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今日の勿来高校
幸せとは何かを考え続けて・・・
8月4日(火)、夏休み2日目。3年生は進路活動に、1,2年生は、補習に部活動に精を出します。
女子バレーボール部は少人数ながらも毎日汗を流します。サッカー部は連合チームを結成し、8月末の試合にそなえ練習試合に励みます。
理研部は植物の育成や水質調査を、初心者も多い弓道部は、格技場で体捌きや基礎訓練を、そして今年、
生徒総会を経て発足したウェイトトレーニング同好会は、新しくそろえた器具に向かい合い、爽やかな汗を流しています。
筆者はもっぱら読書に勤しみます。図書館には夏休みにあわせて、みなさんに読んで欲しい本を取りそろえています。
生徒の推薦、話題の本、受賞作品など様々です。なかでも私が心を掴まれた本が、凪良ゆう『流浪の月』(2019東京創元社)です。
ある事件の「被害者」と「加害者」、それをとりまく世間、それぞれの受け止め方の相克・・・。「事実と真実はちがう」という言葉が印象に残ります。
主人公の少女は晩ご飯にアイスクリームを、なぜ食べてはいけないのか?と問います。世間が正しくて私が変なのか。
「日本人ならご飯でしょう!」私はなぜパンではいけないのか疑問でした。俺は日本人じゃないの?そもそも日本人って?
人は1人では生きていけません。安心できる場所が必要です。だからといってみんなに合わせてばかりいては、「安心」できてもホッとできません。
答えは簡単ではありません。部活動やホームルーム活動などいろいろな体験を通して、自分にとっての「幸せ」を構築していって下さい。
夢と将来のために現在を・・・
7月31日(金)、1学期終業式が行われました。今年は感染症拡大防止のため、校内放送を使い、ホームルームにいながら、校長先生のお話を聞きました。
「将来のゆめはお菓子屋さんになること。そのためには専門学校に行って技術を身につけようと漠然と考えている人がいるかもしれません。
では今、何をすれば良いのか。茫漠とした将来像を具現化するために、現在を充実させることが大切。
勉強したりボランティア活動に参加したり、さまざまな体験をとおして、夢と現実の結びつきが強くなってくる。ぜひ「今」を大切にして下さい・・・。」
各クラスでは、担任の先生方が、校長先生の話の内容に沿って、黒板にチョークを走らせます。
耳に流れこむ言の葉と、目から飛び込む情報が、子どもたちの感性に訴えかけます。
君たちが将来に向けて充実した夏休みを過ごすこと、私たち全員、心より願っています。
君たちは私たちの宝物です。幸せな「とき」を過ごして下さい。
つながり・・・
7月30日(木)、昼休みに夏休みのボランティア活動に参加を希望する子どもたちの打合せがありました。
今年は夏休みが短縮され、期間が短く、また活動先や内容も制限される中、たくさんの生徒が手を挙げてくれました。
筆者は会津で視覚に障がいを持つ方々が、観光スポットを歩いて巡るツアーに、当時担当していた生徒の付き添いという立場で、同行しました。
その生徒は将来ソーシャルワーカーになるため、大学進学を志していました。
普段はぶっきらぼうな女の子。小論文の練習のため、私のところへ課題を取りに来るようになりました。
書けない日々が続きます。ーーいや書いてはいますが、伝わらない。論理的でない。説得力が無い。何度となく同じ課題を書いてもらいます。
でも1度として弱音を吐かなかった。休み時間や昼休み、放課後と取り組み、必ず書き上げてくる。
この日のボランティアでは、普段は見せたことのない笑顔と気遣い。この優しさが本当の姿なのだと実感しました。
小さい頃、家族が病気になったときに、救ってくれたのがソーシャルワーカーだったそうです。だから将来彼女は困っている人の力になりたいと決心したようです。
人1人の人生が人とのつながりで大きく変わる。ボランティア活動に限らず多くの人に関わって下さい。つながりの連鎖が社会を豊かにするのではないでしょうか。
本校からは12名が参加します。この体験で広がりのある人生を創り上げていって下さい。
炭水化物食べましょう・・・
7月29日(水)、筆者が3年生選択授業に顔を出したときに、ある男子生徒にこう言われました。「先生!炭水化物食べに行きましょうよ!」と。
ーー言いにくいのですが、私はご飯を食べません。いや食べる機会がないというべきでしょうか。米も炊飯器も家にはありません。
そもそもご飯を炊こうとする意欲がありません。理由は「面倒だから」です。
実は若い頃、自炊をしていました。様々な食材を計画的に利用して、弁当づくりもこなしました。
目標は男女に関係なく、家事育児をすべきだという目的からです。しかしいつの頃からか夢が潰えました。
特別な理由はありません。1人の生活です。単純に怠け者なのです。
ところで朝昼晩と食パンを食べた話しなどを何気なく教室ですることがあります。きっとそれが頭にあった生徒が、心配してご飯に誘ってくれたのでしょう。
食事って大切です。勿論体の発育にとって貴重なものです。ただし、誰とどのように摂るのか。私はそれも大切な要素だと思います。
私はこの子の言葉を聞いて、俄然食欲がわいてきました。誰かが自分のことを気にかけてくれる。
そんな雰囲気だからこそ食事も楽しくなる。みなさんもそんな「仲間」を持って下さい。
ファッション造形基礎という授業では、トートバッグを作成しています。先生も一緒に制作しました。
推理小説・・・
7月28日(火)、今年は長梅雨です。昨日、1年生数学Ⅰの授業を見学しました。
1次関数のx軸方向への平行移動という内容で、
y=2x2のグラフに続けて、y=2(x-1)2とy=2(x+3)2のグラフをかき、それぞれがどのように違うのか、比較するものでした。
y=2(x-1)2のグラフは、y=2x2と比較して軸が+1移動します。
また、y=2(x+3)2は-3移動します。
つまり括弧内の「-1」と「+3」が「+1」と「-3」移動したことになります。なぜだろう?
こうして昨日の授業は終わりました。なぜなのか?眠れませんでした。
抑えきれずに本日も参加し、ようやく納得がいきました。
移動した点をそれぞれX、Yとして証明していくと、符号が逆になることが分かります。なるほど!
筆者は数学が苦手です。でも、今回とても惹き付けられました。まるで推理小説を読むように・・・。
次の前回のヒントが次回の謎解きにつながる、そのようにわくわくした時間を過ごすことができました。
すべて勉強は「物語」なのかもしれません。「なぜそうなるのか?」常にそのような気持ちをもって授業に臨めば、きっと興味がわくのではないでしょうか。