韓国文化に特別親しみのなかった私の心に、感動を与えてくれました。

 

現在、東アジアの国々と、外交上必ずしも良好な関係を保つことができていないという報道があります。

ところが文化に目を移せば、韓国の方がわざわざ日本語で私たちに歌をとどけてくれます。また本校でも韓国のポップスやアイドルが好きな生徒がたくさんいます。

正解を求め続ける姿勢は尊いものです。そこにはさまざまなアプローチの方法があるのではないでしょうか。

まずは自分や隣人の気持ちを大切にすること。

そこから、少しずつ「正解」が見えてくるのではないでしょうか。

気持ち・・・

9月24日(木)、本日は台風12号の影響で、45分授業を3校時まで行い、12時前に下校となりました。

急な変更にもかかわらず、新常磐交通さんにバスを都合していただきました。みなさんのご厚意に感謝します。

 

ところで先日、連休中に街中を歩いていると、信号待ちをしている車にふと目がいきました。東京方面のナンバーです。ところがその右斜め上にシールが貼ってあります。「○○ナンバーですが、○○県在住者です」と。

 

夏、お盆で帰省中の方の自宅に、張り紙が貼られていたという報道がありました。新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、移動の自粛が求められている時期でした。

おそらくその後、同様の混乱を避けようと、開発されたシールだと思われます。ネット上には同じような商品が、500円前後で販売されていました。

 

ところで今日は1年生「地学基礎」の授業に参加しました。太陽の寿命は100億、現在46億がたち、あと50数億年で膨張し始めるそうです。いずれ地球はそれに飲み込まれる。星にも永遠はありません。

さて、授業中、落とした消しゴムを隣の子が拾ってあげる姿、後ろの席に座る子にプリントを手渡す姿がありました。

言葉がなくとも通じ合う心と行動――。同じ惑星に暮らす人同士、何らかの方法で気持ちを通じ合わせていきたいですね。

歌に込められたsoul

9月23日(水)、4連休明けで眠そうな顔の子も見られます。今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を見学しました。井上陽水さんの『少年時代』が題材です。

 

軽く体をほぐした後、発声練習、そして「歌」の練習です。しかし残念ながら大声で歌うことができません。そこでマスクをつけたまま、ハミングで音程を探ります。

以前は歌詞にこめられた思いを、感情豊に表現できた子もいたのではないでしょうか。それでもみんな音符を頼りに、一生懸命挑みました。

その後、歌詞がどのような情景を表現しようとしているのかを考えます。「風あざみ」「宵かがり」「夢花火」これらは陽水さんの造語だそうです。

これらの言葉から、頭の中に映像を浮かべている様子でした。

先日、何となく昔聞いたSPEEDの『BODY & SOUL』を聞き返してみました。

 

いい日も悪い日もある、恋に二の足を踏むこともある、成長するにつれ傷つくことも増えてくる、

それでも「同じstepの毎日じゃ、生きてることさえ忘れちゃう、それじゃ張りがない』だから勇気を出そう!

 

時に音楽は人生を変えてくれます。歌のsoulに耳を傾けてみてはいかがでしょう。

 

準備体操で体をほぐし、声を出す準備をします。

無駄と教養と・・・

9月18日(金)、3年生「国語表現」の授業に参加しました。先日まで、就職や進学試験のために、面接練習に奮闘している姿が印象的でした。

自分を見つめ直すこと、そして言葉で表現すること、思った以上に大変な作業ですが、何度も練習しましょうね。

今回は、就職するときに課されることもある筆記試験の練習です。漢字の読み方や意味、類似語や反対語など、いろいろなことが試されました。

例えば「陶冶」「婉曲」「嚆矢」「忌憚」、読みと意味とが出題されました。即答できますか?

大人でも意味を正確に説明できる人は少ないかもしれません。ましてや書き取ることができる人がどれほどいるか。

そもそも日常会話へ使う機会は少ない言葉です。しかも他の言葉、もっと簡単で通じやすい言葉があります。ではなぜ知っていた方がよいのでしょうか。

 

私たちの周りにはたくさんの「無駄」があふれています。なくても生きていくには困らないものたち。

靴の色が赤くても黒くても履ければいいはずです。イモは蒸かせば食べられます。カレーに入れる必要はありません。

でも、好きな色の靴を履くと気分が浮き立ちます。カレーに入ったジャガイモは、フライドポテトとはまた違った趣を示します。

 

生きていく中で心を豊かにしてくれるものーー。私はそれが「教養」だと思います。試しにたくさん勉強してみてください。何となく胸が一杯になります。

 

教養は私たちの心と生活に潤いを与えてくれます。

知、徳、体・・・

9月15日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。テーマは「エイジングと健康」です。「老い」は体のさまざまな機能を衰えさせます。

認知症や骨粗鬆症もその1つです。もちろん老いだけが原因ではありませんが、人生100年時代には、誰もが直面する可能性があります。

 

時代を感じさせます。高齢社会に関する授業は、家庭科や公民科などでも展開されています。

それぞれの教科がもつ視点・論点から子どもたちが「高齢社会」でいかに充実した生活を送ることができるかを考えさせる内容です。

 

織田信長が舞ったとされる『敦盛』では「人間50年・・・」と謳われます。昭和の半ば頃までは、定年が55歳でした。それが高齢化時代を迎え、60歳に引き上げられます。最近では65歳まで延長することが求められています。

 

保健の授業で先生は生徒たちへ伝えます。「老いは機能が衰える反面、経験知が豊富になる」と。

体を健康に保ち、知を豊富にする。それらが積み重なり「徳」が備わっていく。

「知・徳・体」ともに大切に育て、豊かな人生を歩みたいですね。

 

骨粗鬆症にならないためにどうような生活をすればよいのか。みんなで話し合いました。「運動」「カルシウムやビタミンB」など、予防に努める要素はいくつもありそうです。

 

君たちが未来を変える・・・

9月14日(月)、昨日はいわき市議会選挙の投票日でした。またこの日は自由民主党の総裁選挙も行われました。

選挙は民主政治にとって欠くことのできない制度です。

 

ところで3年生「世界史A」の授業では、本格的にローマ帝国の歴史に踏み込みます。

 

貴族中心の元老院が執政官を代表に、法律をつくり、国の舵取りをします。リーダーは2名、任期は1年と限られ、独裁者の出現を防ぎます。

さらに平民たちを中心に平民会が組織され、護民官が彼らの意見を代表し、彼らが議決した法律が、元老院の承認を受けずに施行されることもありました。

いつ接しても、2000年以上前に、このような仕組みを作り上げていたことに驚かされます。王政を打破し、貴族による寡頭制から市民の意見をくみ取ることのできる制度ーー。

現在私たちが当然のこととして享受する民主政治の一端が垣間見られます。

このローマの歴史は、教科書ではわずかに数ページを割くのみです。ところが共和政の整備には200年近くの時間がかかっています。その間には、多くの人が血を流す出来事もありました。

 

遠い未来に生きるのは私たちではありません。私たちにできることは、その未来を創り出すことだけです。

現在(いま)を大切にすることが、未来の人々への優しさです。

認め合う心・・・

9月11日(金)、昨日紹介したスクールサポートスタッフさんから、紹介された本を読み始めました。

ブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(2019 新潮社)です。

 

日本人女性の筆者が、アイルランド人男性と結婚し、ロンドン南郊の町で息子さんを育てるなか、レイシズムなどの問題に直面した記録が綴られた作品です。

私が人種主義と聞いて思い描くのは、肌の色によって人を差別することでした。確かに白人による有色人種への差別をもとにした事件は、ニュースでも頻繁に目にします。

この背景には裕福な白人と、貧しい有色人種という構造があると考えられてきました。ところが、現実には、中産階級の有色人種と労働者階級の白人との対立や、移民との関係など問題は複雑なようです。

 

私はこのようなことを実感できる生活環境にありません。しかしこのような問題を考えるとき思うことは、私の心の中に差別を生み出す根っこみたいなものがあるということ。

人を羨ましく思うことがあります。それがねたみに変わります。時にはそれがうらみに転換され、相手の排斥を望むようになる。

勿来高校は「共生社会」に生きる人材育成を目指します。認め合う心。日々自分を戒めながら生活していこうと思います。

 

共に学ぼう 未来に向かって!

支えがあるから・・・

9月10日(木)、2時間目、今週月曜日から学校で私たちと一緒に生活していただいているスクールサポートスタッフさんが、生物室の消毒をされていました。

 

この方は例えば教材や教室の準備、書類の整理や印刷、パソコンへの入力や消毒作業など、先生方が学校で行ういろいろな活動を支えてくれます。

生物室の消毒作業の前は、進路室で書類の整理、この後は学校全体の消毒と椅子に腰を落ち着ける間もありません。

先生方に頼まれたことや、みんなが授業や進路活動をする上で必要な事柄を、少しでも早く手渡したい、整備したい、そのような気遣いが伝わってきます

朝起きてご飯を食べる。靴を履いて学校に向かう。教室に入って椅子に座る。弁当を食べて、“うとうと”する。当たり前のような時間ですが、布団もご飯も、教室の鍵も校内の消毒も、誰かが用意してくれています。

普段はあまり感じることの少ない「支え」が私たちの周りにはたくさんあります。同じように、君たち自身も知らないうちに誰かの「支え」になっているはずですよ。

 

生物室の消毒作業をされるサポートスタッフさん。これからもよろしくお願いします。

 

現代社会の授業で、先生をサポートする先生が個別に子どもたちを指導します。勿来高校ではほとんどの授業でチームティーチングが行われています。

地味な建設者・・・

9月9日(水)、今日は3年生の「世界史A」の授業に参加しました。実はこの授業、月曜日の5時間目と水曜日の1時間目、週2回行われます。

曜日のせいか、時間のせいか、はたまた講師の力量不足か・・・、舟をこぐ生徒を減らすべく、授業が進められました。

この日はギリシャ・ローマ時代をテーマに、出来事の整理や文化の特徴などが説明されました。

 

突然ですが、みなさんはオクタウィアヌスを知っていますか?筆者の尊敬する人物です。

 

古代ローマ帝国初代元首となりアウグストゥスの称号を受けた、ローマ帝政の礎を築いた人物なのですが、知名度は低いように思います。

また歴史上の英傑にくらべるとその逸話も地味なのです。

彼の養父、カエサルはガリアを平定し、宿敵ポンペイウスを倒し、ローマの内乱を平定、エジプトのクレオパトラとも結んだ稀代の英雄です。

彼の「賽は投げられた」「来た、見た、勝った」「ブルートゥスお前もか」はあまりにも有名な言葉です。

 

一方で、養子のオクタウィアヌスは、猛々しい武勇伝は伝わりません。

楽しみを知ることなく、毎日遅くまで仕事に勤しんだといいます。――ただ1つ「煉瓦の街を受けついで大理石の街を残した」と。

 

歴史が前の時代を破壊して、新しい時代を築き上げる営みだと思います。あまり脚光を浴びることのない地味な建設者こそが、国の安定を支えているのではないでしょうか。

 

この日、3年生ファッションと造形の授業では、くぼた校がマルトさんなどで販売する製品づくりのお手伝いをしました。

不要になったエアバッグが便利なエコバッグへと生まれ変わります。

コミュニケーションは多様・・・

9月7日(月)、今日は、先日2年2組で行われた、マチュピチュで栽培するならどのような植物を推薦するか、という授業が1組でも行われました。

柿、カボチャ、サツマイモにリンゴや大根、ニンジンと様々でした。保存が利いたり、料理のバリエーションが豊富だったり、

寒くても育てやすく多くの実の付けたりと、子どもたちの発想力に驚かされます。

なかでも今回筆者の目を引いたのはブロッコリーでした。最大の理由はイラスト。色鉛筆が描き出す食材たちが、消費者としての私の心をつかみます。

絵は実物に近いということがうまさの基準ではあるでしょう。でも、私たちの身の回りの看板や広告などを見てください。

そこには写実的ではないけれど、私たちの心をつかむものが表現されていたりします。

 

ブッロコリーは、この地の主食であるジャガイモやトウモロコシに合う食材で、何よりこの遺跡がある森を表現しているそうです。

コンセプトをイラストで表現する。それをクライアントが受け入れる

これもコミュニケーション能力の1つです。

当たり前だから・・・

9月8日(火)、昨日過去最大級の台風10号が、沖縄や九州に上陸し、彼の地に大きな被害の爪痕を残しました。

 

昨年、9月9日のことです。台風15号により本校は休校しました。幸い生徒のみなさんや校舎などには大きな影響はありませんでした。

しかし終日常磐線は不通、千葉県では甚大な被害を及ぼしました。

このニュースを耳にし、一年前のことを振り返ります。電車は動くだろうか、学校は吹き飛ばされないだろうか、川の氾濫はないだろうか、何よりみんなの無事を!

不安な時間を過ごしました。その後も何度か台風が来ました。夜中に何度も携帯電話に防災メールが届いたこと。

家に帰ると停電でお風呂も食事もとることができなかったこと。どれも不安思い出です。その様なときいつも思います。平凡な生活に感謝しなければならないと。

 

人は時に傲慢になります。周囲の人、自然の恩恵など当たり前のように享受し生活できているにもかかわらず、あたかも自分1人で生きているような錯覚に陥ります。

そのとき、人は他人も自然も蔑(ないがし)ろにしてしまう。

 

ーー過去を振り返ること。それが後悔につながることがあります。私はできる限り前を向いて歩こうと思います。

しかし時に自分の歩んできた道をふり返り、確かめてみることで、人は人に優しくなれるのではないでしょうか。

 

9月8日朝7時頃の様子。

早めに学校にきて、勉強や今日一日の準備に勤しみます。

当たり前の毎日がいつまでも続きますように。

心の素振り・・・

9月7日(月)、沖縄や九州を、これまでで最大だといわれる台風10号が通過しました。台風の時期です。みなさんの暮らす地域のハザードマップをもう一度確認してください。

 

ところで、先日1年生が2週連続で進路ガイダンスを受けました。今回はハローワークさんの協力を得て、各クラスが教室で、講師の先生から講義を受けるという形態です。

講義の中で、企業がほしがる人材が紹介されました。圧倒的に「コミュニケーション能力の高さ」だそうです。

「笑顔」を忘れずに誰とでも意思疎通のできる力が望まれるようです。

 

でも、難しいですよね。例えば漢字は何度も書いて覚える、因数分解は繰り返し問題を解く、野球は素振りを何千回とする・・・。

このように何となく努力の方法が浮かんできます。また、その成果も、テストや試合の結果に出るため、確認しやすい。

ではコミュニケーション能力はどうやったら高まるのか?そもそもコミュニケーションとは相手との意思疎通を指します。方法は様々です。

必ずしも言葉である必要はありません。時に話さないことが意思表明になります。

私は思います。これに正解はないと・・・。ただ1つだけ言えることは、相手がいるということ。他人と交わることは時に煩わしさを伴います。

ただ、それこそが漢字の書き取りや素振りに当たるのではないでしょうか。

Now or Never・・・

9月4日(金)、2年生の保護者会が開かれました。議題は10月末に予定されている修学旅行と、3年次に選択できる科目の説明です。先生方も事前準備に大わらわでした。

 

前日6校時、3年生英語の授業に参加しました。先生の情熱を感じ取りたかったからです。最近失敗続きで心が沈みがちです。先生は授業の始まりに必ず英語の格言を教えてくれます。

 

今回は”Believe in yourself”

 

先生も心が折れることがあるそうです。そのような時に、自分が正しい判断し行動したことに自信を持とうと、心に言い聞かせるといいます。

とかく人は人の評価や世間の常識を気にします。時にそれに合わない自分を悲観します。

十人十色・・・。人にはそれぞれ価値観があります。大切にしたいものがあります。違うのが当たり前です。先生から教えてもらった言葉を胸に刻みたいと思いました。

授業の後半は、東大の問題を、グループで知恵を出し合いながら解くというものでした。聞いただけで怖じ気づきそうな問題です。でも挑戦してみると答えが見えてきます。

自分自身を信じること。チャレンジするための第一歩かもしれません。

思いをとどけるツール・・・

9月3日(木)、昨夜の雨のせいか蒸し暑い一日になりました。

ところで、本日は2年生英語の授業で、発表会がありました。内容は、世界遺産マチュピチュで栽培するなら、どのような植物がおすすめか、というもの。

たとえば柿。栄養もあり、干すことで長期保存できるという理由から、2つの班が提案しました。リンゴ。みずみずしくて、乾燥した高原地帯にはもってこいです。

なかでもとくに注目を浴びたのが、大豆とサツマイモでした。どちらも栄養価が高く、しかも調理次第でさまざまなメニューになり得ます。さらに腹持ちがよいことから、主食になります。

ただし、植物の効用ばかりが、2つの班が注目をあびた理由ではありません。

発表の姿勢ーー。つまり声の大きさ、視線や体の動きなど、英語で人に情報を伝えるのに必要な動作が「エクセレント」という評価だったからです。

以前このクラスは、地方都市について英語で発表を行いました。あれから数ヶ月がたち、表現力が増したことが伝わってきます。

確かに目と目で気持ちが通じることもあります。ただし、言葉で表現することで、さらに熱い思いを相手に届けることができます。みなさん、コミュニケーションが上手くなりましたよ。

探究心・・・part2

9月2日(水)、不安定な空模様が続きます。放課後の駅前清掃は残念ながら中止です。

 

今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「ある数の各位の和が9の倍数である場合、その数は9の倍数である。」

つまり234は、全ての位の数を足し算すると9になるから、234は9の倍数であるということになります。

 

私は歴史が専門です。だからといって数学が苦手でいいとはいいませんが、これを聞いて感動しました。

これをはじめに発見した人はどのような気持ちだったでしょう。きっと大満足なさったに違いありません。

そしてこの発見が引き金となり、3や6の倍数も調べたくなるでしょう。

このことがどれほど実生活に役立つのか?人生の中で何度「9の倍数」を調べる機会に遭遇するだろうか?分かりません。

 

ただこの授業を受けていて探究心が芽生えたことは確かです。きっと生きていくために大切なのは、純粋に「なぜ」と思うことのできる心性なのかもしれません。

自然との共存を・・・

8月31日(月)、昨夜は急な雷雨で、勿来は一時停電となりました。みなさんの暮らす地域はいかがでしたか?

これからは台風の時期となります。普段から防災意識をもって生活しましょう。

ところで、先週金曜日、内閣総理大臣が病気を理由に辞意を表明しました。歴代首相で最長の在職でした。私たち国民生活にも様々な影響をもたらしました。

さて、この日の授業、特に1年生の「現代社会」や3年生の「世界史」など社会の授業を受け持つ先生方は、今回の出来事を例にして、政治の仕組み世界の流れなどを説明していました。

今年、アメリカでは大統領選挙があります。私たちの国のリーダーも変わります。そして感染症拡大の影響により、社会経済は大きく変わろうとしています。

自然災害や感染症など自然の脅威を思い知らされますが、私たち人間は、知恵を出し合って、自然と共に生きる術を編み出していきましょう。

探究心・・・

8月28日(金)、今日は1年生の進路ガイダンスが行われました。15,6歳のうちから「進路」といわれてもピンとこない子もいるでしょう。

もちろん今すぐに決めなければならないものではありません。

 

私は日本史を研究したいと思って大学に進学し、研究に勤しみました。ところが卒業が近づくにつれ、自分はどこに就職すればよいのか悩みました。

仕事のために進学したわけではありません。日本史で食べていく道は限られていました。

結果的に教師になりましたが、警察官、商社、観光会社といろいろな会社に挑戦しました。

節操がないようですが、その頃の私はどの会社に入っても「これがやりたい」という目的を持っていました。もちろん日本史は関係ありません。

ただし目的に対してどのような方法で、それを達成していくかを、研究を通して学びました。

だからどの会社に入ってもやっていける自信がありました。

 

探究心が鍵です。これが仕事を面白くもしてくれます。疑問を持つこと。そしてそれを解決しようとする執着心を持つこと。

おのずと世界は広がっていきます。

 

演劇による進路ガイダンス。インパクトがありますね!