カテゴリ:学校生活

振り返れば思い出に・・・

11月17日(火)、今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を参観しました。授業の冒頭、2週間後に迫った期末テストの説明が行われました。

井上陽水さんの『少年時代』について。ハミング・造語・楽譜について問われるそうです。さらにお琴の歴史や各部の名称、そして演奏です。

以前、どちらも授業の様子を紹介しました。早いものです。もうまとめの時期ですね。

1年生は入学後すぐ長い期間、学校に来ることができませんでした。担当の先生方も、せっかく出会えた君たちの顔を見ることができず、寂しそうでした。

6月から通常授業に戻りました。ただ、楽しいお昼休みもおしゃべりしながら食べることができません。

せっかく入学した学校の校歌を大声で歌うことすらはばかられるような生活でした。

でも新しく出会えた友人たち。制約はありながらも親しくなりました。でも慣れていくにつれ、不安や心配事、トラブルにも遭遇したことでしょう。

その都度苦しみながらも、遠足や文化祭・体育大会などをへて、クラスの色ができあがったのではないでしょうか。

先生方も遅くまで君たちの話を聞いてくれましたね。

昨日食べたいつもの夕食は思い出になりにくい。でも本を見ながら包丁を振るった料理は、昔語りになります。

一歩ずつ・・・、君たちが積み重ねた114日間が証明しています。

歴史の創造者・・・

11月13日(金)、文化祭・体育大会が終わりました。祭りの後・・・、週末ともあってそこはかとない雰囲気が漂います。

特に最後に行われた男女混合リレーは大変盛り上がりました。抜きつ抜かれつのデッドヒート、飛び交う声援、ゴール直後に倒れ込む姿とそれを介抱するクラスメートーー。

ほとばしる青春の汗が、どうして感動を呼び起こさずにいられましょうか。

帰り際、くぼた校の先生からお言葉を頂きました。

 「リレー拝見しました。盛り上がりましたね。」

 「くぼた校の子どもたちと一緒にできるといいですね。」

 「お互い励みになりますね。」そんな会話でした。

また普段事務室で私たちの教育環境整備に力を尽くしてくださる主事の方からです。

 「僕、感動しました。みんなが一致団結して応援しあう姿に・・・。早く僕も自分の子どもの運動会に行きたいです。」

直向きな姿勢は感動を生み出します。感動は人を動かします。時にその人の人生や社会を変えます。

君たち一人ひとりが歴史を創る主人公であることを忘れずに。私たちにとって、君たちは大切な大切な宝物ですからね。

いつも爽やかで優しい笑顔を絶やさない事務の方。遅くまで仕事をされていますが、ご自分で料理をお作りになるそうです。

数字は怖くない・・・

11月10日(火)、この日たまたま授業で30%の食塩水と50%の食塩水とを混ぜると何%になるか、という話になりました。

 

昔、何度も出会った問題だなあと思い、子どもたち何人かに聞いてみました。ところが今の彼らにとっても難問――。

すっきりと答えが出ません。そこで、授業が終わってから、頭を整理しながら考えました。

 

どちらも食塩水100gだとして、30%には30g、50%には50gの食塩が入っていて、それを足します。

つまり100g+100g=200gのなかに、30g+50g=80gの食塩が入っています。

食塩水全体が200gの中に80gの食塩ですから、80÷200×100=40%となります。

 

「30%と50%だから80%?」「3割引と30%は一緒?」よく考えれば違うことがわかります。ところが目の前の数字は、時に私たちを惑わせます。

 

全体像を思い描いてください。食塩水の量は増えています。単位が異なります。

慣れないものや理解が不十分なことにたいして我々は冷静さを失うことがあります。だからこそ経験と学習が必要なのです。

何事にもチャレンジしてください。きっと不安や恐れが遠ざかっていきますよ。


1年生「現代社会」の授業。統計資料を冷静に読み解く力をつけてくださいね。

違和感から逃げないで・・・

11月2日(月)、早朝勿来駅でPTAの方々が、挨拶運動をしてくださいました。勿来へ来る人、勿来から行く人と、色とりどりの学生服から「おはようございます」との言葉が行き交います。

今日は1年生の数学の授業に参加しました。「三角比の相互関係」が主題です。「sinA」を「cosA」で割ると「tanA」となる。

何かを発見した時にもつわくわくした気持ちがわき上がりました。ただ生徒にとってこの3つの単語は、身近でない分、発見の感動を味わうにはもう一歩という子もいました。

 

ところで書名は忘れてしまいましたが、アナール学派の本で、イギリスの「public」「inn」が歴史に大きな影響を及ぼしたことが書かれていました。

仕事を終えた労働者や町を渡り歩く商人、様々な思想や情報が飛び交い伝播していく場所でした。それらがうねりとなって人を動かし時代を変えます。

今はその役割をSNSが果たしているようです。アフリカ北部で起きた革命や東アジアの民主化運動、アメリカ大統領選ではツイッターなどが用いられているようです。

情報によって社会は変わります。英雄や大事件は情報がもたらした人々のうねりのようなものが生み出したものにすぎないでしょう。

対話を疎かにしないでください。親近感のわかない言葉や意見にこそ耳を傾け、冷静な行動をとることのできる人になってくださいね。

 

数学の先生は、「sin」「cos」「tan」を分かりやすく説明するために、それぞれ黄、赤、青で板書してくれました。違和感を乗り越えてくれるよう祈ります。

 

連なり・・・

10月28日(水)、昨日の朝、昇降口に立っていると、扉を消毒する人影が目に入りました。

そういえば5月雨の降りしきる朝、同じく昇降口にあるいくつものプランターに、傘を差しながら、泥まみれになって花の苗を植える姿が目に映りました。夏の盛り、みなさんを出迎えた花はここから始まりました。

実は昨年の夏、休日に用事があって学校に行きました。校舎の周りを歩いていると、東門前の花壇を整備している人がいました。

「どうしたんですか?」「時間のあるときにきれいにしようと思って!」と笑顔で答えてくれました。

くぼた校の先生です。みなさんは勿来高校に通っています。昇降口の花に迎えられ、きれいになった扉に手をかける。眠い目をこすりサンダルをはき、教室について1日の準備をする。

6時間目が終われば、開放感に満たされて、昇降口の植物に別れを告げる。

 

私たちは1人で生活しているのではありません。普段意識しないところで、誰かにお世話になっています。実は君たちの何気ない普段の言動が、どこかで誰かに影響を与えていることでしょう。

みんなの小さな誠意がつながり合って、社会を成り立たせています。「私なんて」と絶対に思わないで下さい。あなたこそ人生の主役です。

 

1年生「家庭総合」の授業で、妊婦さんの体験をしました。ベッドから起きるだけでも、どれほど大変なことなのか、共感できましたか?