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カテゴリ:学校生活
インスタントシニア体験
12月15日(水)②
3、4校時の3年選択授業「生活と福祉」では、「インスタントシニア体験」と「車いす体験」の実習が行われました。
「インスタントシニア体験」は、高齢者の視点から社会を観察することで様々な問題を発見し、他者を思いやる心で解決策を考え、実行していくことを目標とした高齢者体験プログラムです。
高齢者体験用の装具をつけ、階段の歩行や車通りのある道路の歩行などを体験しました。
「車いす体験」では、段差や坂道などでの注意点や声かけの仕方などを学びました。
ワークルールセミナー
12月10日(金)③
5、6校時目、3年生がこれから就職するにあたりワークルールセミナーに参加しました。
前半は、福島県社会保険労務士会より講師をお招きし、社会人としての心構えとして「学校と会社の違い」「会社の求める人間像」「働くためのルール」「給料と社会保障」などについて詳しくご講義をいただきました。
義務を果たしていなければ権利は主張できない!
まずは、与えられた仕事をしっかりやるということですね。
残業代の計算方法など、我々にとっても勉強になる内容でした。
後半は、日本年金機構より講師をお招きし、年金について基礎から教えていただきました。
4月からは大部分の生徒が社会を支える一員としての義務を負う立場となります。
「おかしいな」と思ったときには、しかるべき所に相談できるよう、本日得た知識をおさらいしておきましょう!
共生プログラム
12月10日(金)②
3、4校時目に1年生の共生プログラムの一環として、いわき支援学校くぼた校の作業実習に参加させていただきました。
くぼた校では実習を実際の仕事として行っているので、真剣に取り組むことはもちろん言葉遣いなどについても指導がありました。
「制作」「ビルクリーニング」「工芸」の各班で、くぼた校の生徒さんから説明を受けながら一緒に作業を行いました。
制作(さをり織り)
ビルクリーニング(窓清掃)
工芸(クラフト)
出来上がった作品は商品として販売されることを知り、緊張感を持って作業に取り組んでいたようでした。
くぼた校の皆さん、ありがとうございました。
修学旅行結団式
12月10日(金)
2校時目に視聴覚室で2学年修学旅行結団式が行われました。
団長(校長)、引率者3名・生徒37名、計41名の修学旅行団が来週12月13日から3泊4日の日程で広島・大阪・京都に行ってまいります。
団長あいさつでは、「原爆」「USJ」「信仰」「寝ろ!」「感謝」の5つのキーワードでお話がありました。
そして、生徒代表の須釜さんが「行けるかどうか不安だったが、うれしい。旅行先で見聞を広げ、友人や先生方との交流を深めていく。4日間よろしくお願いします。」と団長にあいさつをしました。
仲間や保護者、受け入れ先の方々などへの「感謝」の気持ちを持ち、昨年修学旅行へ行くことができなかった3年生の分まで楽しんできてください。
手話教室
12月8日(水)
3年選択「生活と福祉」の授業では、いわき市社会福祉協議会様のご協力により手話教室が行われました。
講師は、いわき聴力障がい者会の石井静子先生といわき手話サークルの宮本桂子先生です。
耳が聞こえないと何が困るのか?
石井先生の問いかけに皆真剣に考えます。想像します。
「会話ができない」
「好きな曲が聴けない」
「電話ができない」
「足音が聞こえない」
「宅急便が来たときに分からない」
でも、「できないこと」ではなく「できること」は何かを考えることが大事なのです。
手話以外でも身振り手振りで会話ができるのです。コミュニケーションがとれるのです。
海外でだって通じます。
ということで、指文字や簡単なあいさつ、自己紹介の仕方を学びました。
使いこなせるようになるまでには相当の練習が必要だと思います。
生徒たちは覚えが良かったらしく、テキストを見ずに手話での自己紹介ができていて、講師の先生方も「若いってすばらしいわね」と感心しておりました。
石井先生、宮本先生、本当にありがとうございました。
ICT研修会
12月3日(金)
本日で第2学期の期末考査が終了しました。
皆さん、「勉強」の成果は発揮できたでしょうか?
さて、生徒が放課となってから情報処理室で先生方の研修会が行われました。
来年度から始まる一人一台端末の導入に向け、オンライン会議の仕方や豆テストの作り方等を「勉強」しました。
あっという間の90分でした。
新生徒会役員
11月29日(月)
本日放課後、視聴覚室にて新生徒会役員の任命式が行われました。
校長先生から「色々な行事において、しっかりと生徒会を引っ張り頑張って欲しい。期待している。」とのお話があり、その後、新役員一人一人に任命状が手渡されました。
新役員を代表し、新会長の渡邉さんが「誰よりも先に行動する。責任の所在を明らかにし、透明性の確保に努めます。」と誓いの言葉を述べ、校長先生とガッチリ握手を交わしました。
新役員の皆さん。勿来高校の伝統を引き継ぐとともに、新たな勿来高校の創造に向け精一杯力を発揮してください。
期待しています!
インターンシップ報告会
11月19日(金)
先週のインターンシップに参加した17名が、1、2年生に対し仕事内容や感想などの報告を行いました。
インターンシップに参加したことにより、
「自分の興味とは違ったけれど、やれることはたくさんある」
「自分は何ができて、何ができないのかを知ることができた」
「事務職を目指していたが作業が楽しいので製造業で働きたいと思った」
「自分にはちょっと合わないと思った」
などなどたくさんの発見があったようです。
質疑応答も活発に行われ、充実した報告会になりました。
今年度参加できなかった生徒も来年度はぜひ参加してみましょう。
小泉食品株式会社様にてカニの加工作業等を体験させていただきました。
その他、多くの企業様に受け入れていただきました。
ありがとうございました。
花いっぱい運動(地域学校協働活動)
11月8日(月)
今年度なかなか機会が設けられなかった地域との交流事業が行われました。
勿来幼稚園の年少さん、くぼた校、勿来まちづくりサポートセンターの方々と一緒にプランターに球根や花を植え商店街に配置する活動です。
元気いっぱいの子どもたちからパワーをもらい、大人たちも楽しそうでした。
幼稚園の子どもたちと一緒に植えたプランター150鉢を高校生たちが仕上げ、商店街へ設置しました。
窪田の町がいつまでも元気でありますように。
細胞分裂
11月5日(金)
3時間目、2年「生物基礎」の授業では、にんにくの根の細胞観察実験が行われていました。
まず、先生が書画カメラを使いプレパラートの作り方を教示しました。
これなら密にならなくてもみんな見られます。
酢酸の臭いに耐えながらプレパラートを作り終えると、顕微鏡を準備し観察の開始です。
みんな真剣に顕微鏡をのぞいていました。
間期・前期・中期・後期・終期の5種類があるのですね。
見えましたか?
良く出来たプレパラートはカメラにつなげられるハイテク顕微鏡でモニターに映し出され、共有がなされました。
「人間の体の中には約37兆2000億個の細胞たちが、きょうも元気にはたらいている。」
(byはたらく細胞)
人間の細胞も分裂を繰り返し、新しい細胞が作られ、古い細胞は老廃物として体外へ排出されます。
体だけでなく、内面的にも成長し生まれ変わっていきたいものです。
1円玉天気
11月4日(木)
それ以上崩すことができない1円玉にかけて、「崩れない」安定した天気を1円玉天気と呼ぶそうです。
11月3日、文化の日は晴れの特異日だそうですが、本日も気持ちの良い晴れの天気でした。
そのような中、4時間目の音楽室からとても心地よい歌声の「校歌」が聞こえてきたのでCDを流しているのかと思ったら、次に同じ男声の「少年時代」が聞こえてきました。
コロナ禍により校内で歌声を耳にすることがなかったのですが、どうやら合唱の授業が再開したようです。
誰が歌っているのか気になりのぞきに行くと、2年生の男子生徒が堂々と「オー・ソレ・ミオ」を歌っているではありませんか。
素敵な文化的授業に触れさせていただきました。
5時間目、グラウンドを生徒が元気に走り回る姿が見えたので、体育かなと思って見ていると、ALTのライアン先生が混ざっていました。
英語の対義語を使ってのフリーズ・タグ(氷鬼)だそうです。
第1体育館では体育大会女子バレーの決勝を戦った1年1・2組が再び熱戦を繰り広げていました。
明日は学校公開日です。
ふくしま教育週間
11月1日(月)
本日は「ふくしま教育の日」、そして今週は「ふくしま教育週間」です。
本校では11月5日(金)に学校公開を行いますが、今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から保護者・学校評議員への限定公開とさせていただきます。
そこで、本日行われた3年「化学基礎」の実験の様子をご紹介します。
はじめに、火気・薬品を扱う実験であることから十分注意をして真剣に臨むよう指導がありました。
今日の実験は「炎色反応」。
教科書に載っている7つの元素について実際に確かめてみました。
マッチを擦るのも良い経験になりました。
ガスバーナー … 緊張しますね。酸素量を調節し、うまく青い炎になりました。
橙色?
青緑?黄緑?
七つ全て分かったかな?実験結果をまとめました。
最後に、先生方によるデモンストレーションが行われました。
リアカーなきK村…
昔も今も覚え方は変わらないようです。
通常授業
10月26日(火)
2校時、音楽室ではギターのテスト(1年生「音楽Ⅰ」)が行われていました。
だいぶ苦戦しているようでしたが、練習の成果は発揮できましたか?
3校時、2年生の教室では10月31日の第49回衆院選に合わせ、選挙についての学習が行われていました。
また、管理職も参加し、自分のスマホや学校のタブレットを使い、自分の考えがどの政党に近いかをマッチングアプリで確認しました。
ただし、質問項目によってマッチングする政党が変わってしまうので、複数のサイトで確認するよう指導がありました。1つの情報を鵜呑みにしてはいけないということですね。
2年生なので、まだ選挙権はありませんが、家に帰ったら家族で話ができそうですね。
本日から校内体育大会が行われる予定でしたが、昨夜からの雨でグラウンドコンディション不良のため、明日からに延期となりました。
昨日作成したトラック、フットサルコートも見事に消えました。
明日はきっと大丈夫!
インターンシップ事前指導
10月20日(水)
2学年では、先週の企業見学に続き、キャリア教育として来月行われるインターンシップの事前指導がありました。
校長先生からは、
・インターンシップに参加しようとした段階で、自分を変えるチャンスを得た。
・行ってみたら自分に合わないからダメだったでは仕事はできない。
・自分が変わろうという意識を持ってインターンシップに臨んでください。
という話がありました。
本校では、少規模校の利点を生かし、クラス担任、進路指導部を中心に生徒の適正に合わせた職種・企業のマッチングを行っており、今年度も3年生が続々と内定の報告をしに校長室・職員室を訪れています。
この後、学年、就職支援員、進路指導主事からの指導、あいさつ等の練習が行われました。
このような学習を経て、進路に対する意識が高まることで、この時期まだ「もじもじ」している生徒たちも別人のように大きな声であいさつや応対ができる3年生へと生まれ変わることでしょう。
インターンシップには11月9日(火)から11日(木)までの3日間、13の企業様にご協力いただき、17名の生徒が参加して参ります。
お気遣いに感謝!
10月13日(水)
本日は第2学期中間考査の2日目。
1年生は現代社会と地学基礎、2年生は古典Aとコミュニケーション英語Ⅱ、3年生は現代文Bと数学Ⅱの試験が行われました。
本校は、いわき支援学校くぼた校と校舎を共に学んでおりますが、くぼた校の生徒たちも本校生を気遣ってくれています。
2学期の成績の大きな資料となる中間考査です。皆さんの気遣いに応えられるよう、学習の成果を存分に発揮してください!
視覚・聴覚etc障がい者体験
9月29日(水)
とても天気が良く暑い1日でした。
そのような中、3年生の選択授業「生活と福祉」では障がい者体験の実習が行われていました。
視覚に障がいを持つ方が見やすい色の組み合わせや屋内と屋外(明るい場所)での見え方の違いなど、「視覚障がい者体験ができる眼鏡?」を使い体感しました。
この他にも、聴覚障がい体験、手の障がい体験が行われていました。
しかし、もうすぐ10月だというのに暑い!
Welcome to Nakoso! Ryan-sensei
2.SEP(THU)
ALTのライアン先生の授業が本日から始まりました。
勿来高校での最初の授業は2年生の「コミュニケーション英語Ⅱ」。
はじめにライアン先生の自己紹介を聞き、モニターの英文を読み、簡単なゲームで話し、最後はライアン先生への質問を書くという初回から充実の内容でした。
皆さん、木曜日が楽しみですね!
ライアン先生、よろしくお願いします。
時差登校実施中
9月2日(木)
本校では新型コロナウイルス感染拡大防止のため8月26日(木)から9月10日(金)までの期間、電車通学の混雑を避けるため登校時間を1時間繰り下げています。
朝の時間を活用し、3年生は就職試験に向けた面接の練習を行っていました。
電車通学以外の生徒は、各自時間を有効に活用し、課題に取り組んだり、読書をしたりと思い思いの時間を過ごしています。
早くコロナ禍が終息しますように・・・
こころの授業
7月19日(月)
本日は、1学期最後の授業でした。
1年生は各教室でふくしま子どもの心のケアセンター様による「こころの授業」を受けていました。
本日の講義テーマは「自己肯定感を高める、気持ちの切り替え方を学ぶ」
ストレスを減らすための適応行動とは?
日々の生活での自分の行動から学びました。
他人と比べて勝っているか負けているかではなく、
自分が困らないために普段している行動こそが大切なこと。
ちゃんと適応行動がとれている自分とみんなに拍手!
コミュニケーション英語ⅢにおけるICTの活用
7月13日(火)
本日はICT支援員さんが来ています。
3年生の英語では、海外とのvideo chatでのコミュニケーションを想定した授業が行われていました。Really?
まずは、それぞれグループで台本の内容を考えていきます。I see.
あらかじめ作成した台本(もちろん英語)に沿って、離れた教室を日本と海外に見立て、それぞれの台詞を話すという内容でしたが、時代にマッチした実践的な授業が展開されています。It must be fun.
たとえオンラインでもマスクをして感染症予防に努めています。That’s nice.
Wow!
それぞれ、相づちをうちながらコミュニケーションを楽しんでいました。
もうすぐ東京オリンピック!
7月12日(月)
梅雨が明けたかのような暑い日でした。
そのような中、3年生の体育では男子が卓球、女子がバドミントンとそれぞれネット型球技を学習していました。
卓球もバドミントンも近年、日本が力をつけてきている競技であり、まもなく開幕する東京オリンピックでもメダルの獲得が期待されています。
特にバドミントンには、福島県の高校を卒業した選手が3名も出場します。
そして、その3名全員が金メダル候補です。
テレビでプレーを観戦し、2学期はそのイメージを持って授業に臨みましょう!
講話祭り
7月9日(金)
期末考査が終了し、生徒は続々と返却される答案に一喜一憂しています。
そのような中、本日は第1体育館で3年生の進路ガイダンス(社会人講話・職業講話)が行われました。
株式会社勿来製作所の遠藤様を講師にお迎えし、
仕事内容の紹介や企業が求める人物像、就職活動や採用試験でのポイント、
さらにワークライフバランスについてお話をしていただきました。
後半は、キャリアコンサルタントの諸岡様に面接試験の注意点をご指導いただくとともに模擬面接を行いました。
立ち姿勢やお辞儀の仕方など、基本的なことから教えていただきました。
生徒たちは、働くことを自分事として考えるとともに、試験に向けての第一歩を踏み出しました。
同時に、第2体育館で1年生の保健講話が行われました。
福島医大地域産婦人科の本多つよし先生を講師にお迎えし、
医療現場から見た10代の性~自分が感じていることを中心に~
というタイトルでお話いただきました。
性=生きる心
「性」とは男女が豊かな人間関係を築いていくうえで必要な「心」である
という話から始まり、人工妊娠中絶や性感染症、子宮頚がんの撲滅、少子化対策と多岐に渡る内容で、実例紹介など非常に分かりやすいものでした。
残る2年生はというと、
情報処理室で修学旅行に向けた調べ学習をしていました。
広島の気候や京都の工芸品・寺社、京都弁と大阪弁の違いなど、
みんな各自のテーマで真剣に学習に取り組んでいました。
日産OB・OG訪問
7月6日(火)
本日で期末考査が終了しました。
テストの出来はどうだったでしょうか。
午後から、日産株式会社いわき工場様によるOB・OG訪問が行われました。
本校の卒業生から直接お話を伺うことのできる機会として、
日産を志望する生徒の他、製造業を希望する生徒が参加しました。
先輩方の話に真剣に耳を傾けていました。
共生プログラム
6月11日(金)
1年生を対象に、不自由さの疑似体験を通して、障がいや不自由さについて感じたり、気づいたりすることを目的とした共生プログラムの授業が行われました。
講師は、くぼた校の先生方です。
本校では、同じ校舎にいわき支援学校くぼた校が入っており、共生社会の担い手を育てるための質の高い授業が受けられます。
素手で折り紙を折った後、軍手をはめて同じように折り紙を折りました。
手の不自由さの体験です。
軍手をはめていても折りやすいユニバーサルデザイン折り紙ってあるのでしょうか?
アイマスクをして、視覚障がいの体験もしました。
誘導されながらハードルを越えていきます。
誘導する方とされる方の両方を体験しました。
障がいを持つ人たちが生活しやすい世の中は、誰もが生活しやすい世の中であることを改めて学ぶことができました。
「ようこそ先輩」
6月4日(金)
6時間目に第1体育館で3学年を対象とした進路講演会「ようこそ先輩」が行われました。
本校の卒業生を講師としてお招きし、「在校生に望むこと」という内容で講演をしていただく、恒例の行事です。
今年の講師は、松村総合病院の池延穂奈美様(平成27年度卒)とみそら保育園の園部彩香様(平成30年度卒)の2名です。
それぞれ、現役の看護師、保育士としてご活躍されており、現場での様子や夢をかなえるための方法などについてお話いただき、在校生も真剣に話を聴いていた様子でした。
・池延様「理想と現実のギャップに思い悩み、あきらめようと思ったこともあったが、患者さんと関わり感謝の言葉をかけられるとやりがいを感じる。」
・園部様「子どもは常に危険と隣り合わせ。保育士は子どもと接するだけの仕事ではなく、多くの業務がある。進学するなら覚悟が必要。」
講演終了後も玄関先で生徒の質問攻めにあうなど、なかなか帰してもらえない先輩方の姿がありましたが、後輩のために快くアドバイスを送っておられました。
ありがとうございました。
衣替え
6月1日(火)
本日から衣替えということで、みんな夏服を纏っての登校です。
生徒会によるあいさつ運動が行われ、爽やかな空気が流れていました。
校舎を共にする、いわき支援くぼた校の生徒も一緒にあいさつ運動をしています。
情報モラル
5月27日(木)
3日間の中間考査が終了し、今日から通常授業が再開しました。
1年生は「情報」の授業で、パワーポイントでスライド作成をしながら情報モラルについての学習をしています。
一人一台のパソコンを使い、実技を通じて学んでいくことが今や当たり前の時代になっています。
なかには、見事なブラインドタッチで次々と入力していく生徒もいます。
我々教員も生徒に負けないように勉強していかなければなりませんね。
福祉・介護の仕事説明会
5月24日(月)
本日より第1学期中間考査が始まりました。
1年生にとっては、高校入学後初めての定期考査です。
不安もあるかと思いますが、4月からの学習の成果を存分に表現して欲しいと思います。
そのような中、午後からは福島県社会福祉協議会様および特別養護老人ホーム寿限無様による「福祉・介護の仕事説明会」が本校視聴覚室にて行われました。
「介護の現場で求められる人材像」
「就職活動のポイント」
などを分かりやすく説明していただくとともに、参加生徒全員が疑問点や不安なことを質問し、現場の視点で答えていただきました。
ありがとうございました。
生活と福祉
5月19日(水)
3年生の選択授業では「生活と福祉」という科目があります。
本日の授業は、自分で課題を見つけ、調べ学習を進めるための計画を立てるという内容でした。
本校では、令和5年度から「福祉コース」が導入され、福祉について専門的な学習ができるようになる予定です。
中学生の皆さん。ぜひ、勿来高校に学びに来てください。
書画カメラを使い、プリントのどこを注目すればよいか確認しながら説明されていました。
進路説明会
4月30日(金)
本校第一体育館にて3年生の進路説明会が行われました。
本来であれば、PTA総会の日に生徒と保護者両方に説明するところでしたが、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、PTA総会を書面開催に変更させていただいたため、生徒対象の説明会となりました。
ソーシャルディスタンスを確保したうえで、本校進路アドバイザーの天野氏からお話いただいた後、進路指導主事から就職・進学における本校のシステムおよびスケジュールが説明されました。
生徒には「進路の手引き」を配付しておりますので、ご家庭でもお読みいただき、一緒に進路について考えていただければ幸いです。
志・・・
3月16日(火)、久しぶりの学校はいかがですか。昨日は前期試験の合格発表の日。
掲示板を背景に写真を撮ったり、同じ学校の友だちと結果を伝え合ったりと、それぞれ、おもいおもいの姿が目に入りました。
私は日本史のおもしろさを伝えたくて今の仕事に就きました。当時、奈良時代を研究していた私は、教科書だけでは味わうことのできない人々の姿や、出来事の関係性、時代の風のようなものを肌で感じていました。
「決して歴史は暗記科目ではない。生身の人間の営みであり、物語だ」という思いが強くありましたから。それから30年近くが経とうとしています。
ところが私はたまに「つまらない」「面倒くさい」「休みたい」なんて思うことがあります。
平凡な日々に浸かってしまい、はじめに持っていた志のようなものを見失うことがあるからでしょう。
みなさんが高校に入学したとき、どのような気持ちでしたか?多少の違いがあるにせよ、ある志を秘めて入学してきたのではないでしょうか。では今の心持ちは・・・。
学校というところには、自分の夢をかなえるチャンスがあちらこちらにころがっています。平凡な毎日を送っていると「後でいいや」とやり過ごしてしまいます。
そしていつの間にか日常に埋もれて見えなくなってしまう・・・。
時々思いだしてくださいね、入った頃の志(こころざし)を。
1年生「地学基礎」の最後の授業です。生物の進化の視点から、映画を観賞しました。
未来を大切に・・・
3月11日(木)、東日本大震災から10年が経ちました。私はその時、浜通りに暮らしていませんでした。またこちらに知己も親戚もいません。
そのような私が、どのような形であれ、この未曾有の大震災を語る資格はありません。当時みなさんは小学生だったのでしょうか。どれほど心細い思いをしたことでしょうか・・・。
私は埼玉県で生まれ育ちました。関東大震災の影響もあり、物心ついた頃から「いつか大きな地震が起きる」と言われてきました。
また実際に有感地震が頻繁にありましたので、それほど大きくない地震に対して驚くことすらありませんでした。心のどこかに「きっと大丈夫」という甘えがあったことでしょう。
ところが、震災当時私が暮らす会津ですら、立っていることができないほどの揺れがありました。
地割れした道路、傾いた家屋、断水など「まさか」とおもうようなことを経験したのです。
「きっと」「まさか」と油断することなく生活していってください。君たちの未来は何よりも尊い宝物なのだから。
蓄積・・・
3月10日(水)、昨夜本校の警備員さんから、火力発電所近くで河津桜が咲きほこっているから見てくるといいよ、と声をかけてもらいました。
河津桜とは、1972年に静岡県河津町で発見された2月上旬から咲き始める早咲きの桜だということです(河津町観光協会ホームページを参考にさせていただきました)。
桜の盛りは10日から2週間程度。一斉に花を開かせ、一斉に舞い散る・・・。その華麗さや儚さが詠われることもあるほどです。
ところで以前、若松商業高校に勤務している頃、校長先生が折に触れ、桜の強さを子どもたちに話していたことを思い出します。
短期間に咲きほこる桜、それ以外の長い長い月日をかけて、懸命に、じっくりと、ひそやかに、エネルギーを蓄えます。そしてそのパワーを春一斉に解き放つのです。
僕たちの一日は平凡です。でもその誠実な生活の積み重ねが、「満面の笑み」をもたらします。それを楽しみに今日も歩こうと思います。
学校にいきづく木々たちも、蓄えたエネルギーを蕾みに結集しつつあります。
弁当・・・
3月9日(火)、今週は50分授業です。昼休みは12時45分から・・・。午前中にはすでにお腹の虫が鳴いたりしませんか。
人によっては休み時間にお菓子を食べたり、お弁当を少しつまんだりと工夫している人もいるでしょう。
私の通った高校にはいわゆる学食がありました。ただ1度しか利用した記憶がありません。
そもそも好き嫌いが激しかったし、混んでいたから、時間がかかって昼休みが短くなることが嫌だったのかもしれません。いつも弁当を持って行きました。
ところで弁当とはそもそも「都合のよいこと」という意味の中国語だったようです。
農作業や戦いのため、そとで食事をとらざるを得ない場合、都合のよいときに都合のよい場所で食事がとれるように、箱に入れたのがきっかけなのかと想像します。
言うなれば私のそれは語源にぴったりでした。弁当箱を開けば、米と肉しか入っていないのですから。
みなさんにとっての「弁当」とは何ですか?手作り弁当、購買部のお弁当やパン、コンビニおにぎりやスナック菓子・・・。きっとどれをとっても懐かしい思い出になるはずです。
じんかん・・・
3月8日(月)、久しぶりの学校でしたね。何をして過ごしましたか?みなさんに会えない日は、自分が1日何をして生きていたのか、実感がわかないことがあります。
きっとみなさんと関わることが生きている証なのでしょう。
ところで先日、今村翔吾さん『じんかん』を読みました。松永弾正少弼を描いた作品です。
主家三好家を滅ぼし、将軍を惨殺、東大寺大仏殿を焼き討ちした「悪人」として知られています。ところがこの作品は、久秀の内面からそれらの事柄に迫ったものでした。
世の中にはあらがうことのできない大きな流れのようなものがあって、人は善でありたいと行動しつつも、異なる評価や結果をもたらす。
何のために生まれてきたのか?そう問いかけられた作品でした。
壮大なテーマです。私には容易に答えが出ません。ただ自分なりに考えることは、幸せになるために僕たちは生きているということ。
勿論、僕たちは生まれや育ちを選択できません。それでもなお自分が輝くことのできる生き方を模索します。それが「幸せ」なのではないかかと思います。
1年生は体育でサッカーを、2年生は音楽でギターを学びます。「人」の「間」をボールや音がとびかうことで、何かが生み出されているかのようでした。
お祓い箱・・・
3月2日(火)、今日は明日から始まる入試の準備で、午前中で放課となります。昨日3年生が巣立ちました。今日からは2年生が最高学年となります。どのような気持ちでしょうか。
ところで先週末、凪良ゆうさんの『わたしの美しい庭』を読みました。舞台は賃貸マンションの屋上にある「縁切り神社」です。
その一場面に縁を切りたいことを書いた形代を「お祓い箱」に入れるというシーンが何度か出てきました。ふと不思議に思いました、「お払い箱」と何か関係があるのかな?と。
前者は人の願いを託す神聖な箱、後者は不要品をすてることという意味で日常生活に使われます。いうなれば正反対の意味です。
そこで辞書を引くと「もと、伊勢神宮が毎年地方の檀那に配ったお祓いのお札を入れたお祓い箱のこと。毎年新しいお札が来て古いお札は不用となることから『お祓い』を『お払い』にかけた洒落」(小学館『現代国語例解辞典』)とありました。
3年生はもういません。確かにこの学校の最高学年は現2年生となりました。新しい祈りの幕開けです。そして卒業生は新たなる願いを「お祓い箱」に入れることでしょう。叶いますように・・・。
うちの図書館は、最新刊をほとんど待つことなく読むことができる最高の場所です。
友だち・・・
2月25日(木)、明日は卒業式予行と表彰式が体育館で行われます。本日は1校時のみ授業、その後在校生が協力して大掃除と会場作成を行いました。
出会いと別れの季節です。いろいろな人との巡り会いから、たくさん友だちをつくっていってください。
出会いはじめ・・・相手を知りたい、自分を知ってもらいたいと歩み寄ります。「話が合うな」「いい人だな」と感じ合う人たちが友だちとなり、笑顔で生活を送り始めます。
徐々に打ち解けて互いのいろいろな姿に触れていきます。またこれまで少しよそ行きだった自分の心持ちも開放され、感じ方や受け止め方も変わってきます。不思議なものです。
相手も自分も出会った頃と何も変わっていないのに「話が合わない」「何てやつだ」と思うことがあるでしょう。
でもね、それを乗り越えながら積み上げていくのが友情なのではないかと思います。
飾り気のない人同士、良いも悪いも、好きも嫌いも許し合い、理解しながら、互いにホッとできる間柄になる・・・。
怖がらないでください。諦めないでください。友だちから嫌なことを言われたら、自分の思いを伝えましょう。
そして乗り越えていってください。少しの勇気が、多くの友という宝物をもたらしてくれるはずです。
住処・・・
2月24日(水)、昨日は天皇誕生日でお休みでした。私はアパートで1日を過ごしました。家は会津にあります。実家は埼玉です。
転勤でこちらにアパートを借りています。いわば仕事のための住処です。
ところで天皇は、今年61歳になられるそうです。
お住まいは赤坂御所で、およそ3㎞離れた皇居(旧江戸城)へ、建物の建設や整備などが済むまで通っておられるということです。
天皇の住まいといって学校で習うのが「内裏」と「京都御所」です。
前者は平安京北部中央に造営された日常の居住空間で、周囲には官庁街が広がり大内裏を構成します。応天門、朱雀門から南に向かう直線道路が朱雀大路、現在の千本通りです。
後者は、平安時代後半から天皇が里内裏とよばれる母方の家に居住するようになり、南北朝時代頃に土御門御所として定着したものです。
内裏よりも東へ離れた場所で、幕末、小御所会議が行われたのもこちらとなります。
首相官邸に内閣総理大臣が、ホワイトハウスに大統領がいます。でもそれは、その公的役割を果たすべく用意された住処です。
私はプライベートも省みず、そこで生活する方々の情熱は人並みではないとあらためて感じました。リーダーの方々には頭が下がる思いです。
私たち勿来高校生の住処も時代とともに変化していきます。でもそこに集う子どもたちの未来にたいする情熱が宿ります。
発想力・・・
2月22日(月)、祝日の狭間の登校日、それでも元気に登校してくれてありがとう。
2が3つ並ぶこの日、きっと何かの記念日になっているのではないかと思い、調べてみました。
「にゃん(2)、にゃん(2)、にゃん(2)」猫の日だそうです。人間の発想力の豊かさに驚きます。
ところで今日は、2年2組で数学Aの授業に参加しました。テーマは正多面体です。
前回まで実際に正4面体・正6面体・正8面体・正12面体・正20面体を厚紙で作成しました。
三角形を書くのに四苦八苦するもの、うまく面同士をのり付けできないもの、いびつな多面体に仕上げたものなどさまざまでした。
今日はそれぞれの正多面体の頂点、辺、面がいくつあるのか調べました。正4面体は4,6,4、正6面体は8,12,6です。
そして「頂点―辺+面=」をそれぞれ計算させます。すると全て「2」になるではありませんか。
これが「オイラーの多面体定理」です。多面体全般に当てはまるそうです。勿論発見者はオイラーさん。発想力が人並みではありませんね。
ちょっと待ってください・・・。2月22日2年2組で2を導いた!発想力が動き出します。
花好きのおじさん・・・
2月19日(金)、今週は地震や暴風、大雨と自然の脅威を思い知らされた一週間でした。
私はこれまでに繰り返される自然災害などの経験から、「予定」とは何だろうかと考えてみました。
「明日は休みだ。今日は夜遅くまで本を読むぞ。」「仕事が一段落ついたから、明日美味しいものでも食べよう。」
ところが家に帰ってみると暴風による停電で、読書どころではなかった、大好物のカツ丼を思い浮かべていたら、警察からの問合せで夜中に学校へ・・・。
結局、私は自然をコントロールできるという前提で生きていることに気がつきました。雪の多い地域で暮らしていたとき、毎日のように雪かきをしました。
ところが春になると、私が汗を流さなくても、あっという間に消えてしまいます。太陽の偉大さを感じていました。
ところが平穏な日々が、私の自然に対する気持ちを傲慢に変えてしまっていたのです。
私自身も自然の一部であることを肝に銘じて生活したいと思います。予定は未定・・・。
思いもよらないことが起きても、何を恨むのではなく、その場その時の状況に寄り添っていきたいと思います。
今、職員玄関に“花好きのおじさん”が育てた「サイネリア」が、飾られています。
花言葉は『いつも快活、いつも愉快』。花の姿に励まされて今日も生活しています。
この日、1年生英語の授業では会話のテストが行われていました。こんな風に『いつも愉快』に話したいですね。
それぞれの歩み・・・
2月18日(木)、考査明け、1年生英語の授業ではテストが返されました。
ふと見せてもらうと、一人ひとりの答案に、その子に語りかけるように、先生の気持ちやアドバイスが書かれていました。
点数だけでは図ることのできない、子どもたちそれぞれの歩みが、その言葉から伝わります。
ところで先日テレビでイギリスにあるリッチフィールドという町の映像が流れていました。
バーミンガムのベッドシティーで、歴史ある大聖堂や豊かな自然があふれているところだそうです。
だからてっきり私はこの町は「Richfield(豊かな場所)」と名付けられたのだなと思いました。
ところが辞典で調べてると「Lichfield」というスペルでした。では「Lich」とは何か?手近な辞典をたぐっても出てきません。
そこで英語の先生が電子辞書で調べてくれました。すると豊かとは正反対の意味だと言うこと・・・。
これ以上詳しく調べることはできませんでした。固有名詞にはその土地の文化や歴史が詰め込まれています。
例えば邪馬台国の「卑弥呼」は、一節には「ヒメミコ」を漢字にしたとされ、「卑しい」という意味はないと言います。
また「服部」や「海部」、「錦織」などは古代日本の職業集団に由来すると言われます。
それぞれの歩みをしっかり受け留めたいものですね。
答案には一人ひとりの名前で呼びかけるようなコメントが書かれていました。宝物ですね。
花冠・・・
2月17日(水)、学年末考査最終日です。1年生は「家庭総合」、「数学Ⅰ」、2年生は「現代文B」、「保健」です。感染症拡大の影響で5月から休校が続きました。
そのため1学期中間考査ができませんでした。しかも夏休みが短くなった影響から、2学期のテストも予定通りの日程で行うことができませんでした。
このうねるような波間の中で、ここまでよく歩んできましたね!自宅学習中の3年生も就職に備えて今頃教習所へ通っていることでしょう。
ところで私が初めて乗った車はカローラでした。1966年1000㏄の小型車と1500㏄の中型車の間を補う1000㏄クラス車として開発されました。
高度経済成長の時代、庶民に手の届く憧れの車でした。私の初めての車はその6代目でした。
彼との出会いは単にお店にあったから・・・。当時バイクにしか興味がなく、車のことは知りませんでした。
その後30年近く様々なクルマたちとの出会いと別れがありました。命をともにするパートナーです。それぞれに思い出があります。
そして今、12代目のカローラが私のパートナーです。1800㏄ハイブリッド車。製品コンセプトやユーザーのイメージは開発当初から変化しているようです。
世のうねりに身を任せながら、“花冠”の意味を持つ自分の名前を貫き通しました。
私たちは自然の中で生きています。不測の事態に出会うこともあるでしょう。そんな時こそ成長できるチャンスです。
名を貫き、身を変化させる・・・。あまり肩に力を入れず、柔らかく生活して下さいね。
1年生朝のSHR。昨日とは違います。でも変わらない先生と君たちの笑顔があります。時代が流れても、君たちの存在は絶対的なものですよ。
繰り返すことが・・・
2月16日(火)、学年末考査3日目です。1年生は「古典」、「音楽Ⅰ」、「現代社会」、2年生は「数学A」、「日本史B」です。
テストも中盤です。「もう少しやっておけばよかった」なんて思う人もいるでしょう。私にも心当たりがあります。どうしても繰り返してしまうものですよね。
ところで、昨日30年ぶりに日経株価の平均が3万円台に上がったとのニュースを耳にしました。
昨年3月には2万円台を割り込みました。それが1年と経たずに高騰したことになります。ところが実態経済は感染症の世界的な拡大で疲弊している状況です。なぜでしょう?
30年前の株価高騰はいわゆる「バブル景気」をもたらしました。プラザ合意による円高不況を克服すべく、政府は金融・財政政策をはじめ、市中にお金が回る策を講じます。
そのお金が株式や土地に注がれ高騰しました。企業はそこで集めた資金を生産活動に回しきれなかったため、実体経済が成長しきれませんでした。
結果、「バブル崩壊」により日本経済は長期低迷期を迎えます。
繰り返さないようにしたいですね。テレビやゲーム、スマホは魅力的です。時間があれば楽しみたいですね。
でも「勉強しておけば良かった」という言葉を繰り返さないように、今自分がすべきことが何かを見極めましょう。
この日、朝のホームルームでは、テストで後悔を繰り返さないように、先生方が語りかけていました。
ひとりじゃない・・・
2月15日(月)、期末考査2日目です。1年生は「国語総合」、「地学基礎」、2年生は「コミュニケーション英語Ⅱ」、「生物基礎」です。土日は春を思わせる陽気でした。
太陽の誘いを断って、机にしがみつくには酷な連休でしたね。私もなんとか踏ん張って、家でじっと本を読んでいました。
宇佐見りんさんの『推し燃ゆ』です。次の一節に心を掴まれました。
「体力やお金や時間、自分の持つものを切り捨てて何かに打ち込む。そのことが、自分自身を浄化するような気がすることがある。
つらさと引き換えに何かに注ぎ込み続けるうち、そこに自分の存在価値があるという気がしてくる」
私は趣味と問われれば、登山と答えるでしょう。以前住んでいた地域では休みのたびに行きました。人はいいます、なんで休日に辛いことをするのかと。
でも本当に登山が好きなのか?景色や植物、頂上で食べるおにぎりと最高です。でもそれが目的ではなかった気がします。
当時、私は私生活や仕事、あらゆることで悩んでいました。迷いもありました。寂しさもありました。この小説の一節に心を抉られた気がしました。
今私は無理矢理に自分の存在を確かめるようなことはしません。だって間違いなく私はここにいるから。そして近くにいないけど、兄や家族がいる。
今日は君たちに会えた。ひとりではなかった。みんなひとりじゃないからね!
くぼた校の子どもたちは、校舎をともにする君たちが、考査期間中であることを気遣ってくれています。ひとりじゃないね!
何てことないことに・・・
2月12日(金)、学年末考査初日です。1校時、1年生は「保健」、2年生は「家庭総合」、2校時、自習、「音楽Ⅱ」、3校時、「コミュニケーション英語Ⅰ」、「古典A」です。
昨日は建国記念の日で休日でした。きっと今日に備えて励んでいたことでしょう。
私は君たちには申し訳ないのですが、大型小売店に買い物に行きました。祝日ともあって、家族連れのお客さんが目立ちます。
そんな中、ふと「これ美味しそう!」「自分で作ればいいべ・・・」という会話が耳に入ってきました。
どんな人が、何について話しているのかは分かりませんが、きっと日常のありふれた会話なのでしょう。
私には家族がいないせいかもしれませんが、この会話を聞いてなんだか幸せな気分になりました。
ところで11日は8歳上の兄の結婚記念日です。私が大学生の頃でした。それまでいつも隣の部屋にいた兄がいなくなりました。
その日の夜、なんとなく心にぽっかり穴が空いた気分になったことを今でも覚えています。
兄はバンドを組んだり、バイクに乗ったり、自転車で佐渡まで行ったり、活動的な人でした。
自分のことを顧みず、働いて私を大学に通わせてくれました。感謝の気持ちでいっぱいです。だからこの日は必ず兄のことを思い出します。
私にも家族がいたのですね。いつも隣の部屋にいた時は、なんてことのない会話が幸せだと気付かなかった・・・。
この日改めて思いました。平凡な日々こそが貴重なのだと。
朝から友だちと学び合う光景・・・。
こんな平和がいつまでも続いて欲しいと願います。
ディスコやクラブ・・・
2月10日(水)、3年生の登校日です。久しぶりに君たちに逢えたことだけで、今日という日の「意義」を見いだした気がします。
みなさんがいてはじめて、教師である私の営みは成り立っているのだなと。
ところで以前、私には人生に後悔はないと言いました。でも実はひとつだけ、やっておけばよかったと思うことがあります。
それは青春を謳歌することです。流行を追い求め、友達と遊ぶ。恋愛し、失恋し、涙を流す・・・。
時代性もあったでしょう。「質実剛健」が校是となる時代です。男女が人前で手をつなぐ姿は稀でした。
「受験戦争」ともてはやされたほど、人口も多く偏差値至上主義の教育を受けてきました。
性格もあったでしょう。生真面目で柔軟性がなく、しかも人見知りが激しい・・・。遊びや恋愛に足を踏み入れる勇気を持っていませんでした。
時々、テレビなどでその当時流行った遊びや音楽、さまざまなカルチャーを目にします。『マハラジャ』『ジュリアナ』と、行くことができたのに・・・。
もっと素直にその時代を味わうべきだったと思います。せっかく自分が生きていた時代に、出会うことができたヒトやコト。
後悔とまでは言いませんが、少し寂しい・・・。
きちんと青春してください。ほんのり苦くてぴりっと辛いこともあるでしょうが、きっと人生のあまい思い出になるはずです。
今日も私は青春を取り戻すべく「TRF」を聴くことにします。
久しぶりのホームルームです。担任の先生との時間を大切にしてください。
汗を流さない方法・・・
2月9日(火)、期末考査が近づいています。放課後残って勉強する子どもたち、せがまれて頭をかきかき、数学を教える英語の先生の姿、印象的です。
「先生勉強教えて!」「どこだ?」「全部!!」何が分からないのかが分からない・・・。そんな人いませんか?
ところで今日は、1年生の「数学Ⅰ」の授業に参加しました。統計とグラフの授業です。
①3年ごとの携帯電話・スマートフォンの所有者数
②日本の人口の年齢ごとの人数の割合を10年ごとに示す、それぞれどのようなグラフを使えばよいでしょうか。
①は折れ線グラフ、②は帯グラフです。
例えばケイタイなどの普及度を見たい場合、折れ線グラフを使えば実際の普及数が分かります。
帯グラフを使えば、どの年代に普及しているのかを知りたい場合に利用できます。つまり何が知りたいのかを考えた上で、グラフを選ぶわけです。
テスト前です。大いに勉強してください。でも「教えて」という前に、何が知りたいのかをまず見つけましょう。
次に導き出す方法、そして前提となる数式や事象とさかのぼって考えてみてください。グラフを書く、座標に点を打つ、座標点を出す。どの時点で分からないのかがきっとはっきりしますよ。
英語の先生も汗を流さずにすみます。まず整理することからはじめよう!
意義・・・
2月8日(月)、休み明けの登校は、足取りが心なしか重く見えます。私の休日は、先日お伝えした通り「ロードショー」でした。
金曜日に図書館から何とはなしに手にした本が「芥川賞」作品でした。有名な賞です。楽しみに休日を迎えました。
ところが「分からない」というのが感想です。難しい文体、慣用句、複雑な人間関係など一切ありません。素直に入ってくる物語です。
でも読み終えてから「いったい何が言いたいの?」と考えてしまう・・・。
実は以前もありました。それも文学賞受賞作です。本ばかりではありません。大ヒットした映画を観ても分からないことがある。
そんな時、自分に社会性、哲学、思考力、創造力がないから、作家の気持ちを読み取ることができないと考えました。でも反面、これでいいとも感じています。
大切な休日の時間をつかって取り組んだ出来事だからといって、必ずしも「意義」を見いださなくてもよいのではないかと。
私たちは今日一日を「良い日」であるよう祈ります。「悪い日」だった時、落ち込みます。でも24時間を懸命に過ごした事実に違いはありません。
私は考えます。作品、そして一日の善し悪しは自分で判断しようと。決して選考委員や、周りの人、世間体が決めるものではないと。
この日、nacoro広場にくぼた校のみなさんが製作した製品がきれいに並べられました。
きっと心にグッとくる「意義」ある商品が見つかりますよ。
画面の向こう側を・・・
2月4日(木)、今日は情報処理2時間、数学2時間、合計4時間の授業に参加しました。「黒板にチョーク」という授業スタイルが今は昔の話しに思えます。
情報処理の授業は、2月にひかえた情報処理検定試験合格のため、必死で表計算における処理技能を高めようと、「if」「and」「or」「vlookup」と様々な関数と格闘します。
完成を求められるのは「売上票」や「給与明細表」などです。今や会社にパソコンは不可欠です。
数学では、電子黒板や書画カメラ(手元の物体を壁面に投射するもの)、さらにボイスチェンジャーを使いながら、子どもたちの視覚に訴える授業が行われました。
担当の先生は授業のユニバーサルデザイン化を推進される方です。人はそもそも同じではありません。見え方、とらえ方、処理速度など十人十色です。
数十人が集う教室です。誰もが見やすく聞きやすく、学びやすい環境作りが欠かせません。そのために情報機器が活用されるのです。
学校は大きく様変わりしようとしています。Wi-Fiやタブレット端末の整備が進みつつあります。しかし学び合うのは人間同士です。
パソコンやスマホの画面の向こう側には、生身の人間がいることを片時も忘れないでくださいね。
レリピー♪
2月3日(水)、立春です。いわきは晴れていますが、会津は雪模様。いまだ冬は福島に未練があるようです。
ところで、今日は1年生音楽Ⅰの授業に参加しました。テーマはギター。種類は3つ、クラシック・アコースティック・エレキ。弦の素材が違います。
6つある弦はE(ミ)、B(シ)、G(ソ)、D(レ)、A(ラ)、E(ミ)の音を出します。それらをつま弾くことによって音曲を作り出します。
今日はそれぞれ開放弦(指で押さえないこと)の状態で調律しました。チューナーをギターの先端に取り付け、ペック(糸巻き)をまわしながら音を合わせます。
私は全くギターをいじったことがありません。従って今日の授業で多くのことを学びました。また思いだしたことがあります。
私の兄が高校生の頃、バンドをやっていました。彼の部屋にはエレキやドラムス、ピアノが置かれ、いつもビートルズの曲が流れてきました。
「レリピー、レリピー♪」と歌う私は、兄たちから大笑いされました。正確には「Let it be」。
その頃小学生だった私には、もちろん何を言っているのか分かりませんでしたが「あるがままに」「自分らしく」「素直に」などと訳されるらしいです。
現実や周りの目、世間体や流行など、身動きがとれず、もがき苦しむときがあると思います。そんな時こそ「Let it be」・・・。心との対話が必要ですね。
ロードショー・・・
2月2日(火)、節分です。2日となるのは124年ぶりだといいます。季節を分ける日、明日は立春です。
心なしか今日はいつもより暖かい日ですが、まだまだ寒さは続きます。寒暖の差に服装に配慮して、生活してくださいね。
寒いとなかなか活動的になれません。とくに今は外出自粛が叫ばれています。私の休日は食料調達以外、もっぱらアパートにこもって読書です。
学校図書館で目についた短編小説を2冊借りるのが、ウィークデーの楽しみ。休日、登場人物たちに、どのような出会い方をするのか、わくわくします。
日曜日の夜、寝る前に読み終えた本に「1,400円」とあるのが、ふと目に入ります。その時、思ったのです。一般的に映画の料金は2,000円弱。
私はこれほど手軽に、映画に勝るとも劣らない時間を過ごすことができたのかと。
月曜日、図書館の司書さんに、返却がてらその気持ちを伝えました。すると「昔は本がエンターテーメントだったんでしょうね!」とのこと。
テレビや映画、ゲームでわくわくする気持ち、読書でも同じなのですね。今は活字離れといわれ、何となく読書がエンターテーメントのカテゴリーでは肩身が狭い。
でも私にとっては、土日の夕方が、二夜連続の「ロードショー」です。
後悔・・・
2月1日(月)、今日から3年生が自宅学習となりました。2年生が実質的に本校の最高学年となります。1年はあっという間に過ぎ去ります。その日その日を懸命に歩んでください。
私には大きな後悔はありません。その都度、しようと思ったことは全て実行したからかもしれません。例えば恋の告白。好きになったらすぐに伝えます。
勿論、成就する自信があって行動するのではありません。ふられて恥をかくことは覚悟の上。でも生きているうち、出会いは限られています。後悔だけはしたくないのです。
進路選択もそうでした。子どもの頃から刑事になるのが夢で、小学生から武術に励み、法学部への進学を考えていました。でも高校3年生の時に、歴史と出会いました。
もっと深く勉強したい、究めたい。そう感じるようになりました。大学に落ちること、就職先が見つからなことで浪人して恥ずかしい思いをすることは覚悟の上でした。
ただ50歳にして人生を振り返ってみると、この生き方に自信が無い。理由は私の行動に「相手」が見えてなかったからです。
先の展望もないのにいきなり付き合わされた人、教師の使命感も未だ醸成されていないのに、生徒となった人。
彼らがどんな思いだったかを思うと顔から火が出てしまいそうです。これこそが「後悔」かもしれません。
後悔しない人生とは、「相手」にとって良かったのか、悪かったのか、それが分かれ目なのかもしれません。
この日、2年生数学Aの授業では、正多面体づくりが行われていました。NHKの有名キャラがやさしく丁寧に、そしてときに「ボーと生きてんじゃねえよ!」と叱咤しながら説明してくれました。
願い・・・
1月29日(金)、3年生学年末考査最終日です。1校時は「地理A」・「フードデザイン」、2校時は自習、3校時は「現代文B」です。
明日から2月25日(木)まで、自宅学習期間となります。残すは卒業式予行と本番の2日間。感無量です。
必死にその日その日にしがみつきながら、ここまで歩んできた君たちの姿、忘れません。
もう直接、君たちに話す機会がありません。だからこの場を借りて最後に1つお願いがあります。幸せになってください。
もし私が君たちの親なら、それだけが望みです。隣の人なんか関係ありません。あなたがたがその日その日を楽しそうに過ごしていてくれさえすれば、それで十分です。
だから決して「私なんか」って言わないでくださいね。そんなこと言われたら、悲しい・・・。親には君たちしかいないのだから。
幸せは自分で創り上げるものです。人より成績が良かったり、走るのが速かったりすることで得られるものではありません。
あなたたち一人ひとりが思い描く幸せを実現してこそ初めて手に入るもの・・・。オーダーメイドの人生を創り上げていってくださいね。
お世話になりました。私の人生は君たちのお陰で「幸せ」でした。ありがとう。
この日、2年生は、終日進路ガイダンスに参加しました。いよいよ君たちの「幸せ」探しが始まるね。
恋文・・・
1月28日(木)、3年生学年末考査3日目です。1校時が「子どもの発達と保育」・「教養数学」、2校時が自習、3校時が「コミュニケーション英語Ⅲ」です。
ところでこの日、1年生3校時の国語総合の授業では、『伊勢物語』に載る「筒井筒」の学習が行われました。
まずはあらすじを振り返ります。幼なじみとして育つ男女、成長するにつれ、互いに恋心が芽生えます。
ところが親は反対、それでも二人は想いを通じ合わせようと和歌を贈り合います。
男が「筒井筒 井筒にかけしまろがたけ 過ぎにけらしな 妹見ざるままに」と贈り、
女は「くらべこし 振り分け髪も肩過ぎぬ 君ならずして たれかあぐべき」と返します。
(現代語訳が気になる人は教科書、インターネットでぜひ調べてみて下さい。)
胸がキュンとしますね。私は国語を専門にしませんが、学生時代授業で暗唱させられた覚えがあります。
今でも口にすることができますが、あらためて授業に参加し、この歌を味わうことができました。
何百年も前の人のよんだ歌です。生活様式や価値観、使う言葉すら違います。ところが人を思う気持ちというのは、時代を超えて共有できるものですね。
ところが10代の高校生と50代の大人の感じ方もまた変化する。文学の力にシャッポを脱ぎます。
その感覚を先生は、現代と比較されながら授業を進めておられました。
ちなみに子どもたちによると、今の恋文は「LINE」や「mail」だそうです。
nacoro
1月27日(水)、3年生学年末考査2日目です。1校時に「世界史A」、自習をはさんで3校時に「化学基礎」でした。採点するのが楽しみです。
ところで今日の昼休みに、家庭クラブのみなさんが、被服室で作業をしていました。
例年くぼた校の子どもたちが、近くの大型小売店で販売するために製品作りをします。
その作業に本校生徒もお手伝いさせていただき「nacoro」というブランド名で売り出します。
ところが現在、感染症拡大のため、小売店での販売実習が行えません。
そこで今回はカタログによる注文販売という形式にして、学校内に製品が欲しい人がいれば、注文票を両校交流の場所である「nacoro広場」に設置した箱に入れるというものです。
その際、なかなか写真だけでは伝わらない商品の魅力を、くぼた校の子たちが写真や動画を交えたPR映像とし、この広場で廊下を行き交う人々に放映します。
本日の家庭クラブが行った活動も、PR動画作成の一環です。
ここでは、他の学校ではできない体験が毎日のように繰り広げられます。私はここでくぼた校や勿来高の子どもたちと共に生活できたことを誇りに思います。
裏の裏の表・・・
1月26日(火)、今日から3年生学年末考査です。1校時「国語表現」、2校時「生活と福祉」・「ファッション造形基礎」、3校時「数学Ⅱ」にそれぞれ挑戦です。
欠席者もなくみんなそろってラストテストのスタートです。
ところで先日あるテレビドラマに「辻占」という言葉が出てきました。江戸時代に町の辻に立って占いをすることです。
人々が行き交う街角は、いわば当時のパワースポットです。道祖神が祀られ行き交う人々の安全を見守ります。
ただテレビは現代劇です。確かに昭和50年代頃の古い作品ではありますが、街頭ではなく、レストランでフォーチュンクッキーを食べる場面での台詞です。
つまり、この言葉は占いと同様に使っていたと想像できます。
さらにこの言葉を調べている内に「口裏」という語句に突きあたりました。この「裏」は「占」が由来だといいます。
意味は『言葉や、話し振りに隠されているもの。(小学館現代国語例解辞典より)』とあります。でも私にはどうしても解せません。
いわば本当にいいたいことや伝えたいことが「裏」であって「表」でないことに。
まあそうかもしれませんね。「占」は、自分が気づかないことを告げてくれます。
ならば「裏」は表現できなかった思いを表すのかもしれません。表なのか裏なのか、「口裏を合わせる」って難しいですね。
この日5時間目に2年生が英語の授業を受けました。辻井伸行さんに関する文章でした。
「心の目」で豊かさを味わう力。だからこそ彼の音曲は裏がないのでしょう。
振り返るな・・・
令和3年1月25日(月)、3学期が始まって2週間、今日は3年生が最後の授業を受けました。
しばらくぶりに文章を書きます。この間、もし前の文章を読み返し、そして行動に移してくれた人がいれば幸いです。言葉は偉大です。でも動かなければ何も変わりませんよ。
さて明日から4日間にわたり、3年生の学年末考査が始まります。それが終わると2月1日から自宅学習です。そして3月1日が卒業式。そしてそれぞれの道を歩んでいきます。
私は時々、成長した卒業生と会うことがあります。そんな時、なぜか寂しさを感じます。
私は君たちと接することが仕事であり生きがいです。だから、当時のことがよみがえり懐かしくて仕方がない。いわば過去に生きているからではないでしょう。
ところが卒業した子どもたちは、職場や家庭、恋人やファッションに全力投球です。自分の力で、必死に生きるための空間を創り上げている。
いわば今を生き、未来を創造しています。過去は今の自分を創り上げました。でも未来を創り上げるのは、今の自分なのですから。
私は思います。生徒に忘れられる先生になろうと。過去を振り返らず未来に目を向けて、その時を懸命に生きられる、そんな人生を歩んでください。
3年生6校時最後の授業。君たちに幸おおからんことを祈ります。
視点を変える・・・
12月23日(水)、2学期終業式です。頑張りました!
終業式は放送で行われました。まず理科研究部「蛭田川と四時川(2)河川の比較と自浄作用について」で優良賞を受賞、英語・漢字・数学各検定に合格で呼名されました。
続いて校歌が演奏された後、校長先生のお話です。
各クラスの黒板には高級外車の写真が貼られています。2人乗りで1,500万円ほどだそうです。
校長先生は担任の先生を通じて生徒のみなさん全員にクリスマスプレゼントを配ります。ふりかけでした。150袋で税込み2,500円だそうです。
2つを比べてみると、車の方が価値あるように思われます。ところが1グラムあたりの値段を比べると、高級外車は8円、ふりかけは11円です。
一見、価値あるモノに見える物事も視点を変えると変化する。つまり人によって価値観は様々だ。
社会にでて、人と衝突することがあったら、ふりかけを見て、相手の気持ちを理解するよう努力して欲しい。そう校長先生は子どもたちへメッセージを送りました。
衝突を繰り返すことでしか価値観の違いは明確になりません。でも衝突はエネルギーがいる、面倒な事柄です。避けて通った方が楽です。
でもね、きっとそれを乗り越えたときに互いの価値観を尊重できる間柄になるはずです。怖いですよね。でも大丈夫です。君たちはひとりじゃありませんから。
ホームルーム教室で行われた終業式の様子。
この日3年生は卒業アルバムに載せるクラスの集合写真を、正門前で撮りました。
本物・・・
12月22日(火)、明日いよいよ2学期終業式です。本日は今年を締めくくる最後の授業の日となります。1年を振り返ってみて、みなさんどのような総括をしますか?
今年は3月から断続的に臨時休校がありました。リズムを崩されてもなお、ここまで学び通した君たちに頭を下げます。
ところで最近、デイヴィッド・B・モリスさんの『痛みの文化史』(紀伊國屋書店1998年)を読み始めました。痛みは人や時代、立場や状況によって異なるというものです。
私たちは生物学的にどこかに原因があって、痛みを生じると考えます。
ところがその刺激というか病原が同じであっても人によって感じ方が違うと言うことを、歴史的にひもときます。とても興味深い内容でした。ぜひ読んで欲しいと思います。
その中に次のような文章がありました。痛みを訴えている人に、薬だといって砂糖の塊を飲ませたり、白衣を着た人に診療してもらうと、痛みが治まると。
私にも経験があります。この状況を私たちは「偽薬」「偽医者」と表現しがちです。でも私は著者の文章を読んでいくうちに、こう感じました。痛みが治まったのなら、それは「本物」ではないかと。
君たちにとって「本物」って何だろう?高級ブランドを身につけること、有名企業に就職すること、預金の大きさ・・・。
私はこう思います。「痛くない」「快適」な生活、それをもたらしてくれるヒトやモノが「本物」であると。一生を通じてそれを探してみませんか?
この日、1年生は英語の時間に、先生方のことを英語で紹介しました。
きれいにシートへまとめたことを、懸命に覚えてスピーチする姿が印象に残ります。この一瞬の輝きこそが「本物」です。
いるだけで・・・
12月21日(月)、今週水曜日に2学期終業式を迎えます。三年生は社会に出る前の貴重なお休みです。来たるべき見合いに向けていろいろと考える時間にして下さい。
ところで、社会人になってもし会社の同僚から「何かあったらいつでも言ってね。手伝うから。」と言われたらみなさんはどんな気持ちになると思いますか。
相手の思いやりに感動するかもしれませんね。
ところが私は違いました。実は何度かそういう場面に遭遇しました。でもいつも虚しく感じるのです。仕事って明日も明後日もずっと続きます。
悩みやアクシデントって、これからも起き続けるでしょう。でも大人ですから逃げるわけにはいきません。
自分で乗り越えるしか、不安を解消する手段はありません。その時だけ言葉をかけられても・・・と思ってしまいます。
安心感をもって生活できる環境って、きっといつでも、どこかで、誰かが見守ってくれていることだと思います。
確かに同僚の言葉は好意から発せられたものです。でも「その時」「その場」だけのもの。
あなたの存在だけで人はホッとするものです。だから言葉が空回りしないためにも、日々誠実に暮らしましょう。特別な言葉や行動は必要ありません。
「あの人がいつでもいてくれるから」と、思われるような人になって下さいね。
この日3年生国語表現の授業では、グループに分かれて「いわき市の魅力を伝えよう」と題し、プレゼンテーションが行われました。
あらためて地元の良さを再発見できたのではないでしょうか。
姿と目・・・
12月17日(木)、昨日放課後、今年最後の駅前清掃ボランティアが行われました。通称「関の子ボランティア」です。
地域の方々が勿来駅前の環境整備に活動されており、そのお手伝いを毎週水曜日にさせていただいています。
昨日の参加者は生徒会の生徒を中心に6名でした。また同じ活動をくぼた校の生徒も行っています。こちらは15名が参加しました。
勿来高校の子どもたちはトイレを、くぼた校の子どもたちは駅周辺のゴミ拾いを担当しました。
この日はこの冬初めての寒波に見舞われたため、寒風吹きすさぶ中、冷たい水に手をぬらし懸命に励む姿が痛々しくもありました。
おそらくトイレは明日には再び汚れます。次の日にはゴミもきっと落ちているでしょう。では君たちの努力は虚しいものなのか?違います!
駅前の関の子広場で毎日子どもたちを見守ってくれる地域の人々の姿、毎週トイレを掃除する高校生の姿、
周辺のゴミを拾うことで清潔に保とうとする子どもたちの姿。駅を使う人々の目、
彼らを迎えに来る人々の目、周辺に住む人々の目。
目に映る姿が胸の奥底に刻まれ、いつしか彼の地の風景を変えていきます。歴史はこうして創られるのです。君たちのこの日の活動は、間違いなく歴史に刻まれます。
重い想い・・・
12月16日(水)、今日は3年生「生活と福祉」の授業で、日本年金機構の方より年金セミナーが行われました。
人口構成の変化にともない社会保障制度が不安視される中、未来を創るみなさんにとって有益な時間であったことを望みます。
ところで先日、3年生が福島県警に合格しました。この生徒は浜通りで暮らしていましたが、10年前に起きた東日本大震災のため会津での生活を余儀なくされます。
見知らぬ土地で、地震の衝撃と将来への不安を抱えながら、中学校生活を送ります。そして、勿来高校へ入学しました。
2年生の時、進路について思い悩んでいた姿を思い出します。
震災時にみんなの力になってくれた警察官になって、自分も人の役に立つ仕事をしたい。
でも本当にそれでいいのだろうか。この仕事は強い精神力が求められる。自分にできるのだろうか。採用試験だって難しい。
自分の学力で合格できるのだろうか。涙を流しながら悩んだこともありました。
それでもこの子は決心します。警察官になろうと。問題集に向き合いました。眠い目をこすって授業に参加しました。
周りのみんなが就職を決め、ホッと一息ついている姿を横目にしつつ、踏ん張りました。
わずか17歳の子が、これほどの重い想いを秘めて築き上げてきた道ーー。
私たち大人は、もっと一人ひとりの子どもたちの来し方行く末に真摯に向き合わなければならないことを改めて教えてくれました。合格おめでとう。
65歳の方の平均余命から考えると、月25万円程度、全部で6000万円のお金がかかるそうです。年金はその時の生活費を補うものです。
子どもたちはライフサイクルを考えながら話しに耳を傾けていました。
コントロール・・・
12月15日(火)、今日は中庭の池が凍るほど寒い朝でした。来週まで学校は続きます。温かくしてすごして下さい。
期末考査後、本格的に授業が始まり、私も毎日「楽しい授業」にするにはどうすればよいのか考えます。私は歴史を担当しています。君たちに伝えたいことは山ほどあります。
ところが君たちが求めているものとは違う場合が多々ある。教科書のフランス革命の項目にマリーアントワネットは出てきますが、彼女の暮らしぶりや当時のゴシップなどは蚊帳の外。
でも先日それを授業で話したら、いつもは眠たそうな瞳が、多少見開かれていたように感じました。
ところで私は野球をやっていました。コントロールをよくするために、家の塀相手によく1人でボール投げをしていました。
その甲斐あって、チームメイトとの練習も人並みに投げることができるようになりました。でも、それって本当に自分の実力だったのかと疑問に思います。
よく考えてみると、相手が胸の前でボールをしっかりキャッチしてくれたから、結果的にそれがストライクになっただけのことではないか。
きっと授業も同じなのだと私は思います。みんなが受け止めてくれることが、成否を分けます。さらにその内容がみんなの求めるものかどうか。
そこを今後とも胸の真ん中に据えながら授業をしていきたいと思います。
この日は、1年生「数学Ⅰ」の授業に参加しました。テーマは余弦定理。先生も子どもたちもストライク目指して取り組んでいました。
10年残る仕事・・・
12月11日(金)、教師としてあと何回このような体験ができるであろうか?
今日、3年生美術選択者が、勿来の関近くにある「交流スペース勿来」に壁画を描かせてもらいにいきました。
数ヶ月前、当施設の方から校舎を共にするくぼた校へ提案がありました。
そこで、一緒にやろうではないかと、本校美術班にくぼた校の分校長先生からお声がけいただきました。
本校の美術講座は今年度で終わります。私たちは勢い立ちました。
ほとんどの子どもたちが地元に就職します。もし作品が良いものであれば、将来自分の家族を連れて見に行くことができる。
「あれ、お母さんたちが描いたんだよ」と言って・・・。
全員でデザイン画を描き、そこから2人の少女が描く作品を選びました。この一年、誰もが個性的な創作活動をしてきました。
中でも彼女たちの作品は秀逸です。しかし教室の黒板ほどもある壁面に思い通りの絵が描けるのか、当日朝、不安の表情が浮かびます。
いざ「キャンバス」に立ち向かいます。彼女たちに何かが降りてきたように、下絵なしでぐんぐんと筆を運んでいきます。
しかも他の子どもたちへ色づくりやペイントを指示しながら。
実は私も不安でした。もし適当なものになってしまったら、きっと後には残らないであろうと。しかしそれは杞憂に終わりました。
14:00完成です。あのちっぽけな画用紙に描かれた作品が、コンクリートの巨大な壁面に再現されていたからです。
声をかけてくれたくぼた校の先生方、それに応えて10年残る仕事に立ち向かった子どもたち。
私はこのような1日が生きている間に何度訪れるのかと感じるほど素晴らしいものでした。
朝と新鮮・・・
12月8日(火)、今日は朝のSHRで朝食に関するアンケートをとりました。どれくらいの子たちが朝食を楽しんでいることでしょうか。私は毎朝バナナを食べます。
昨日購入したバナナ、とてもはりがあって新鮮だと思いました。ひとり暮らしの私にとって、一房のバナナ、週末には残念なぐらい生気を失います。
でもふと思ったことがあります。「新鮮」って何だろうと。
庭の畑で採れたトマトを朝食で食べる。これは新鮮です。朝採れたレタスが八百屋さんの店先に並べられる。まあこれも新鮮でしょう。
ところが昨日買ったばかりのバナナを食べる。これは新鮮なのでしょうか。私が購入するものはほぼ東南アジアか南米産です。少なくとも数日前に収穫されたものになります。
業者の方々は様々な努力をされていると聞きます。まだ未成熟なうちに収穫、
追熟のため適度なエチレンガスを与えて、私たちの食卓にのぼる頃、食べ頃になるように保管されているそうです(Dollさんのホームページを参考にしました)。
さて私は毎朝、子どもたちの接します。それぞれの表情と足どりです。良いことなのか悪いことなのか、何があったのかは分かりません。
でも1つ言えることは、昨日とは違うということ・・・。
「新鮮」とは「今までのものとは違って新しいこと」「新しくてよごれていないこと」(学習研究社『漢字源改訂第四版』2007年より)とあります。
いろいろなことがあるでしょう。でも必ず明日はやって来ます。
次の日迎えた朝の自分は「新鮮」。そのことを心に抱き今その時を充実させましょう。
玄関脇に息づく植物たち。この日の朝も昨日とは違う顔を見せてくれました。日々これ新鮮かな。
自由から財産が・・・
12月7日(月)、今日は先日行われた生徒会役員選挙で充足されなかった書記、会計、会計監査、議長団を再び選挙で選ぶための告示が行われました。
生徒会の仕事は見方によっては面倒なものとも受けとれます。部活やアルバイト、帰宅して自由な時間を過ごす、それが制約されるわけですから。
生徒会とはそもそも何でしょうか。文部科学省が平成30年に出した『学習指導要領』によれば、
特別活動の生徒会活動の項目に「生徒が主体的に組織をつくり、役割を分担し、計画を立て、学校生活の課題を見いだし解決するために話し合い、合意形成を図り実践すること」とあります。
あくまで子どもたちが、主体的に課題を解決するために、実践することが求められています。
では課題とは何でしょうか。「制服を変えて欲しい」「校則が厳しすぎる」「自動販売機を増やして欲しい」など、今まで私自身が目にした子どもたちの訴えは様々でした。
今も同じような希望を持つ生徒はいるでしょう。ただ自由を失ってまで獲得したいことではないのかもしれませんね。
ただ3年生の面接練習で思い出を聞いてみると「体育祭」「文化祭」「ボランティア活動」と答える子たちがいます。
『学習指導要領』には生徒会活動の内容として「学校行事への協力」「ボランティア活動などの社会参画」も挙げています。
少なくとも生徒会の子たちが自由を削ってまで生み出した行事が、これから巣立つ子どもたちの財産になっているのです。
報われることが少ない仕事かもしれません。しかし多くの子どもたちの高校時代を彩る貴重な仕事だと私は思います。
放課後、生徒会室では生徒会誌編集の打合せが行われていました。卒業生にとって記念になる冊子です。生徒会のみなさんに心から感謝します。
イッピン・・・
12月4日(金)、期末考査最終日です。1年生は「保健」・「コミュニケーション英語Ⅰ」、
2年生は「コミュニケーション英語Ⅱ」・「現代文B」、3年生は選択科目(「生活と福祉」・「ファッション造形基礎」・「生物演習」・「簿記」)・「数学Ⅱ」です。
また放課後くぼた校のみなさんが製作した手作り製品の販売会が行われます。
いわき支援学校くぼた校は「生徒一人一人の実態と教育的ニーズに応じた適切な教育を行い、地域の中で自立した生活を送ることができる力を身に付けさせるとともに、
自らも地域の中で役割を果たそうとする意識、意欲をもった生徒を育成する」ことを教育目標に、社会生活する上で必要な技術の習得に励んでいます。
くぼた校のみなさんの製作した製品は、文化祭や地域の大型量販店などで販売されることがあります。10月17日(土)のくぼた校祭でも販売会が行われ、多くの保護者や関係者の方が購入されていました。
今年は感染症拡大防止のため、大々的に売り出すことができませんでしたが、子どもたちが手作りする製品にはこの世に2つとない味わいがあります。
手と心と素材が織りなす芸術品、持っていて飽きない一品です。
今日の販売会のポスター(左)と文化祭で購入したバスケット(右)。昨年は売り切れで購入できませんでしたが、今年やっと手に入れることができました。使うほどに手になじんできます。
朝食、格好つけよう・・・
12月3日(木)、期末考査3日目、1年生は「家庭総合」・「数学Ⅰ」、2年生は「日本史B」・「古典A」、3年生は選択(「地理A」・「フードデザイン」)・「国語表現」です。
いつもより早く登校し勉強する姿に微笑みを禁じ得ません。
ところで今週から各クラスに「朝ご飯を食べて期末考査を受けよう!」と題するポスターが掲示されています。
本校では1日から7日を啓発週間とし、「立派な朝食でなくても、時間がなくても、バナナ1本でもいいから、朝食を食べて登校しよう!」というメッセージが掲げられています。
みなさんはいかがですか?
私は数十年間、朝食は食パンです。理由は欧米文化への憧れです。就職するまで自宅で出してもらうご飯(白米)を、何の疑問もなく頂いていました。
ところがひとり暮らしをはじめて自分で朝食を用意することになった時、「映画で観たtoastやってみたい」と思うようになりました。
それからです。margarineやjamをつけ、coffee・sausage・fried egg・bananaと一緒に。好きなものを朝食べられると思い、夕食を食べ過ぎることはありません。
結果的に早く床に就き、早朝目覚めるため、ゆったりとしたbreakfastを迎えることができます。
栄養バランスが十分かどうか疑問です。健康ではなくファッションが動機ですから。
だだ1つだけ言えることは朝食から一日の活力と生活リズムをもらえます。「早起きは三文の得(The early bird catches the worm.)」ですね。
対話・・・
12月2日(水)、期末考査2日目、1年生が「現代社会」・「音楽Ⅰ」・「国語総合」、2年生が「保健」・「生物基礎」、3年生が「現代文」・「選択科目(教養数学、英語表現、発達と保育)」・「世界史A」です。
1日3科目受験の子たちもいますね。焦ってはいけません。問題と対話することです。
何が言いたいのか、一生懸命耳を傾けてみて下さい。
ある日の数学の時間、次のような問題が出されました。1辺が6㎝、1つの角度が60°の直角三角形を三平方の定理を利用して、他の辺の長さを出します。
教科書にはa2+b2=c2とあります。生徒は先生からアドバイスを受けます。三角形を逆さまにすると教科書と同じ向きになるから、計算式が立てやすいよと。
そして答えを導き出すのですが、答えがあいません。理由は、三角形を逆さにしたため、6が9になってしまったのです。
逆さといえば、私は日本地図を思い起こします。
日本海側が「裏日本」とよばれることに問題意識をもつ研究者が、古代以来、こちら側の方が大陸との交流が盛んであったことを視覚的に示すために、このような手法で訴えます。
日本列島がユーラシア大陸、東アジアの最東端に位置することが分かります。
ところがここに浮かぶいくつかの島について、見方を逆さまにすると、つまりどの国から眺めるかで呼び方が変わり、時に行き違いが生じます。
対話が大切です。aやbは何を表しているのか。耳を傾けて下さい。
前日放課後、3年生全員が中庭に集まって、卒業アルバムに載せる集合写真を撮りました。
朝、カワセミは1羽でやって来ましたが、今は49人の仲間たちが集います。
ラッキーはいらない・・・
12月1日(火)、今日から期末考査です。1年生は「国語総合」・「地学基礎」、2年生は「家庭総合」・「数学A」、3年生は「コミュニケーション英語Ⅲ」・「化学基礎」です。
ラッキーなことが起きない限り、努力と結果は比例します。目の前にある問題から目を背けず、乗り越えていきましょう。
思い返すと、私は失敗の連続でした。大学受験、6校も受けたのに1つとして合格通知が来ませんでした。恋愛、成就したことがありません。
でもこれで良かったと思っています。例えば偶然、記号問題が当たって合格していたら、きっと入学後、苦しむことになったでしょう。
自信の無いまま生活すればきっと周囲の雰囲気におしつぶされ、思うように振る舞うことができなかったでしょう。
もし外見を繕って、意中の相手を射とめたとします。朝起きてパジャマに寝ぐせの頭の自分をいつまで隠し通せるか・・・。
受け入れてくれる場所や人は必ず存在します。反対に、そうでない場所や人もあるでしょう。受験の失敗や失恋を、私は良い経験だったと思います。
もしラッキーなことが起こったら、きっと今頃、自分は苦しんでいたことでしょ。
今の自分を優しく受け入れてあげて下さい。そして望むべき方向があるならば、一歩ずつ努力していって下さい。
いつか、その時の自分を受け入れてくれる場所や人に巡り会うはずですから。
11月30日にくぼた校や勿来幼稚園、そして地元商店街のみなさんと、花を植えて街中に配付する作業に参加させていただきました。
勿来のみなさんは温かく私たちを受け入れてくれました。
背中・・・
11月30日(月)、明日から師走です。期末考査も始まり、忙しない毎日になりそうです。でもそんな時こそ、自分の目標に向かって、急がず焦らず一歩ずつ、歩んでいきましょう。
ところで先週の金曜日、ある3年生が、受験結果を報告しに来てくれました。看護系の学校の合格通知書をもって晴れやかに報告してくれる姿に、胸が一杯になりました。
本校ではほとんどの生徒が就職します。5月から7月にかけて、求人票を見比べながら自分の将来を模索します。
悩んだ末、企業見学の準備や履歴書に記載する志望動機に悩みます。これは多くの子が直面する共通の話題なので、友達同士でその苦労を分かち合うことができます。
ところが進学希望者は、この時期ひたすら勉強します。1学期期末考査の成績を少しでも上げるために。
来たるべき11月以降の試験日を標的に、1問でも多く問題を解けるように、と。長くて辛い道のりです。しかもその苦労を分かち合う友人も少ない。
クラスのみんなが就職についてあれこれ話す様子を背中で受け止めながら、この子は必死で机に、参考書に、問題集に向かい続けました。
弱音を吐きたくなることもあったでしょう。気持ちがぐらつくこともあったでしょう。でもこの子は踏ん張った。尊敬します。
友達はいいものです。支え合いながら、時間を共有できる仲間です。でも流されていいものではありません。人生の主役はあくまであなたです。脇役であってはならないのです。
朝6時半、毎日学校の中庭にある池に「カワセミ」がやってきます。清流にすむイメージの強い鳥ですが、いわき市では人家のある川沿いや池でも見られるようになってきました。
警戒心が強く、数分後には姿を消します。きっと池の魚を食べて、寒い冬を必死で生きているのでしょう。1羽でも・・・。
ボディーランゲージ・・・
11月25日(水)、生憎の雨模様・・・。一雨ごとに寒さがつのります。風邪引かないようにね。
ところでここ数日朝のニュース番組で「NiziU」という言葉を耳にします。
調べてみると、日韓合同オーディションプロジェクトで選ばれた9人の女性グループだということ。彼女たちの「縄跳びダンス」がはやっているといいます。
はやった踊りといえば80年代のディスコ、90年代のクラブ、DJが場を盛り上げながらR&Bやユーロビートに合わせて踊る姿が目に浮かびます。
ツイスト、パラパラ、ヒップホップなどいろいろなダンスがありました。
ところで、会津の湯川村には「念仏踊り」というものがあり、毎年4月28日に開催され、県の重要無形文化財にも登録されています。
私は何度も練習に参加させていただきました。夜遅く、地域の方々が仕事の疲れも忘れ、子どもたちに踊りやお囃子を教える姿が感動的でした。
阿波踊りやよさこい、さんさ踊りやじゃんがら念仏踊りなど各地に伝統的な踊りが伝わります。
親から子へ、子から孫へと伝えられた踊りで、地域の人々の心を熱くさせます。きっと踊りは人にとって特別なもの、必要なことなのだと思います。
なぜなのか・・・それは分かりません。でもみんなで踊ると、独特な高揚感を味わえることは確かです。
社会は複雑です。時には心身ともに疲れてしまうことがあるでしょう。そんな時こそ踊りましょう。
新しい道が開けるかもしれません。ただし・・・踊らされてはいけませんよ!
いわき市障害福祉課から手話通訳の方をお招きし、3年生「生活と福祉」の授業で、講義をしていただきました。
実際にスピーチを手話通訳していただいたり、手話を用いて自己紹介したりと、充実した時間を過ごしました。
DANCE・・・
11月24日(火)、3連休が終わりました。来週火曜日から期末テストが始まります。忙しくなりそうです。連休中、英気を養うことができましたか?
連休中、私はある言葉に出会いました。
「素人だった自分は、『歌を唄う』というものさえわからず、苦労した事ももちろんあったし。だけど、それと向き合い闘って乗り越えた自分もいます。」
(TRF15th Anniversary BEST MEMORIES所収YUーKIさんの言葉より)
90年代に大活躍したアーティストの方が、15周年を迎えた気持ちを綴られたもの。当時は何も知らずに聴いたり踊ったりしながら楽しんでいました。
しかしそんな想いを知ってから、みなさんの作品を聴いてみました。涙が出ました。
自分の子どもと変わらない若い彼らが、音楽会社を背負って、これまでにないカタチのsound,song,danceを創り出してくれたのだなあと、心が抉られたからです。
実は同じような感覚を私は毎日のように抱いています。連休明け、仲良く登校する姿。近く期末テスト対策に課題を提出する姿。久しぶりに会った友だちとはしゃぐ姿ーー。
そんな一生懸命に生活する君たちの姿は、有名人に劣るところがありません。現実と向かい合い、乗り越えようとしているのですから。
忘れないでくださいね。君たちは日々、人に感動を与えているということを。
実存・・・
11月19日(木)、今日は1年生「コミュニケーション英語Ⅰ」の授業を参観しました。テーマは「There isとThere are」。
山あいから流れる1本の川、そこに泳ぐ魚たち、川のほとりには1軒家があります。屋根の上ではネコたちが昼寝をしています。
近くには木の下に熟したリンゴがいくつも落ちています。先生が手作りでこさえたシート。これを子どもたちは英語で表現します。
単数と複数の違いや否定文にしたときのルールなど、少しでも分かりやすくしようと絵で訴えます。
私がまずこの授業で思いだしたことは『あり おり はべり いまそがり』です。いわずとしれた「ラ行変格活用」。
受験生の頃、呪文のように唱えた記憶がよみがえります。
どれも「いる」「ある」という意味内容で、受験勉強中だった私は「英語ではThere isとThere areか」などと想像を巡らしたことがあります。
「いる」「ある」という言葉はとても重要なワードだと思っています。それは存在を意味する言葉だからです。人は誰でも迷い、惑います。
今自分がどこにいるのか、どこに進めばよいのか不安になります。でも、よく考えてみて下さい。悩もうが悔やもうが、今君たちは確かにそこに「いる」のです。
忘れないで下さいね。君たち一人ひとりがかけがえのない「存在」であることを。
輝き・・・
11月18日(水)、今日は学校評議員の方が来校され、授業の様子を観ていただきました。
「みんなかわいい文字をかきますね」「授業でこんなことまで学ぶのですね」「今の子は運動が苦手そうですね」など子どもたちの普段の顔を見てもらいました。
私は毎日、みんなと接しています。「いつもの文字」「いつもの授業内容」「いつもの体力(学力)」という印象でしかありません。
だから今回頂いたご意見やご感想は、とても新鮮でした。社会に出ると求められる文字や体力、知識や技術があり、まだまだ学校ではそれらを上手に伝え切れていないのだなと。
ただし、君たちには社会で輝くことのできる原石があります。決して見かけやテストの成績だけでは測ることのできない輝きの源。
それは独特の感性やニッチな知識、ダンスや演技の実力などかもしれません。毎日接しているからこそ、それだけは感じ取ることができます。
でも原石は磨かないと光り輝きません。光り輝いてこそ社会の中で自分の存在をしらせることができます。
社会が君たちに求める姿を真摯に受け止めつつ、自分自身の光で社会を照らす努力を忘れないで下さい。
振り返れば思い出に・・・
11月17日(火)、今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を参観しました。授業の冒頭、2週間後に迫った期末テストの説明が行われました。
井上陽水さんの『少年時代』について。ハミング・造語・楽譜について問われるそうです。さらにお琴の歴史や各部の名称、そして演奏です。
以前、どちらも授業の様子を紹介しました。早いものです。もうまとめの時期ですね。
1年生は入学後すぐ長い期間、学校に来ることができませんでした。担当の先生方も、せっかく出会えた君たちの顔を見ることができず、寂しそうでした。
6月から通常授業に戻りました。ただ、楽しいお昼休みもおしゃべりしながら食べることができません。
せっかく入学した学校の校歌を大声で歌うことすらはばかられるような生活でした。
でも新しく出会えた友人たち。制約はありながらも親しくなりました。でも慣れていくにつれ、不安や心配事、トラブルにも遭遇したことでしょう。
その都度苦しみながらも、遠足や文化祭・体育大会などをへて、クラスの色ができあがったのではないでしょうか。
先生方も遅くまで君たちの話を聞いてくれましたね。
昨日食べたいつもの夕食は思い出になりにくい。でも本を見ながら包丁を振るった料理は、昔語りになります。
一歩ずつ・・・、君たちが積み重ねた114日間が証明しています。
歴史の創造者・・・
11月13日(金)、文化祭・体育大会が終わりました。祭りの後・・・、週末ともあってそこはかとない雰囲気が漂います。
特に最後に行われた男女混合リレーは大変盛り上がりました。抜きつ抜かれつのデッドヒート、飛び交う声援、ゴール直後に倒れ込む姿とそれを介抱するクラスメートーー。
ほとばしる青春の汗が、どうして感動を呼び起こさずにいられましょうか。
帰り際、くぼた校の先生からお言葉を頂きました。
「リレー拝見しました。盛り上がりましたね。」
「くぼた校の子どもたちと一緒にできるといいですね。」
「お互い励みになりますね。」そんな会話でした。
また普段事務室で私たちの教育環境整備に力を尽くしてくださる主事の方からです。
「僕、感動しました。みんなが一致団結して応援しあう姿に・・・。早く僕も自分の子どもの運動会に行きたいです。」
直向きな姿勢は感動を生み出します。感動は人を動かします。時にその人の人生や社会を変えます。
君たち一人ひとりが歴史を創る主人公であることを忘れずに。私たちにとって、君たちは大切な大切な宝物ですからね。
いつも爽やかで優しい笑顔を絶やさない事務の方。遅くまで仕事をされていますが、ご自分で料理をお作りになるそうです。
数字は怖くない・・・
11月10日(火)、この日たまたま授業で30%の食塩水と50%の食塩水とを混ぜると何%になるか、という話になりました。
昔、何度も出会った問題だなあと思い、子どもたち何人かに聞いてみました。ところが今の彼らにとっても難問――。
すっきりと答えが出ません。そこで、授業が終わってから、頭を整理しながら考えました。
どちらも食塩水100gだとして、30%には30g、50%には50gの食塩が入っていて、それを足します。
つまり100g+100g=200gのなかに、30g+50g=80gの食塩が入っています。
食塩水全体が200gの中に80gの食塩ですから、80÷200×100=40%となります。
「30%と50%だから80%?」「3割引と30%は一緒?」よく考えれば違うことがわかります。ところが目の前の数字は、時に私たちを惑わせます。
全体像を思い描いてください。食塩水の量は増えています。単位が異なります。
慣れないものや理解が不十分なことにたいして我々は冷静さを失うことがあります。だからこそ経験と学習が必要なのです。
何事にもチャレンジしてください。きっと不安や恐れが遠ざかっていきますよ。
1年生「現代社会」の授業。統計資料を冷静に読み解く力をつけてくださいね。
違和感から逃げないで・・・
11月2日(月)、早朝勿来駅でPTAの方々が、挨拶運動をしてくださいました。勿来へ来る人、勿来から行く人と、色とりどりの学生服から「おはようございます」との言葉が行き交います。
今日は1年生の数学の授業に参加しました。「三角比の相互関係」が主題です。「sinA」を「cosA」で割ると「tanA」となる。
何かを発見した時にもつわくわくした気持ちがわき上がりました。ただ生徒にとってこの3つの単語は、身近でない分、発見の感動を味わうにはもう一歩という子もいました。
ところで書名は忘れてしまいましたが、アナール学派の本で、イギリスの「public」「inn」が歴史に大きな影響を及ぼしたことが書かれていました。
仕事を終えた労働者や町を渡り歩く商人、様々な思想や情報が飛び交い伝播していく場所でした。それらがうねりとなって人を動かし時代を変えます。
今はその役割をSNSが果たしているようです。アフリカ北部で起きた革命や東アジアの民主化運動、アメリカ大統領選ではツイッターなどが用いられているようです。
情報によって社会は変わります。英雄や大事件は情報がもたらした人々のうねりのようなものが生み出したものにすぎないでしょう。
対話を疎かにしないでください。親近感のわかない言葉や意見にこそ耳を傾け、冷静な行動をとることのできる人になってくださいね。
数学の先生は、「sin」「cos」「tan」を分かりやすく説明するために、それぞれ黄、赤、青で板書してくれました。違和感を乗り越えてくれるよう祈ります。
連なり・・・
10月28日(水)、昨日の朝、昇降口に立っていると、扉を消毒する人影が目に入りました。
そういえば5月雨の降りしきる朝、同じく昇降口にあるいくつものプランターに、傘を差しながら、泥まみれになって花の苗を植える姿が目に映りました。夏の盛り、みなさんを出迎えた花はここから始まりました。
実は昨年の夏、休日に用事があって学校に行きました。校舎の周りを歩いていると、東門前の花壇を整備している人がいました。
「どうしたんですか?」「時間のあるときにきれいにしようと思って!」と笑顔で答えてくれました。
くぼた校の先生です。みなさんは勿来高校に通っています。昇降口の花に迎えられ、きれいになった扉に手をかける。眠い目をこすりサンダルをはき、教室について1日の準備をする。
6時間目が終われば、開放感に満たされて、昇降口の植物に別れを告げる。
私たちは1人で生活しているのではありません。普段意識しないところで、誰かにお世話になっています。実は君たちの何気ない普段の言動が、どこかで誰かに影響を与えていることでしょう。
みんなの小さな誠意がつながり合って、社会を成り立たせています。「私なんて」と絶対に思わないで下さい。あなたこそ人生の主役です。
1年生「家庭総合」の授業で、妊婦さんの体験をしました。ベッドから起きるだけでも、どれほど大変なことなのか、共感できましたか?
ほほえみ・・・
10月27日(火)、朝2人の生徒が職員室に遅刻カードを取りに来ました。1人は家を出るのが遅かったから。もう1人は自転車の不具合です。
そうならないように、少し早く準備をしようといつも言っているのにと、苦笑い。
その後、SHRをのぞきます。小論文の課題が出されているようで、完成させようと四苦八苦している様子を目にしました。
作文ではなく、結論を求められる課題。おそらくはじめて挑戦する彼らに、微笑み。
2時間目、1年生「体育」の授業を見学しました。反復横跳びです。スポーツテストの一環でしょうか。そういえば今日の朝、出会った生徒が筋肉痛で足が痛いと言っていました。
理由を聞くと昨日の授業で50メートル走を走ったからと。笑うとお腹が痛くなるそうです。50メートル走でそこまで筋肉痛になるのだろうかと、微苦笑。
4時間目「情報」の授業、Excelの基礎を学びました。「=3+5」「=2×3」などの計算式をセルに打ち込みます。初めてだから「8」「6」とそのまま打ち込む子どもたち。
そのうち「AVERAGE」「SAM」「IF」など、もっと複雑な数式を、社会に出ると使いこなすようになるだろうと、ホッコリ。
君たちの小さな小さな日々の営みと成長が私たちに「笑顔」を与えてくれます。それがパワーの源です。
Make A B・・・
10月26日(月)、今日は2年生コミュニケーション英語Ⅱの授業に参加しました。舞台はタイ、人と象が共存すする国です。
地雷で片足を失った象の命を病院の懸命な努力で救うというもの。この日はこの文章に含まれる「受身」の英文表現を学びました(三省堂『VISTAⅠ』)。
「Was Motala injured by humans?」「Yes,but she was saved by them,too.」子どもたちは訳します。
『彼女(象)は人間によって傷つけられたのですが、また同時に人間によって救われたのです』と。このことについて先生は生徒に意見を求めます。そこである生徒はこう答えます。
「地雷を埋めて象にけがをさせた人間もまた、戦争に参加して自分の国を守ろうとしました。だから必ずしも悪だとはいえない」と。先生は応じます。
「物事は見る立場によって評価が変わります。戦争をせざるを得ない状況こそ、問題にしなければならない」と。
その後、本文はこう続きます。「We can make the world a better place for us and for the elephants.」と。
次の授業では、どのようにすれば、象にも人間にも平和な世界を構築することができるのか、生徒たちに考えてもらうそうです。
私たちの幸せは平和な社会があってこそ実現できます。できることから始めていきたいですね。
挑戦・・・
10月23日(金)、生憎の雨です。この日、1年生「音楽Ⅰ」の授業を見学しようと教室に入りました。その瞬間、机の上に据えられたお箏が目に飛び込んできました。
今日は前回に引き続き、楽器の基本的な知識を学び、実際に演奏してみるという内容でした。
胴の上に立てて弦を支え、置く場所によって音を調節する道具を「箏柱(ことじ)」といい、形によって「並柱」「巾柱」「小柱」と呼ぶそうです。
また、「生田流」と「山田流」と2つの流派があり、前者は角爪を用いるため斜めに、後者は丸爪のため正面に構える。
さらに前者は現代曲も多く、音色を重視するのに対して、後者は「歌もの」とよばれ、歌曲が多いそうです。
説明の後、子どもたちが実際に演奏し始めます。身近な音階である「ドレミファ」ではなく「一二三・・・八九十斗為巾」と書かれた楽譜を見ながら楽しそうに音に親しんでいました。
もし私だったら、きっとひとつひとつの音と手の位置を確認しながら、恐る恐る箏に触れていたでしょう。
時間の最後にみんなで一緒に奏でました。きちんとした心地よい調子が耳を打ちます。私は反省しました。
「失敗して恥をかきたくない」という気持ちが、自分の可能性を閉ざしているのだなと。失敗を恐れず、何事にも挑戦しようと思わせてくれました。
目は口ほどに・・・
10月21日(水)、今日は行事が盛りだくさんでした。
3年生の選択授業「生活と福祉」では、いわき市の方が来られて、認知症サポーター講座が行われました。高齢社会に向けて、誰もが得ておきたい知識です。
6校時には全学年で文化祭に関するLHRが行われました。今年はクラスTシャツとクラス旗の作成、体育大会が主な内容です。デザインやメンバーを決めるため、活発な意見が飛び交ったことでしょう。
そして放課後は、毎週水曜日、ボランティア活動として行っている駅前清掃です。通称「関の子ボランティア」と呼ばれ、地域の方々と一緒に汗を流します。それぞれの場面で子どもたちの目が輝きます。
ところで先日、とある商店で卒業生に会いました。入口を入るとすぐのレジスターで働いていました。卒業して半年以上が経ちます。
私はたまたまその日ばっさりと髪を切りました。卒業生もまた在学中とは違う髪型でした。さらに互いに鼻の上までがマスクで覆われています。服装も互いに普段着です。
ところが私が入口を潜り目が合った瞬間、頭を下げ合いました。以前と同じなのは「目」だけです。
昔から「目は口ほどにものを言う」といわれます。その人が楽しいのか、悲しいのか、不安なのか、自信があるのか、目を見ると伝わることがあります。
心の有り様が目に表れることは確かです。だからこそ、無理に表情をつくり、きれいに着飾る前に心を磨いてくださいね。
左右の手の動きを別々に行うことで、脳が刺激され認知症に効果ある体操。
「人間の杖」になることのできる心を持ちましょう!
人生の演出・・・
10月20日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。
生涯にわたって健康で豊かな生活を送ることができるように、人生の各ステージで解決しておくべき課題をどのように乗り越えていくのか、
それを子どもたちそれぞれの問題に置き換えて考えさせる内容です。
まず、「健康的な生活習慣を身につける」「心理的不安に対応する」「自分の行動をコントロールする」「親から精神的に自立する」「性を理解する」という5つの課題から、自分が直面している事柄を見つけます。
次になぜそれにつまずいているのかを考えます。「食事の時間が不規則だから」「夜遅くまでスマホを見ているから」「ネガティブ思考だから」など生徒によって様々です。
最後に「早寝早起きをする」「スマホをいじる時間を決める」「好きなことをして発散する」とそれぞれどのように解決するかを模索します。
そして他の子たちに自分の課題と解決法を伝え、アドバイスをもらいました。自分と同じ悩みを持っていることを共感できたり、他の視点から解決法を見つけたりと貴重な時間だったのではないでしょうか。
先生は言います。「人間生きているだけでもうけものです。ただ少しでも充実した人生を送ることができる方法があるのならそれにこしたことはない。自分の生活を振り返ってみましょう」と。
人生の主役はあなた方自身です。自分で演出していきましょう。
教室から見える木がすっかり色づいてきました。秋を演出していますね。
目印・・・
10月15日(木)、急に肌寒くなりました。予想最高気温18℃、秋が深まりつつあります。
今日は2年生「情報処理」の授業を見学しました。本校では子どもたちが資格取得試験に挑戦する機会をいくつか設けています。
昨年度の情報処理検定試験の実績は、文書デザイン1級~4級に4名、情報処理検定(表計算)1級~4級にのべ50名でした。
どちらも1級に合格した生徒もおり、努力の成果が見られます。他にも英語、数学、漢字などいろいろな検定受験の機会があります。
「将来のため」「好きだから」「興味本位で」と挑戦しようとする動機は様々でしょう。
私自身検定を受験したことはありません。ただ、体を動かすことが好きだったため、柔道や弓道、空手道などの昇段試験には参加しました。
また、歴史が大好きだったので、大学で日本史を研究しました。こちらは卒業時に学士号が得られるだけですから、資格と言うほどでもありませんが、どれも一生懸命頑張りました。
もちろん自分より強い人、学識のある人はたくさんいます。ただ、自分が活動する上での目印になりました。
私は強い人間ではありません。好きだから鍛錬し、探究し、研鑽します。でも時に嫌気がさしてきます。なぜ自分はこんなに苦労をしなければならないのかと。
その様な生活の中で、目に見える成果があると励みになります。80点や2段をとることができたという目印が、次のステップにつながりをつけてくれます。
ぜひいろいろなことに挑戦してみてください。そのバイタリティーが日々の活力を生み出してくれます。
助け合い・・・
10月14日(水)、昨日に引き続き、1校時目は文化祭の準備です。3年生の教室にお邪魔しました。クラスのテーマとクラスTシャツについての話し合いです。
文化祭のテーマが「和衷共済~We can overcome any hardship~」です。みんなで助け合い1つの目標に向かって頑張ろうとの思いが込められています。
このコンセプトに従い各クラスがテーマとTシャツ、クラス旗のデザインなどを行います。
ところで、以前もご紹介しましたが、原人から進化した旧人と新人が共存していたといわれます(NHKスペシャル『人類誕生』2019)。
旧人は肉体的に優れた形質を持ち、獲物となる大型動物と対峙していたそうです。反対に新人は肉体的に恵まれず、身を守りまた狩りをするために集団で行動をしていたといいます。
結果的に、協力し合って生活した新人が生存競争で残りました。
カタログを参考にクラスTシャツを考えます。色、柄、形、素材にデザインと個々人の嗜好はまちまちです。なかなか決まりません。正解がないのですから、時間がかかります。
じれったいと思うこともあるでしょう。でも、じっと他の人の意見に耳を傾けましょう。時間がかかるかもしれませんが、君たちの決めたテーマに向かって助け合いながら良いものを生み出していってください。
伝えるべきものを・・・
10月13日(火)、今日から3日間1校時目に各クラスが文化祭に向けて話し合いを始めました。3年に1度の文化祭ですが、感染症拡大の影響から、小規模なものとなります。
それでも青春の1ページとなる思い出を作ってください。
私はこれまで何度も文化祭に立ち会ってきましたが、2つほど印象深いものがありました。
1つ目は、自分が中学校1年生の時です。演劇でした。登場する男子生徒2名は親友です。ところが1人がいわゆる「不良」になります。
一方の男子生徒が何とか彼を立ち直らせようとして、奮闘努力し、最後の場面で不良グループと戦います。そしてついに親友を取り戻すのです。
当時としては陳腐なストーリーですが友情をテーマにしたものでした。教室に机で舞台を設置し、黒板に背景を描きました。自分が役者として出演したこともあり、懐かしい思い出です。
2つ目は、教員として担任をもっていたクラスでの出し物です。2001年、ニューヨークの貿易センタービルに2機の旅客機が突っ込みました。
忘れもしません、風呂上がりにテレビを観ていたらいきなりその映像が目に飛び込んできました。いわゆるアメリカ同時多発テロです。
このとき多くの犠牲者が出ました。文化祭はその直後でした。そこで、鎮魂と平和をテーマに犠牲者の数の折り鶴で、2棟のビルを再現、当時の新聞記事やニュース解説などをまとめて教室に展示しました。
文化祭が思い出に残る条件は2つあると思います。
1つは自分がどれだけその準備に関わることができたか。もう1つは人々に何を伝えたいのか。
後輩やこれから生まれてくる子どもたちに伝えるべきものを創出してください。
2時間目から通常授業になります。2年生は「日本史B」の時間に第一次護憲運動を学びました。仮にこのテーマだとしたら、何を学び何を伝えることができるでしょうか?
比べるべきは・・・
10月12日(月)、台風の影響もなく、新しい一週間が始まりました。今週16日(金)から就職試験本番が開始され、3年生の多くが挑むことになります。
これまでの練習や努力、何より自分に自信を持って臨んでください。
ところで、先日『日日是好日』という映画を観ました。お茶を習う主人公が、先生から「工夫しなさい」と言われて、何年も稽古を重ねながらも、後輩たちより上達しない、そんな自分を不器用だと苛みます。
この場面を観て自分はどうだろうと考えました。頭脳明晰、学校の実務を快刀、乱麻を断つごとく捌く先生。
毎日授業のプリント作りに精を出し、放課後遅くまで子供たちに付き合う面倒見の良い先生。
いつでもどこでもどんな時も、心から君たちに語りかける情熱的な先生。彼らに私は敵いません。
でも思います、比べたってしょうがないとーー。私たち教師は方法が違っても、みんなが「入って良かった」と思える学校にすることです。
比べるべきはただ一つ、昨日より今日、みんなの「笑顔」に接することが出来たかどうか。
これから就職して環境が激変する人もいるでしょう。
自分を上手く表現できずに思い悩み、失敗し、注意され、自分を卑下することがあるかも知れません。
でもそのような時に思い出して下さい。比べるべきは、製品、商品、お客さんの「笑顔」であることを。
3年生の昼食風景。卒業するときの「笑顔」を期待しています。
巡り会い・・・
10月9日(金)、台風14号が接近中です。曇天の空の下、覆い尽くす雲を払いのけるかのように、颯爽と1年生が“職”体感ツアーに出かけていきました。
本校は、1,2年生が県内の企業を見学します。さらに2,3年生がインターンシップに赴きます。
今年は感染症の影響で計画通り進まないこともありますが、進路活動の一環として、職業意識を高めることにつながっています。
ところで職業をさす単語について、英語(job)とドイツ語(beruf)では少し意味内容が異なると言います。
後者には生きるために自分の時間と労力を提供して対価を得るという以外に、天(神)から与えられた使命という意味合いも含んでいると言います。
この違いについては19世紀のドイツの学者マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に詳しいそうです。
彼はドイツ語の聖書では職業を「ベルーフ」と訳していることから、その論を展開します。宗教改革の端緒となったマルティン・ルターが聖書をラテン語からドイツ語に訳します。
その後フランスでドイツの動きに影響されてジャン・カルヴァンが「予定説」として人間の生涯は生まれながらにして決められていると唱えます。
つまり、ある職業をすることは天から与えられたことであるから、励まなければいけないという考えにつながります。
私は長く教員をさせていただいています。なってよかったと思います。それが「job」なのか「beruf」なのかは分かりませんが、「縁」だと感じています。
この職業を通じて巡り会った人々のお陰で、日々の充実感が味わえるのだと思います。
どのような職業に就いても、人との出会いを大切にしたいものですね。
全てが学びにつながる・・・
10月8日(木)テストが終わりました。答案が返されるたびに、教室内がざわつきます。結果に一喜一憂することなく、何が必要とされるのか、考えるきっかけにしましょう。
今日は2年生「数学A」の授業に参加しました。先生は、模範解答を配ります。簡単な解説を加えた後、答案を返却しました。子どもたちは間違った問題をノートに写します。
その際、問題も一緒に書くように指示します。問題文が何を求めているのかを再度確認させるためです。
最小公倍数なのか、それとも最大公約数なのかで、途中の式も変わってきます。ゴールが違えばルートも違います。それを気づいて欲しいのです。
子どもたちが間違い直しをしているときに、先生がナイロンひもを一人ひとりに手渡します。これまでファイルしたプリントをはずしてひもでファイリングし直す。
なぜそのようなことをしているのか、授業の後先生にお聞きしました。「ファイルがいっぱいだから」だそうです。先生は毎回プリントを配ります。
黒板の文字や図をノートに書き写すことを省略するためです。教えたいのは計算の過程や図の分割の仕方だからです。
さらにプリントを整理する過程で、これまでの学習を振り返ることができます。復習まではいきませんが、これまでの学習の軌跡をたどることで、授業に取り組む姿勢を見直すきっかけになります。
数字や図形に取り組むことだけが勉強ではありません。書き写したり、整理したりすることもまた、学びの一環なのだとあらためて感じさせられました。
挨拶・・・
10月7日(水)、中間考査最終日です。1年生は「コミュニケーション英語Ⅰ」「国語総合(現代文)」、2年生は「古典A」「生物基礎」、3年生は「コミュニケーション英語Ⅲ」「地理A」「国語表現」です。
ところで昨日、県庁からお客さんがいらっしゃいました。一通りご助言をいただいた後、校内をご案内しました。放課の時間帯であったせいもあり、何人もの生徒さんと出会いました。
誰もが笑顔で挨拶をしてくれます。勿論普段から「こんにちは」と言ってくれますが、やはり外部の方への挨拶はどことなく、たおやかさを感じます。
初対面の人に、このような挨拶ができる本校生を誇りに思います。
ただ、ふと思ったことですが、これが街中や道ばたとなればどうでしょう。見ず知らずの人に突然笑顔で「こんにちは」と挨拶をしたら、された方も戸惑うことでしょう。
しかも近年の社会風潮として、犯罪防止の観点から、見ず知らずの人とは話さないように保護者や先生から言われている人も少なくないでしょう。
SNSを通じた交友関係の広がりによるトラブルが頻発しています。知らない人との交流は、時に身を危険にさらすことがあります。
みなさんの昨日の挨拶は、その適切な判断力が身についていることの証です。ぜひ、責任ある行動をとることができるようにしてください。
試験最終日です。登校する後ろ姿にエールを送ります。
超能力・・・
10月6日(火)中間考査2日目です。1年生は「国語総合」「数学Ⅰ」、2年生は「現代文B」「コミュニケーション英語Ⅱ」、3年生は「世界史A」「簿記」「生物演習」「数学Ⅱ」です。
テストになると、あるマンガに出ていた教科書の内容を写し取り、食べると暗記できるパンを思い出します。
ところで私が子どもの頃、テレビなどで盛んに「超能力」についての番組が組まれていました。力を入れずに曲がるスプーン、カメラに向かって念じると頭の中の映像が現像される念写などです。
中でも今でも鮮明に記憶している場面があります。ある薬の瓶から触れることなく薬を取り出すことができる能力を持つ人が紹介されます。
カメラは回るのですが、一向に薬は瓶から出てきません。その人は言います。今日は調子が悪いと。
私は超能力を信じます。というより人知の及ばない部分がまだまだこの世に存在していると思います。
ただし、例えば瓶に触れることなく薬を取り出すことができたとしても、状態によって成否が変わってくるのなら、はじめから手を使って蓋を回した方がよいのではないかと思うのです。
誰しも夢があります。しかし、今すぐに叶えられる「超能力」は持ち合わせていません。だからこそ人々は今できることを積み上げていきます。それこそが過去の自分に持ち得なかった「超能力」なのではないでしょうか。
一歩ずつ着実に力を身につける姿勢こそが、夢を実現する第一歩です。
敷地内にたくさんの「曼珠沙華」が咲きます。季節を感じさせてくれます。
テスト・・・
10月5日(月)2学期中間考査初日です。1年生は「地学基礎」と「現代社会」、2年生は「日本史B」と「数学A」、3年生は「現代文B」と「教養数学(選択者のみ)」と「化学基礎」です。
ところで「test」とは試験や検査、試練などの意味があるそうです(東京書籍『アルファフェイバリット英和辞典第2版』)。
もともとは土製の壺を意味し、金や銀の純度を調べるために用いられていたそうです。派生語には「contest」「protest」などがあるそうです。
前者は接頭語「con(共に)」に「test」で「共に証拠を出し合うこと=コンテスト」、後者は接頭語「pro(前に)」とつながり「証拠を前に出す=抗議する」となります(The English Club H.Pより)。
こうしてみると言葉は変幻自在にその形や意味を変えていくことが分かります。使われていた時代の人々が、どのようなことを考え、どのような生活をしていたのかが、浮かび上がってくるようです。
さて、今日から君たちがこれまで学校でどのように過ごしてきたのかが「検査」される3日間が始まります。みなさんにとっては「試練」かもしれません。
ただしそれは「試金石」でもあります。結果の善し悪しに一喜一憂せず、今後どのようにすればよいのかを考えるきっかけにしてください。
試験に備えて、勉強する君たちに幸多からんことを祈ります!
作り出す力・・・
9月30日(水)、今日は先生方の研修のため、45分の短縮授業です。秋晴れの中、2年生の「情報処理」の授業を見学しました。
この日は、パソコンを使わず、机上で関数の学習をしました。「Rank」「Vlookup」と会社の売上帳を作成する上で必要とされる関数です。
会社では、膨大な製品や商品の原価や売価、売上高に利益率、販売個数などをもとに、経営戦略を練ります。ほとんど全ての企業がこのような管理をパソコン上で行っています。
このようなソフトを専門に扱う人をシステムエンジニアといいます。25年前、私が大学生の頃、指紋認証システムを開発する会社に応募しました。
その頃、たまに耳にする職種でしたが、今では社会になくてはならない職業です。
現在、AI技術の発達による社会環境の急激な変化で、これまでにあった職業は、人から機械にとってかわられるという話を耳にすることがあります。
自動運転が実用化されれば、運転する人はいりませんし、学校だって、先生は必要ないかもしれません。
でも私は思います。人は社会の変化に応じて、必要とされる人や事柄を見つけ、働く場所を創り出すものだと。「生きる力」を身につけましょう。
そのためにも生涯自分で自分自身を磨くことのできる方法を高校にいるうちに育ててください。
きれいな青空です。もうすっかり秋ですね。
たがいに素・・・
9月29日(火)、今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「たがいに素」という言葉が出てきました。きっと私も学生時代習った言葉なのでしょう、何となく懐かしさを覚えます。
2つの数字の最大公約数と最小公倍数を、共通する素数で分解してきます。
共通する素数を掛け合わせたものが最大公約数、全ての素数を掛け合わせたものが最小公倍数、ところが共通する素数が1しかない数字同士があります。
従って最大公約数は1、最小公倍数は互いの数を掛け合わせた大きな数になります。この関係が「たがいに素」なわけです。
「たがいに素=共通するところがない」といわれると何となく寂しい気持ちになります。
ところが、数学の参考書に次のようなコラムがありました。アメリカに生息する「素数ゼミ」の話です。
アメリカ南部に生息するセミは13年ごとに羽化します。北部のセミは17年ごとだそうです。「たがいに素」の関係ですから、最小公倍数は13×17=221。
221年に一度しか出会えない南部・北部のセミ同士には大きな隔たりができる一方、同じ周期を持つ仲間とは出会いやすくなります。
長い時間を暗い土の中で過ごし、同じ仲間と一斉に出会うために素数の周期で生きるセミたち――。
広大なアメリカ大陸に暮らすセミたちが、現在まで生き残ってこられた戦略なのでしょう。
もしかして「共通するところがない」ということは、「お互いの違いを尊重する」ことにつながるのかもしれません。「共生社会」の入口のような言葉でした。
いつの間にか扇風機にいらない気候となりました。
必然と運命と・・・
9月28日(月)、久しぶりに太陽が顔を出しました。爽やかな秋晴れです。今日から2学期中間考査一週間前です。計画的に自らの行動を律してください。
運命、偶然、縁と恋の歌には二人の出会いをこう表現する曲をよく耳にします。しかし私は以前から違和感を抱いていました。
ーーそれは私が大学時代に教えられた「全ての出来事は必然的に起きている」という学問への姿勢です。
しかしここには「心」がありません。私が歴史を考える時、事実のみを積み上げ、極力個人の感情を排除します。
例えば長屋王の変を扱うとき、長屋王や吉備内親王の気持ちを取り上げることはありません。
人は自分とその人物に距離があればあるほど、物事を客観視します。教科書や新聞に死者数や感染者数が載せられます。100より1の方がよいと捉えます。
しかし何人であろうが、全ての人々に宝物のような人生があるのです。
長屋王と内親王は運命の出会いを感じ、愛を育んだのかも知れません。私たちは生身の人間です。
必然を「運命」と感じることで、生きるためのパワーがわいてきます。
1人の人生が豊になれば、歴史も華やかになります。相手と私、一人ひとりの心を大切にしましょう。
授業前の風景。読書や歓談、気持ちが和む一時です。
1年生国語総合では、重松清さんの『バスに乗って』を題材に、少年の心の動きに注目しました。
気持ち・・・
9月24日(木)、本日は台風12号の影響で、45分授業を3校時まで行い、12時前に下校となりました。
急な変更にもかかわらず、新常磐交通さんにバスを都合していただきました。みなさんのご厚意に感謝します。
ところで先日、連休中に街中を歩いていると、信号待ちをしている車にふと目がいきました。東京方面のナンバーです。ところがその右斜め上にシールが貼ってあります。「○○ナンバーですが、○○県在住者です」と。
夏、お盆で帰省中の方の自宅に、張り紙が貼られていたという報道がありました。新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、移動の自粛が求められている時期でした。
おそらくその後、同様の混乱を避けようと、開発されたシールだと思われます。ネット上には同じような商品が、500円前後で販売されていました。
ところで今日は1年生「地学基礎」の授業に参加しました。太陽の寿命は100億、現在46億がたち、あと50数億年で膨張し始めるそうです。いずれ地球はそれに飲み込まれる。星にも永遠はありません。
さて、授業中、落とした消しゴムを隣の子が拾ってあげる姿、後ろの席に座る子にプリントを手渡す姿がありました。
言葉がなくとも通じ合う心と行動――。同じ惑星に暮らす人同士、何らかの方法で気持ちを通じ合わせていきたいですね。
歌に込められたsoul
9月23日(水)、4連休明けで眠そうな顔の子も見られます。今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を見学しました。井上陽水さんの『少年時代』が題材です。
軽く体をほぐした後、発声練習、そして「歌」の練習です。しかし残念ながら大声で歌うことができません。そこでマスクをつけたまま、ハミングで音程を探ります。
以前は歌詞にこめられた思いを、感情豊に表現できた子もいたのではないでしょうか。それでもみんな音符を頼りに、一生懸命挑みました。
その後、歌詞がどのような情景を表現しようとしているのかを考えます。「風あざみ」「宵かがり」「夢花火」これらは陽水さんの造語だそうです。
これらの言葉から、頭の中に映像を浮かべている様子でした。
先日、何となく昔聞いたSPEEDの『BODY & SOUL』を聞き返してみました。
いい日も悪い日もある、恋に二の足を踏むこともある、成長するにつれ傷つくことも増えてくる、
それでも「同じstepの毎日じゃ、生きてることさえ忘れちゃう、それじゃ張りがない』だから勇気を出そう!
時に音楽は人生を変えてくれます。歌のsoulに耳を傾けてみてはいかがでしょう。
準備体操で体をほぐし、声を出す準備をします。
無駄と教養と・・・
9月18日(金)、3年生「国語表現」の授業に参加しました。先日まで、就職や進学試験のために、面接練習に奮闘している姿が印象的でした。
自分を見つめ直すこと、そして言葉で表現すること、思った以上に大変な作業ですが、何度も練習しましょうね。
今回は、就職するときに課されることもある筆記試験の練習です。漢字の読み方や意味、類似語や反対語など、いろいろなことが試されました。
例えば「陶冶」「婉曲」「嚆矢」「忌憚」、読みと意味とが出題されました。即答できますか?
大人でも意味を正確に説明できる人は少ないかもしれません。ましてや書き取ることができる人がどれほどいるか。
そもそも日常会話へ使う機会は少ない言葉です。しかも他の言葉、もっと簡単で通じやすい言葉があります。ではなぜ知っていた方がよいのでしょうか。
私たちの周りにはたくさんの「無駄」があふれています。なくても生きていくには困らないものたち。
靴の色が赤くても黒くても履ければいいはずです。イモは蒸かせば食べられます。カレーに入れる必要はありません。
でも、好きな色の靴を履くと気分が浮き立ちます。カレーに入ったジャガイモは、フライドポテトとはまた違った趣を示します。
生きていく中で心を豊かにしてくれるものーー。私はそれが「教養」だと思います。試しにたくさん勉強してみてください。何となく胸が一杯になります。
教養は私たちの心と生活に潤いを与えてくれます。