カテゴリ:学校行事

「自分」は経験から・・・

11月27日(金)、今日は5校時に11月17日から3日間インターンシップに参加した子どもたちが、1,2年生の教室を回って、体験談を話しました。

また6校時は、生徒会役員選挙にともなう立会演説会と投開票が行われました。

 

私は2年生8名が参加したインターンシップの感想を聞かせてもらいました。製造現場を体験した彼らは、一様にコミュニケーションの大切さを感じているようです。

職場のみんなが協力しないと製造が滞ったり、欠陥がある製品ができる可能性があります。1つでもそのような製品が市場に出ると、企業のイメージダウンは計り知れません。

また体験を通して自分にその職場があっているかどうか、参考にすることができた生徒たちもいました。

誰でも子どもの頃からの夢があります。憧れの職業に就いて、颯爽と仕事ができたらどんなに幸せかとーー。

でも実際に体験してみるとイメージと違ったり、自分には向いていなかったりと、感じ取ることもあったのでしょう。

自分とはいったい何なのか?経験はそれを少しずつ浮き彫りにしてくれます。

私も、いろいろな経験を通して、子どもの頃の夢・・・ウルトラマンにはどうやら向いていないことが分かりました。

未来への一歩・・・

11月26日(木)、明日の生徒会役員選挙に向けて、登校する生徒たちへ、投票を呼びかける姿が目に入りました。

今回、いくつかの役職で定員以上の立候補者が届出を出しました。それぞれが公約を掲げ、明日の勿来高校を創り上げていこうと、意欲に燃えています。

ある人は挨拶運動の活性化や魅力ある学校行事の企画運営を掲げます。またある人はボランティア活動の充実を訴えます。

さらに「楽しさ」と「規律」両方を備える学校づくりに邁進したいと決意を主張する人もいます。

 

近年、各種選挙の投票率が低いことが問題視されています。背景の1つに、若者の政治的無関心があるといわれます。

選挙権有資格者の年齢が18歳に引き下げられたのをきっかけに、学校でも主権者教育が進められています。

 

今回の生徒会役員選挙はその政治を身近に体験する第一歩です。立候補しようとすれば社会を真剣に見つめ直します。何が課題か、どう解決すれ良いのか、そのために何が必要かと。

確かに君たちの1票で、明日から180°違った世界は訪れません。しかし、政治的な活動を通して、関心をもつことができます。

そんな子どもたちがたくさんいれば、きっと社会は君たちが思い描く将来像に向かって歩んでいくことでしょう。

未来は君たちにしか体験できません。君たちが主役です。だから・・・大切にして下さい。先人が勝ち取った参政権を。

顔を出す日まで・・・

11月20日(金)、今日は2年生が外部講師の方を招いた進路ガイダンス、3年生は校内の先生方から「君たちはどう生きるか」をテーマに話しを聞きました。

 

女性が社会で働くことが大変だった頃の経験談、夢と現実の狭間の中で歩み続けた人生譚、社会の変化と勿来高校の歩み、お金の話、社会人の心構え、巡り会い、人生相談など

先生方の生の声が、子どもたちの胸に滑り込んでいったことでしょう。

私が時に君たちに伝えるメッセージは「振り返ってみるとこうだった」というものです。高校生の頃、同じような考えをもっていたわけではありません。

もしかすると、君たちが今日聞いたようなことを、当時の先生方や周りの大人から聞いていたのかもしれません。失礼な話しですが、印象に残っていません。実感がわかないのです。

「人を大切にしなさい」「でもどうして嫌な子と仲良くしないといけないの?」「礼儀が大切です」「いや、力さえあれば礼儀なんて!」

 

失敗の連続でした。挫折の日々でした。何年も続くときがありました。やっと幸運が、と思った矢先に、また失敗なんてこともあります。

きっとこうして初めて「あの人に助けてもらったから今の自分がある」という気持ちになれたのでしょう。

君たちが今日、耳にした言葉は、いつかきっと心の引き出しからひょっこり顔を出すことでしょう。それでいいと思います。そうやって自分の幸せを形作っていくのですから。

美しき「試行錯誤」・・・

11月16日(月)、3年生への防災講話が開かれます。来年から社会人となる彼ら。災害時に行動を共にする人々は、これまでと違い多様です。

年齢や性別は勿論、災害弱者と称される方々もいることでしょう。緊急時に自分に何ができるのか、どのように対処すれば良いのかを学び取ってください。

試行錯誤を繰り返さないと、いざという時、動くことができません。

 

ところで自信が無いとき、自分の本心を上手く表現できなかった経験はないでしょうか。

話し合いの場、本当はそう思っていないのに手を挙げられない。授業で先生に指名されて「分かりません」と答える。

会話中、話しを合わせて愛想笑いをしてしまう。好きな人へ、素直に想いを伝えられない・・・。

「どう思われるだろう」「何か言われたくない」「嫌われるのはいや」だれでもそう思います。でも過ぎ去ってみるといつでも残るのは後悔です。

だからやるしかないのです。でも実行するには勇気が必要です。勇気は自信があたえてくれます。そして経験と反省の繰り返しが自信を育てます。

だからまず、そんな不器用な自分を認めてあげてくださいね。

『おびえる自分は余裕げな自分に 負けそう ときどき だよねだけど地球は明日も必ず回るよ』(TRF『CRAZY GONNA CRAZY』より)

 

防災士の方より、「要配慮者避難支援を考える」と題した講演会が行われました。みんなの正義が、社会を救います。

おもてなし・・・

11月12日(木)、文化祭・体育大会2日目です。今日は男女混合リレーが行われます。各クラスの応援合戦が楽しみです。

 

そのようなお祭り騒ぎの中、校舎を共有するくぼた校ではいつもの通りの「学び舎」です。

子どもたちがグラウンドでのざわめきを横目に、ひたむきに活動する姿が印象的です。またいつも感心させられることですが、くぼた校の先生方のおもてなしの心です。

両校は校舎を共有しますが、玄関は1つ、勿来高校側にあります。みなさんがもしその日に来客があるとしたらどうしますか?

約束の前後10分から15分は迎える用意に勤しむのではないでしょうか。くぼた校の先生方は、玄関にスリッパを並べてじっとお客さんをお待ちします。

長ければ20分から30分も立ったままです。来訪した方がどこに行ったら良いのか困惑しないように。

忙しい先生方のことです。30分あれば何かしたいこともあるでしょう。それでもなお来る方を気遣う心。授業ばかりではありません。

そのような後ろ姿から、生きる上で大切な何かを学び取って欲しいと思います。

 

文化祭、クラス旗「3年2組」、クラスTシャツ「3年1組」、体育大会総合優勝「3年2組」という結果、オリンピックさながらのもりあがりでした。

来年開催予定の東京オリンピックでも「おもてなし」の精神を大切にしたいですね。

輝きはともに・・・

11月11日(水)、朝6時過ぎ、学校をあけるとすぐに、2人の生徒がやって来ます。今日は朝から文化祭の準備だそうです。

時に遅刻することもあります。まあ早く来るにも遅く来るにも理由があります。全てが青春の1ページですね!

今日から2日間にわたり文化祭・体育大会が行われます。文化祭はクラスごとに旗やユニホームを作成、デザインを競います。

体育大会はフットサル、ドッジボール、バドミントン競技で競います。

 

各クラスのテーマは1年1組「一陽来復(いちようらいふく)」、1年2組「Fly high to the future」

2年1組「戮力協心(りくりょくきょうしん)」、2年2組「百花繚乱」

3年1組「Step by step」、3年2組「瞬火集闘(しゅんかしゅうとう)」です。クラスの個性が際立ちます。

昨夜7時頃まで旗の製作にあたっていたクラスもありました。

1人の子がこの学校で担任の先生が一番好きですと、充実感からでしょうか、目を輝かせながら教えてくれました。 

この文化祭、学校テーマは「和衷共済(わちゅうきょうさい)」です。みんなで助けあって1つの目標に向かって頑張るという意味だそうです。

 

学校は生徒と教師が一緒になって創り上げるものです。いつまでも目を輝かすことのできる活動をしていきましょうね。

クラス文化・・・

11月9日(月)、いよいよ今週の水曜日から文化祭が始まります。遅くまでクラス旗づくりに勤しむ姿が目につくようになりました。

ところで11月3日にNHKで放送された『不思議の首里城~沖縄 心の物語』を観ました。昨年10月31日に沖縄の象徴とも言うべき首里城が焼失しました。

再建に向け昔の絵図が参考にされています。ところが多くの絵に首里城は黒く表現されているそうです。首里城と言えば赤というイメージです。いったいどうしたことでしょうか。

そこで研究者が調べた結果、黒い首里城は大半が町の絵師の手によるものだったそうです。それに対して赤の首里城は王府が描かせたもの。

そこから、次のように結論づけられたようです。黒い首里城は本土の人々に絵を買ってもらうために、馴染みがあり、また武士好みであった黒で表現されたのだと。

 

沖縄では原色が好まれるそうです。日本の多くの城や寺社の正殿が南向きなのに対して、首里城は西向きです。

太陽を背に受け、正面から御嶽(ウタキ)とよばれる祭祀施設からパワーをもらうためだそうです。それほどに芸術は作り手の感性や文化によって異なります。

 

みなさんの作る旗やTシャツもまた、クラス文化が表現されたものであることでしょう。

琉球王国は薩摩藩の支配を受けました。太平洋戦争では首里城に司令部が置かれました。その都度独自の文化が抑圧を受けました。

もうそのような歴史を繰り返すのはやめましょう。君たち自身のクラス文化を表現してくださいね。

 nacoro広場に各クラスのTシャツが展示されました。

鎧・・・

11月6日(金)、今日は学校公開日です。何人かの保護者の方が授業の様子を観にこられました。

校長先生と懇談する方もおられ、普段あまり学校に足を運ぶ機会のないみなさんに、子どもたちの様子をお知らせする日でした。

高校生ともなると、気恥ずかしく感じる子もいるでしょう。両親に「こなくていいよ!」と言った記憶が私にもあります。

 

人は成長するにつれ自我が目覚めます。しかも思春期ともなれば、心も体も成長する。しかし周りは以前と同じように子ども扱いする。

そんなやり場のないもやもやが、心を締め付けます。変に大人ぶったり、反抗したりときっとそれは「心の叫び」なのかもしれません。

 

ところで、倖田未來さんの『hands』という曲の歌詞に

「冷たく凍えそうなmy hands こんなに想っているのに・・・

『本当は引き止めてほしい』そう言いたかった・・・届かない my hands」 という一節があります。

プライドなのかどうか、想い人に正直な気持ちを伝えられなかった・・・。私にも経験があります。

自我を形成していくうちに、私たちは自分という「鎧」をまとっていきます。弱音や本音を吐きにくくなります。

なのに自分自身を打ち破ることができないで苦しむ。分かります。未だに私も鎧でがんじがらめですから。

でも、ときに「引き止めて欲しい」と行ってくださいね。意外と落ち着くものです。鎧もやがて古くなります。

その度に上塗りしてばかりいると重くなるばかり。時には恥をかいてみませんか。

 

この日、先日陸上自衛官候補生に合格した生徒が、一般曹候補生採用試験にも合格しました。

時には肩の力を抜いて、励んでくださいね。

共に・・・

11月5日(木)、文化祭の準備のため、今日も午後はクラスで活動です。どのクラスも文化祭特有の絵の具のにおいと活気に満たされていました。

ところで昨日午後6時頃、私は学校を見回っていました。日も短くなった風の冷たい時間、校庭側の教室から煌煌と光が漏れています。

 

くぼた校の先生が子どもたちのいなくなった教室で、同僚の先生と、授業の準備に勤しんでおられました。

そういえば次の日は研究授業ですね。私はそっとその場を離れました。明日も晴れますようにと祈りながら。

子どもたちの活動の裏には、先生方の努力があります。先生方の努力を支えるのは子どもたちの笑顔です。

くぼた校の文化祭では一生懸命楽器の演奏をする子どもたちがいました。音楽に合わせて楽しく踊るみんなの姿に感涙しました。

 

私たちもまた、文化祭の準備に勤しむ子どもたちの姿に元気をもらいます。

こうやって互いに力を与え合っている・・・。教師も生徒も共に生きる学校なのだと実感しました。

夢の国へ・・・

10月29日(木)秋晴れの空の下、1年生はひたち海浜公園へ、2年生は平方面へ遠足に向かいました。

「遠足」という言葉は、文字通り「遠くまで足を運ぶこと」の意で、江戸時代から使われていました。

しかし明治時代になると、集団行動が求められることから、軍事教練の意味合いも強まったと言われます。

ただし現在は、特別活動に位置づけられ「・・・体験的な活動を通して、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養う」ために行われます(文科省『高等学校学習指導要領』H30告示)。

 

1988年、私が高校3年生の時、東京ディズニーランドへ遠足に行きました。

1983年4月開園のこの施設、当時人気は絶大で、それまで足繁く通っていた「としまえん」(2020.8.31閉園)とは雰囲気の違う「夢の国」でした。

だからこんな機会でもなければ、おそらくシンデレラ城を目にすることもなかったでしょう。

こちらの施設が今年9月28日に、新しいエリアがオープンしたそうです。ニューファンタジーランドといわれ、新たなアトラクションが出迎えてくれます。

開園から40年近くが経ちます。新たなる「夢の国」へと更新されました。

 

私たちには夢があります。「○○になりたい」「○○な生活がしたい」「○○が欲しい」就職活動や受験の中で、多くの子がそのような夢と格闘していることでしょう。

就職や進学、結婚や出産など人生のエポックを「門出」という場合があります。始まりです。

夢をリニューアルして、もっともっと豊かな自分にとっての「夢の国」へと更新していって下さい。

知ることからはじめよう・・・

10月22日(木)、今日は職員会議のため45分の短縮授業です。木曜日ともなり、また昨日はいろいろな行事がありました。疲れている人もいるでしょう。そんな時こそ息抜きをしてください。

 私の息抜きは映画を観ることです。古い作品をテレビの再放送やDVDで楽しんでいます。先日1997年公開の『007トゥモロー・ネバー・ダイ』を鑑賞しました。

メディア王が、アメリカと中国を武力衝突させるため、画策します。その企みをイギリスと中国の諜報員が協力して阻止します。

 楽しみながらもふと気づいたことがあります。それまでこのシリーズでは、英米と旧ソ連の対立が背景として描かれていました。ところがこの作品では対立相手がソ連ではなく中国です。そこで改めて歴史を振り返りました。

 

1989年ベルリンの壁崩壊、同年米ソ首脳によるマルタ会談が開催されます。

1991年ソ連が崩壊します。そして中国は2001年にWTOに加盟、2008年に北京オリンピックが開催されます。

そして2010年にはアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となるのです。

 

『007トゥモロー・ネバー・ダイ』ではMI6長官のMが戦争にならないように、ボンドに指示を与えます。両国の誤解を解くのが任務です。

 

私たちは知らない相手に警戒心を抱きます。イメージばかりが膨らみ、自分の行動を制約してしまう場合があります。

私は思います。互いを「知ること」が、誤解から始まるいざこざを回避できる方法だと。

体育大会について話し合う子どもたち。優勝目指して頑張ってください!

気力・・・

10月16日(金)、本日から就職試験が始まりました。この日はおよそ20名の3年生が挑戦します。

1年生は、進路ガイダンスです。子どもたちが興味のある分野について、専門家から話しを聞く行事です。

彼らもまた2年後には、本番に臨むことになるでしょう。今からしっかりと自分のライフデザインを描いてくださいね。

ところで、なぜ働くのか。まずは「食べるため」でしょう。労働の対価として、生産物やサラリーを得て、私たちは生きる糧を手に入れることができます。

次に「生きがいやりがい」。例えば医者になって多くの人の命を助けたいという志をもった人です。

私はどちらも働くことの理由としてなり立っていると思うのです。私たちは生物です。食べなければ生きていくことができません。

同時に理性をもった人間です。つまり充実感や達成感などもまた、心のエネルギーとなります。

これは、生きていこうとする活力になります。つまり職は食と心のエネルギーそして気力をもたらしてくれます。

必ずしも望んだ進路に進むことができるとは限りません。でも、働くことはできるはずです。そうすれば気力がでます。

気力は人生を変えます。どのような仕事にも真摯に向き合ってください。

必ず気力つまり生きる喜びを味わうことができます。この気持ちさえあれば、人生は変えられます。

生身の人間・・・

先日、『ノッティングヒルの恋人』を観ました。街の本屋さんが映画女優さんと恋をします。レストランで食事中、隣席するグループから彼女の噂話が聞こえてきます。

そのくちさがない内容に男性は「その人も生身の人間だ。相手の気持ちも気遣うべきじゃないかな!」と抗議しました。
私たちが芸能人さんの噂話をすることは珍しいことではありません。特にゴシップ記事となれば、真偽のほどはともかく、話しに花を咲かせます。

ところが私たちはその人物がどのような人か知りません。会ったことや話したことすらありません。切り取られた写真や記事から、その人間像を創り出します。

 

10月2日(金)、1年生がスマホケータイ教室を通信会社の講師の方から受けました。SNS上に流される写真やメッセージが時に人を傷つけます。

それを防ぐことができない人に、スマホやケータイを使う権利はないと伝えられました。

私たちは目の前の相手なら、愛をもって接することができます。

ところがスクリーンや画面、紙面を通すと「生身の人間」ということを忘れてしまい、2次元の世界の創り出されたキャラクターとして扱ってしまうことがあります。

どのような時も相手が自分と同じ世界に住む、血の通った人間であることを忘れてはいけません。自分がそうであるように、その人も幸せになろうと一生懸命生活しているのですから。

そのように思うことができる感性を育ててください。

『正解』は歩み寄りから・・・

9月25日(金)、台風の影響で終日激しい雨が吹き付けるなか、3年生は外部の講師を招いて、面接練習に励みました。

面接の正しい受け答えはどのようにすべきかと考えるあまり、緊張したり、予期せぬ質問に戸惑ったりで、上手く自分を表現できずに、もどかしい思いをもった子もいたでしょう。

 

ところで、先日初めて韓国の方の歌を聴きました。BoAさんの『VALENTI』という曲です。何となくリズムや歌声に感性が刺激されて、じっくりと聞いてしまいました。

 

運命的な恋との出会い、これがそうではないというならば、世界中に愛なんて存在しない、この夢をかなえるために戦う

 

リズムと彼女の歌声、そして歌詞に込められたメッセージに、パワーをもらいました。おそらく韓国語を母国語とする彼女が、

日本語でしかも韓国文化に特別親しみのなかった私の心に、感動を与えてくれました。

 

現在、東アジアの国々と、外交上必ずしも良好な関係を保つことができていないという報道があります。

ところが文化に目を移せば、韓国の方がわざわざ日本語で私たちに歌をとどけてくれます。また本校でも韓国のポップスやアイドルが好きな生徒がたくさんいます。

正解を求め続ける姿勢は尊いものです。そこにはさまざまなアプローチの方法があるのではないでしょうか。

まずは自分や隣人の気持ちを大切にすること。

そこから、少しずつ「正解」が見えてくるのではないでしょうか。

認め合う心・・・

9月11日(金)、昨日紹介したスクールサポートスタッフさんから、紹介された本を読み始めました。

ブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(2019 新潮社)です。

 

日本人女性の筆者が、アイルランド人男性と結婚し、ロンドン南郊の町で息子さんを育てるなか、レイシズムなどの問題に直面した記録が綴られた作品です。

私が人種主義と聞いて思い描くのは、肌の色によって人を差別することでした。確かに白人による有色人種への差別をもとにした事件は、ニュースでも頻繁に目にします。

この背景には裕福な白人と、貧しい有色人種という構造があると考えられてきました。ところが、現実には、中産階級の有色人種と労働者階級の白人との対立や、移民との関係など問題は複雑なようです。

 

私はこのようなことを実感できる生活環境にありません。しかしこのような問題を考えるとき思うことは、私の心の中に差別を生み出す根っこみたいなものがあるということ。

人を羨ましく思うことがあります。それがねたみに変わります。時にはそれがうらみに転換され、相手の排斥を望むようになる。

勿来高校は「共生社会」に生きる人材育成を目指します。認め合う心。日々自分を戒めながら生活していこうと思います。

 

共に学ぼう 未来に向かって!

心の素振り・・・

9月7日(月)、沖縄や九州を、これまでで最大だといわれる台風10号が通過しました。台風の時期です。みなさんの暮らす地域のハザードマップをもう一度確認してください。

 

ところで、先日1年生が2週連続で進路ガイダンスを受けました。今回はハローワークさんの協力を得て、各クラスが教室で、講師の先生から講義を受けるという形態です。

講義の中で、企業がほしがる人材が紹介されました。圧倒的に「コミュニケーション能力の高さ」だそうです。

「笑顔」を忘れずに誰とでも意思疎通のできる力が望まれるようです。

 

でも、難しいですよね。例えば漢字は何度も書いて覚える、因数分解は繰り返し問題を解く、野球は素振りを何千回とする・・・。

このように何となく努力の方法が浮かんできます。また、その成果も、テストや試合の結果に出るため、確認しやすい。

ではコミュニケーション能力はどうやったら高まるのか?そもそもコミュニケーションとは相手との意思疎通を指します。方法は様々です。

必ずしも言葉である必要はありません。時に話さないことが意思表明になります。

私は思います。これに正解はないと・・・。ただ1つだけ言えることは、相手がいるということ。他人と交わることは時に煩わしさを伴います。

ただ、それこそが漢字の書き取りや素振りに当たるのではないでしょうか。

探究心・・・

8月28日(金)、今日は1年生の進路ガイダンスが行われました。15,6歳のうちから「進路」といわれてもピンとこない子もいるでしょう。

もちろん今すぐに決めなければならないものではありません。

 

私は日本史を研究したいと思って大学に進学し、研究に勤しみました。ところが卒業が近づくにつれ、自分はどこに就職すればよいのか悩みました。

仕事のために進学したわけではありません。日本史で食べていく道は限られていました。

結果的に教師になりましたが、警察官、商社、観光会社といろいろな会社に挑戦しました。

節操がないようですが、その頃の私はどの会社に入っても「これがやりたい」という目的を持っていました。もちろん日本史は関係ありません。

ただし目的に対してどのような方法で、それを達成していくかを、研究を通して学びました。

だからどの会社に入ってもやっていける自信がありました。

 

探究心が鍵です。これが仕事を面白くもしてくれます。疑問を持つこと。そしてそれを解決しようとする執着心を持つこと。

おのずと世界は広がっていきます。

 

演劇による進路ガイダンス。インパクトがありますね!

夢と将来のために現在を・・・

7月31日(金)、1学期終業式が行われました。今年は感染症拡大防止のため、校内放送を使い、ホームルームにいながら、校長先生のお話を聞きました。

 

「将来のゆめはお菓子屋さんになること。そのためには専門学校に行って技術を身につけようと漠然と考えている人がいるかもしれません。

では今、何をすれば良いのか。茫漠とした将来像を具現化するために、現在を充実させることが大切。

勉強したりボランティア活動に参加したり、さまざまな体験をとおして、夢と現実の結びつきが強くなってくる。ぜひ「今」を大切にして下さい・・・。」

 

各クラスでは、担任の先生方が、校長先生の話の内容に沿って、黒板にチョークを走らせます。

耳に流れこむ言の葉と、目から飛び込む情報が、子どもたちの感性に訴えかけます。

君たちが将来に向けて充実した夏休みを過ごすこと、私たち全員、心より願っています。

君たちは私たちの宝物です。幸せな「とき」を過ごして下さい。

3学年「社会人講話、職業講話」

7月10日(金)に、3学年を対象に福島県若年者生活基盤支援事業「社会人講話、職業講話」を実施しました。

 

社会人講話では、株式会社八幡台やまたまや様と株式会社いわき精機様から、実際に企業で働いている方を職業講師としてお招きし、

職業紹介や企業の求める人物像、採用試験でのポイント等の内容をお話しいただきました。

 

職業講話では、キャリア支援機構いわき事業所様から講師の先生にお越しいただき、面接でのマナーやお辞儀の仕方、座り方等の実践的な指導をしていただきました。

一人一人の進路実現に向けて、準備を進めて参ります。

 

nacoro広場始動・・・

7月14日(火)、七夕からちょうど一週間が経ちました。願い事はかないましたか?思い人に会うことはできましたか?

本校では、先週、期末考査が終わり、あらためて七夕をテーマに「Star Festival in Nakoso !」というプロジェクトを立ち上げました。

本校生といわき支援学校くぼた校生との交流を深めるため、互いの校舎を行き来する連絡通路に「nacoro広場」を設置し、両校生徒が短冊に願い事を書いて、竹笹に飾り付けるというもの。

 

ところで「nacoro」とは両校生徒が、企業で不要になったエアバッグやパラシュート素材で作成した製品のブランド名です。

完成品は様々な行事で販売されています。両校の絆を示すこのブランド名を用いて、今後もいろいろな企画を通じて共に学ぶ空間を演出していきます。

今回はその企画の今年度第1回目ーー。両校生徒が短冊に書いた願い事には違いがあります。いや、両校の違いというより、子どもたちひとりひとりの感性の違いが浮かび上がります

それぞれの個性を認め合うこと。社会生活を営む上で最も尊重されるべきことです。この広場を通じて、優しさを感じ取ってほしいと思います。

 

nacoro広場に飾られた短冊には、心を振るわされるようなものもあります。子どもたちの願い、かなえてください。

 

nacoroブランドの製品の一部です。