2020年11月の記事一覧

輝きはともに・・・

11月11日(水)、朝6時過ぎ、学校をあけるとすぐに、2人の生徒がやって来ます。今日は朝から文化祭の準備だそうです。

時に遅刻することもあります。まあ早く来るにも遅く来るにも理由があります。全てが青春の1ページですね!

今日から2日間にわたり文化祭・体育大会が行われます。文化祭はクラスごとに旗やユニホームを作成、デザインを競います。

体育大会はフットサル、ドッジボール、バドミントン競技で競います。

 

各クラスのテーマは1年1組「一陽来復(いちようらいふく)」、1年2組「Fly high to the future」

2年1組「戮力協心(りくりょくきょうしん)」、2年2組「百花繚乱」

3年1組「Step by step」、3年2組「瞬火集闘(しゅんかしゅうとう)」です。クラスの個性が際立ちます。

昨夜7時頃まで旗の製作にあたっていたクラスもありました。

1人の子がこの学校で担任の先生が一番好きですと、充実感からでしょうか、目を輝かせながら教えてくれました。 

この文化祭、学校テーマは「和衷共済(わちゅうきょうさい)」です。みんなで助けあって1つの目標に向かって頑張るという意味だそうです。

 

学校は生徒と教師が一緒になって創り上げるものです。いつまでも目を輝かすことのできる活動をしていきましょうね。

数字は怖くない・・・

11月10日(火)、この日たまたま授業で30%の食塩水と50%の食塩水とを混ぜると何%になるか、という話になりました。

 

昔、何度も出会った問題だなあと思い、子どもたち何人かに聞いてみました。ところが今の彼らにとっても難問――。

すっきりと答えが出ません。そこで、授業が終わってから、頭を整理しながら考えました。

 

どちらも食塩水100gだとして、30%には30g、50%には50gの食塩が入っていて、それを足します。

つまり100g+100g=200gのなかに、30g+50g=80gの食塩が入っています。

食塩水全体が200gの中に80gの食塩ですから、80÷200×100=40%となります。

 

「30%と50%だから80%?」「3割引と30%は一緒?」よく考えれば違うことがわかります。ところが目の前の数字は、時に私たちを惑わせます。

 

全体像を思い描いてください。食塩水の量は増えています。単位が異なります。

慣れないものや理解が不十分なことにたいして我々は冷静さを失うことがあります。だからこそ経験と学習が必要なのです。

何事にもチャレンジしてください。きっと不安や恐れが遠ざかっていきますよ。


1年生「現代社会」の授業。統計資料を冷静に読み解く力をつけてくださいね。

クラス文化・・・

11月9日(月)、いよいよ今週の水曜日から文化祭が始まります。遅くまでクラス旗づくりに勤しむ姿が目につくようになりました。

ところで11月3日にNHKで放送された『不思議の首里城~沖縄 心の物語』を観ました。昨年10月31日に沖縄の象徴とも言うべき首里城が焼失しました。

再建に向け昔の絵図が参考にされています。ところが多くの絵に首里城は黒く表現されているそうです。首里城と言えば赤というイメージです。いったいどうしたことでしょうか。

そこで研究者が調べた結果、黒い首里城は大半が町の絵師の手によるものだったそうです。それに対して赤の首里城は王府が描かせたもの。

そこから、次のように結論づけられたようです。黒い首里城は本土の人々に絵を買ってもらうために、馴染みがあり、また武士好みであった黒で表現されたのだと。

 

沖縄では原色が好まれるそうです。日本の多くの城や寺社の正殿が南向きなのに対して、首里城は西向きです。

太陽を背に受け、正面から御嶽(ウタキ)とよばれる祭祀施設からパワーをもらうためだそうです。それほどに芸術は作り手の感性や文化によって異なります。

 

みなさんの作る旗やTシャツもまた、クラス文化が表現されたものであることでしょう。

琉球王国は薩摩藩の支配を受けました。太平洋戦争では首里城に司令部が置かれました。その都度独自の文化が抑圧を受けました。

もうそのような歴史を繰り返すのはやめましょう。君たち自身のクラス文化を表現してくださいね。

 nacoro広場に各クラスのTシャツが展示されました。

鎧・・・

11月6日(金)、今日は学校公開日です。何人かの保護者の方が授業の様子を観にこられました。

校長先生と懇談する方もおられ、普段あまり学校に足を運ぶ機会のないみなさんに、子どもたちの様子をお知らせする日でした。

高校生ともなると、気恥ずかしく感じる子もいるでしょう。両親に「こなくていいよ!」と言った記憶が私にもあります。

 

人は成長するにつれ自我が目覚めます。しかも思春期ともなれば、心も体も成長する。しかし周りは以前と同じように子ども扱いする。

そんなやり場のないもやもやが、心を締め付けます。変に大人ぶったり、反抗したりときっとそれは「心の叫び」なのかもしれません。

 

ところで、倖田未來さんの『hands』という曲の歌詞に

「冷たく凍えそうなmy hands こんなに想っているのに・・・

『本当は引き止めてほしい』そう言いたかった・・・届かない my hands」 という一節があります。

プライドなのかどうか、想い人に正直な気持ちを伝えられなかった・・・。私にも経験があります。

自我を形成していくうちに、私たちは自分という「鎧」をまとっていきます。弱音や本音を吐きにくくなります。

なのに自分自身を打ち破ることができないで苦しむ。分かります。未だに私も鎧でがんじがらめですから。

でも、ときに「引き止めて欲しい」と行ってくださいね。意外と落ち着くものです。鎧もやがて古くなります。

その度に上塗りしてばかりいると重くなるばかり。時には恥をかいてみませんか。

 

この日、先日陸上自衛官候補生に合格した生徒が、一般曹候補生採用試験にも合格しました。

時には肩の力を抜いて、励んでくださいね。

共に・・・

11月5日(木)、文化祭の準備のため、今日も午後はクラスで活動です。どのクラスも文化祭特有の絵の具のにおいと活気に満たされていました。

ところで昨日午後6時頃、私は学校を見回っていました。日も短くなった風の冷たい時間、校庭側の教室から煌煌と光が漏れています。

 

くぼた校の先生が子どもたちのいなくなった教室で、同僚の先生と、授業の準備に勤しんでおられました。

そういえば次の日は研究授業ですね。私はそっとその場を離れました。明日も晴れますようにと祈りながら。

子どもたちの活動の裏には、先生方の努力があります。先生方の努力を支えるのは子どもたちの笑顔です。

くぼた校の文化祭では一生懸命楽器の演奏をする子どもたちがいました。音楽に合わせて楽しく踊るみんなの姿に感涙しました。

 

私たちもまた、文化祭の準備に勤しむ子どもたちの姿に元気をもらいます。

こうやって互いに力を与え合っている・・・。教師も生徒も共に生きる学校なのだと実感しました。