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今日の勿来高校
輝きはともに・・・
11月11日(水)、朝6時過ぎ、学校をあけるとすぐに、2人の生徒がやって来ます。今日は朝から文化祭の準備だそうです。
時に遅刻することもあります。まあ早く来るにも遅く来るにも理由があります。全てが青春の1ページですね!
今日から2日間にわたり文化祭・体育大会が行われます。文化祭はクラスごとに旗やユニホームを作成、デザインを競います。
体育大会はフットサル、ドッジボール、バドミントン競技で競います。
各クラスのテーマは1年1組「一陽来復(いちようらいふく)」、1年2組「Fly high to the future」、
2年1組「戮力協心(りくりょくきょうしん)」、2年2組「百花繚乱」、
3年1組「Step by step」、3年2組「瞬火集闘(しゅんかしゅうとう)」です。クラスの個性が際立ちます。
昨夜7時頃まで旗の製作にあたっていたクラスもありました。
1人の子がこの学校で担任の先生が一番好きですと、充実感からでしょうか、目を輝かせながら教えてくれました。
この文化祭、学校テーマは「和衷共済(わちゅうきょうさい)」です。みんなで助けあって1つの目標に向かって頑張るという意味だそうです。
学校は生徒と教師が一緒になって創り上げるものです。いつまでも目を輝かすことのできる活動をしていきましょうね。
数字は怖くない・・・
11月10日(火)、この日たまたま授業で30%の食塩水と50%の食塩水とを混ぜると何%になるか、という話になりました。
昔、何度も出会った問題だなあと思い、子どもたち何人かに聞いてみました。ところが今の彼らにとっても難問――。
すっきりと答えが出ません。そこで、授業が終わってから、頭を整理しながら考えました。
どちらも食塩水100gだとして、30%には30g、50%には50gの食塩が入っていて、それを足します。
つまり100g+100g=200gのなかに、30g+50g=80gの食塩が入っています。
食塩水全体が200gの中に80gの食塩ですから、80÷200×100=40%となります。
「30%と50%だから80%?」「3割引と30%は一緒?」よく考えれば違うことがわかります。ところが目の前の数字は、時に私たちを惑わせます。
全体像を思い描いてください。食塩水の量は増えています。単位が異なります。
慣れないものや理解が不十分なことにたいして我々は冷静さを失うことがあります。だからこそ経験と学習が必要なのです。
何事にもチャレンジしてください。きっと不安や恐れが遠ざかっていきますよ。
1年生「現代社会」の授業。統計資料を冷静に読み解く力をつけてくださいね。
クラス文化・・・
11月9日(月)、いよいよ今週の水曜日から文化祭が始まります。遅くまでクラス旗づくりに勤しむ姿が目につくようになりました。
ところで11月3日にNHKで放送された『不思議の首里城~沖縄 心の物語』を観ました。昨年10月31日に沖縄の象徴とも言うべき首里城が焼失しました。
再建に向け昔の絵図が参考にされています。ところが多くの絵に首里城は黒く表現されているそうです。首里城と言えば赤というイメージです。いったいどうしたことでしょうか。
そこで研究者が調べた結果、黒い首里城は大半が町の絵師の手によるものだったそうです。それに対して赤の首里城は王府が描かせたもの。
そこから、次のように結論づけられたようです。黒い首里城は本土の人々に絵を買ってもらうために、馴染みがあり、また武士好みであった黒で表現されたのだと。
沖縄では原色が好まれるそうです。日本の多くの城や寺社の正殿が南向きなのに対して、首里城は西向きです。
太陽を背に受け、正面から御嶽(ウタキ)とよばれる祭祀施設からパワーをもらうためだそうです。それほどに芸術は作り手の感性や文化によって異なります。
みなさんの作る旗やTシャツもまた、クラス文化が表現されたものであることでしょう。
琉球王国は薩摩藩の支配を受けました。太平洋戦争では首里城に司令部が置かれました。その都度独自の文化が抑圧を受けました。
もうそのような歴史を繰り返すのはやめましょう。君たち自身のクラス文化を表現してくださいね。
nacoro広場に各クラスのTシャツが展示されました。
鎧・・・
11月6日(金)、今日は学校公開日です。何人かの保護者の方が授業の様子を観にこられました。
校長先生と懇談する方もおられ、普段あまり学校に足を運ぶ機会のないみなさんに、子どもたちの様子をお知らせする日でした。
高校生ともなると、気恥ずかしく感じる子もいるでしょう。両親に「こなくていいよ!」と言った記憶が私にもあります。
人は成長するにつれ自我が目覚めます。しかも思春期ともなれば、心も体も成長する。しかし周りは以前と同じように子ども扱いする。
そんなやり場のないもやもやが、心を締め付けます。変に大人ぶったり、反抗したりときっとそれは「心の叫び」なのかもしれません。
ところで、倖田未來さんの『hands』という曲の歌詞に
「冷たく凍えそうなmy hands こんなに想っているのに・・・
『本当は引き止めてほしい』そう言いたかった・・・届かない my hands」 という一節があります。
プライドなのかどうか、想い人に正直な気持ちを伝えられなかった・・・。私にも経験があります。
自我を形成していくうちに、私たちは自分という「鎧」をまとっていきます。弱音や本音を吐きにくくなります。
なのに自分自身を打ち破ることができないで苦しむ。分かります。未だに私も鎧でがんじがらめですから。
でも、ときに「引き止めて欲しい」と行ってくださいね。意外と落ち着くものです。鎧もやがて古くなります。
その度に上塗りしてばかりいると重くなるばかり。時には恥をかいてみませんか。
この日、先日陸上自衛官候補生に合格した生徒が、一般曹候補生採用試験にも合格しました。
時には肩の力を抜いて、励んでくださいね。
共に・・・
11月5日(木)、文化祭の準備のため、今日も午後はクラスで活動です。どのクラスも文化祭特有の絵の具のにおいと活気に満たされていました。
ところで昨日午後6時頃、私は学校を見回っていました。日も短くなった風の冷たい時間、校庭側の教室から煌煌と光が漏れています。
くぼた校の先生が子どもたちのいなくなった教室で、同僚の先生と、授業の準備に勤しんでおられました。
そういえば次の日は研究授業ですね。私はそっとその場を離れました。明日も晴れますようにと祈りながら。
子どもたちの活動の裏には、先生方の努力があります。先生方の努力を支えるのは子どもたちの笑顔です。
くぼた校の文化祭では一生懸命楽器の演奏をする子どもたちがいました。音楽に合わせて楽しく踊るみんなの姿に感涙しました。
私たちもまた、文化祭の準備に勤しむ子どもたちの姿に元気をもらいます。
こうやって互いに力を与え合っている・・・。教師も生徒も共に生きる学校なのだと実感しました。
絆・・・
11月4日(水)、各クラスで赤い羽根募金の活動が始まりました。
集まったお金は、お年寄りや障がいをもつ方々、災害被災者などのために活動するボランティア団体への助成に使われるそうです(赤い羽根共同募金ホームページより)。
本校にも東日本大震災による影響から、県内他地域や関東などへと移動を余儀なくされた子どもたちがいます。
気候・風土の異なる土地、知らない人ばかりの学校、不安と緊張の連続だったでしょう。
ところで震災では警察官、自衛官、消防官、役場の職員や消防団員など自分を犠牲にしてまで、救助や復旧に力を尽くして頂きました。
当時、小さかった子どもたちには頼もしい存在だったのではないでしょうか。
そのような経験をした子どもたちの中には「人のために働きたい」と考え、進路を模索する子もいます。
勿論、警察官や自衛官を目指す場合もありますが、緊急時に食物の調達が困難だったことから食品関係の会社を目指す子もいます。
避難生活で文化が大切だと感じ、芸術系の専門学校を考える子もいます。
私が軽々しく震災について語ることははばかれます。いまだに苦しんでいる方々がたくさんおられるからです。
ただこのような子どもたちの気持ちを間近に見ると、「絆」の意義をあらためて実感させられます。
陸上自衛官候補生の合格証書をいただきました。誇らしい姿です。
違和感から逃げないで・・・
11月2日(月)、早朝勿来駅でPTAの方々が、挨拶運動をしてくださいました。勿来へ来る人、勿来から行く人と、色とりどりの学生服から「おはようございます」との言葉が行き交います。
今日は1年生の数学の授業に参加しました。「三角比の相互関係」が主題です。「sinA」を「cosA」で割ると「tanA」となる。
何かを発見した時にもつわくわくした気持ちがわき上がりました。ただ生徒にとってこの3つの単語は、身近でない分、発見の感動を味わうにはもう一歩という子もいました。
ところで書名は忘れてしまいましたが、アナール学派の本で、イギリスの「public」「inn」が歴史に大きな影響を及ぼしたことが書かれていました。
仕事を終えた労働者や町を渡り歩く商人、様々な思想や情報が飛び交い伝播していく場所でした。それらがうねりとなって人を動かし時代を変えます。
今はその役割をSNSが果たしているようです。アフリカ北部で起きた革命や東アジアの民主化運動、アメリカ大統領選ではツイッターなどが用いられているようです。
情報によって社会は変わります。英雄や大事件は情報がもたらした人々のうねりのようなものが生み出したものにすぎないでしょう。
対話を疎かにしないでください。親近感のわかない言葉や意見にこそ耳を傾け、冷静な行動をとることのできる人になってくださいね。
数学の先生は、「sin」「cos」「tan」を分かりやすく説明するために、それぞれ黄、赤、青で板書してくれました。違和感を乗り越えてくれるよう祈ります。
選挙権の重み・・・
10月30日(金)、今月最後の授業日です。2年生「日本史B」では大正時代の社会運動が取り上げられていました。
資本主義の黎明期、さまざまな矛盾が噴出した時期でした。「普通選挙」「労働組合」「社会主義」「部落解放」「女性解放」と市民の声が高まります。
ところで、本校では毎週「視点・論点」とよばれる課題を朝自習の時間に行います。担当の先生が社会的な問題について話題を提供し、子どもたちが意見を述べるというものです。
今週は選挙についてです。近年の投票率低下に歯止めをかけるべく、無投票者に罰則を科すという意見に対して、どのように考えるかというものでした。
私たちが近代社会で選挙権を獲得する道のりは平坦ではありませんでした。アメリカ独立戦争、フランス革命が必ず教科書で取り上げられるのは、選挙がいかに大切なものかを理解するためでしょう。
国政を変えるのにラ=ファイエット、ダントン、ミラボーらは血を流しました。しかし私たちは、投票によって「革命」を起こすことができるのです。
先生は投票しない人に対して罰則を設けることについて、子どもたちに問いました。すると多くが反対でした。理由は「考えることなく投票してしまうから」というもの。
17歳の彼らはきちんと考えています。来年、間違いなく有権者となり、投票することになるでしょう。昔の人々が何世紀もかけて築き上げてきた人権の重みを、歴史を学ぶことによって感じて下さいね。
本日の3年生「美術」の授業で、勿来の宿泊施設の塀に描くデザインを描きました。みなさんに投票してもらいましょう!
夢の国へ・・・
10月29日(木)秋晴れの空の下、1年生はひたち海浜公園へ、2年生は平方面へ遠足に向かいました。
「遠足」という言葉は、文字通り「遠くまで足を運ぶこと」の意で、江戸時代から使われていました。
しかし明治時代になると、集団行動が求められることから、軍事教練の意味合いも強まったと言われます。
ただし現在は、特別活動に位置づけられ「・・・体験的な活動を通して、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養う」ために行われます(文科省『高等学校学習指導要領』H30告示)。
1988年、私が高校3年生の時、東京ディズニーランドへ遠足に行きました。
1983年4月開園のこの施設、当時人気は絶大で、それまで足繁く通っていた「としまえん」(2020.8.31閉園)とは雰囲気の違う「夢の国」でした。
だからこんな機会でもなければ、おそらくシンデレラ城を目にすることもなかったでしょう。
こちらの施設が今年9月28日に、新しいエリアがオープンしたそうです。ニューファンタジーランドといわれ、新たなアトラクションが出迎えてくれます。
開園から40年近くが経ちます。新たなる「夢の国」へと更新されました。
私たちには夢があります。「○○になりたい」「○○な生活がしたい」「○○が欲しい」就職活動や受験の中で、多くの子がそのような夢と格闘していることでしょう。
就職や進学、結婚や出産など人生のエポックを「門出」という場合があります。始まりです。
夢をリニューアルして、もっともっと豊かな自分にとっての「夢の国」へと更新していって下さい。
連なり・・・
10月28日(水)、昨日の朝、昇降口に立っていると、扉を消毒する人影が目に入りました。
そういえば5月雨の降りしきる朝、同じく昇降口にあるいくつものプランターに、傘を差しながら、泥まみれになって花の苗を植える姿が目に映りました。夏の盛り、みなさんを出迎えた花はここから始まりました。
実は昨年の夏、休日に用事があって学校に行きました。校舎の周りを歩いていると、東門前の花壇を整備している人がいました。
「どうしたんですか?」「時間のあるときにきれいにしようと思って!」と笑顔で答えてくれました。
くぼた校の先生です。みなさんは勿来高校に通っています。昇降口の花に迎えられ、きれいになった扉に手をかける。眠い目をこすりサンダルをはき、教室について1日の準備をする。
6時間目が終われば、開放感に満たされて、昇降口の植物に別れを告げる。
私たちは1人で生活しているのではありません。普段意識しないところで、誰かにお世話になっています。実は君たちの何気ない普段の言動が、どこかで誰かに影響を与えていることでしょう。
みんなの小さな誠意がつながり合って、社会を成り立たせています。「私なんて」と絶対に思わないで下さい。あなたこそ人生の主役です。
1年生「家庭総合」の授業で、妊婦さんの体験をしました。ベッドから起きるだけでも、どれほど大変なことなのか、共感できましたか?
ほほえみ・・・
10月27日(火)、朝2人の生徒が職員室に遅刻カードを取りに来ました。1人は家を出るのが遅かったから。もう1人は自転車の不具合です。
そうならないように、少し早く準備をしようといつも言っているのにと、苦笑い。
その後、SHRをのぞきます。小論文の課題が出されているようで、完成させようと四苦八苦している様子を目にしました。
作文ではなく、結論を求められる課題。おそらくはじめて挑戦する彼らに、微笑み。
2時間目、1年生「体育」の授業を見学しました。反復横跳びです。スポーツテストの一環でしょうか。そういえば今日の朝、出会った生徒が筋肉痛で足が痛いと言っていました。
理由を聞くと昨日の授業で50メートル走を走ったからと。笑うとお腹が痛くなるそうです。50メートル走でそこまで筋肉痛になるのだろうかと、微苦笑。
4時間目「情報」の授業、Excelの基礎を学びました。「=3+5」「=2×3」などの計算式をセルに打ち込みます。初めてだから「8」「6」とそのまま打ち込む子どもたち。
そのうち「AVERAGE」「SAM」「IF」など、もっと複雑な数式を、社会に出ると使いこなすようになるだろうと、ホッコリ。
君たちの小さな小さな日々の営みと成長が私たちに「笑顔」を与えてくれます。それがパワーの源です。
Make A B・・・
10月26日(月)、今日は2年生コミュニケーション英語Ⅱの授業に参加しました。舞台はタイ、人と象が共存すする国です。
地雷で片足を失った象の命を病院の懸命な努力で救うというもの。この日はこの文章に含まれる「受身」の英文表現を学びました(三省堂『VISTAⅠ』)。
「Was Motala injured by humans?」「Yes,but she was saved by them,too.」子どもたちは訳します。
『彼女(象)は人間によって傷つけられたのですが、また同時に人間によって救われたのです』と。このことについて先生は生徒に意見を求めます。そこである生徒はこう答えます。
「地雷を埋めて象にけがをさせた人間もまた、戦争に参加して自分の国を守ろうとしました。だから必ずしも悪だとはいえない」と。先生は応じます。
「物事は見る立場によって評価が変わります。戦争をせざるを得ない状況こそ、問題にしなければならない」と。
その後、本文はこう続きます。「We can make the world a better place for us and for the elephants.」と。
次の授業では、どのようにすれば、象にも人間にも平和な世界を構築することができるのか、生徒たちに考えてもらうそうです。
私たちの幸せは平和な社会があってこそ実現できます。できることから始めていきたいですね。
挑戦・・・
10月23日(金)、生憎の雨です。この日、1年生「音楽Ⅰ」の授業を見学しようと教室に入りました。その瞬間、机の上に据えられたお箏が目に飛び込んできました。
今日は前回に引き続き、楽器の基本的な知識を学び、実際に演奏してみるという内容でした。
胴の上に立てて弦を支え、置く場所によって音を調節する道具を「箏柱(ことじ)」といい、形によって「並柱」「巾柱」「小柱」と呼ぶそうです。
また、「生田流」と「山田流」と2つの流派があり、前者は角爪を用いるため斜めに、後者は丸爪のため正面に構える。
さらに前者は現代曲も多く、音色を重視するのに対して、後者は「歌もの」とよばれ、歌曲が多いそうです。
説明の後、子どもたちが実際に演奏し始めます。身近な音階である「ドレミファ」ではなく「一二三・・・八九十斗為巾」と書かれた楽譜を見ながら楽しそうに音に親しんでいました。
もし私だったら、きっとひとつひとつの音と手の位置を確認しながら、恐る恐る箏に触れていたでしょう。
時間の最後にみんなで一緒に奏でました。きちんとした心地よい調子が耳を打ちます。私は反省しました。
「失敗して恥をかきたくない」という気持ちが、自分の可能性を閉ざしているのだなと。失敗を恐れず、何事にも挑戦しようと思わせてくれました。
知ることからはじめよう・・・
10月22日(木)、今日は職員会議のため45分の短縮授業です。木曜日ともなり、また昨日はいろいろな行事がありました。疲れている人もいるでしょう。そんな時こそ息抜きをしてください。
私の息抜きは映画を観ることです。古い作品をテレビの再放送やDVDで楽しんでいます。先日1997年公開の『007トゥモロー・ネバー・ダイ』を鑑賞しました。
メディア王が、アメリカと中国を武力衝突させるため、画策します。その企みをイギリスと中国の諜報員が協力して阻止します。
楽しみながらもふと気づいたことがあります。それまでこのシリーズでは、英米と旧ソ連の対立が背景として描かれていました。ところがこの作品では対立相手がソ連ではなく中国です。そこで改めて歴史を振り返りました。
1989年ベルリンの壁崩壊、同年米ソ首脳によるマルタ会談が開催されます。
1991年ソ連が崩壊します。そして中国は2001年にWTOに加盟、2008年に北京オリンピックが開催されます。
そして2010年にはアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となるのです。
『007トゥモロー・ネバー・ダイ』ではMI6長官のMが戦争にならないように、ボンドに指示を与えます。両国の誤解を解くのが任務です。
私たちは知らない相手に警戒心を抱きます。イメージばかりが膨らみ、自分の行動を制約してしまう場合があります。
私は思います。互いを「知ること」が、誤解から始まるいざこざを回避できる方法だと。
体育大会について話し合う子どもたち。優勝目指して頑張ってください!
目は口ほどに・・・
10月21日(水)、今日は行事が盛りだくさんでした。
3年生の選択授業「生活と福祉」では、いわき市の方が来られて、認知症サポーター講座が行われました。高齢社会に向けて、誰もが得ておきたい知識です。
6校時には全学年で文化祭に関するLHRが行われました。今年はクラスTシャツとクラス旗の作成、体育大会が主な内容です。デザインやメンバーを決めるため、活発な意見が飛び交ったことでしょう。
そして放課後は、毎週水曜日、ボランティア活動として行っている駅前清掃です。通称「関の子ボランティア」と呼ばれ、地域の方々と一緒に汗を流します。それぞれの場面で子どもたちの目が輝きます。
ところで先日、とある商店で卒業生に会いました。入口を入るとすぐのレジスターで働いていました。卒業して半年以上が経ちます。
私はたまたまその日ばっさりと髪を切りました。卒業生もまた在学中とは違う髪型でした。さらに互いに鼻の上までがマスクで覆われています。服装も互いに普段着です。
ところが私が入口を潜り目が合った瞬間、頭を下げ合いました。以前と同じなのは「目」だけです。
昔から「目は口ほどにものを言う」といわれます。その人が楽しいのか、悲しいのか、不安なのか、自信があるのか、目を見ると伝わることがあります。
心の有り様が目に表れることは確かです。だからこそ、無理に表情をつくり、きれいに着飾る前に心を磨いてくださいね。
左右の手の動きを別々に行うことで、脳が刺激され認知症に効果ある体操。
「人間の杖」になることのできる心を持ちましょう!
人生の演出・・・
10月20日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。
生涯にわたって健康で豊かな生活を送ることができるように、人生の各ステージで解決しておくべき課題をどのように乗り越えていくのか、
それを子どもたちそれぞれの問題に置き換えて考えさせる内容です。
まず、「健康的な生活習慣を身につける」「心理的不安に対応する」「自分の行動をコントロールする」「親から精神的に自立する」「性を理解する」という5つの課題から、自分が直面している事柄を見つけます。
次になぜそれにつまずいているのかを考えます。「食事の時間が不規則だから」「夜遅くまでスマホを見ているから」「ネガティブ思考だから」など生徒によって様々です。
最後に「早寝早起きをする」「スマホをいじる時間を決める」「好きなことをして発散する」とそれぞれどのように解決するかを模索します。
そして他の子たちに自分の課題と解決法を伝え、アドバイスをもらいました。自分と同じ悩みを持っていることを共感できたり、他の視点から解決法を見つけたりと貴重な時間だったのではないでしょうか。
先生は言います。「人間生きているだけでもうけものです。ただ少しでも充実した人生を送ることができる方法があるのならそれにこしたことはない。自分の生活を振り返ってみましょう」と。
人生の主役はあなた方自身です。自分で演出していきましょう。
教室から見える木がすっかり色づいてきました。秋を演出していますね。
珠玉の名言・・・
10月19日(月)、今日は3年生の「コミュニケーション英語」の授業を見学しました。先生は毎回授業の初めに、元気を与えてくれる英語の格言を紹介してくれます。
今回はラテン語由来の「( )is the best teacher.」です。子どもたちはどのような言葉を想像したでしょうか。
家族、笑顔、明るさ、優しさ、信頼、感動、行動、友達、情熱、マンガ、ロマン、God、勇気、公平、失敗、Parents、出会い、これら全てがこのクラスの子どもたちが答えた言葉です。
彼らは、時々授業中に寝ます。提出物を忘れます。校則違反をします。礼儀を失います。
でも「大切なものは何か」を心の中ではきちんと育んでいます。大人でも想像できないような珠玉の名言を。
後は行動に移すだけです。それが大人になるということだと思います。心の成長は学歴や年齢では測ることができません。
気力・・・
10月16日(金)、本日から就職試験が始まりました。この日はおよそ20名の3年生が挑戦します。
1年生は、進路ガイダンスです。子どもたちが興味のある分野について、専門家から話しを聞く行事です。
彼らもまた2年後には、本番に臨むことになるでしょう。今からしっかりと自分のライフデザインを描いてくださいね。
ところで、なぜ働くのか。まずは「食べるため」でしょう。労働の対価として、生産物やサラリーを得て、私たちは生きる糧を手に入れることができます。
次に「生きがいややりがい」。例えば医者になって多くの人の命を助けたいという志をもった人です。
私はどちらも働くことの理由としてなり立っていると思うのです。私たちは生物です。食べなければ生きていくことができません。
同時に理性をもった人間です。つまり充実感や達成感などもまた、心のエネルギーとなります。
これは、生きていこうとする活力になります。つまり職は食と心のエネルギーそして気力をもたらしてくれます。
必ずしも望んだ進路に進むことができるとは限りません。でも、働くことはできるはずです。そうすれば気力がでます。
気力は人生を変えます。どのような仕事にも真摯に向き合ってください。
必ず気力つまり生きる喜びを味わうことができます。この気持ちさえあれば、人生は変えられます。
目印・・・
10月15日(木)、急に肌寒くなりました。予想最高気温18℃、秋が深まりつつあります。
今日は2年生「情報処理」の授業を見学しました。本校では子どもたちが資格取得試験に挑戦する機会をいくつか設けています。
昨年度の情報処理検定試験の実績は、文書デザイン1級~4級に4名、情報処理検定(表計算)1級~4級にのべ50名でした。
どちらも1級に合格した生徒もおり、努力の成果が見られます。他にも英語、数学、漢字などいろいろな検定受験の機会があります。
「将来のため」「好きだから」「興味本位で」と挑戦しようとする動機は様々でしょう。
私自身検定を受験したことはありません。ただ、体を動かすことが好きだったため、柔道や弓道、空手道などの昇段試験には参加しました。
また、歴史が大好きだったので、大学で日本史を研究しました。こちらは卒業時に学士号が得られるだけですから、資格と言うほどでもありませんが、どれも一生懸命頑張りました。
もちろん自分より強い人、学識のある人はたくさんいます。ただ、自分が活動する上での目印になりました。
私は強い人間ではありません。好きだから鍛錬し、探究し、研鑽します。でも時に嫌気がさしてきます。なぜ自分はこんなに苦労をしなければならないのかと。
その様な生活の中で、目に見える成果があると励みになります。80点や2段をとることができたという目印が、次のステップにつながりをつけてくれます。
ぜひいろいろなことに挑戦してみてください。そのバイタリティーが日々の活力を生み出してくれます。
助け合い・・・
10月14日(水)、昨日に引き続き、1校時目は文化祭の準備です。3年生の教室にお邪魔しました。クラスのテーマとクラスTシャツについての話し合いです。
文化祭のテーマが「和衷共済~We can overcome any hardship~」です。みんなで助け合い1つの目標に向かって頑張ろうとの思いが込められています。
このコンセプトに従い各クラスがテーマとTシャツ、クラス旗のデザインなどを行います。
ところで、以前もご紹介しましたが、原人から進化した旧人と新人が共存していたといわれます(NHKスペシャル『人類誕生』2019)。
旧人は肉体的に優れた形質を持ち、獲物となる大型動物と対峙していたそうです。反対に新人は肉体的に恵まれず、身を守りまた狩りをするために集団で行動をしていたといいます。
結果的に、協力し合って生活した新人が生存競争で残りました。
カタログを参考にクラスTシャツを考えます。色、柄、形、素材にデザインと個々人の嗜好はまちまちです。なかなか決まりません。正解がないのですから、時間がかかります。
じれったいと思うこともあるでしょう。でも、じっと他の人の意見に耳を傾けましょう。時間がかかるかもしれませんが、君たちの決めたテーマに向かって助け合いながら良いものを生み出していってください。