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今日の勿来高校
知、徳、体・・・
9月15日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。テーマは「エイジングと健康」です。「老い」は体のさまざまな機能を衰えさせます。
認知症や骨粗鬆症もその1つです。もちろん老いだけが原因ではありませんが、人生100年時代には、誰もが直面する可能性があります。
時代を感じさせます。高齢社会に関する授業は、家庭科や公民科などでも展開されています。
それぞれの教科がもつ視点・論点から子どもたちが「高齢社会」でいかに充実した生活を送ることができるかを考えさせる内容です。
織田信長が舞ったとされる『敦盛』では「人間50年・・・」と謳われます。昭和の半ば頃までは、定年が55歳でした。それが高齢化時代を迎え、60歳に引き上げられます。最近では65歳まで延長することが求められています。
保健の授業で先生は生徒たちへ伝えます。「老いは機能が衰える反面、経験知が豊富になる」と。
体を健康に保ち、知を豊富にする。それらが積み重なり「徳」が備わっていく。
「知・徳・体」ともに大切に育て、豊かな人生を歩みたいですね。
骨粗鬆症にならないためにどうような生活をすればよいのか。みんなで話し合いました。「運動」「カルシウムやビタミンB」など、予防に努める要素はいくつもありそうです。
君たちが未来を変える・・・
9月14日(月)、昨日はいわき市議会選挙の投票日でした。またこの日は自由民主党の総裁選挙も行われました。
選挙は民主政治にとって欠くことのできない制度です。
ところで3年生「世界史A」の授業では、本格的にローマ帝国の歴史に踏み込みます。
貴族中心の元老院が執政官を代表に、法律をつくり、国の舵取りをします。リーダーは2名、任期は1年と限られ、独裁者の出現を防ぎます。
さらに平民たちを中心に平民会が組織され、護民官が彼らの意見を代表し、彼らが議決した法律が、元老院の承認を受けずに施行されることもありました。
いつ接しても、2000年以上前に、このような仕組みを作り上げていたことに驚かされます。王政を打破し、貴族による寡頭制から市民の意見をくみ取ることのできる制度ーー。
現在私たちが当然のこととして享受する民主政治の一端が垣間見られます。
このローマの歴史は、教科書ではわずかに数ページを割くのみです。ところが共和政の整備には200年近くの時間がかかっています。その間には、多くの人が血を流す出来事もありました。
遠い未来に生きるのは私たちではありません。私たちにできることは、その未来を創り出すことだけです。
現在(いま)を大切にすることが、未来の人々への優しさです。
認め合う心・・・
9月11日(金)、昨日紹介したスクールサポートスタッフさんから、紹介された本を読み始めました。
ブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(2019 新潮社)です。
日本人女性の筆者が、アイルランド人男性と結婚し、ロンドン南郊の町で息子さんを育てるなか、レイシズムなどの問題に直面した記録が綴られた作品です。
私が人種主義と聞いて思い描くのは、肌の色によって人を差別することでした。確かに白人による有色人種への差別をもとにした事件は、ニュースでも頻繁に目にします。
この背景には裕福な白人と、貧しい有色人種という構造があると考えられてきました。ところが、現実には、中産階級の有色人種と労働者階級の白人との対立や、移民との関係など問題は複雑なようです。
私はこのようなことを実感できる生活環境にありません。しかしこのような問題を考えるとき思うことは、私の心の中に差別を生み出す根っこみたいなものがあるということ。
人を羨ましく思うことがあります。それがねたみに変わります。時にはそれがうらみに転換され、相手の排斥を望むようになる。
勿来高校は「共生社会」に生きる人材育成を目指します。認め合う心。日々自分を戒めながら生活していこうと思います。
共に学ぼう 未来に向かって!
支えがあるから・・・
9月10日(木)、2時間目、今週月曜日から学校で私たちと一緒に生活していただいているスクールサポートスタッフさんが、生物室の消毒をされていました。
この方は例えば教材や教室の準備、書類の整理や印刷、パソコンへの入力や消毒作業など、先生方が学校で行ういろいろな活動を支えてくれます。
生物室の消毒作業の前は、進路室で書類の整理、この後は学校全体の消毒と椅子に腰を落ち着ける間もありません。
先生方に頼まれたことや、みんなが授業や進路活動をする上で必要な事柄を、少しでも早く手渡したい、整備したい、そのような気遣いが伝わってきます。
朝起きてご飯を食べる。靴を履いて学校に向かう。教室に入って椅子に座る。弁当を食べて、“うとうと”する。当たり前のような時間ですが、布団もご飯も、教室の鍵も校内の消毒も、誰かが用意してくれています。
普段はあまり感じることの少ない「支え」が私たちの周りにはたくさんあります。同じように、君たち自身も知らないうちに誰かの「支え」になっているはずですよ。
生物室の消毒作業をされるサポートスタッフさん。これからもよろしくお願いします。
現代社会の授業で、先生をサポートする先生が個別に子どもたちを指導します。勿来高校ではほとんどの授業でチームティーチングが行われています。
地味な建設者・・・
9月9日(水)、今日は3年生の「世界史A」の授業に参加しました。実はこの授業、月曜日の5時間目と水曜日の1時間目、週2回行われます。
曜日のせいか、時間のせいか、はたまた講師の力量不足か・・・、舟をこぐ生徒を減らすべく、授業が進められました。
この日はギリシャ・ローマ時代をテーマに、出来事の整理や文化の特徴などが説明されました。
突然ですが、みなさんはオクタウィアヌスを知っていますか?筆者の尊敬する人物です。
古代ローマ帝国初代元首となりアウグストゥスの称号を受けた、ローマ帝政の礎を築いた人物なのですが、知名度は低いように思います。
また歴史上の英傑にくらべるとその逸話も地味なのです。
彼の養父、カエサルはガリアを平定し、宿敵ポンペイウスを倒し、ローマの内乱を平定、エジプトのクレオパトラとも結んだ稀代の英雄です。
彼の「賽は投げられた」「来た、見た、勝った」「ブルートゥスお前もか」はあまりにも有名な言葉です。
一方で、養子のオクタウィアヌスは、猛々しい武勇伝は伝わりません。
楽しみを知ることなく、毎日遅くまで仕事に勤しんだといいます。――ただ1つ「煉瓦の街を受けついで大理石の街を残した」と。
歴史が前の時代を破壊して、新しい時代を築き上げる営みだと思います。あまり脚光を浴びることのない地味な建設者こそが、国の安定を支えているのではないでしょうか。
この日、3年生ファッションと造形の授業では、くぼた校がマルトさんなどで販売する製品づくりのお手伝いをしました。
不要になったエアバッグが便利なエコバッグへと生まれ変わります。