今日の勿来高校

いくつもの個性・・・

7月3日(金)、3年生美術選択者の授業。以前お伝えした通り、土偶の特性を学んだ上で、実際に現代的な要素を取り入れた、オリジナルの土偶を作りました。

この日は、自分の作品への自己評価と、友だちの作品への感想を書きました。

10名の作品の評価です。しかも点数化することのできない魅力を文章で綴ります。

「髪にメッシュが入っているのが好き」「少し筋肉質みたいな土偶が面白い」「黄色のネックレスのようなものが金メダルにみえた。2020年東京オリンピックですね」など。

思いつきもしなかった作品の特徴が受け手の感性によって浮き彫りにされます。

 

土偶の固定概念を現代的視点から崩す。周りの雰囲気や流行、気づかずに自分たちの行動に影響を与えているものに、苦しんでいませんか。

物の見方は人それぞれのはずです。もっとおおらかに、自分を表現していってください。

なんでリンゴじゃなくて数字なんですか・・・

7月2日(木)、期末考査を来週にひかえ、子どもたちの勉強熱も高まっています。授業中、復習のために先生から出された問題に答える生徒。

提出しなければならない課題に格闘する者。教え合う姿ーー。学び合う空間がこの一週間に展開されています。

1年生の数学Ⅰの授業では、連立不等式の授業が行われていました。数学に苦手意識をもつ人もいるのではないでしょうか。ある3年生がこんなことを口にしていました。

「どうして数学は数字なの?リンゴ1個とかでは駄目なのかな・・・」その気持ちは分かります。4分の1はリンゴを4つに分けた内の1つ。100円のリンゴを3個買えば300円、8%の税金がかかって、324円を支払う。

今回の応用問題は1つのヒントになるかもしれません。

30㎝の土台に、高さ19㎝のブロックを積み上げて、160㎝以上のブロック塀を完成させるには、ブロックがいくつ以上必要か。ホームセンターの売り場で直面しそうな問題です。

直面する事象を数式にできるか。そしてそれを解くことができるか。

そのために、順をおって論理的、合理的に考えることができたか。数学を学ぶ目的の1つです。

 

抽象的な数字や記号をもちいて、頭の中で筋道を組み立てる。だからこそ、答えだけをノートに書いてはいけません。途中、自分がどのような歩みをとったのか。それが肝心です。人生と同じです。

放課後、授業で分からなかったところを、先生に教えてもらいました。

一緒に踊ろう・・・

7月1日(水)、1年生音楽の授業ではロックとヒップホップのリズムを、手や足で拍子をとっていくというものでした。

8ビートを体で表現することに、はじめは慣れない生徒たちも、時間が経つにつれて、体が動き出します。

 

今回はここまででしたが、ロックやヒップホップのリズムに合わせて、実際にグループごとに踊るような授業も考案されています。

その目的は、準備体操としてのストレッチや実際に踊ることによって、体幹部を鍛えたり、仲間との交流を楽しめるような機会が設けられるからです。

知識の習得にとどまらず、創造力、人間関係形成力などさまざまな力の育成につながります。

交流をとおし、互いを認め合うことができれば、満たされた気分になります。

 

これらの力は、現代社会に求められるものだといわれます。テレビなどでよく目にするいきいきとした笑顔でダンスを楽しむ子どもたちは、

きっと意図することなく、その力を発揮し、お互いが相手を尊重することに、肯定感を抱いているのかもしれません。

 

知識や技術は使って初めて、何かを生み出します。教え教えられ、創造する過程で、人との交流が生まれ、新しいものができあがるからです。

時に共同作業は他者との軋轢を生じさせます。しかし勇気を持って踏み出してみましょう。これまでとは違う風景が生み出されるはずです。

階段を一歩ずつ・・・

6月30日(火)、7月1日には求人票は公開となり、3年生は本格的な就職活動の開始となります。そこで3年生の授業をのぞいてみましょう。

ーー数学Ⅱの授業。担当の先生はいつも大型画面に授業の要点を映し出しながら、分かりやすい授業を心がけます。

この日は因数定理を用いて因数分解をするというもの。例題、演習問題、最後に発展問題へと進みます。

まだ充分に理解できず先生や友だちに聞く不安な顔、発展問題を正解して達成感にあふれた笑顔とさまざまでした。

しかしそれぞれののペースで、先生が1時間の間に用意した階段を上っていきます。

ーー化学基礎の授業では、原子について学びました。原子核、陽子、電子、中性子という構造や、その質量の示し方など、

目に見ることのできない物質を、先生は野球場や定規、身の回りの品々から想像できるように工夫して話してくれました。

教科書の用語を学び、その概念を理解する。その知識をもとに計算問題へと進む。

難しいなと思うことも、階段を上がるように一歩ずつ理解していけば、いつの間にか次のフロアに到達します。

就職活動には不安がたくさんあります。でも一歩ずつ足を進めていけば、必ず違った世界が目の前に現れるはずです

今日もまた大切な日・・・

6月29日(月)、本日から期末考査1週間前です。6月1日から本格的に学校が再開され、1か月が経ちました。

この間、授業や部活、何より社会生活を送ることで、心身ともに疲れがあらわれる時期かもしれません。

 

3年生の世界史Aでは、期末考査に向けた復習が行われました。先生の質問に生徒が順番に答えていく。途中で間違えるとまたはじめの問題から。

子どもたちは緊張感を持ちながらも、最後の問題の答えが出たときには、笑顔で拍手していました。

 

2年生の数学Aでは「排反事象の確率」がテーマです。1から7までの数字から、1をとる確率と、偶数をとる確率は互いに両立しないため、それぞれの確率を別に求め、解同士をたす。

何問かの練習問題をこなすうちに、答え合わせが待ちきれずに、先へ先へと問題を解く生徒も見られました。

 

1年生の国語では、随筆を読んで筆者の主張をとらえようとするもの。題材は加賀美幸子さんの『メッセージ探しの旅』。

人生に起きるよしなしごとから、その人が何を受け取り、どのように内面化していくのか。その考え方に子どもたちは共感します。

 

何ということもない1コマの授業。それが人生にどのように役立つのか。明日からの生活にどう影響するのか。

今は答えることができません。しかし物憂げな一瞬一瞬であっても、その積み重ねが、人生を彩ります。

今日という日を馬鹿にしてはいけませんよ。

期末考査の時間割も発表されました。計画的に学習しましょう。