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カテゴリ:学校生活
たがいに素・・・
9月29日(火)、今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「たがいに素」という言葉が出てきました。きっと私も学生時代習った言葉なのでしょう、何となく懐かしさを覚えます。
2つの数字の最大公約数と最小公倍数を、共通する素数で分解してきます。
共通する素数を掛け合わせたものが最大公約数、全ての素数を掛け合わせたものが最小公倍数、ところが共通する素数が1しかない数字同士があります。
従って最大公約数は1、最小公倍数は互いの数を掛け合わせた大きな数になります。この関係が「たがいに素」なわけです。
「たがいに素=共通するところがない」といわれると何となく寂しい気持ちになります。
ところが、数学の参考書に次のようなコラムがありました。アメリカに生息する「素数ゼミ」の話です。
アメリカ南部に生息するセミは13年ごとに羽化します。北部のセミは17年ごとだそうです。「たがいに素」の関係ですから、最小公倍数は13×17=221。
221年に一度しか出会えない南部・北部のセミ同士には大きな隔たりができる一方、同じ周期を持つ仲間とは出会いやすくなります。
長い時間を暗い土の中で過ごし、同じ仲間と一斉に出会うために素数の周期で生きるセミたち――。
広大なアメリカ大陸に暮らすセミたちが、現在まで生き残ってこられた戦略なのでしょう。
もしかして「共通するところがない」ということは、「お互いの違いを尊重する」ことにつながるのかもしれません。「共生社会」の入口のような言葉でした。
いつの間にか扇風機にいらない気候となりました。
必然と運命と・・・
9月28日(月)、久しぶりに太陽が顔を出しました。爽やかな秋晴れです。今日から2学期中間考査一週間前です。計画的に自らの行動を律してください。
運命、偶然、縁と恋の歌には二人の出会いをこう表現する曲をよく耳にします。しかし私は以前から違和感を抱いていました。
ーーそれは私が大学時代に教えられた「全ての出来事は必然的に起きている」という学問への姿勢です。
しかしここには「心」がありません。私が歴史を考える時、事実のみを積み上げ、極力個人の感情を排除します。
例えば長屋王の変を扱うとき、長屋王や吉備内親王の気持ちを取り上げることはありません。
人は自分とその人物に距離があればあるほど、物事を客観視します。教科書や新聞に死者数や感染者数が載せられます。100より1の方がよいと捉えます。
しかし何人であろうが、全ての人々に宝物のような人生があるのです。
長屋王と内親王は運命の出会いを感じ、愛を育んだのかも知れません。私たちは生身の人間です。
必然を「運命」と感じることで、生きるためのパワーがわいてきます。
1人の人生が豊になれば、歴史も華やかになります。相手と私、一人ひとりの心を大切にしましょう。
授業前の風景。読書や歓談、気持ちが和む一時です。
1年生国語総合では、重松清さんの『バスに乗って』を題材に、少年の心の動きに注目しました。
気持ち・・・
9月24日(木)、本日は台風12号の影響で、45分授業を3校時まで行い、12時前に下校となりました。
急な変更にもかかわらず、新常磐交通さんにバスを都合していただきました。みなさんのご厚意に感謝します。
ところで先日、連休中に街中を歩いていると、信号待ちをしている車にふと目がいきました。東京方面のナンバーです。ところがその右斜め上にシールが貼ってあります。「○○ナンバーですが、○○県在住者です」と。
夏、お盆で帰省中の方の自宅に、張り紙が貼られていたという報道がありました。新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、移動の自粛が求められている時期でした。
おそらくその後、同様の混乱を避けようと、開発されたシールだと思われます。ネット上には同じような商品が、500円前後で販売されていました。
ところで今日は1年生「地学基礎」の授業に参加しました。太陽の寿命は100億、現在46億がたち、あと50数億年で膨張し始めるそうです。いずれ地球はそれに飲み込まれる。星にも永遠はありません。
さて、授業中、落とした消しゴムを隣の子が拾ってあげる姿、後ろの席に座る子にプリントを手渡す姿がありました。
言葉がなくとも通じ合う心と行動――。同じ惑星に暮らす人同士、何らかの方法で気持ちを通じ合わせていきたいですね。
歌に込められたsoul
9月23日(水)、4連休明けで眠そうな顔の子も見られます。今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を見学しました。井上陽水さんの『少年時代』が題材です。
軽く体をほぐした後、発声練習、そして「歌」の練習です。しかし残念ながら大声で歌うことができません。そこでマスクをつけたまま、ハミングで音程を探ります。
以前は歌詞にこめられた思いを、感情豊に表現できた子もいたのではないでしょうか。それでもみんな音符を頼りに、一生懸命挑みました。
その後、歌詞がどのような情景を表現しようとしているのかを考えます。「風あざみ」「宵かがり」「夢花火」これらは陽水さんの造語だそうです。
これらの言葉から、頭の中に映像を浮かべている様子でした。
先日、何となく昔聞いたSPEEDの『BODY & SOUL』を聞き返してみました。
いい日も悪い日もある、恋に二の足を踏むこともある、成長するにつれ傷つくことも増えてくる、
それでも「同じstepの毎日じゃ、生きてることさえ忘れちゃう、それじゃ張りがない』だから勇気を出そう!
時に音楽は人生を変えてくれます。歌のsoulに耳を傾けてみてはいかがでしょう。
準備体操で体をほぐし、声を出す準備をします。
無駄と教養と・・・
9月18日(金)、3年生「国語表現」の授業に参加しました。先日まで、就職や進学試験のために、面接練習に奮闘している姿が印象的でした。
自分を見つめ直すこと、そして言葉で表現すること、思った以上に大変な作業ですが、何度も練習しましょうね。
今回は、就職するときに課されることもある筆記試験の練習です。漢字の読み方や意味、類似語や反対語など、いろいろなことが試されました。
例えば「陶冶」「婉曲」「嚆矢」「忌憚」、読みと意味とが出題されました。即答できますか?
大人でも意味を正確に説明できる人は少ないかもしれません。ましてや書き取ることができる人がどれほどいるか。
そもそも日常会話へ使う機会は少ない言葉です。しかも他の言葉、もっと簡単で通じやすい言葉があります。ではなぜ知っていた方がよいのでしょうか。
私たちの周りにはたくさんの「無駄」があふれています。なくても生きていくには困らないものたち。
靴の色が赤くても黒くても履ければいいはずです。イモは蒸かせば食べられます。カレーに入れる必要はありません。
でも、好きな色の靴を履くと気分が浮き立ちます。カレーに入ったジャガイモは、フライドポテトとはまた違った趣を示します。
生きていく中で心を豊かにしてくれるものーー。私はそれが「教養」だと思います。試しにたくさん勉強してみてください。何となく胸が一杯になります。
教養は私たちの心と生活に潤いを与えてくれます。