今日の勿来高校

第2学期が始まりました!

8月25日(水)

本日は第2学期の始業日でした。

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、各教室において放送による始業式を行いました。

 

校長先生が放送室から「遠くに見える宝物をその場で見ているのではなく、自ら動いて獲りに行く2学期にしよう」と語りかけ、教室ではHR担任が黒板を使い、同時に解説を行いました。

 

皆、真剣に目と耳で理解しようとしていました。

 

さて、本校では8月26日(木)から9月10日(金)までの期間、登校時間を通常より1時間繰り下げます。

電車の混雑時間帯を避けて登校してください。

終業式

7月20日(火)

校歌演奏(新型コロナ感染防止のため)の後、校長先生よりお話がありました。

 

前列の4人が校長先生を取り囲み、それぞれどんな景色が見えているかを問われます。

前にいる生徒は校長先生と同じ景色を見ているため、2人は話が盛り上がります。

後ろの生徒には、ステージが見えています。

校長先生には見えていない景色です。

「自分には見えていない景色を見て意見を言ってくれる人を大切に!」

 

今度は取り囲む生徒が8人に増えました。

(みんな外側を向いているので、距離は近くても感染症対策はされています)

物の見方は成長と共に増えていく。

ブレない自分なんてありえない。

ブレるとは成長すること。

自分と違う意見に遭遇したとき、「嫌い、受け入れない」となるのではなく、その人がどういう景色を見てそう思っているのか想像力を働かせましょう。

 

教務主任からは、「全ての教科の基本は国語です。自分の一生を支えてくれる本を見つけましょう」との話がありました。

 

「1時間の読書をもってしても和らげることのできない悩みの種に私はお目にかかったことがない」(シャルル・ド・モンテスキュー)

 

進路指導主事からは、「ラーメンを食べるときのように進路も考えましょう」という話がされました。

しょうゆ?塩?味噌?とんこつ?どこの店で食べる?

お金は持ち合わせている?足りないからお金借りる?

お金借りた場合、返せる?

 

奨学金も借金です!

 

最後に生徒指導主事から、夏季休業中の生徒心得について、

チーム勿高の一員としてパブリックスペースでの立ち振る舞いに気をつけること、SNSの使い方等についてお話がありました。

 

他人の心に穴をあけないよう、楽しい充実した夏休みを過ごしてください!

賞状伝達式

7月20日(火)

本日で1学期が終了します。

今年度は、新型コロナ感染症の感染防止対策をとりながら、休校することなく学習活動を行うことができました。

感謝申し上げます。

マスク着用、手指消毒、ソーシャルディスタンスなどの「新しい生活習慣」にも慣れつつあります。

今後も気を抜かず、対策を続けていきましょう。

 

終業式に先立ち、賞状伝達式が行われ、バレー部、英検、漢検の代表者が校長先生から賞状を伝達されました。

 

大人になると、表彰されて賞状をいただく機会がほぼ無くなります。

今回賞状をいただいた皆さん。本当におめでとうございます。

こころの授業

7月19日(月)

本日は、1学期最後の授業でした。

1年生は各教室でふくしま子どもの心のケアセンター様による「こころの授業」を受けていました。

本日の講義テーマは「自己肯定感を高める、気持ちの切り替え方を学ぶ」

 

ストレスを減らすための適応行動とは?

日々の生活での自分の行動から学びました。

 

他人と比べて勝っているか負けているかではなく、

自分が困らないために普段している行動こそが大切なこと。

 

ちゃんと適応行動がとれている自分とみんなに拍手!

関の子ボランティア

7月14日(水)

本校では、毎週水曜日を一斉下校日とし、部活動の休養日に当てています。

 

そして、地域学校協働活動の一環として、地域ボランティア団体である関の子広場の方々と共に通学でお世話になっている勿来駅のトイレ清掃やゴミ拾いなどを行っています。

 

本日は、1学期最後の活動日でした。

 

いつも勿来の安全を見守ってくださっている関の子広場の方々に感謝申し上げます。

コミュニケーション英語ⅢにおけるICTの活用

7月13日(火)

本日はICT支援員さんが来ています。

3年生の英語では、海外とのvideo chatでのコミュニケーションを想定した授業が行われていました。Really?

まずは、それぞれグループで台本の内容を考えていきます。I see.

 

あらかじめ作成した台本(もちろん英語)に沿って、離れた教室を日本と海外に見立て、それぞれの台詞を話すという内容でしたが、時代にマッチした実践的な授業が展開されています。It must be fun.

 

たとえオンラインでもマスクをして感染症予防に努めています。That’s nice.

 

Wow!

それぞれ、相づちをうちながらコミュニケーションを楽しんでいました。

もうすぐ東京オリンピック!

7月12日(月)

梅雨が明けたかのような暑い日でした。

 

そのような中、3年生の体育では男子が卓球、女子がバドミントンとそれぞれネット型球技を学習していました。

 

卓球もバドミントンも近年、日本が力をつけてきている競技であり、まもなく開幕する東京オリンピックでもメダルの獲得が期待されています。

 

特にバドミントンには、福島県の高校を卒業した選手が3名も出場します。

そして、その3名全員が金メダル候補です。

テレビでプレーを観戦し、2学期はそのイメージを持って授業に臨みましょう!

講話祭り

7月9日(金)

期末考査が終了し、生徒は続々と返却される答案に一喜一憂しています。

 

そのような中、本日は第1体育館で3年生の進路ガイダンス(社会人講話・職業講話)が行われました。

株式会社勿来製作所の遠藤様を講師にお迎えし、

仕事内容の紹介や企業が求める人物像、就職活動や採用試験でのポイント、

さらにワークライフバランスについてお話をしていただきました。

 

後半は、キャリアコンサルタントの諸岡様に面接試験の注意点をご指導いただくとともに模擬面接を行いました。

 

立ち姿勢やお辞儀の仕方など、基本的なことから教えていただきました。

生徒たちは、働くことを自分事として考えるとともに、試験に向けての第一歩を踏み出しました。

 

同時に、第2体育館で1年生の保健講話が行われました。

福島医大地域産婦人科の本多つよし先生を講師にお迎えし、

医療現場から見た10代の性~自分が感じていることを中心に~

というタイトルでお話いただきました。

 

性=生きる心

「性」とは男女が豊かな人間関係を築いていくうえで必要な「心」である

という話から始まり、人工妊娠中絶や性感染症、子宮頚がんの撲滅、少子化対策と多岐に渡る内容で、実例紹介など非常に分かりやすいものでした。

 

残る2年生はというと、

情報処理室で修学旅行に向けた調べ学習をしていました。

 

広島の気候や京都の工芸品・寺社、京都弁と大阪弁の違いなど、

みんな各自のテーマで真剣に学習に取り組んでいました。

日産OB・OG訪問

7月6日(火)

本日で期末考査が終了しました。

テストの出来はどうだったでしょうか。

 

午後から、日産株式会社いわき工場様によるOB・OG訪問が行われました。

本校の卒業生から直接お話を伺うことのできる機会として、

日産を志望する生徒の他、製造業を希望する生徒が参加しました。

 

先輩方の話に真剣に耳を傾けていました。

小規模県立高校対象教育文化助成交付式

6月24日(木)

このたび公益財団法人日本教育公務員弘済会様より助成金をいただきました。

本日は交付式が行われ、阿部参事から本校生徒会長の蛭田海虎君に目録が手渡されました。

今年度は10月27日、28日の2日間で校内体育大会の開催を予定しておりますので、必要な物品の購入に充てさせていただきます。

盛り上がる2日間になること間違いなしです。

本当にありがとうございました。

共生プログラム

 

6月11日(金)

1年生を対象に、不自由さの疑似体験を通して、障がいや不自由さについて感じたり、気づいたりすることを目的とした共生プログラムの授業が行われました。

講師は、くぼた校の先生方です。

本校では、同じ校舎にいわき支援学校くぼた校が入っており、共生社会の担い手を育てるための質の高い授業が受けられます。

 

素手で折り紙を折った後、軍手をはめて同じように折り紙を折りました。

手の不自由さの体験です。

軍手をはめていても折りやすいユニバーサルデザイン折り紙ってあるのでしょうか?

 

アイマスクをして、視覚障がいの体験もしました。

誘導されながらハードルを越えていきます。

誘導する方とされる方の両方を体験しました。


障がいを持つ人たちが生活しやすい世の中は、誰もが生活しやすい世の中であることを改めて学ぶことができました。

県総体 第3位!!

6月6日(日)

地元、勿来海岸にて第74回県総合体育大会バレーボール競技のビーチバレーボール種目が開催されました。

本校女子バレー部からは、少年女子の部に3年生の安島・佐久間組が出場しました。

 

初戦を白河高に勝利すると、勢いに乗り、2回戦で磐城桜が丘高、準々決勝でも田村高に勝利する快進撃。

 

準決勝では優勝した原町高に敗れましたが、3年間少ない人数でも続けてきた練習の成果を見せてくれました。

 

おめでとう!

「ようこそ先輩」

6月4日(金)

6時間目に第1体育館で3学年を対象とした進路講演会「ようこそ先輩」が行われました。

本校の卒業生を講師としてお招きし、「在校生に望むこと」という内容で講演をしていただく、恒例の行事です。

 

今年の講師は、松村総合病院の池延穂奈美様(平成27年度卒)とみそら保育園の園部彩香様(平成30年度卒)の2名です。

 

それぞれ、現役の看護師保育士としてご活躍されており、現場での様子や夢をかなえるための方法などについてお話いただき、在校生も真剣に話を聴いていた様子でした。

 

 

 

 

 

 

・池延様「理想と現実のギャップに思い悩み、あきらめようと思ったこともあったが、患者さんと関わり感謝の言葉をかけられるとやりがいを感じる。」

 

 

 

 

 

 

・園部様「子どもは常に危険と隣り合わせ。保育士は子どもと接するだけの仕事ではなく、多くの業務がある。進学するなら覚悟が必要。」

 

講演終了後も玄関先で生徒の質問攻めにあうなど、なかなか帰してもらえない先輩方の姿がありましたが、後輩のために快くアドバイスを送っておられました。

ありがとうございました。

衣替え

6月1日(火)

本日から衣替えということで、みんな夏服を纏っての登校です。

 

生徒会によるあいさつ運動が行われ、爽やかな空気が流れていました。

 

校舎を共にする、いわき支援くぼた校の生徒も一緒にあいさつ運動をしています。

情報モラル

5月27日(木)

3日間の中間考査が終了し、今日から通常授業が再開しました。

1年生は「情報」の授業で、パワーポイントでスライド作成をしながら情報モラルについての学習をしています。

 

一人一台のパソコンを使い、実技を通じて学んでいくことが今や当たり前の時代になっています。

なかには、見事なブラインドタッチで次々と入力していく生徒もいます。

我々教員も生徒に負けないように勉強していかなければなりませんね。

福祉・介護の仕事説明会

5月24日(月)

本日より第1学期中間考査が始まりました。

1年生にとっては、高校入学後初めての定期考査です。

不安もあるかと思いますが、4月からの学習の成果を存分に表現して欲しいと思います。

 

そのような中、午後からは福島県社会福祉協議会様および特別養護老人ホーム寿限無様による「福祉・介護の仕事説明会」が本校視聴覚室にて行われました。

 

「介護の現場で求められる人材像」

「就職活動のポイント」

などを分かりやすく説明していただくとともに、参加生徒全員が疑問点や不安なことを質問し、現場の視点で答えていただきました。

ありがとうございました。

生活と福祉

5月19日(水)

3年生の選択授業では「生活と福祉」という科目があります。

本日の授業は、自分で課題を見つけ、調べ学習を進めるための計画を立てるという内容でした。

 

本校では、令和5年度から「福祉コース」が導入され、福祉について専門的な学習ができるようになる予定です。

中学生の皆さん。ぜひ、勿来高校に学びに来てください。

 

書画カメラを使い、プリントのどこを注目すればよいか確認しながら説明されていました。

スキルトレーニング

5月14日(金)

5校時目に本校体育館にて1学年全体でスキルトレーニングを行いました。

講師は、いわき支援学校くぼた校の鈴木分校長です。

 

自分と他人との違いを認め、多様性を受け入れることの大切さを学びました。

自分の性格特性は当たっていましたか?

他者との違い、分かりましたか?

 

長所と短所は一体である。

短所があるということは、そこが長所にもなり得るということですね。

 

ちなみに本校は、「おおらか」で「細かいことは気にしない」校長と「合理的」だが「ナイーブ」な教頭のようです。

 

 ※感染症対策を十分に行いながら学校生活を送っております。

進路説明会

4月30日(金)

本校第一体育館にて3年生の進路説明会が行われました。

本来であれば、PTA総会の日に生徒と保護者両方に説明するところでしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、PTA総会を書面開催に変更させていただいたため、生徒対象の説明会となりました。

 

ソーシャルディスタンスを確保したうえで、本校進路アドバイザーの天野氏からお話いただいた後、進路指導主事から就職・進学における本校のシステムおよびスケジュールが説明されました。

 

生徒には「進路の手引き」を配付しておりますので、ご家庭でもお読みいただき、一緒に進路について考えていただければ幸いです。

防犯講話

4月16日(金)

本校体育館にて1、2年生を対象に防犯講話が行われ、

「青少年の非行の実態と防止について」という演題で、SNSや薬物乱用に関わるお話をしていただきました。

講師は、いわき南警察署生活安全課の塚村理恵子氏です。

 

SNSトラブルのきっかけや、だましの手口、実際の被害など例を挙げて分かりやすく教えていただきました。

ありがとうございました。

 

何で来るの?

交通手段?理由?文字だけだと真意は分からないですね。

対面式

4月12日(月)

本校体育館にて、1年生と2、3年生が対面、令和3年度初の全校行事が行われました。

これまでの伝統を引き継いできた2、3年生と新たな制服に身を包んだ1年生。制服は変われど、共に力を合わせ、新たな勿来高を作り上げて行きます。

 

続いて、校舎を共に学ぶ、いわき支援学校くぼた校との対面式が行われ、3種類の制服が一堂に会しました。

 

共に学ぼう 未来に向かって

令和3年度入学式

4月9日(金)

本校体育館にて、令和3年度入学式が挙行され、38名の新入生が校長より入学を許可されました。

 

続く校長式辞では、「本校の校是『知性と自律』は本校生になったからといって身につくものではない。勿来高校で何を学ぶのか、常に考え続け、求め続けてください」との言葉が述べられました。

 

新入生代表宣誓では、「高校生としての自覚を持ち、本校の伝統と校是を重んじ、規則を守り、一日一日を大切にし、勉学にスポーツに精一杯努力することを誓います」と力強い誓いが述べられました。

 

感染症予防対策を講じての式ではありましたが、県議会議員の安部泰男様をはじめ4名のご来賓並びに保護者ご列席のもと、滞りなく式を挙行できましたことに感謝申し上げます。

 

各HRの様子(みんな真剣に話を聞いています)

まずは相手の気持ちを・・・(今年度最終回)

3月18日(木)3学期終業式、最後の日です。

ほぼ1年ぶりに体育館に全生徒が集まり、校長先生はじめ、多くの先生方から、お話がありました。私も最後に君たちに伝えたいことを書きます。

 

ウルトラマンはいるかもしれません。でも待っているうちに、怪獣に押しつぶされてしまいます。きっと隣にいる人たちと、力を合わせて行動した方がよいでしょう。

確かに一人ひとりの力はウルトラマンには及びません。でも、そんなちっぽけな力でも、何人、何百人、何千人と集まれば、きっと大きな問題を解決する術見えてくるでしょう。

 

ところで、ウルトラマンは自分ひとりで思ったように行動することができます。ところが私たち人間は一人ひとりが、違う考え方を持っています。

時に憎み合うことすらある・・・。だから簡単に、みんながひとつになることができません。

 

容易なことではありません。すぐに実現できることでもないでしょう。でもね・・・、まずは隣にいる人のことを、大切に思う気持ちを、忘れないでくださいね。

 

時には意見があわないこともあるでしょう。そんな時こそ、まずは相手の気持ちを尊重してあげてください。

そうすればきっと、いつかあなたの気持ちも相手に伝わるはずですから・・・。

 

1年間ありがとうございました。

 

諸行無常・・・

3月17日(水)、今日で授業が終わります。あなたが今、付き合っているその科目には、生涯出会わないかもしれません。

何気ない1時間の授業です。しかし出会いは1度限り。大切に付き合ってください。

 

私が最近よく、思い出す授業は国語で出会った『平家物語』です。「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり・・・」暗唱させられました。

今でも口ずさむことができます。ただ当時はこの言葉の意味がいまいち、つかみきれませんでした。もちろん授業で口語訳は習います。内容は分かるのですが、実感が持てませんでした。

 

でも最近、無性にこの言葉を心に刻みたくなるのです。はっきりとした理由があるわけではないでしょう。ただ出会いと別れの季節です。

せっかく培った土地や人との関係性が変わります。また感染症の流行もありました。生活様式が大きく変わり、私たちの行動にも影響が出ました。

 

「一」からの出直しが求められるかもしれません。

しかし決して「零」からではない!君たちが築き上げた1時間の授業が、きっと新しい生活に何かしらの影響を及ぼすことでしょう。今を大切に。

 

休み中の課題が出されました。数学Aから数学Ⅱへ。積み重ねが大切です。

志・・・

3月16日(火)、久しぶりの学校はいかがですか。昨日は前期試験の合格発表の日。

掲示板を背景に写真を撮ったり、同じ学校の友だちと結果を伝え合ったりと、それぞれ、おもいおもいの姿が目に入りました。

 

私は日本史のおもしろさを伝えたくて今の仕事に就きました。当時、奈良時代を研究していた私は、教科書だけでは味わうことのできない人々の姿や、出来事の関係性、時代の風のようなものを肌で感じていました。

「決して歴史は暗記科目ではない。生身の人間の営みであり、物語だ」という思いが強くありましたから。それから30年近くが経とうとしています。

 

ところが私はたまに「つまらない」「面倒くさい」「休みたい」なんて思うことがあります。

平凡な日々に浸かってしまい、はじめに持っていた志のようなものを見失うことがあるからでしょう。

 

みなさんが高校に入学したとき、どのような気持ちでしたか?多少の違いがあるにせよ、ある志を秘めて入学してきたのではないでしょうか。では今の心持ちは・・・。

 

学校というところには、自分の夢をかなえるチャンスがあちらこちらにころがっています。平凡な毎日を送っていると「後でいいや」とやり過ごしてしまいます。

そしていつの間にか日常に埋もれて見えなくなってしまう・・・。

 

時々思いだしてくださいね、入った頃の志(こころざし)を。

1年生「地学基礎」の最後の授業です。生物の進化の視点から、映画を観賞しました。

未来を大切に・・・

3月11日(木)、東日本大震災から10年が経ちました。私はその時、浜通りに暮らしていませんでした。またこちらに知己も親戚もいません。

そのような私が、どのような形であれ、この未曾有の大震災を語る資格はありません。当時みなさんは小学生だったのでしょうか。どれほど心細い思いをしたことでしょうか・・・。

 

私は埼玉県で生まれ育ちました。関東大震災の影響もあり、物心ついた頃から「いつか大きな地震が起きる」と言われてきました。

また実際に有感地震が頻繁にありましたので、それほど大きくない地震に対して驚くことすらありませんでした。心のどこかに「きっと大丈夫」という甘えがあったことでしょう。

 

ところが、震災当時私が暮らす会津ですら、立っていることができないほどの揺れがありました。

地割れした道路、傾いた家屋、断水など「まさか」とおもうようなことを経験したのです。

 

「きっと」「まさか」と油断することなく生活していってください。君たちの未来は何よりも尊い宝物なのだから。

蓄積・・・

3月10日(水)、昨夜本校の警備員さんから、火力発電所近くで河津桜が咲きほこっているから見てくるといいよ、と声をかけてもらいました。

河津桜とは、1972年に静岡県河津町で発見された2月上旬から咲き始める早咲きの桜だということです(河津町観光協会ホームページを参考にさせていただきました)。

桜の盛りは10日から2週間程度。一斉に花を開かせ、一斉に舞い散る・・・。その華麗さや儚さが詠われることもあるほどです。

 

ところで以前、若松商業高校に勤務している頃、校長先生が折に触れ、桜の強さを子どもたちに話していたことを思い出します。

短期間に咲きほこる桜、それ以外の長い長い月日をかけて、懸命に、じっくりと、ひそやかに、エネルギーを蓄えます。そしてそのパワーを春一斉に解き放つのです。

 

僕たちの一日は平凡です。でもその誠実な生活の積み重ねが、「満面の笑み」をもたらします。それを楽しみに今日も歩こうと思います。

 

学校にいきづく木々たちも、蓄えたエネルギーを蕾みに結集しつつあります。

弁当・・・

3月9日(火)、今週は50分授業です。昼休みは12時45分から・・・。午前中にはすでにお腹の虫が鳴いたりしませんか。

人によっては休み時間にお菓子を食べたり、お弁当を少しつまんだりと工夫している人もいるでしょう。

 

私の通った高校にはいわゆる学食がありました。ただ1度しか利用した記憶がありません。

そもそも好き嫌いが激しかったし、混んでいたから、時間がかかって昼休みが短くなることが嫌だったのかもしれません。いつも弁当を持って行きました。

 

ところで弁当とはそもそも「都合のよいこと」という意味の中国語だったようです。

農作業や戦いのため、そとで食事をとらざるを得ない場合、都合のよいときに都合のよい場所で食事がとれるように、箱に入れたのがきっかけなのかと想像します。

言うなれば私のそれは語源にぴったりでした。弁当箱を開けば、米と肉しか入っていないのですから。

 

みなさんにとっての「弁当」とは何ですか?手作り弁当、購買部のお弁当やパン、コンビニおにぎりやスナック菓子・・・。きっとどれをとっても懐かしい思い出になるはずです。

じんかん・・・

3月8日(月)、久しぶりの学校でしたね。何をして過ごしましたか?みなさんに会えない日は、自分が1日何をして生きていたのか、実感がわかないことがあります。

きっとみなさんと関わることが生きている証なのでしょう。

 

ところで先日、今村翔吾さん『じんかん』を読みました。松永弾正少弼を描いた作品です。

主家三好家を滅ぼし、将軍を惨殺、東大寺大仏殿を焼き討ちした「悪人」として知られています。ところがこの作品は、久秀の内面からそれらの事柄に迫ったものでした。

世の中にはあらがうことのできない大きな流れのようなものがあって、人は善でありたいと行動しつつも、異なる評価や結果をもたらす。

何のために生まれてきたのか?そう問いかけられた作品でした。

 

壮大なテーマです。私には容易に答えが出ません。ただ自分なりに考えることは、幸せになるために僕たちは生きているということ。

勿論、僕たちは生まれや育ちを選択できません。それでもなお自分が輝くことのできる生き方を模索します。それが「幸せ」なのではないかかと思います。

 

1年生は体育でサッカーを、2年生は音楽でギターを学びます。「人」の「間」をボールや音がとびかうことで、何かが生み出されているかのようでした。

お祓い箱・・・

3月2日(火)、今日は明日から始まる入試の準備で、午前中で放課となります。昨日3年生が巣立ちました。今日からは2年生が最高学年となります。どのような気持ちでしょうか。

 

ところで先週末、凪良ゆうさんの『わたしの美しい庭』を読みました。舞台は賃貸マンションの屋上にある「縁切り神社」です。

その一場面に縁を切りたいことを書いた形代を「お祓い箱」に入れるというシーンが何度か出てきました。ふと不思議に思いました、「お払い箱」と何か関係があるのかな?と。

 

前者は人の願いを託す神聖な箱、後者は不要品をすてることという意味で日常生活に使われます。いうなれば正反対の意味です。

そこで辞書を引くと「もと、伊勢神宮が毎年地方の檀那に配ったお祓いのお札を入れたお祓い箱のこと。毎年新しいお札が来て古いお札は不用となることから『お祓い』を『お払い』にかけた洒落」(小学館『現代国語例解辞典』)とありました。

 

3年生はもういません。確かにこの学校の最高学年は現2年生となりました。新しい祈りの幕開けです。そして卒業生は新たなる願いを「お祓い箱」に入れることでしょう。叶いますように・・・。

 

うちの図書館は、最新刊をほとんど待つことなく読むことができる最高の場所です。

道・・・

3月1日(月)、令和2年度第68回福島県立勿来高等学校卒業証書授与式です。卒業生49名、創立以来合計12,719名が勿来高校を巣立ちました。

担任の先生を先頭に入場する一人ひとりの姿から、これまでのいろいろな表情がよみがえります。決して平坦な道のりではありませんでしたね。

でも君たちは諦めることなく、先の見えない、しかもでこぼこで、舗装されていない場所を立派に歩んできました。

 

道とは本来その様なものかもしれません。通常、目的地につながる経路を道とよびます。見通しがよくて整備されています。

標識があって、もめ事が起きないようにしてくれます。案内板もあるから迷うこともありません。


ところが人間は一人ひとり目的地が違います。だから他人が道を作ることができません。誰も整備や案内をしてくれません。自分で切り開くしかないようです。

 

振り返ってみてください。およそ18年間、君たちが創り上げた「自分だけの道」ができているはずです。立派でしたよ。

 

卒業おめでとう。君たちに出会えて幸せでした。

らしさ・・・

2月26日(金)、卒業式予行、表彰式、同窓会入会式と3年生が久しぶりに登校しました。

なかにはほんのりと色の変わった髪の毛、うっすらと肌に色のついた顔など、それなりに自分たちの生活を謳歌した片鱗が見える子もいました。

 

毎日この子たちと接していました。みんなかわいい子どもたち。それぞれに魅力的な素顔を見せてくれました。だからドレスアップの仕方も人それぞれでしょう。

大いに自分らしさを創り上げていって欲しいと思います。

 

ただ、卒業式だけは「勿来高校生らしさ」を、保護者ら来賓、そして何より自分たち自身に表現する場所です。

有名私立高校や国立大学附属高校なんて目じゃない、私たちらしさを見せつける場所です。

 

今日、予行練習で校歌が流れました。私はこの歌に誇りを持っています。君たちの歌声に涙を禁じ得ません。確かに普段はTRFを聴きます。

でも、ここ勿来高校にはこの歌がぴったりくるのです。

君たちは存在するだけで美しいことを忘れないでください。無理して他人と違う格好をしなくても、それぞれの美しさを私たちは分かっていますから・・・。

 

友だち・・・

2月25日(木)、明日は卒業式予行と表彰式が体育館で行われます。本日は1校時のみ授業、その後在校生が協力して大掃除と会場作成を行いました。

出会いと別れの季節です。いろいろな人との巡り会いから、たくさん友だちをつくっていってください。

 

出会いはじめ・・・相手を知りたい、自分を知ってもらいたいと歩み寄ります。「話が合うな」「いい人だな」と感じ合う人たちが友だちとなり、笑顔で生活を送り始めます。

徐々に打ち解けて互いのいろいろな姿に触れていきます。またこれまで少しよそ行きだった自分の心持ちも開放され、感じ方や受け止め方も変わってきます。不思議なものです。

相手も自分も出会った頃と何も変わっていないのに「話が合わない」「何てやつだ」と思うことがあるでしょう。

 

でもね、それを乗り越えながら積み上げていくのが友情なのではないかと思います。

飾り気のない人同士、良いも悪いも、好きも嫌いも許し合い、理解しながら、互いにホッとできる間柄になる・・・。

 

怖がらないでください。諦めないでください。友だちから嫌なことを言われたら、自分の思いを伝えましょう。

そして乗り越えていってください。少しの勇気が、多くの友という宝物をもたらしてくれるはずです。

住処・・・

2月24日(水)、昨日は天皇誕生日でお休みでした。私はアパートで1日を過ごしました。家は会津にあります。実家は埼玉です。

転勤でこちらにアパートを借りています。いわば仕事のための住処です。

 

ところで天皇は、今年61歳になられるそうです。

お住まいは赤坂御所で、およそ3㎞離れた皇居(旧江戸城)へ、建物の建設や整備などが済むまで通っておられるということです。

 

天皇の住まいといって学校で習うのが「内裏」と「京都御所」です。

前者は平安京北部中央に造営された日常の居住空間で、周囲には官庁街が広がり大内裏を構成します。応天門、朱雀門から南に向かう直線道路が朱雀大路、現在の千本通りです。

後者は、平安時代後半から天皇が里内裏とよばれる母方の家に居住するようになり、南北朝時代頃に土御門御所として定着したものです。

内裏よりも東へ離れた場所で、幕末、小御所会議が行われたのもこちらとなります。

 

首相官邸に内閣総理大臣が、ホワイトハウスに大統領がいます。でもそれは、その公的役割を果たすべく用意された住処です。

私はプライベートも省みず、そこで生活する方々の情熱は人並みではないとあらためて感じました。リーダーの方々には頭が下がる思いです。

 

私たち勿来高校生の住処も時代とともに変化していきます。でもそこに集う子どもたちの未来にたいする情熱が宿ります。

発想力・・・

2月22日(月)、祝日の狭間の登校日、それでも元気に登校してくれてありがとう。

2が3つ並ぶこの日、きっと何かの記念日になっているのではないかと思い、調べてみました。

「にゃん(2)、にゃん(2)、にゃん(2)」猫の日だそうです。人間の発想力の豊かさに驚きます。

 

ところで今日は、2年2組で数学Aの授業に参加しました。テーマは正多面体です。

前回まで実際に正4面体・正6面体・正8面体・正12面体・正20面体を厚紙で作成しました。

三角形を書くのに四苦八苦するもの、うまく面同士をのり付けできないもの、いびつな多面体に仕上げたものなどさまざまでした。

 

今日はそれぞれの正多面体の頂点、辺、面がいくつあるのか調べました。正4面体は4,6,4、正6面体は8,12,6です。

そして「頂点―辺+面=」をそれぞれ計算させます。すると全て「2」になるではありませんか。

これが「オイラーの多面体定理」です。多面体全般に当てはまるそうです。勿論発見者はオイラーさん。発想力が人並みではありませんね。

ちょっと待ってください・・・。2月22日2年2組で2を導いた!発想力が動き出します。

花好きのおじさん・・・

2月19日(金)、今週は地震や暴風、大雨と自然の脅威を思い知らされた一週間でした。

私はこれまでに繰り返される自然災害などの経験から、「予定」とは何だろうかと考えてみました。

 

「明日は休みだ。今日は夜遅くまで本を読むぞ。」「仕事が一段落ついたから、明日美味しいものでも食べよう。」

ところが家に帰ってみると暴風による停電で、読書どころではなかった、大好物のカツ丼を思い浮かべていたら、警察からの問合せで夜中に学校へ・・・。

 

結局、私は自然をコントロールできるという前提で生きていることに気がつきました。雪の多い地域で暮らしていたとき、毎日のように雪かきをしました。

ところが春になると、私が汗を流さなくても、あっという間に消えてしまいます。太陽の偉大さを感じていました。

ところが平穏な日々が、私の自然に対する気持ちを傲慢に変えてしまっていたのです。

 

私自身も自然の一部であることを肝に銘じて生活したいと思います。予定は未定・・・。

思いもよらないことが起きても、何を恨むのではなく、その場その時の状況に寄り添っていきたいと思います。

 

今、職員玄関に“花好きのおじさん”が育てた「サイネリア」が、飾られています。

花言葉は『いつも快活、いつも愉快』。花の姿に励まされて今日も生活しています。

 

この日、1年生英語の授業では会話のテストが行われていました。こんな風に『いつも愉快』に話したいですね。

それぞれの歩み・・・

2月18日(木)、考査明け、1年生英語の授業ではテストが返されました。

ふと見せてもらうと、一人ひとりの答案に、その子に語りかけるように、先生の気持ちやアドバイスが書かれていました。

点数だけでは図ることのできない、子どもたちそれぞれの歩みが、その言葉から伝わります。

 

ところで先日テレビでイギリスにあるリッチフィールドという町の映像が流れていました。

バーミンガムのベッドシティーで、歴史ある大聖堂や豊かな自然があふれているところだそうです。

だからてっきり私はこの町は「Richfield(豊かな場所)」と名付けられたのだなと思いました。

 

ところが辞典で調べてると「Lichfield」というスペルでした。では「Lich」とは何か?手近な辞典をたぐっても出てきません。

そこで英語の先生が電子辞書で調べてくれました。すると豊かとは正反対の意味だと言うこと・・・。

 

これ以上詳しく調べることはできませんでした。固有名詞にはその土地の文化や歴史が詰め込まれています。

例えば邪馬台国の「卑弥呼」は、一節には「ヒメミコ」を漢字にしたとされ、「卑しい」という意味はないと言います。

また「服部」や「海部」、「錦織」などは古代日本の職業集団に由来すると言われます。

 

それぞれの歩みをしっかり受け留めたいものですね。

 答案には一人ひとりの名前で呼びかけるようなコメントが書かれていました。宝物ですね。

花冠・・・

2月17日(水)、学年末考査最終日です。1年生は「家庭総合」、「数学Ⅰ」、2年生は「現代文B」、「保健」です。感染症拡大の影響で5月から休校が続きました。

そのため1学期中間考査ができませんでした。しかも夏休みが短くなった影響から、2学期のテストも予定通りの日程で行うことができませんでした。

このうねるような波間の中で、ここまでよく歩んできましたね!自宅学習中の3年生も就職に備えて今頃教習所へ通っていることでしょう。

 

ところで私が初めて乗った車はカローラでした。1966年1000㏄の小型車と1500㏄の中型車の間を補う1000㏄クラス車として開発されました。

高度経済成長の時代、庶民に手の届く憧れの車でした。私の初めての車はその6代目でした。

彼との出会いは単にお店にあったから・・・。当時バイクにしか興味がなく、車のことは知りませんでした。

 

その後30年近く様々なクルマたちとの出会いと別れがありました。命をともにするパートナーです。それぞれに思い出があります。

そして今、12代目のカローラが私のパートナーです。1800㏄ハイブリッド車。製品コンセプトやユーザーのイメージは開発当初から変化しているようです。

世のうねりに身を任せながら、“花冠”の意味を持つ自分の名前を貫き通しました。

 

私たちは自然の中で生きています。不測の事態に出会うこともあるでしょう。そんな時こそ成長できるチャンスです。

名を貫き、身を変化させる・・・。あまり肩に力を入れず、柔らかく生活して下さいね。

 

1年生朝のSHR。昨日とは違います。でも変わらない先生と君たちの笑顔があります。時代が流れても、君たちの存在は絶対的なものですよ。

繰り返すことが・・・

2月16日(火)、学年末考査3日目です。1年生は「古典」、「音楽Ⅰ」、「現代社会」、2年生は「数学A」、「日本史B」です。

テストも中盤です。「もう少しやっておけばよかった」なんて思う人もいるでしょう。私にも心当たりがあります。どうしても繰り返してしまうものですよね。

 

ところで、昨日30年ぶりに日経株価の平均が3万円台に上がったとのニュースを耳にしました。

昨年3月には2万円台を割り込みました。それが1年と経たずに高騰したことになります。ところが実態経済は感染症の世界的な拡大で疲弊している状況です。なぜでしょう?

30年前の株価高騰はいわゆる「バブル景気」をもたらしました。プラザ合意による円高不況を克服すべく、政府は金融・財政政策をはじめ、市中にお金が回る策を講じます。

そのお金が株式や土地に注がれ高騰しました。企業はそこで集めた資金を生産活動に回しきれなかったため、実体経済が成長しきれませんでした。

 

結果、「バブル崩壊」により日本経済は長期低迷期を迎えます。

繰り返さないようにしたいですね。テレビやゲーム、スマホは魅力的です。時間があれば楽しみたいですね。

でも「勉強しておけば良かった」という言葉を繰り返さないように、今自分がすべきことが何かを見極めましょう。

 

この日、朝のホームルームでは、テストで後悔を繰り返さないように、先生方が語りかけていました。

ひとりじゃない・・・

2月15日(月)、期末考査2日目です。1年生は「国語総合」、「地学基礎」、2年生は「コミュニケーション英語Ⅱ」、「生物基礎」です。土日は春を思わせる陽気でした。

太陽の誘いを断って、机にしがみつくには酷な連休でしたね。私もなんとか踏ん張って、家でじっと本を読んでいました。

 

宇佐見りんさんの『推し燃ゆ』です。次の一節に心を掴まれました。

「体力やお金や時間、自分の持つものを切り捨てて何かに打ち込む。そのことが、自分自身を浄化するような気がすることがある。

つらさと引き換えに何かに注ぎ込み続けるうち、そこに自分の存在価値があるという気がしてくる」

 

私は趣味と問われれば、登山と答えるでしょう。以前住んでいた地域では休みのたびに行きました。人はいいます、なんで休日に辛いことをするのかと。

でも本当に登山が好きなのか?景色や植物、頂上で食べるおにぎりと最高です。でもそれが目的ではなかった気がします。

 

当時、私は私生活や仕事、あらゆることで悩んでいました。迷いもありました。寂しさもありました。この小説の一節に心を抉られた気がしました。

 

今私は無理矢理に自分の存在を確かめるようなことはしません。だって間違いなく私はここにいるから。そして近くにいないけど、兄や家族がいる。

今日は君たちに会えた。ひとりではなかった。みんなひとりじゃないからね!

くぼた校の子どもたちは、校舎をともにする君たちが、考査期間中であることを気遣ってくれています。ひとりじゃないね!

何てことないことに・・・

2月12日(金)、学年末考査初日です。1校時、1年生は「保健」、2年生は「家庭総合」、2校時、自習、「音楽Ⅱ」、3校時、「コミュニケーション英語Ⅰ」、「古典A」です。

昨日は建国記念の日で休日でした。きっと今日に備えて励んでいたことでしょう。

 

私は君たちには申し訳ないのですが、大型小売店に買い物に行きました。祝日ともあって、家族連れのお客さんが目立ちます。

そんな中、ふと「これ美味しそう!」「自分で作ればいいべ・・・」という会話が耳に入ってきました。

 

どんな人が、何について話しているのかは分かりませんが、きっと日常のありふれた会話なのでしょう。

私には家族がいないせいかもしれませんが、この会話を聞いてなんだか幸せな気分になりました。


ところで11日は8歳上の兄の結婚記念日です。私が大学生の頃でした。それまでいつも隣の部屋にいた兄がいなくなりました。

その日の夜、なんとなく心にぽっかり穴が空いた気分になったことを今でも覚えています。

兄はバンドを組んだり、バイクに乗ったり、自転車で佐渡まで行ったり、活動的な人でした。

自分のことを顧みず、働いて私を大学に通わせてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。だからこの日は必ず兄のことを思い出します。

 

私にも家族がいたのですね。いつも隣の部屋にいた時は、なんてことのない会話が幸せだと気付かなかった・・・。

この日改めて思いました。平凡な日々こそが貴重なのだと。

朝から友だちと学び合う光景・・・。

こんな平和がいつまでも続いて欲しいと願います。

ディスコやクラブ・・・

2月10日(水)、3年生の登校日です。久しぶりに君たちに逢えたことだけで、今日という日の「意義」を見いだした気がします。

みなさんがいてはじめて、教師である私の営みは成り立っているのだなと。

 

ところで以前、私には人生に後悔はないと言いました。でも実はひとつだけ、やっておけばよかったと思うことがあります。

それは青春を謳歌することです。流行を追い求め、友達と遊ぶ。恋愛し、失恋し、涙を流す・・・。

 

時代性もあったでしょう。「質実剛健」が校是となる時代です。男女が人前で手をつなぐ姿は稀でした。

「受験戦争」ともてはやされたほど、人口も多く偏差値至上主義の教育を受けてきました。

 

性格もあったでしょう。生真面目で柔軟性がなく、しかも人見知りが激しい・・・。遊びや恋愛に足を踏み入れる勇気を持っていませんでした。

時々、テレビなどでその当時流行った遊びや音楽、さまざまなカルチャーを目にします。『マハラジャ』『ジュリアナ』と、行くことができたのに・・・。

 

もっと素直にその時代を味わうべきだったと思います。せっかく自分が生きていた時代に、出会うことができたヒトやコト。

後悔とまでは言いませんが、少し寂しい・・・。

 

きちんと青春してください。ほんのり苦くてぴりっと辛いこともあるでしょうが、きっと人生のあまい思い出になるはずです。

今日も私は青春を取り戻すべく「TRF」を聴くことにします。

 

久しぶりのホームルームです。担任の先生との時間を大切にしてください。

汗を流さない方法・・・

2月9日(火)、期末考査が近づいています。放課後残って勉強する子どもたち、せがまれて頭をかきかき、数学を教える英語の先生の姿、印象的です。

「先生勉強教えて!」「どこだ?」「全部!!」何が分からないのかが分からない・・・。そんな人いませんか?

 

ところで今日は、1年生の「数学Ⅰ」の授業に参加しました。統計とグラフの授業です。

①3年ごとの携帯電話・スマートフォンの所有者数

②日本の人口の年齢ごとの人数の割合を10年ごとに示す、それぞれどのようなグラフを使えばよいでしょうか。

①は折れ線グラフ、②は帯グラフです。

例えばケイタイなどの普及度を見たい場合、折れ線グラフを使えば実際の普及数が分かります。

帯グラフを使えば、どの年代に普及しているのかを知りたい場合に利用できます。つまり何が知りたいのかを考えた上で、グラフを選ぶわけです。

 

テスト前です。大いに勉強してください。でも「教えて」という前に、何が知りたいのかをまず見つけましょう。

次に導き出す方法、そして前提となる数式や事象とさかのぼって考えてみてください。グラフを書く、座標に点を打つ、座標点を出す。どの時点で分からないのかがきっとはっきりしますよ。

英語の先生も汗を流さずにすみます。まず整理することからはじめよう!

意義・・・

2月8日(月)、休み明けの登校は、足取りが心なしか重く見えます。私の休日は、先日お伝えした通り「ロードショー」でした。

金曜日に図書館から何とはなしに手にした本が「芥川賞」作品でした。有名な賞です。楽しみに休日を迎えました。

 

ところが「分からない」というのが感想です。難しい文体、慣用句、複雑な人間関係など一切ありません。素直に入ってくる物語です。

でも読み終えてから「いったい何が言いたいの?」と考えてしまう・・・。

 

実は以前もありました。それも文学賞受賞作です。本ばかりではありません。大ヒットした映画を観ても分からないことがある。

そんな時、自分に社会性、哲学、思考力、創造力がないから、作家の気持ちを読み取ることができないと考えました。でも反面、これでいいとも感じています。

 

大切な休日の時間をつかって取り組んだ出来事だからといって、必ずしも「意義」を見いださなくてもよいのではないかと。

私たちは今日一日を「良い日」であるよう祈ります。「悪い日」だった時、落ち込みます。でも24時間を懸命に過ごした事実に違いはありません。

私は考えます。作品、そして一日の善し悪しは自分で判断しようと。決して選考委員や、周りの人、世間体が決めるものではないと。

 

この日、nacoro広場にくぼた校のみなさんが製作した製品がきれいに並べられました。

きっと心にグッとくる「意義」ある商品が見つかりますよ。

留まらず・・・

2月5日(金)、2年生がいわき市高校生就職支援事業の一環である「いわきの“職”体感ツアー」に参加します。四倉にある電子機器部品加工工場と、平にある乳製品製造会社へ向かいました。

 

新しい生活様式が求められる昨今、情報通信機器の需要は高まることでしょう。反面、時代が変化しても食に対するニーズは常にあります。

また「おうち」需要が高まっていることが報道されています。

美味しいものに、人々の目は注がれます。企業は常に社会状況の変化を敏感につかみ取って、経営方針や技術革新をせまられます。

学校も昨日紹介したように、変化が求められています。

 

私は思い浮かべます。「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。(平家物語)」、

「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。(方丈記)」、「月日は百代の過客にして、行きかふ年もまた旅人なり。(奥の細道)」を。

 

友達との関係、生活環境、何よりも自分の心・・・。上手くいかないと何もかも嫌になることがあります。でもね・・・苦しみや悲しみもまた、いつまでも留まることはありません。

だから今日一日を大切にしてください。今日から明日への旅、君たちの変化につながります。

画面の向こう側を・・・

2月4日(木)、今日は情報処理2時間、数学2時間、合計4時間の授業に参加しました。「黒板にチョーク」という授業スタイルが今は昔の話しに思えます。

 

情報処理の授業は、2月にひかえた情報処理検定試験合格のため、必死で表計算における処理技能を高めようと、「if」「and」「or」「vlookup」と様々な関数と格闘します。

完成を求められるのは「売上票」や「給与明細表」などです。今や会社にパソコンは不可欠です。

 

数学では、電子黒板や書画カメラ(手元の物体を壁面に投射するもの)、さらにボイスチェンジャーを使いながら、子どもたちの視覚に訴える授業が行われました。

担当の先生は授業のユニバーサルデザイン化を推進される方です。人はそもそも同じではありません。見え方、とらえ方、処理速度など十人十色です。

数十人が集う教室です。誰もが見やすく聞きやすく、学びやすい環境作りが欠かせません。そのために情報機器が活用されるのです。

 

学校は大きく様変わりしようとしています。Wi-Fiやタブレット端末の整備が進みつつあります。しかし学び合うのは人間同士です。

パソコンやスマホの画面の向こう側には、生身の人間がいることを片時も忘れないでくださいね。

レリピー♪

2月3日(水)、立春です。いわきは晴れていますが、会津は雪模様。いまだ冬は福島に未練があるようです。

 

ところで、今日は1年生音楽Ⅰの授業に参加しました。テーマはギター。種類は3つ、クラシック・アコースティック・エレキ。弦の素材が違います。

6つある弦はE(ミ)、B(シ)、G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)の音を出します。それらをつま弾くことによって音曲を作り出します。

今日はそれぞれ開放弦(指で押さえないこと)の状態で調律しました。チューナーをギターの先端に取り付け、ペック(糸巻き)をまわしながら音を合わせます。

 

私は全くギターをいじったことがありません。従って今日の授業で多くのことを学びました。また思いだしたことがあります。

私の兄が高校生の頃、バンドをやっていました。彼の部屋にはエレキやドラムス、ピアノが置かれ、いつもビートルズの曲が流れてきました。

「レリピー、レリピー♪」と歌う私は、兄たちから大笑いされました。正確には「Let it be」。

その頃小学生だった私には、もちろん何を言っているのか分かりませんでしたが「あるがままに」「自分らしく」「素直に」などと訳されるらしいです。

 

現実や周りの目、世間体や流行など、身動きがとれず、もがき苦しむときがあると思います。そんな時こそ「Let it be」・・・。心との対話が必要ですね。

ロードショー・・・

2月2日(火)、節分です。2日となるのは124年ぶりだといいます。季節を分ける日、明日は立春です。

心なしか今日はいつもより暖かい日ですが、まだまだ寒さは続きます。寒暖の差に服装に配慮して、生活してくださいね。

 

寒いとなかなか活動的になれません。とくに今は外出自粛が叫ばれています。私の休日は食料調達以外、もっぱらアパートにこもって読書です。

学校図書館で目についた短編小説を2冊借りるのが、ウィークデーの楽しみ。休日、登場人物たちに、どのような出会い方をするのか、わくわくします。

日曜日の夜、寝る前に読み終えた本に「1,400円」とあるのが、ふと目に入ります。その時、思ったのです。一般的に映画の料金は2,000円弱。

私はこれほど手軽に、映画に勝るとも劣らない時間を過ごすことができたのかと。

月曜日、図書館の司書さんに、返却がてらその気持ちを伝えました。すると「昔は本がエンターテーメントだったんでしょうね!」とのこと。

テレビや映画、ゲームでわくわくする気持ち、読書でも同じなのですね。今は活字離れといわれ、何となく読書がエンターテーメントのカテゴリーでは肩身が狭い。

でも私にとっては、土日の夕方が、二夜連続の「ロードショー」です。

後悔・・・

2月1日(月)、今日から3年生が自宅学習となりました。2年生が実質的に本校の最高学年となります。1年はあっという間に過ぎ去ります。その日その日を懸命に歩んでください。

 

私には大きな後悔はありません。その都度、しようと思ったことは全て実行したからかもしれません。例えば恋の告白。好きになったらすぐに伝えます。

勿論、成就する自信があって行動するのではありません。ふられて恥をかくことは覚悟の上。でも生きているうち、出会いは限られています。後悔だけはしたくないのです。

進路選択もそうでした。子どもの頃から刑事になるのが夢で、小学生から武術に励み、法学部への進学を考えていました。でも高校3年生の時に、歴史と出会いました。

もっと深く勉強したい、究めたい。そう感じるようになりました。大学に落ちること、就職先が見つからなことで浪人して恥ずかしい思いをすることは覚悟の上でした。

 

ただ50歳にして人生を振り返ってみると、この生き方に自信が無い。理由は私の行動に「相手」が見えてなかったからです。

先の展望もないのにいきなり付き合わされた人、教師の使命感も未だ醸成されていないのに、生徒となった人。

彼らがどんな思いだったかを思うと顔から火が出てしまいそうです。これこそが「後悔」かもしれません。

後悔しない人生とは、「相手」にとって良かったのか、悪かったのか、それが分かれ目なのかもしれません。

 

この日、2年生数学Aの授業では、正多面体づくりが行われていました。NHKの有名キャラがやさしく丁寧に、そしてときに「ボーと生きてんじゃねえよ!」と叱咤しながら説明してくれました。

願い・・・

1月29日(金)、3年生学年末考査最終日です。1校時は「地理A」・「フードデザイン」、2校時は自習、3校時は「現代文B」です。

明日から2月25日(木)まで、自宅学習期間となります。残すは卒業式予行と本番の2日間。感無量です。

必死にその日その日にしがみつきながら、ここまで歩んできた君たちの姿、忘れません。

 

もう直接、君たちに話す機会がありません。だからこの場を借りて最後に1つお願いがあります。幸せになってください。

もし私が君たちの親なら、それだけが望みです。隣の人なんか関係ありません。あなたがたがその日その日を楽しそうに過ごしていてくれさえすれば、それで十分です。

だから決して「私なんか」って言わないでくださいね。そんなこと言われたら、悲しい・・・。親には君たちしかいないのだから。

幸せは自分で創り上げるものです。人より成績が良かったり、走るのが速かったりすることで得られるものではありません。

 

あなたたち一人ひとりが思い描く幸せを実現してこそ初めて手に入るもの・・・。オーダーメイドの人生を創り上げていってくださいね。

お世話になりました。私の人生は君たちのお陰で「幸せ」でした。ありがとう。

 

この日、2年生は、終日進路ガイダンスに参加しました。いよいよ君たちの「幸せ」探しが始まるね。