今日の勿来高校

恋文・・・

1月28日(木)、3年生学年末考査3日目です。1校時が「子どもの発達と保育」・「教養数学」、2校時が自習、3校時が「コミュニケーション英語Ⅲ」です。

 

ところでこの日、1年生3校時の国語総合の授業では、『伊勢物語』に載る「筒井筒」の学習が行われました。

まずはあらすじを振り返ります。幼なじみとして育つ男女、成長するにつれ、互いに恋心が芽生えます。

ところが親は反対、それでも二人は想いを通じ合わせようと和歌を贈り合います。

 

男が「筒井筒 井筒にかけしまろがたけ 過ぎにけらしな 妹見ざるままに」と贈り、

女は「くらべこし 振り分け髪も肩過ぎぬ 君ならずして たれかあぐべき」と返します。

(現代語訳が気になる人は教科書、インターネットでぜひ調べてみて下さい。)

胸がキュンとしますね。私は国語を専門にしませんが、学生時代授業で暗唱させられた覚えがあります

今でも口にすることができますが、あらためて授業に参加し、この歌を味わうことができました。

 

何百年も前の人のよんだ歌です。生活様式や価値観、使う言葉すら違います。ところが人を思う気持ちというのは、時代を超えて共有できるものですね。

 

ところが10代の高校生と50代の大人の感じ方もまた変化する。文学の力にシャッポを脱ぎます。

その感覚を先生は、現代と比較されながら授業を進めておられました。

ちなみに子どもたちによると、今の恋文は「LINE」や「mail」だそうです。

nacoro

1月27日(水)、3年生学年末考査2日目です。1校時に「世界史A」、自習をはさんで3校時に「化学基礎」でした。採点するのが楽しみです。

ところで今日の昼休みに、家庭クラブのみなさんが、被服室で作業をしていました。

例年くぼた校の子どもたちが、近くの大型小売店で販売するために製品作りをします。

 

その作業に本校生徒もお手伝いさせていただき「nacoro」というブランド名で売り出します。

ところが現在、感染症拡大のため、小売店での販売実習が行えません。

そこで今回はカタログによる注文販売という形式にして、学校内に製品が欲しい人がいれば、注文票を両校交流の場所である「nacoro広場」に設置した箱に入れるというものです。

 

その際、なかなか写真だけでは伝わらない商品の魅力を、くぼた校の子たちが写真や動画を交えたPR映像とし、この広場で廊下を行き交う人々に放映します。

本日の家庭クラブが行った活動も、PR動画作成の一環です。

ここでは、他の学校ではできない体験が毎日のように繰り広げられます。私はここでくぼた校や勿来高の子どもたちと共に生活できたことを誇りに思います。

裏の裏の表・・・

1月26日(火)、今日から3年生学年末考査です。1校時「国語表現」、2校時「生活と福祉」・「ファッション造形基礎」、3校時「数学Ⅱ」にそれぞれ挑戦です。

欠席者もなくみんなそろってラストテストのスタートです。

 

ところで先日あるテレビドラマに「辻占」という言葉が出てきました。江戸時代に町の辻に立って占いをすることです。

人々が行き交う街角は、いわば当時のパワースポットです。道祖神が祀られ行き交う人々の安全を見守ります。

ただテレビは現代劇です。確かに昭和50年代頃の古い作品ではありますが、街頭ではなく、レストランでフォーチュンクッキーを食べる場面での台詞です。

 

つまり、この言葉は占いと同様に使っていたと想像できます。

 

さらにこの言葉を調べている内に「口裏」という語句に突きあたりました。この「裏」は「占」が由来だといいます。

意味は『言葉や、話し振りに隠されているもの。(小学館現代国語例解辞典より)』とあります。でも私にはどうしても解せません。

いわば本当にいいたいことや伝えたいことが「裏」であって「表」でないことに。

まあそうかもしれませんね。「占」は、自分が気づかないことを告げてくれます。

ならば「裏」は表現できなかった思いを表すのかもしれません。表なのか裏なのか、「口裏を合わせる」って難しいですね。

この日5時間目に2年生が英語の授業を受けました。辻井伸行さんに関する文章でした。

「心の目」で豊かさを味わう力。だからこそ彼の音曲は裏がないのでしょう。

振り返るな・・・

令和3年1月25日(月)、3学期が始まって2週間、今日は3年生が最後の授業を受けました。

しばらくぶりに文章を書きます。この間、もし前の文章を読み返し、そして行動に移してくれた人がいれば幸いです。言葉は偉大です。でも動かなければ何も変わりませんよ。

 

さて明日から4日間にわたり、3年生の学年末考査が始まります。それが終わると2月1日から自宅学習です。そして3月1日が卒業式。そしてそれぞれの道を歩んでいきます。

私は時々、成長した卒業生と会うことがあります。そんな時、なぜか寂しさを感じます。

私は君たちと接することが仕事であり生きがいです。だから、当時のことがよみがえり懐かしくて仕方がない。いわば過去に生きているからではないでしょう。

ところが卒業した子どもたちは、職場や家庭、恋人やファッションに全力投球です。自分の力で、必死に生きるための空間を創り上げている。

 

いわば今を生き、未来を創造しています。過去は今の自分を創り上げました。でも未来を創り上げるのは、今の自分なのですから。

私は思います。生徒に忘れられる先生になろうと。過去を振り返らず未来に目を向けて、その時を懸命に生きられる、そんな人生を歩んでください。

 3年生6校時最後の授業。君たちに幸おおからんことを祈ります。

クラゲの採集と飼育(理科研究部)

12月24日(木)、本校理科研究部はクラゲ採集するため、勿来漁港をはじめ近隣の漁港へ行きました。

 勿来漁港ではサビキウリクラゲBeroe mitrataカブトクラゲBolinopsis mikadoの2種を採集しました。学校に持ち帰り、早速職員玄関前に展示しました。

どちらのクラゲも櫛板(しつばん)とよばれるスジが有り、光に反射してキラキラしています。

 

サビキウリクラゲは他のクラゲを捕食するそうで、翌日、翌々日とクラゲの数が減り、年明けの水槽には全く見当たらなくなってしまいました。

 

今回採取した2種のクラゲはポリプを形成せず世代交代しないクラゲの仲間(有櫛動物)なので、一部はまた小さなプランクトンに戻って、水槽中を漂っているのかもしれません。

次回は1月11日にクラゲ採集の予定です。次は一体どんなクラゲが学校に来るのでしょうか?

視点を変える・・・

12月23日(水)、2学期終業式です。頑張りました!

終業式は放送で行われました。まず理科研究部「蛭田川と四時川(2)河川の比較と自浄作用について」で優良賞を受賞、英語・漢字・数学各検定に合格で呼名されました。

 

続いて校歌が演奏された後、校長先生のお話です。

各クラスの黒板には高級外車の写真が貼られています。2人乗りで1,500万円ほどだそうです。

校長先生は担任の先生を通じて生徒のみなさん全員にクリスマスプレゼントを配ります。ふりかけでした。150袋で税込み2,500円だそうです。

2つを比べてみると、車の方が価値あるように思われます。ところが1グラムあたりの値段を比べると、高級外車は8円ふりかけは11円です。

一見、価値あるモノに見える物事も視点を変えると変化する。つまり人によって価値観は様々だ。

社会にでて、人と衝突することがあったら、ふりかけを見て、相手の気持ちを理解するよう努力して欲しい。そう校長先生は子どもたちへメッセージを送りました。

衝突を繰り返すことでしか価値観の違いは明確になりません。でも衝突はエネルギーがいる、面倒な事柄です。避けて通った方が楽です。

でもね、きっとそれを乗り越えたときに互いの価値観を尊重できる間柄になるはずです。怖いですよね。でも大丈夫です。君たちはひとりじゃありませんから。

ホームルーム教室で行われた終業式の様子。

この日3年生は卒業アルバムに載せるクラスの集合写真を、正門前で撮りました。

本物・・・

12月22日(火)、明日いよいよ2学期終業式です。本日は今年を締めくくる最後の授業の日となります。1年を振り返ってみて、みなさんどのような総括をしますか?

今年は3月から断続的に臨時休校がありました。リズムを崩されてもなお、ここまで学び通した君たちに頭を下げます。

 

ところで最近、デイヴィッド・B・モリスさんの『痛みの文化史』(紀伊國屋書店1998年)を読み始めました。痛みは人や時代、立場や状況によって異なるというものです。

私たちは生物学的にどこかに原因があって、痛みを生じると考えます。

ところがその刺激というか病原が同じであっても人によって感じ方が違うと言うことを、歴史的にひもときます。とても興味深い内容でした。ぜひ読んで欲しいと思います。

その中に次のような文章がありました。痛みを訴えている人に、薬だといって砂糖の塊を飲ませたり、白衣を着た人に診療してもらうと、痛みが治まると。

私にも経験があります。この状況を私たちは「偽薬」「偽医者」と表現しがちです。でも私は著者の文章を読んでいくうちに、こう感じました。痛みが治まったのなら、それは「本物」ではないかと。

君たちにとって「本物」って何だろう?高級ブランドを身につけること、有名企業に就職すること、預金の大きさ・・・。

私はこう思います。「痛くない」「快適」な生活、それをもたらしてくれるヒトやモノが「本物」であると。一生を通じてそれを探してみませんか?

 

この日、1年生は英語の時間に、先生方のことを英語で紹介しました。

きれいにシートへまとめたことを、懸命に覚えてスピーチする姿が印象に残ります。この一瞬の輝きこそが「本物」です。

いるだけで・・・

12月21日(月)、今週水曜日に2学期終業式を迎えます。三年生は社会に出る前の貴重なお休みです。来たるべき見合いに向けていろいろと考える時間にして下さい。

ところで、社会人になってもし会社の同僚から「何かあったらいつでも言ってね。手伝うから。」と言われたらみなさんはどんな気持ちになると思いますか。

相手の思いやりに感動するかもしれませんね。

ところが私は違いました。実は何度かそういう場面に遭遇しました。でもいつも虚しく感じるのです。仕事って明日も明後日もずっと続きます。

悩みやアクシデントって、これからも起き続けるでしょう。でも大人ですから逃げるわけにはいきません。

自分で乗り越えるしか、不安を解消する手段はありません。その時だけ言葉をかけられても・・・と思ってしまいます。

安心感をもって生活できる環境って、きっといつでも、どこかで、誰かが見守ってくれていることだと思います。

確かに同僚の言葉は好意から発せられたものです。でも「その時」「その場」だけのもの。

あなたの存在だけで人はホッとするものです。だから言葉が空回りしないためにも、日々誠実に暮らしましょう。特別な言葉や行動は必要ありません。

「あの人がいつでもいてくれるから」と、思われるような人になって下さいね。

 

この日3年生国語表現の授業では、グループに分かれて「いわき市の魅力を伝えよう」と題し、プレゼンテーションが行われました。

あらためて地元の良さを再発見できたのではないでしょうか。

支え合い・・・

12月18日(金)、1年生は3,4校時に「共生プログラム」の一環として、くぼた校で作業学習を体験しました。

また2年生は5,6校時に進路ガイダンスとして、企業で採用を担当する方からお話を伺いました。

「挨拶ができる」「コミュニケーションがうまい」「やる気がある」

これが企業の求める人材だそうです。お話くださった企業は、製造業です。

しかし社員のおよそ3分の1は、高校の普通科出身だといいます。現場では、工業高校では扱うことのなかった機械も多く、ほとんどの新入社員に一から教えていくそうです。

その場面では、人と人とが知識や技術をやりとりすることが中心となります。挨拶されて嫌な思いをする人はいません。

また、言葉のキャッチボールがスムーズだと、作業もはかどることでしょう。さらに、仕事を「好きだ」という思い「覚えよう」とする情熱が、技術の習得を早めます。

結果的に、効率が上がり、企業の生産性向上につながるのです。

 

では企業は高効率による利益だけを目的に、新入社員を求めているのでしょうか?仕事の成功は成果をもたらします。ではその成果とは何でしょうか。

私は2つあると考えます。1つは経済的成果。

もう1つが達成感。こちらは上司から褒められたり、同僚と共有できたり、家族に自慢できたりと、相手がともないます。つまり人の支えなのです。

企業はみんなで協力することで生産性を向上させます。だからこそ、支え合いながら働ける人を望んでいるのではないかと感じました。

姿と目・・・

12月17日(木)、昨日放課後、今年最後の駅前清掃ボランティアが行われました。通称「関の子ボランティア」です。

地域の方々が勿来駅前の環境整備に活動されており、そのお手伝いを毎週水曜日にさせていただいています。

 

昨日の参加者は生徒会の生徒を中心に6名でした。また同じ活動をくぼた校の生徒も行っています。こちらは15名が参加しました。

勿来高校の子どもたちはトイレを、くぼた校の子どもたちは駅周辺のゴミ拾いを担当しました。

この日はこの冬初めての寒波に見舞われたため、寒風吹きすさぶ中、冷たい水に手をぬらし懸命に励む姿が痛々しくもありました。

 

おそらくトイレは明日には再び汚れます。次の日にはゴミもきっと落ちているでしょう。では君たちの努力は虚しいものなのか?違います!

駅前の関の子広場で毎日子どもたちを見守ってくれる地域の人々の姿、毎週トイレを掃除する高校生の姿、

周辺のゴミを拾うことで清潔に保とうとする子どもたちの姿。駅を使う人々の目、

彼らを迎えに来る人々の目、周辺に住む人々の目。

目に映る姿が胸の奥底に刻まれ、いつしか彼の地の風景を変えていきます。歴史はこうして創られるのです。君たちのこの日の活動は、間違いなく歴史に刻まれます。

重い想い・・・

12月16日(水)、今日は3年生「生活と福祉」の授業で、日本年金機構の方より年金セミナーが行われました。

人口構成の変化にともない社会保障制度が不安視される中、未来を創るみなさんにとって有益な時間であったことを望みます。

 

ところで先日、3年生が福島県警に合格しました。この生徒は浜通りで暮らしていましたが、10年前に起きた東日本大震災のため会津での生活を余儀なくされます。

見知らぬ土地で、地震の衝撃と将来への不安を抱えながら、中学校生活を送ります。そして、勿来高校へ入学しました。

2年生の時、進路について思い悩んでいた姿を思い出します。

震災時にみんなの力になってくれた警察官になって、自分も人の役に立つ仕事をしたい。

でも本当にそれでいいのだろうか。この仕事は強い精神力が求められる。自分にできるのだろうか。採用試験だって難しい。

自分の学力で合格できるのだろうか。涙を流しながら悩んだこともありました。

それでもこの子は決心します。警察官になろうと。問題集に向き合いました。眠い目をこすって授業に参加しました。

周りのみんなが就職を決め、ホッと一息ついている姿を横目にしつつ、踏ん張りました。

わずか17歳の子が、これほどの重い想いを秘めて築き上げてきた道ーー。

私たち大人は、もっと一人ひとりの子どもたちの来し方行く末に真摯に向き合わなければならないことを改めて教えてくれました。合格おめでとう。

 65歳の方の平均余命から考えると、月25万円程度、全部で6000万円のお金がかかるそうです。年金はその時の生活費を補うものです。

子どもたちはライフサイクルを考えながら話しに耳を傾けていました。

県大会優良賞をいただきました!(理科研究部)

12月12日(土)に開かれた福島県生徒研究発表会に本校理研部が参加しました。

今年度は新型コロナ感染症予防のため、動画での参加、審査となりました。

厳正な審査の結果、本校理科研究部が発表した「蛭田川と四時川(2)~河川の比較と自浄作用~」が地学部門 優良賞をいただきました。(☞発表論文、口頭発表資料はコチラ)県大会入賞は約12年ぶりの快挙です!

 

松本部長のコメント

「今までの先輩方の研究や今年入ってくれたメンバーと一緒に活動した結果で賞が取れたと思っています。

来年はさらに上の賞が取れるように努力していきたいと思います!」

深谷副部長のコメント

「水質調査の合間に水遊びするなかで、今回発表のメイン、粘土鉱物を見つけました。

これからも自然に踏み込んだ調査を続けていきたいです。」

鈴木庶務のコメント

「私は2年生インターンシップにも参加していたため、研究発表会の練習との両立は大変でしたが、なんとかやってこれました。

県大会で良い結果を出せて嬉しかったです。」

コントロール・・・

12月15日(火)、今日は中庭の池が凍るほど寒い朝でした。来週まで学校は続きます。温かくしてすごして下さい。

期末考査後、本格的に授業が始まり、私も毎日「楽しい授業」にするにはどうすればよいのか考えます。私は歴史を担当しています。君たちに伝えたいことは山ほどあります。

ところが君たちが求めているものとは違う場合が多々ある。教科書のフランス革命の項目にマリーアントワネットは出てきますが、彼女の暮らしぶりや当時のゴシップなどは蚊帳の外。

でも先日それを授業で話したら、いつもは眠たそうな瞳が、多少見開かれていたように感じました。

 

ところで私は野球をやっていました。コントロールをよくするために、家の塀相手によく1人でボール投げをしていました。

その甲斐あって、チームメイトとの練習も人並みに投げることができるようになりました。でも、それって本当に自分の実力だったのかと疑問に思います。

よく考えてみると、相手が胸の前でボールをしっかりキャッチしてくれたから、結果的にそれがストライクになっただけのことではないか。

 

きっと授業も同じなのだと私は思います。みんなが受け止めてくれることが、成否を分けます。さらにその内容がみんなの求めるものかどうか。

そこを今後とも胸の真ん中に据えながら授業をしていきたいと思います。

この日は、1年生「数学Ⅰ」の授業に参加しました。テーマは余弦定理。先生も子どもたちもストライク目指して取り組んでいました。

10年残る仕事・・・

12月11日(金)、教師としてあと何回このような体験ができるであろうか?

今日、3年生美術選択者が、勿来の関近くにある「交流スペース勿来」に壁画を描かせてもらいにいきました。

 

数ヶ月前、当施設の方から校舎を共にするくぼた校へ提案がありました。

そこで、一緒にやろうではないかと、本校美術班にくぼた校の分校長先生からお声がけいただきました。

本校の美術講座は今年度で終わります。私たちは勢い立ちました。

ほとんどの子どもたちが地元に就職します。もし作品が良いものであれば、将来自分の家族を連れて見に行くことができる。

「あれ、お母さんたちが描いたんだよ」と言って・・・。

全員でデザイン画を描き、そこから2人の少女が描く作品を選びました。この一年、誰もが個性的な創作活動をしてきました。

中でも彼女たちの作品は秀逸です。しかし教室の黒板ほどもある壁面に思い通りの絵が描けるのか、当日朝、不安の表情が浮かびます。

いざ「キャンバス」に立ち向かいます。彼女たちに何かが降りてきたように、下絵なしでぐんぐんと筆を運んでいきます。

しかも他の子どもたちへ色づくりやペイントを指示しながら。

実は私も不安でした。もし適当なものになってしまったら、きっと後には残らないであろうと。しかしそれは杞憂に終わりました。

14:00完成です。あのちっぽけな画用紙に描かれた作品が、コンクリートの巨大な壁面に再現されていたからです。

声をかけてくれたくぼた校の先生方、それに応えて10年残る仕事に立ち向かった子どもたち。

私はこのような1日が生きている間に何度訪れるのかと感じるほど素晴らしいものでした。

地球は君たちで・・・

12月10日(木)、来週月曜日14日に避難訓練が行われます。この日は3年生に避難の練習をしてもらいました。

昨日まで全クラスに同じ講義が行われました。いつもの訓練とは違い「要配慮者避難支援」を行うためです。

 

これは災害時に高齢者、乳幼児、妊産婦、外国人、障がいを持つ方などとともに、安全に避難することを目的としています。

歩けない方は毛布で簡易担架をつくり10数人で慎重に運びます。

視力が十分でない方には、寄り添いながら一緒に歩行します。

耳の不自由な方には、筆記によって安心して避難していただくように配慮します。

1年生から3年生までの6クラスの生徒全員が、一生懸命に取り組んでくれました

 

近年災害が多発しています。環境の変化でしょうか急な豪雨や洪水が散見されます。また日本列島周辺で巨大地震が起きる可能性が大きいとも取りざたされています。

そのような日本社会の現状の中、きみたちは近い将来社会に出ることになります。そこでは多様な人々と生活空間を共にします。

いつ何時、災害に見舞われるか分かりません。そんな時、ウルトラマンが来てくれればいいのですが、彼は忙しくてきてくれないかもしれない・・・。

だから、私たち一人ひとりが力を合わせて、1人でも多くの命を見つめていきませんか?私は思います。小さな正義が地球を救うと。

朝と新鮮・・・

12月8日(火)、今日は朝のSHRで朝食に関するアンケートをとりました。どれくらいの子たちが朝食を楽しんでいることでしょうか。私は毎朝バナナを食べます。

昨日購入したバナナ、とてもはりがあって新鮮だと思いました。ひとり暮らしの私にとって、一房のバナナ、週末には残念なぐらい生気を失います。

でもふと思ったことがあります。「新鮮」って何だろうと。

庭の畑で採れたトマトを朝食で食べる。これは新鮮です。朝採れたレタスが八百屋さんの店先に並べられる。まあこれも新鮮でしょう。

ところが昨日買ったばかりのバナナを食べる。これは新鮮なのでしょうか。私が購入するものはほぼ東南アジアか南米産です。少なくとも数日前に収穫されたものになります。

業者の方々は様々な努力をされていると聞きます。まだ未成熟なうちに収穫、

追熟のため適度なエチレンガスを与えて、私たちの食卓にのぼる頃、食べ頃になるように保管されているそうです(Dollさんのホームページを参考にしました)。

さて私は毎朝、子どもたちの接します。それぞれの表情と足どりです。良いことなのか悪いことなのか、何があったのかは分かりません。

でも1つ言えることは、昨日とは違うということ・・・。

「新鮮」とは「今までのものとは違って新しいこと」「新しくてよごれていないこと」(学習研究社『漢字源改訂第四版』2007年より)とあります。

いろいろなことがあるでしょう。でも必ず明日はやって来ます。

次の日迎えた朝の自分は「新鮮」。そのことを心に抱き今その時を充実させましょう。

 

玄関脇に息づく植物たち。この日の朝も昨日とは違う顔を見せてくれました。日々これ新鮮かな。

自由から財産が・・・

12月7日(月)、今日は先日行われた生徒会役員選挙で充足されなかった書記、会計、会計監査、議長団を再び選挙で選ぶための告示が行われました。

生徒会の仕事は見方によっては面倒なものとも受けとれます。部活やアルバイト、帰宅して自由な時間を過ごす、それが制約されるわけですから。

生徒会とはそもそも何でしょうか。文部科学省が平成30年に出した『学習指導要領』によれば、

特別活動の生徒会活動の項目に「生徒が主体的に組織をつくり、役割を分担し、計画を立て、学校生活の課題を見いだし解決するために話し合い、合意形成を図り実践すること」とあります。

あくまで子どもたちが、主体的に課題を解決するために、実践することが求められています。

では課題とは何でしょうか。「制服を変えて欲しい」「校則が厳しすぎる」「自動販売機を増やして欲しい」など、今まで私自身が目にした子どもたちの訴えは様々でした。

今も同じような希望を持つ生徒はいるでしょう。ただ自由を失ってまで獲得したいことではないのかもしれませんね。

ただ3年生の面接練習で思い出を聞いてみると「体育祭」「文化祭」「ボランティア活動」と答える子たちがいます。

『学習指導要領』には生徒会活動の内容として「学校行事への協力」「ボランティア活動などの社会参画」も挙げています。

少なくとも生徒会の子たちが自由を削ってまで生み出した行事が、これから巣立つ子どもたちの財産になっているのです。

報われることが少ない仕事かもしれません。しかし多くの子どもたちの高校時代を彩る貴重な仕事だと私は思います。

放課後、生徒会室では生徒会誌編集の打合せが行われていました。卒業生にとって記念になる冊子です。生徒会のみなさんに心から感謝します。

イッピン・・・

12月4日(金)、期末考査最終日です。1年生は「保健」・「コミュニケーション英語Ⅰ」、

2年生は「コミュニケーション英語Ⅱ」・「現代文B」、3年生は選択科目(「生活と福祉」・「ファッション造形基礎」・「生物演習」・「簿記」)・「数学Ⅱ」です。

また放課後くぼた校のみなさんが製作した手作り製品の販売会が行われます。

 

いわき支援学校くぼた校は「生徒一人一人の実態と教育的ニーズに応じた適切な教育を行い、地域の中で自立した生活を送ることができる力を身に付けさせるとともに、

自らも地域の中で役割を果たそうとする意識、意欲をもった生徒を育成する」ことを教育目標に、社会生活する上で必要な技術の習得に励んでいます。

くぼた校のみなさんの製作した製品は、文化祭や地域の大型量販店などで販売されることがあります。10月17日(土)のくぼた校祭でも販売会が行われ、多くの保護者や関係者の方が購入されていました。

今年は感染症拡大防止のため、大々的に売り出すことができませんでしたが、子どもたちが手作りする製品にはこの世に2つとない味わいがあります。

手と心と素材が織りなす芸術品、持っていて飽きない一品です。

 

今日の販売会のポスター(左)と文化祭で購入したバスケット(右)。昨年は売り切れで購入できませんでしたが、今年やっと手に入れることができました。使うほどに手になじんできます。

朝食、格好つけよう・・・

12月3日(木)、期末考査3日目、1年生は「家庭総合」・「数学Ⅰ」、2年生は「日本史B」・「古典A」、3年生は選択(「地理A」・「フードデザイン」)・「国語表現」です。

いつもより早く登校し勉強する姿に微笑みを禁じ得ません。

ところで今週から各クラスに「朝ご飯を食べて期末考査を受けよう!」と題するポスターが掲示されています。

本校では1日から7日を啓発週間とし、「立派な朝食でなくても、時間がなくても、バナナ1本でもいいから、朝食を食べて登校しよう!」というメッセージが掲げられています。

みなさんはいかがですか?

 

私は数十年間、朝食は食パンです。理由は欧米文化への憧れです。就職するまで自宅で出してもらうご飯(白米)を、何の疑問もなく頂いていました。

ところがひとり暮らしをはじめて自分で朝食を用意することになった時、「映画で観たtoastやってみたい」と思うようになりました。

それからです。margarineやjamをつけ、coffee・sausage・fried egg・bananaと一緒に。好きなものを朝食べられると思い、夕食を食べ過ぎることはありません。

結果的に早く床に就き、早朝目覚めるため、ゆったりとしたbreakfastを迎えることができます。

栄養バランスが十分かどうか疑問です。健康ではなくファッションが動機ですから。

だだ1つだけ言えることは朝食から一日の活力と生活リズムをもらえます。「早起きは三文の得(The early bird catches the worm.)」ですね。

対話・・・

12月2日(水)、期末考査2日目、1年生が「現代社会」・「音楽Ⅰ」・「国語総合」、2年生が「保健」・「生物基礎」、3年生が「現代文」・「選択科目(教養数学、英語表現、発達と保育)」・「世界史A」です。

1日3科目受験の子たちもいますね。焦ってはいけません。問題と対話することです。

何が言いたいのか、一生懸命耳を傾けてみて下さい。

ある日の数学の時間、次のような問題が出されました。1辺が6㎝、1つの角度が60°の直角三角形を三平方の定理を利用して、他の辺の長さを出します。

教科書にはa2+b2=c2とあります。生徒は先生からアドバイスを受けます。三角形を逆さまにすると教科書と同じ向きになるから、計算式が立てやすいよと。

そして答えを導き出すのですが、答えがあいません。理由は、三角形を逆さにしたため、6が9になってしまったのです。

逆さといえば、私は日本地図を思い起こします。

日本海側が「裏日本」とよばれることに問題意識をもつ研究者が、古代以来、こちら側の方が大陸との交流が盛んであったことを視覚的に示すために、このような手法で訴えます。

日本列島がユーラシア大陸、東アジアの最東端に位置することが分かります。

ところがここに浮かぶいくつかの島について、見方を逆さまにすると、つまりどの国から眺めるかで呼び方が変わり、時に行き違いが生じます。

対話が大切です。aやbは何を表しているのか。耳を傾けて下さい。

 

前日放課後、3年生全員が中庭に集まって、卒業アルバムに載せる集合写真を撮りました。

朝、カワセミは1羽でやって来ましたが、今は49人の仲間たちが集います。

ラッキーはいらない・・・

12月1日(火)、今日から期末考査です。1年生は「国語総合」・「地学基礎」、2年生は「家庭総合」・「数学A」、3年生は「コミュニケーション英語Ⅲ」・「化学基礎」です。

ラッキーなことが起きない限り、努力と結果は比例します。目の前にある問題から目を背けず、乗り越えていきましょう。

思い返すと、私は失敗の連続でした。大学受験、6校も受けたのに1つとして合格通知が来ませんでした。恋愛、成就したことがありません。

でもこれで良かったと思っています。例えば偶然、記号問題が当たって合格していたら、きっと入学後、苦しむことになったでしょう。

自信の無いまま生活すればきっと周囲の雰囲気におしつぶされ、思うように振る舞うことができなかったでしょう。

もし外見を繕って、意中の相手を射とめたとします。朝起きてパジャマに寝ぐせの頭の自分をいつまで隠し通せるか・・・。

受け入れてくれる場所や人は必ず存在します。反対に、そうでない場所や人もあるでしょう。受験の失敗や失恋を、私は良い経験だったと思います。

もしラッキーなことが起こったら、きっと今頃、自分は苦しんでいたことでしょ。

今の自分を優しく受け入れてあげて下さい。そして望むべき方向があるならば、一歩ずつ努力していって下さい。

いつか、その時の自分を受け入れてくれる場所や人に巡り会うはずですから。

11月30日にくぼた校や勿来幼稚園、そして地元商店街のみなさんと、花を植えて街中に配付する作業に参加させていただきました。

勿来のみなさんは温かく私たちを受け入れてくれました。

背中・・・

11月30日(月)、明日から師走です。期末考査も始まり、忙しない毎日になりそうです。でもそんな時こそ、自分の目標に向かって、急がず焦らず一歩ずつ、歩んでいきましょう。

ところで先週の金曜日、ある3年生が、受験結果を報告しに来てくれました。看護系の学校の合格通知書をもって晴れやかに報告してくれる姿に、胸が一杯になりました。

本校ではほとんどの生徒が就職します。5月から7月にかけて、求人票を見比べながら自分の将来を模索します。

悩んだ末、企業見学の準備や履歴書に記載する志望動機に悩みます。これは多くの子が直面する共通の話題なので、友達同士でその苦労を分かち合うことができます。

ところが進学希望者は、この時期ひたすら勉強します。1学期期末考査の成績を少しでも上げるために。

来たるべき11月以降の試験日を標的に、1問でも多く問題を解けるように、と。長くて辛い道のりです。しかもその苦労を分かち合う友人も少ない。

クラスのみんなが就職についてあれこれ話す様子を背中で受け止めながら、この子は必死で机に、参考書に、問題集に向かい続けました。

弱音を吐きたくなることもあったでしょう。気持ちがぐらつくこともあったでしょう。でもこの子は踏ん張った。尊敬します。

友達はいいものです。支え合いながら、時間を共有できる仲間です。でも流されていいものではありません。人生の主役はあくまであなたです。脇役であってはならないのです。

 

朝6時半、毎日学校の中庭にある池に「カワセミ」がやってきます。清流にすむイメージの強い鳥ですが、いわき市では人家のある川沿いや池でも見られるようになってきました。

警戒心が強く、数分後には姿を消します。きっと池の魚を食べて、寒い冬を必死で生きているのでしょう。1羽でも・・・。

「自分」は経験から・・・

11月27日(金)、今日は5校時に11月17日から3日間インターンシップに参加した子どもたちが、1,2年生の教室を回って、体験談を話しました。

また6校時は、生徒会役員選挙にともなう立会演説会と投開票が行われました。

 

私は2年生8名が参加したインターンシップの感想を聞かせてもらいました。製造現場を体験した彼らは、一様にコミュニケーションの大切さを感じているようです。

職場のみんなが協力しないと製造が滞ったり、欠陥がある製品ができる可能性があります。1つでもそのような製品が市場に出ると、企業のイメージダウンは計り知れません。

また体験を通して自分にその職場があっているかどうか、参考にすることができた生徒たちもいました。

誰でも子どもの頃からの夢があります。憧れの職業に就いて、颯爽と仕事ができたらどんなに幸せかとーー。

でも実際に体験してみるとイメージと違ったり、自分には向いていなかったりと、感じ取ることもあったのでしょう。

自分とはいったい何なのか?経験はそれを少しずつ浮き彫りにしてくれます。

私も、いろいろな経験を通して、子どもの頃の夢・・・ウルトラマンにはどうやら向いていないことが分かりました。

未来への一歩・・・

11月26日(木)、明日の生徒会役員選挙に向けて、登校する生徒たちへ、投票を呼びかける姿が目に入りました。

今回、いくつかの役職で定員以上の立候補者が届出を出しました。それぞれが公約を掲げ、明日の勿来高校を創り上げていこうと、意欲に燃えています。

ある人は挨拶運動の活性化や魅力ある学校行事の企画運営を掲げます。またある人はボランティア活動の充実を訴えます。

さらに「楽しさ」と「規律」両方を備える学校づくりに邁進したいと決意を主張する人もいます。

 

近年、各種選挙の投票率が低いことが問題視されています。背景の1つに、若者の政治的無関心があるといわれます。

選挙権有資格者の年齢が18歳に引き下げられたのをきっかけに、学校でも主権者教育が進められています。

 

今回の生徒会役員選挙はその政治を身近に体験する第一歩です。立候補しようとすれば社会を真剣に見つめ直します。何が課題か、どう解決すれ良いのか、そのために何が必要かと。

確かに君たちの1票で、明日から180°違った世界は訪れません。しかし、政治的な活動を通して、関心をもつことができます。

そんな子どもたちがたくさんいれば、きっと社会は君たちが思い描く将来像に向かって歩んでいくことでしょう。

未来は君たちにしか体験できません。君たちが主役です。だから・・・大切にして下さい。先人が勝ち取った参政権を。

ボディーランゲージ・・・

11月25日(水)、生憎の雨模様・・・。一雨ごとに寒さがつのります。風邪引かないようにね。

ところでここ数日朝のニュース番組で「NiziU」という言葉を耳にします。

調べてみると、日韓合同オーディションプロジェクトで選ばれた9人の女性グループだということ。彼女たちの「縄跳びダンス」がはやっているといいます。

はやった踊りといえば80年代のディスコ、90年代のクラブ、DJが場を盛り上げながらR&Bやユーロビートに合わせて踊る姿が目に浮かびます。

ツイスト、パラパラ、ヒップホップなどいろいろなダンスがありました。

ところで、会津の湯川村には「念仏踊り」というものがあり、毎年4月28日に開催され、県の重要無形文化財にも登録されています。

私は何度も練習に参加させていただきました。夜遅く、地域の方々が仕事の疲れも忘れ、子どもたちに踊りやお囃子を教える姿が感動的でした。

阿波踊りやよさこい、さんさ踊りやじゃんがら念仏踊りなど各地に伝統的な踊りが伝わります。

親から子へ、子から孫へと伝えられた踊りで、地域の人々の心を熱くさせます。きっと踊りは人にとって特別なもの、必要なことなのだと思います。

なぜなのか・・・それは分かりません。でもみんなで踊ると、独特な高揚感を味わえることは確かです。

社会は複雑です。時には心身ともに疲れてしまうことがあるでしょう。そんな時こそ踊りましょう。

新しい道が開けるかもしれません。ただし・・・踊らされてはいけませんよ! 

いわき市障害福祉課から手話通訳の方をお招きし、3年生「生活と福祉」の授業で、講義をしていただきました。

実際にスピーチを手話通訳していただいたり、手話を用いて自己紹介したりと、充実した時間を過ごしました。

DANCE・・・

11月24日(火)、3連休が終わりました。来週火曜日から期末テストが始まります。忙しくなりそうです。連休中、英気を養うことができましたか?

連休中、私はある言葉に出会いました。

「素人だった自分は、『歌を唄う』というものさえわからず、苦労した事ももちろんあったし。だけど、それと向き合い闘って乗り越えた自分もいます。」

(TRF15th Anniversary BEST MEMORIES所収YUーKIさんの言葉より)

90年代に大活躍したアーティストの方が、15周年を迎えた気持ちを綴られたもの。当時は何も知らずに聴いたり踊ったりしながら楽しんでいました。

しかしそんな想いを知ってから、みなさんの作品を聴いてみました。涙が出ました。

自分の子どもと変わらない若い彼らが、音楽会社を背負って、これまでにないカタチのsound,song,danceを創り出してくれたのだなあと、心が抉られたからです。

実は同じような感覚を私は毎日のように抱いています。連休明け、仲良く登校する姿。近く期末テスト対策に課題を提出する姿。久しぶりに会った友だちとはしゃぐ姿ーー。

そんな一生懸命に生活する君たちの姿は、有名人に劣るところがありません。現実と向かい合い、乗り越えようとしているのですから。

忘れないでくださいね。君たちは日々、人に感動を与えているということを。

生徒研究発表会に参加しました(理科研究部)

11月21日(土)に開かれたいわき地区生徒研究発表会に本校理研部が参加しました。

今年度は「蛭田川と四時川(2)~河川の比較と自浄作用について~」というタイトルで発表しました。(☞発表論文、口頭発表資料はコチラ

理科研究部はコロナ禍による未曾有の事態におかれながらも、勿来の自然を保全していくために調査・研究活動を続けてきました。

発表会でも1ヶ月に渡る・PP作成、発表練習の成果を発揮し、堂々とした研究発表を行い、優秀賞をいただきました。

「今後も研究成果を発信し続け、勿来高校の研究の火を消さないよう努力していきたいと思います」(松本部長の言葉)

顔を出す日まで・・・

11月20日(金)、今日は2年生が外部講師の方を招いた進路ガイダンス、3年生は校内の先生方から「君たちはどう生きるか」をテーマに話しを聞きました。

 

女性が社会で働くことが大変だった頃の経験談、夢と現実の狭間の中で歩み続けた人生譚、社会の変化と勿来高校の歩み、お金の話、社会人の心構え、巡り会い、人生相談など

先生方の生の声が、子どもたちの胸に滑り込んでいったことでしょう。

私が時に君たちに伝えるメッセージは「振り返ってみるとこうだった」というものです。高校生の頃、同じような考えをもっていたわけではありません。

もしかすると、君たちが今日聞いたようなことを、当時の先生方や周りの大人から聞いていたのかもしれません。失礼な話しですが、印象に残っていません。実感がわかないのです。

「人を大切にしなさい」「でもどうして嫌な子と仲良くしないといけないの?」「礼儀が大切です」「いや、力さえあれば礼儀なんて!」

 

失敗の連続でした。挫折の日々でした。何年も続くときがありました。やっと幸運が、と思った矢先に、また失敗なんてこともあります。

きっとこうして初めて「あの人に助けてもらったから今の自分がある」という気持ちになれたのでしょう。

君たちが今日、耳にした言葉は、いつかきっと心の引き出しからひょっこり顔を出すことでしょう。それでいいと思います。そうやって自分の幸せを形作っていくのですから。

実存・・・

11月19日(木)、今日は1年生「コミュニケーション英語Ⅰ」の授業を参観しました。テーマは「There isとThere are」。

山あいから流れる1本の川、そこに泳ぐ魚たち、川のほとりには1軒家があります。屋根の上ではネコたちが昼寝をしています。

近くには木の下に熟したリンゴがいくつも落ちています。先生が手作りでこさえたシート。これを子どもたちは英語で表現します。

単数と複数の違いや否定文にしたときのルールなど、少しでも分かりやすくしようと絵で訴えます。

私がまずこの授業で思いだしたことは『あり おり はべり いまそがり』です。いわずとしれた「ラ行変格活用」。

受験生の頃、呪文のように唱えた記憶がよみがえります。

どれも「いる」「ある」という意味内容で、受験勉強中だった私は「英語ではThere isとThere areか」などと想像を巡らしたことがあります。

「いる」「ある」という言葉はとても重要なワードだと思っています。それは存在を意味する言葉だからです。人は誰でも迷い、惑います。

今自分がどこにいるのか、どこに進めばよいのか不安になります。でも、よく考えてみて下さい。悩もうが悔やもうが、今君たちは確かにそこに「いる」のです。

忘れないで下さいね。君たち一人ひとりがかけがえのない「存在」であることを。

輝き・・・

11月18日(水)、今日は学校評議員の方が来校され、授業の様子を観ていただきました。

「みんなかわいい文字をかきますね」「授業でこんなことまで学ぶのですね」「今の子は運動が苦手そうですね」など子どもたちの普段の顔を見てもらいました。

私は毎日、みんなと接しています。「いつもの文字」「いつもの授業内容」「いつもの体力(学力)」という印象でしかありません。

だから今回頂いたご意見やご感想は、とても新鮮でした。社会に出ると求められる文字や体力、知識や技術があり、まだまだ学校ではそれらを上手に伝え切れていないのだなと。

ただし、君たちには社会で輝くことのできる原石があります。決して見かけやテストの成績だけでは測ることのできない輝きの源。

それは独特の感性やニッチな知識、ダンスや演技の実力などかもしれません。毎日接しているからこそ、それだけは感じ取ることができます。

でも原石は磨かないと光り輝きません。光り輝いてこそ社会の中で自分の存在をしらせることができます。

社会が君たちに求める姿を真摯に受け止めつつ、自分自身の光で社会を照らす努力を忘れないで下さい。

振り返れば思い出に・・・

11月17日(火)、今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を参観しました。授業の冒頭、2週間後に迫った期末テストの説明が行われました。

井上陽水さんの『少年時代』について。ハミング・造語・楽譜について問われるそうです。さらにお琴の歴史や各部の名称、そして演奏です。

以前、どちらも授業の様子を紹介しました。早いものです。もうまとめの時期ですね。

1年生は入学後すぐ長い期間、学校に来ることができませんでした。担当の先生方も、せっかく出会えた君たちの顔を見ることができず、寂しそうでした。

6月から通常授業に戻りました。ただ、楽しいお昼休みもおしゃべりしながら食べることができません。

せっかく入学した学校の校歌を大声で歌うことすらはばかられるような生活でした。

でも新しく出会えた友人たち。制約はありながらも親しくなりました。でも慣れていくにつれ、不安や心配事、トラブルにも遭遇したことでしょう。

その都度苦しみながらも、遠足や文化祭・体育大会などをへて、クラスの色ができあがったのではないでしょうか。

先生方も遅くまで君たちの話を聞いてくれましたね。

昨日食べたいつもの夕食は思い出になりにくい。でも本を見ながら包丁を振るった料理は、昔語りになります。

一歩ずつ・・・、君たちが積み重ねた114日間が証明しています。

美しき「試行錯誤」・・・

11月16日(月)、3年生への防災講話が開かれます。来年から社会人となる彼ら。災害時に行動を共にする人々は、これまでと違い多様です。

年齢や性別は勿論、災害弱者と称される方々もいることでしょう。緊急時に自分に何ができるのか、どのように対処すれば良いのかを学び取ってください。

試行錯誤を繰り返さないと、いざという時、動くことができません。

 

ところで自信が無いとき、自分の本心を上手く表現できなかった経験はないでしょうか。

話し合いの場、本当はそう思っていないのに手を挙げられない。授業で先生に指名されて「分かりません」と答える。

会話中、話しを合わせて愛想笑いをしてしまう。好きな人へ、素直に想いを伝えられない・・・。

「どう思われるだろう」「何か言われたくない」「嫌われるのはいや」だれでもそう思います。でも過ぎ去ってみるといつでも残るのは後悔です。

だからやるしかないのです。でも実行するには勇気が必要です。勇気は自信があたえてくれます。そして経験と反省の繰り返しが自信を育てます。

だからまず、そんな不器用な自分を認めてあげてくださいね。

『おびえる自分は余裕げな自分に 負けそう ときどき だよねだけど地球は明日も必ず回るよ』(TRF『CRAZY GONNA CRAZY』より)

 

防災士の方より、「要配慮者避難支援を考える」と題した講演会が行われました。みんなの正義が、社会を救います。

歴史の創造者・・・

11月13日(金)、文化祭・体育大会が終わりました。祭りの後・・・、週末ともあってそこはかとない雰囲気が漂います。

特に最後に行われた男女混合リレーは大変盛り上がりました。抜きつ抜かれつのデッドヒート、飛び交う声援、ゴール直後に倒れ込む姿とそれを介抱するクラスメートーー。

ほとばしる青春の汗が、どうして感動を呼び起こさずにいられましょうか。

帰り際、くぼた校の先生からお言葉を頂きました。

 「リレー拝見しました。盛り上がりましたね。」

 「くぼた校の子どもたちと一緒にできるといいですね。」

 「お互い励みになりますね。」そんな会話でした。

また普段事務室で私たちの教育環境整備に力を尽くしてくださる主事の方からです。

 「僕、感動しました。みんなが一致団結して応援しあう姿に・・・。早く僕も自分の子どもの運動会に行きたいです。」

直向きな姿勢は感動を生み出します。感動は人を動かします。時にその人の人生や社会を変えます。

君たち一人ひとりが歴史を創る主人公であることを忘れずに。私たちにとって、君たちは大切な大切な宝物ですからね。

いつも爽やかで優しい笑顔を絶やさない事務の方。遅くまで仕事をされていますが、ご自分で料理をお作りになるそうです。

おもてなし・・・

11月12日(木)、文化祭・体育大会2日目です。今日は男女混合リレーが行われます。各クラスの応援合戦が楽しみです。

 

そのようなお祭り騒ぎの中、校舎を共有するくぼた校ではいつもの通りの「学び舎」です。

子どもたちがグラウンドでのざわめきを横目に、ひたむきに活動する姿が印象的です。またいつも感心させられることですが、くぼた校の先生方のおもてなしの心です。

両校は校舎を共有しますが、玄関は1つ、勿来高校側にあります。みなさんがもしその日に来客があるとしたらどうしますか?

約束の前後10分から15分は迎える用意に勤しむのではないでしょうか。くぼた校の先生方は、玄関にスリッパを並べてじっとお客さんをお待ちします。

長ければ20分から30分も立ったままです。来訪した方がどこに行ったら良いのか困惑しないように。

忙しい先生方のことです。30分あれば何かしたいこともあるでしょう。それでもなお来る方を気遣う心。授業ばかりではありません。

そのような後ろ姿から、生きる上で大切な何かを学び取って欲しいと思います。

 

文化祭、クラス旗「3年2組」、クラスTシャツ「3年1組」、体育大会総合優勝「3年2組」という結果、オリンピックさながらのもりあがりでした。

来年開催予定の東京オリンピックでも「おもてなし」の精神を大切にしたいですね。

輝きはともに・・・

11月11日(水)、朝6時過ぎ、学校をあけるとすぐに、2人の生徒がやって来ます。今日は朝から文化祭の準備だそうです。

時に遅刻することもあります。まあ早く来るにも遅く来るにも理由があります。全てが青春の1ページですね!

今日から2日間にわたり文化祭・体育大会が行われます。文化祭はクラスごとに旗やユニホームを作成、デザインを競います。

体育大会はフットサル、ドッジボール、バドミントン競技で競います。

 

各クラスのテーマは1年1組「一陽来復(いちようらいふく)」、1年2組「Fly high to the future」

2年1組「戮力協心(りくりょくきょうしん)」、2年2組「百花繚乱」

3年1組「Step by step」、3年2組「瞬火集闘(しゅんかしゅうとう)」です。クラスの個性が際立ちます。

昨夜7時頃まで旗の製作にあたっていたクラスもありました。

1人の子がこの学校で担任の先生が一番好きですと、充実感からでしょうか、目を輝かせながら教えてくれました。 

この文化祭、学校テーマは「和衷共済(わちゅうきょうさい)」です。みんなで助けあって1つの目標に向かって頑張るという意味だそうです。

 

学校は生徒と教師が一緒になって創り上げるものです。いつまでも目を輝かすことのできる活動をしていきましょうね。

数字は怖くない・・・

11月10日(火)、この日たまたま授業で30%の食塩水と50%の食塩水とを混ぜると何%になるか、という話になりました。

 

昔、何度も出会った問題だなあと思い、子どもたち何人かに聞いてみました。ところが今の彼らにとっても難問――。

すっきりと答えが出ません。そこで、授業が終わってから、頭を整理しながら考えました。

 

どちらも食塩水100gだとして、30%には30g、50%には50gの食塩が入っていて、それを足します。

つまり100g+100g=200gのなかに、30g+50g=80gの食塩が入っています。

食塩水全体が200gの中に80gの食塩ですから、80÷200×100=40%となります。

 

「30%と50%だから80%?」「3割引と30%は一緒?」よく考えれば違うことがわかります。ところが目の前の数字は、時に私たちを惑わせます。

 

全体像を思い描いてください。食塩水の量は増えています。単位が異なります。

慣れないものや理解が不十分なことにたいして我々は冷静さを失うことがあります。だからこそ経験と学習が必要なのです。

何事にもチャレンジしてください。きっと不安や恐れが遠ざかっていきますよ。


1年生「現代社会」の授業。統計資料を冷静に読み解く力をつけてくださいね。

クラス文化・・・

11月9日(月)、いよいよ今週の水曜日から文化祭が始まります。遅くまでクラス旗づくりに勤しむ姿が目につくようになりました。

ところで11月3日にNHKで放送された『不思議の首里城~沖縄 心の物語』を観ました。昨年10月31日に沖縄の象徴とも言うべき首里城が焼失しました。

再建に向け昔の絵図が参考にされています。ところが多くの絵に首里城は黒く表現されているそうです。首里城と言えば赤というイメージです。いったいどうしたことでしょうか。

そこで研究者が調べた結果、黒い首里城は大半が町の絵師の手によるものだったそうです。それに対して赤の首里城は王府が描かせたもの。

そこから、次のように結論づけられたようです。黒い首里城は本土の人々に絵を買ってもらうために、馴染みがあり、また武士好みであった黒で表現されたのだと。

 

沖縄では原色が好まれるそうです。日本の多くの城や寺社の正殿が南向きなのに対して、首里城は西向きです。

太陽を背に受け、正面から御嶽(ウタキ)とよばれる祭祀施設からパワーをもらうためだそうです。それほどに芸術は作り手の感性や文化によって異なります。

 

みなさんの作る旗やTシャツもまた、クラス文化が表現されたものであることでしょう。

琉球王国は薩摩藩の支配を受けました。太平洋戦争では首里城に司令部が置かれました。その都度独自の文化が抑圧を受けました。

もうそのような歴史を繰り返すのはやめましょう。君たち自身のクラス文化を表現してくださいね。

 nacoro広場に各クラスのTシャツが展示されました。

鎧・・・

11月6日(金)、今日は学校公開日です。何人かの保護者の方が授業の様子を観にこられました。

校長先生と懇談する方もおられ、普段あまり学校に足を運ぶ機会のないみなさんに、子どもたちの様子をお知らせする日でした。

高校生ともなると、気恥ずかしく感じる子もいるでしょう。両親に「こなくていいよ!」と言った記憶が私にもあります。

 

人は成長するにつれ自我が目覚めます。しかも思春期ともなれば、心も体も成長する。しかし周りは以前と同じように子ども扱いする。

そんなやり場のないもやもやが、心を締め付けます。変に大人ぶったり、反抗したりときっとそれは「心の叫び」なのかもしれません。

 

ところで、倖田未來さんの『hands』という曲の歌詞に

「冷たく凍えそうなmy hands こんなに想っているのに・・・

『本当は引き止めてほしい』そう言いたかった・・・届かない my hands」 という一節があります。

プライドなのかどうか、想い人に正直な気持ちを伝えられなかった・・・。私にも経験があります。

自我を形成していくうちに、私たちは自分という「鎧」をまとっていきます。弱音や本音を吐きにくくなります。

なのに自分自身を打ち破ることができないで苦しむ。分かります。未だに私も鎧でがんじがらめですから。

でも、ときに「引き止めて欲しい」と行ってくださいね。意外と落ち着くものです。鎧もやがて古くなります。

その度に上塗りしてばかりいると重くなるばかり。時には恥をかいてみませんか。

 

この日、先日陸上自衛官候補生に合格した生徒が、一般曹候補生採用試験にも合格しました。

時には肩の力を抜いて、励んでくださいね。

共に・・・

11月5日(木)、文化祭の準備のため、今日も午後はクラスで活動です。どのクラスも文化祭特有の絵の具のにおいと活気に満たされていました。

ところで昨日午後6時頃、私は学校を見回っていました。日も短くなった風の冷たい時間、校庭側の教室から煌煌と光が漏れています。

 

くぼた校の先生が子どもたちのいなくなった教室で、同僚の先生と、授業の準備に勤しんでおられました。

そういえば次の日は研究授業ですね。私はそっとその場を離れました。明日も晴れますようにと祈りながら。

子どもたちの活動の裏には、先生方の努力があります。先生方の努力を支えるのは子どもたちの笑顔です。

くぼた校の文化祭では一生懸命楽器の演奏をする子どもたちがいました。音楽に合わせて楽しく踊るみんなの姿に感涙しました。

 

私たちもまた、文化祭の準備に勤しむ子どもたちの姿に元気をもらいます。

こうやって互いに力を与え合っている・・・。教師も生徒も共に生きる学校なのだと実感しました。

絆・・・

11月4日(水)、各クラスで赤い羽根募金の活動が始まりました。

集まったお金は、お年寄りや障がいをもつ方々、災害被災者などのために活動するボランティア団体への助成に使われるそうです(赤い羽根共同募金ホームページより)。

 

本校にも東日本大震災による影響から、県内他地域や関東などへと移動を余儀なくされた子どもたちがいます。

気候・風土の異なる土地、知らない人ばかりの学校、不安と緊張の連続だったでしょう。

ところで震災では警察官、自衛官、消防官、役場の職員や消防団員など自分を犠牲にしてまで、救助や復旧に力を尽くして頂きました。

当時、小さかった子どもたちには頼もしい存在だったのではないでしょうか。

 

そのような経験をした子どもたちの中には「人のために働きたい」と考え、進路を模索する子もいます。

勿論、警察官や自衛官を目指す場合もありますが、緊急時に食物の調達が困難だったことから食品関係の会社を目指す子もいます。

避難生活で文化が大切だと感じ、芸術系の専門学校を考える子もいます。

 

私が軽々しく震災について語ることははばかれます。いまだに苦しんでいる方々がたくさんおられるからです。

ただこのような子どもたちの気持ちを間近に見ると、「絆」の意義をあらためて実感させられます。

 

陸上自衛官候補生の合格証書をいただきました。誇らしい姿です。

違和感から逃げないで・・・

11月2日(月)、早朝勿来駅でPTAの方々が、挨拶運動をしてくださいました。勿来へ来る人、勿来から行く人と、色とりどりの学生服から「おはようございます」との言葉が行き交います。

今日は1年生の数学の授業に参加しました。「三角比の相互関係」が主題です。「sinA」を「cosA」で割ると「tanA」となる。

何かを発見した時にもつわくわくした気持ちがわき上がりました。ただ生徒にとってこの3つの単語は、身近でない分、発見の感動を味わうにはもう一歩という子もいました。

 

ところで書名は忘れてしまいましたが、アナール学派の本で、イギリスの「public」「inn」が歴史に大きな影響を及ぼしたことが書かれていました。

仕事を終えた労働者や町を渡り歩く商人、様々な思想や情報が飛び交い伝播していく場所でした。それらがうねりとなって人を動かし時代を変えます。

今はその役割をSNSが果たしているようです。アフリカ北部で起きた革命や東アジアの民主化運動、アメリカ大統領選ではツイッターなどが用いられているようです。

情報によって社会は変わります。英雄や大事件は情報がもたらした人々のうねりのようなものが生み出したものにすぎないでしょう。

対話を疎かにしないでください。親近感のわかない言葉や意見にこそ耳を傾け、冷静な行動をとることのできる人になってくださいね。

 

数学の先生は、「sin」「cos」「tan」を分かりやすく説明するために、それぞれ黄、赤、青で板書してくれました。違和感を乗り越えてくれるよう祈ります。

 

選挙権の重み・・・

10月30日(金)、今月最後の授業日です。2年生「日本史B」では大正時代の社会運動が取り上げられていました。

資本主義の黎明期、さまざまな矛盾が噴出した時期でした。「普通選挙」「労働組合」「社会主義」「部落解放」「女性解放」と市民の声が高まります。

ところで、本校では毎週「視点・論点」とよばれる課題を朝自習の時間に行います。担当の先生が社会的な問題について話題を提供し、子どもたちが意見を述べるというものです。

今週は選挙についてです。近年の投票率低下に歯止めをかけるべく、無投票者に罰則を科すという意見に対して、どのように考えるかというものでした。

 

私たちが近代社会で選挙権を獲得する道のりは平坦ではありませんでした。アメリカ独立戦争、フランス革命が必ず教科書で取り上げられるのは、選挙がいかに大切なものかを理解するためでしょう。

国政を変えるのにラ=ファイエット、ダントン、ミラボーらは血を流しました。しかし私たちは、投票によって「革命」を起こすことができるのです。

先生は投票しない人に対して罰則を設けることについて、子どもたちに問いました。すると多くが反対でした。理由は「考えることなく投票してしまうから」というもの。

17歳の彼らはきちんと考えています。来年、間違いなく有権者となり、投票することになるでしょう。昔の人々が何世紀もかけて築き上げてきた人権の重みを、歴史を学ぶことによって感じて下さいね。

 

本日の3年生「美術」の授業で、勿来の宿泊施設の塀に描くデザインを描きました。みなさんに投票してもらいましょう!

夢の国へ・・・

10月29日(木)秋晴れの空の下、1年生はひたち海浜公園へ、2年生は平方面へ遠足に向かいました。

「遠足」という言葉は、文字通り「遠くまで足を運ぶこと」の意で、江戸時代から使われていました。

しかし明治時代になると、集団行動が求められることから、軍事教練の意味合いも強まったと言われます。

ただし現在は、特別活動に位置づけられ「・・・体験的な活動を通して、集団への所属感や連帯感を深め、公共の精神を養う」ために行われます(文科省『高等学校学習指導要領』H30告示)。

 

1988年、私が高校3年生の時、東京ディズニーランドへ遠足に行きました。

1983年4月開園のこの施設、当時人気は絶大で、それまで足繁く通っていた「としまえん」(2020.8.31閉園)とは雰囲気の違う「夢の国」でした。

だからこんな機会でもなければ、おそらくシンデレラ城を目にすることもなかったでしょう。

こちらの施設が今年9月28日に、新しいエリアがオープンしたそうです。ニューファンタジーランドといわれ、新たなアトラクションが出迎えてくれます。

開園から40年近くが経ちます。新たなる「夢の国」へと更新されました。

 

私たちには夢があります。「○○になりたい」「○○な生活がしたい」「○○が欲しい」就職活動や受験の中で、多くの子がそのような夢と格闘していることでしょう。

就職や進学、結婚や出産など人生のエポックを「門出」という場合があります。始まりです。

夢をリニューアルして、もっともっと豊かな自分にとっての「夢の国」へと更新していって下さい。

連なり・・・

10月28日(水)、昨日の朝、昇降口に立っていると、扉を消毒する人影が目に入りました。

そういえば5月雨の降りしきる朝、同じく昇降口にあるいくつものプランターに、傘を差しながら、泥まみれになって花の苗を植える姿が目に映りました。夏の盛り、みなさんを出迎えた花はここから始まりました。

実は昨年の夏、休日に用事があって学校に行きました。校舎の周りを歩いていると、東門前の花壇を整備している人がいました。

「どうしたんですか?」「時間のあるときにきれいにしようと思って!」と笑顔で答えてくれました。

くぼた校の先生です。みなさんは勿来高校に通っています。昇降口の花に迎えられ、きれいになった扉に手をかける。眠い目をこすりサンダルをはき、教室について1日の準備をする。

6時間目が終われば、開放感に満たされて、昇降口の植物に別れを告げる。

 

私たちは1人で生活しているのではありません。普段意識しないところで、誰かにお世話になっています。実は君たちの何気ない普段の言動が、どこかで誰かに影響を与えていることでしょう。

みんなの小さな誠意がつながり合って、社会を成り立たせています。「私なんて」と絶対に思わないで下さい。あなたこそ人生の主役です。

 

1年生「家庭総合」の授業で、妊婦さんの体験をしました。ベッドから起きるだけでも、どれほど大変なことなのか、共感できましたか?

ほほえみ・・・

10月27日(火)、朝2人の生徒が職員室に遅刻カードを取りに来ました。1人は家を出るのが遅かったから。もう1人は自転車の不具合です。

そうならないように、少し早く準備をしようといつも言っているのにと、苦笑い

 

その後、SHRをのぞきます。小論文の課題が出されているようで、完成させようと四苦八苦している様子を目にしました。

作文ではなく、結論を求められる課題。おそらくはじめて挑戦する彼らに、微笑み

 

2時間目、1年生「体育」の授業を見学しました。反復横跳びです。スポーツテストの一環でしょうか。そういえば今日の朝、出会った生徒が筋肉痛で足が痛いと言っていました。

理由を聞くと昨日の授業で50メートル走を走ったからと。笑うとお腹が痛くなるそうです。50メートル走でそこまで筋肉痛になるのだろうかと、微苦笑

 

4時間目「情報」の授業、Excelの基礎を学びました。「=3+5」「=2×3」などの計算式をセルに打ち込みます。初めてだから「8」「6」とそのまま打ち込む子どもたち。

そのうち「AVERAGE」「SAM」「IF」など、もっと複雑な数式を、社会に出ると使いこなすようになるだろうと、ホッコリ

君たちの小さな小さな日々の営みと成長が私たちに「笑顔」を与えてくれます。それがパワーの源です。

Make A B・・・

10月26日(月)、今日は2年生コミュニケーション英語Ⅱの授業に参加しました。舞台はタイ、人と象が共存すする国です。

地雷で片足を失った象の命を病院の懸命な努力で救うというもの。この日はこの文章に含まれる「受身」の英文表現を学びました(三省堂『VISTAⅠ』)。

「Was Motala injured by humans?」「Yes,but she was saved by them,too.」子どもたちは訳します。

『彼女(象)は人間によって傷つけられたのですが、また同時に人間によって救われたのです』と。このことについて先生は生徒に意見を求めます。そこである生徒はこう答えます。

「地雷を埋めて象にけがをさせた人間もまた、戦争に参加して自分の国を守ろうとしました。だから必ずしも悪だとはいえない」と。先生は応じます。

「物事は見る立場によって評価が変わります。戦争をせざるを得ない状況こそ、問題にしなければならない」と。

その後、本文はこう続きます。「We can make the world a better place for us and for the elephants.」と。

次の授業では、どのようにすれば、象にも人間にも平和な世界を構築することができるのか、生徒たちに考えてもらうそうです。

 

私たちの幸せは平和な社会があってこそ実現できます。できることから始めていきたいですね。

挑戦・・・

10月23日(金)、生憎の雨です。この日、1年生「音楽Ⅰ」の授業を見学しようと教室に入りました。その瞬間、机の上に据えられたお箏が目に飛び込んできました。

 

今日は前回に引き続き、楽器の基本的な知識を学び、実際に演奏してみるという内容でした。

胴の上に立てて弦を支え、置く場所によって音を調節する道具を「箏柱(ことじ)」といい、形によって「並柱」「巾柱」「小柱」と呼ぶそうです。

また、「生田流」と「山田流」と2つの流派があり、前者は角爪を用いるため斜めに、後者は丸爪のため正面に構える。

さらに前者は現代曲も多く、音色を重視するのに対して、後者は「歌もの」とよばれ、歌曲が多いそうです。

説明の後、子どもたちが実際に演奏し始めます。身近な音階である「ドレミファ」ではなく「一二三・・・八九十斗為巾」と書かれた楽譜を見ながら楽しそうに音に親しんでいました。

 

もし私だったら、きっとひとつひとつの音と手の位置を確認しながら、恐る恐る箏に触れていたでしょう。

時間の最後にみんなで一緒に奏でました。きちんとした心地よい調子が耳を打ちます。私は反省しました。

「失敗して恥をかきたくない」という気持ちが、自分の可能性を閉ざしているのだなと。失敗を恐れず、何事にも挑戦しようと思わせてくれました。

知ることからはじめよう・・・

10月22日(木)、今日は職員会議のため45分の短縮授業です。木曜日ともなり、また昨日はいろいろな行事がありました。疲れている人もいるでしょう。そんな時こそ息抜きをしてください。

 私の息抜きは映画を観ることです。古い作品をテレビの再放送やDVDで楽しんでいます。先日1997年公開の『007トゥモロー・ネバー・ダイ』を鑑賞しました。

メディア王が、アメリカと中国を武力衝突させるため、画策します。その企みをイギリスと中国の諜報員が協力して阻止します。

 楽しみながらもふと気づいたことがあります。それまでこのシリーズでは、英米と旧ソ連の対立が背景として描かれていました。ところがこの作品では対立相手がソ連ではなく中国です。そこで改めて歴史を振り返りました。

 

1989年ベルリンの壁崩壊、同年米ソ首脳によるマルタ会談が開催されます。

1991年ソ連が崩壊します。そして中国は2001年にWTOに加盟、2008年に北京オリンピックが開催されます。

そして2010年にはアメリカに次ぐ世界第2位の経済大国となるのです。

 

『007トゥモロー・ネバー・ダイ』ではMI6長官のMが戦争にならないように、ボンドに指示を与えます。両国の誤解を解くのが任務です。

 

私たちは知らない相手に警戒心を抱きます。イメージばかりが膨らみ、自分の行動を制約してしまう場合があります。

私は思います。互いを「知ること」が、誤解から始まるいざこざを回避できる方法だと。

体育大会について話し合う子どもたち。優勝目指して頑張ってください!

目は口ほどに・・・

10月21日(水)、今日は行事が盛りだくさんでした。

 

3年生の選択授業「生活と福祉」では、いわき市の方が来られて、認知症サポーター講座が行われました。高齢社会に向けて、誰もが得ておきたい知識です。

6校時には全学年で文化祭に関するLHRが行われました。今年はクラスTシャツとクラス旗の作成、体育大会が主な内容です。デザインやメンバーを決めるため、活発な意見が飛び交ったことでしょう。

そして放課後は、毎週水曜日、ボランティア活動として行っている駅前清掃です。通称「関の子ボランティア」と呼ばれ、地域の方々と一緒に汗を流します。それぞれの場面で子どもたちの目が輝きます。

 

ところで先日、とある商店で卒業生に会いました。入口を入るとすぐのレジスターで働いていました。卒業して半年以上が経ちます。

私はたまたまその日ばっさりと髪を切りました。卒業生もまた在学中とは違う髪型でした。さらに互いに鼻の上までがマスクで覆われています。服装も互いに普段着です。

ところが私が入口を潜り目が合った瞬間、頭を下げ合いました。以前と同じなのは「目」だけです。

昔から「目は口ほどにものを言う」といわれます。その人が楽しいのか、悲しいのか、不安なのか、自信があるのか、目を見ると伝わることがあります。

心の有り様が目に表れることは確かです。だからこそ、無理に表情をつくり、きれいに着飾る前に心を磨いてくださいね。

 

左右の手の動きを別々に行うことで、脳が刺激され認知症に効果ある体操。

 

「人間の杖」になることのできる心を持ちましょう!

人生の演出・・・

10月20日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。

生涯にわたって健康で豊かな生活を送ることができるように、人生の各ステージで解決しておくべき課題をどのように乗り越えていくのか、

それを子どもたちそれぞれの問題に置き換えて考えさせる内容です。

まず、「健康的な生活習慣を身につける」「心理的不安に対応する」「自分の行動をコントロールする」「親から精神的に自立する」「性を理解する」という5つの課題から、自分が直面している事柄を見つけます。

次になぜそれにつまずいているのかを考えます。「食事の時間が不規則だから」「夜遅くまでスマホを見ているから」「ネガティブ思考だから」など生徒によって様々です。

最後に「早寝早起きをする」「スマホをいじる時間を決める」「好きなことをして発散する」とそれぞれどのように解決するかを模索します。

 

そして他の子たちに自分の課題と解決法を伝え、アドバイスをもらいました。自分と同じ悩みを持っていることを共感できたり、他の視点から解決法を見つけたりと貴重な時間だったのではないでしょうか。

 

先生は言います。「人間生きているだけでもうけものです。ただ少しでも充実した人生を送ることができる方法があるのならそれにこしたことはない。自分の生活を振り返ってみましょう」と。

 

人生の主役はあなた方自身です。自分で演出していきましょう。

 

教室から見える木がすっかり色づいてきました。秋を演出していますね。

珠玉の名言・・・

10月19日(月)、今日は3年生の「コミュニケーション英語」の授業を見学しました。先生は毎回授業の初めに、元気を与えてくれる英語の格言を紹介してくれます。

今回はラテン語由来の「(  )is the best teacher.」です。子どもたちはどのような言葉を想像したでしょうか。

家族、笑顔、明るさ、優しさ、信頼、感動、行動、友達、情熱、マンガ、ロマン、God、勇気、公平、失敗、Parents、出会い、これら全てがこのクラスの子どもたちが答えた言葉です。

 

彼らは、時々授業中に寝ます。提出物を忘れます。校則違反をします。礼儀を失います。

でも「大切なものは何か」を心の中ではきちんと育んでいます。大人でも想像できないような珠玉の名言を。

後は行動に移すだけです。それが大人になるということだと思います。心の成長は学歴や年齢では測ることができません。

気力・・・

10月16日(金)、本日から就職試験が始まりました。この日はおよそ20名の3年生が挑戦します。

1年生は、進路ガイダンスです。子どもたちが興味のある分野について、専門家から話しを聞く行事です。

彼らもまた2年後には、本番に臨むことになるでしょう。今からしっかりと自分のライフデザインを描いてくださいね。

ところで、なぜ働くのか。まずは「食べるため」でしょう。労働の対価として、生産物やサラリーを得て、私たちは生きる糧を手に入れることができます。

次に「生きがいやりがい」。例えば医者になって多くの人の命を助けたいという志をもった人です。

私はどちらも働くことの理由としてなり立っていると思うのです。私たちは生物です。食べなければ生きていくことができません。

同時に理性をもった人間です。つまり充実感や達成感などもまた、心のエネルギーとなります。

これは、生きていこうとする活力になります。つまり職は食と心のエネルギーそして気力をもたらしてくれます。

必ずしも望んだ進路に進むことができるとは限りません。でも、働くことはできるはずです。そうすれば気力がでます。

気力は人生を変えます。どのような仕事にも真摯に向き合ってください。

必ず気力つまり生きる喜びを味わうことができます。この気持ちさえあれば、人生は変えられます。

目印・・・

10月15日(木)、急に肌寒くなりました。予想最高気温18℃、秋が深まりつつあります。

今日は2年生「情報処理」の授業を見学しました。本校では子どもたちが資格取得試験に挑戦する機会をいくつか設けています。

昨年度の情報処理検定試験の実績は、文書デザイン1級~4級に4名、情報処理検定(表計算)1級~4級にのべ50名でした。

どちらも1級に合格した生徒もおり、努力の成果が見られます。他にも英語、数学、漢字などいろいろな検定受験の機会があります。

「将来のため」「好きだから」「興味本位で」と挑戦しようとする動機は様々でしょう。

 

私自身検定を受験したことはありません。ただ、体を動かすことが好きだったため、柔道や弓道、空手道などの昇段試験には参加しました。

また、歴史が大好きだったので、大学で日本史を研究しました。こちらは卒業時に学士号が得られるだけですから、資格と言うほどでもありませんが、どれも一生懸命頑張りました。

もちろん自分より強い人、学識のある人はたくさんいます。ただ、自分が活動する上での目印になりました。

私は強い人間ではありません。好きだから鍛錬し、探究し、研鑽します。でも時に嫌気がさしてきます。なぜ自分はこんなに苦労をしなければならないのかと。

その様な生活の中で、目に見える成果があると励みになります。80点や2段をとることができたという目印が、次のステップにつながりをつけてくれます。

ぜひいろいろなことに挑戦してみてください。そのバイタリティーが日々の活力を生み出してくれます。

助け合い・・・

10月14日(水)、昨日に引き続き、1校時目は文化祭の準備です。3年生の教室にお邪魔しました。クラスのテーマとクラスTシャツについての話し合いです。

文化祭のテーマが「和衷共済~We can overcome any hardship~」です。みんなで助け合い1つの目標に向かって頑張ろうとの思いが込められています。

このコンセプトに従い各クラスがテーマとTシャツ、クラス旗のデザインなどを行います。

 

ところで、以前もご紹介しましたが、原人から進化した旧人と新人が共存していたといわれます(NHKスペシャル『人類誕生』2019)。

旧人は肉体的に優れた形質を持ち、獲物となる大型動物と対峙していたそうです。反対に新人は肉体的に恵まれず、身を守りまた狩りをするために集団で行動をしていたといいます。

結果的に、協力し合って生活した新人が生存競争で残りました。

 

カタログを参考にクラスTシャツを考えます。色、柄、形、素材にデザインと個々人の嗜好はまちまちです。なかなか決まりません。正解がないのですから、時間がかかります。

じれったいと思うこともあるでしょう。でも、じっと他の人の意見に耳を傾けましょう。時間がかかるかもしれませんが、君たちの決めたテーマに向かって助け合いながら良いものを生み出していってください。

伝えるべきものを・・・

10月13日(火)、今日から3日間1校時目に各クラスが文化祭に向けて話し合いを始めました。3年に1度の文化祭ですが、感染症拡大の影響から、小規模なものとなります。

それでも青春の1ページとなる思い出を作ってください。

 

私はこれまで何度も文化祭に立ち会ってきましたが、2つほど印象深いものがありました。

 

1つ目は、自分が中学校1年生の時です。演劇でした。登場する男子生徒2名は親友です。ところが1人がいわゆる「不良」になります。

一方の男子生徒が何とか彼を立ち直らせようとして、奮闘努力し、最後の場面で不良グループと戦います。そしてついに親友を取り戻すのです。

当時としては陳腐なストーリーですが友情をテーマにしたものでした。教室に机で舞台を設置し、黒板に背景を描きました。自分が役者として出演したこともあり、懐かしい思い出です。

 

2つ目は、教員として担任をもっていたクラスでの出し物です。2001年、ニューヨークの貿易センタービルに2機の旅客機が突っ込みました。

忘れもしません、風呂上がりにテレビを観ていたらいきなりその映像が目に飛び込んできました。いわゆるアメリカ同時多発テロです。

このとき多くの犠牲者が出ました。文化祭はその直後でした。そこで、鎮魂と平和をテーマに犠牲者の数の折り鶴で、2棟のビルを再現、当時の新聞記事やニュース解説などをまとめて教室に展示しました。

 

文化祭が思い出に残る条件は2つあると思います。

1つは自分がどれだけその準備に関わることができたか。もう1つは人々に何を伝えたいのか。

後輩やこれから生まれてくる子どもたちに伝えるべきものを創出してください。

2時間目から通常授業になります。2年生は「日本史B」の時間に第一次護憲運動を学びました。仮にこのテーマだとしたら、何を学び何を伝えることができるでしょうか?

比べるべきは・・・

10月12日(月)、台風の影響もなく、新しい一週間が始まりました。今週16日(金)から就職試験本番が開始され、3年生の多くが挑むことになります。

これまでの練習や努力、何より自分に自信を持って臨んでください。

 

ところで、先日『日日是好日』という映画を観ました。お茶を習う主人公が、先生から「工夫しなさい」と言われて、何年も稽古を重ねながらも、後輩たちより上達しない、そんな自分を不器用だと苛みます。

 

この場面を観て自分はどうだろうと考えました。頭脳明晰、学校の実務を快刀、乱麻を断つごとく捌く先生。

毎日授業のプリント作りに精を出し、放課後遅くまで子供たちに付き合う面倒見の良い先生。

いつでもどこでもどんな時も、心から君たちに語りかける情熱的な先生。彼らに私は敵いません。

 

でも思います、比べたってしょうがないとーー。私たち教師は方法が違っても、みんなが「入って良かった」と思える学校にすることです。

比べるべきはただ一つ、昨日より今日、みんなの「笑顔」に接することが出来たかどうか。

 

これから就職して環境が激変する人もいるでしょう。

自分を上手く表現できずに思い悩み、失敗し、注意され、自分を卑下することがあるかも知れません。

でもそのような時に思い出して下さい。比べるべきは、製品、商品、お客さんの「笑顔」であることを。

 

3年生の昼食風景。卒業するときの「笑顔」を期待しています。

巡り会い・・・

10月9日(金)、台風14号が接近中です。曇天の空の下、覆い尽くす雲を払いのけるかのように、颯爽と1年生が“職”体感ツアーに出かけていきました。

本校は、1,2年生が県内の企業を見学します。さらに2,3年生がインターンシップに赴きます。

今年は感染症の影響で計画通り進まないこともありますが、進路活動の一環として、職業意識を高めることにつながっています。

 

ところで職業をさす単語について、英語(job)ドイツ語(beruf)では少し意味内容が異なると言います。

後者には生きるために自分の時間と労力を提供して対価を得るという以外に、天(神)から与えられた使命という意味合いも含んでいると言います。

この違いについては19世紀のドイツの学者マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』に詳しいそうです。

彼はドイツ語の聖書では職業を「ベルーフ」と訳していることから、その論を展開します。宗教改革の端緒となったマルティン・ルターが聖書をラテン語からドイツ語に訳します。

その後フランスでドイツの動きに影響されてジャン・カルヴァンが「予定説」として人間の生涯は生まれながらにして決められていると唱えます。

 

つまり、ある職業をすることは天から与えられたことであるから、励まなければいけないという考えにつながります。

 

私は長く教員をさせていただいています。なってよかったと思います。それが「job」なのか「beruf」なのかは分かりませんが、「縁」だと感じています。

この職業を通じて巡り会った人々のお陰で、日々の充実感が味わえるのだと思います。

どのような職業に就いても、人との出会いを大切にしたいものですね。

全てが学びにつながる・・・

10月8日(木)テストが終わりました。答案が返されるたびに、教室内がざわつきます。結果に一喜一憂することなく、何が必要とされるのか、考えるきっかけにしましょう。

 

今日は2年生「数学A」の授業に参加しました。先生は、模範解答を配ります。簡単な解説を加えた後、答案を返却しました。子どもたちは間違った問題をノートに写します。

その際、問題も一緒に書くように指示します。問題文が何を求めているのかを再度確認させるためです。

最小公倍数なのか、それとも最大公約数なのかで、途中の式も変わってきます。ゴールが違えばルートも違います。それを気づいて欲しいのです。

 

子どもたちが間違い直しをしているときに、先生がナイロンひもを一人ひとりに手渡します。これまでファイルしたプリントをはずしてひもでファイリングし直す。

なぜそのようなことをしているのか、授業の後先生にお聞きしました。「ファイルがいっぱいだから」だそうです。先生は毎回プリントを配ります。

黒板の文字や図をノートに書き写すことを省略するためです。教えたいのは計算の過程や図の分割の仕方だからです。

さらにプリントを整理する過程で、これまでの学習を振り返ることができます。復習まではいきませんが、これまでの学習の軌跡をたどることで、授業に取り組む姿勢を見直すきっかけになります。

 

数字や図形に取り組むことだけが勉強ではありません。書き写したり、整理したりすることもまた、学びの一環なのだとあらためて感じさせられました。

挨拶・・・

10月7日(水)、中間考査最終日です。1年生は「コミュニケーション英語Ⅰ」「国語総合(現代文)」、2年生は「古典A」「生物基礎」、3年生は「コミュニケーション英語Ⅲ」「地理A」「国語表現」です。

ところで昨日、県庁からお客さんがいらっしゃいました。一通りご助言をいただいた後、校内をご案内しました。放課の時間帯であったせいもあり、何人もの生徒さんと出会いました。

誰もが笑顔で挨拶をしてくれます。勿論普段から「こんにちは」と言ってくれますが、やはり外部の方への挨拶はどことなく、たおやかさを感じます。

初対面の人に、このような挨拶ができる本校生を誇りに思います。

ただ、ふと思ったことですが、これが街中や道ばたとなればどうでしょう。見ず知らずの人に突然笑顔で「こんにちは」と挨拶をしたら、された方も戸惑うことでしょう。

しかも近年の社会風潮として、犯罪防止の観点から、見ず知らずの人とは話さないように保護者や先生から言われている人も少なくないでしょう。

SNSを通じた交友関係の広がりによるトラブルが頻発しています。知らない人との交流は、時に身を危険にさらすことがあります。

みなさんの昨日の挨拶は、その適切な判断力が身についていることの証です。ぜひ、責任ある行動をとることができるようにしてください。

試験最終日です。登校する後ろ姿にエールを送ります。

超能力・・・

10月6日(火)中間考査2日目です。1年生は「国語総合」「数学Ⅰ」、2年生は「現代文B」「コミュニケーション英語Ⅱ」、3年生は「世界史A」「簿記」「生物演習」「数学Ⅱ」です。

テストになると、あるマンガに出ていた教科書の内容を写し取り、食べると暗記できるパンを思い出します。

ところで私が子どもの頃、テレビなどで盛んに「超能力」についての番組が組まれていました。力を入れずに曲がるスプーン、カメラに向かって念じると頭の中の映像が現像される念写などです。

中でも今でも鮮明に記憶している場面があります。ある薬の瓶から触れることなく薬を取り出すことができる能力を持つ人が紹介されます。

カメラは回るのですが、一向に薬は瓶から出てきません。その人は言います。今日は調子が悪いと。

私は超能力を信じます。というより人知の及ばない部分がまだまだこの世に存在していると思います。

ただし、例えば瓶に触れることなく薬を取り出すことができたとしても、状態によって成否が変わってくるのなら、はじめから手を使って蓋を回した方がよいのではないかと思うのです。

誰しも夢があります。しかし、今すぐに叶えられる「超能力」は持ち合わせていません。だからこそ人々は今できることを積み上げていきます。それこそが過去の自分に持ち得なかった「超能力」なのではないでしょうか。

 

一歩ずつ着実に力を身につける姿勢こそが、夢を実現する第一歩です

 

敷地内にたくさんの「曼珠沙華」が咲きます。季節を感じさせてくれます。

生身の人間・・・

先日、『ノッティングヒルの恋人』を観ました。街の本屋さんが映画女優さんと恋をします。レストランで食事中、隣席するグループから彼女の噂話が聞こえてきます。

そのくちさがない内容に男性は「その人も生身の人間だ。相手の気持ちも気遣うべきじゃないかな!」と抗議しました。
私たちが芸能人さんの噂話をすることは珍しいことではありません。特にゴシップ記事となれば、真偽のほどはともかく、話しに花を咲かせます。

ところが私たちはその人物がどのような人か知りません。会ったことや話したことすらありません。切り取られた写真や記事から、その人間像を創り出します。

 

10月2日(金)、1年生がスマホケータイ教室を通信会社の講師の方から受けました。SNS上に流される写真やメッセージが時に人を傷つけます。

それを防ぐことができない人に、スマホやケータイを使う権利はないと伝えられました。

私たちは目の前の相手なら、愛をもって接することができます。

ところがスクリーンや画面、紙面を通すと「生身の人間」ということを忘れてしまい、2次元の世界の創り出されたキャラクターとして扱ってしまうことがあります。

どのような時も相手が自分と同じ世界に住む、血の通った人間であることを忘れてはいけません。自分がそうであるように、その人も幸せになろうと一生懸命生活しているのですから。

そのように思うことができる感性を育ててください。

テスト・・・

10月5日(月)2学期中間考査初日です。1年生は「地学基礎」と「現代社会」、2年生は「日本史B」と「数学A」、3年生は「現代文B」と「教養数学(選択者のみ)」と「化学基礎」です。

 

ところで「test」とは試験や検査、試練などの意味があるそうです(東京書籍『アルファフェイバリット英和辞典第2版』)。

もともとは土製の壺を意味し、金や銀の純度を調べるために用いられていたそうです。派生語には「contest」「protest」などがあるそうです。

前者は接頭語「con(共に)」に「test」で「共に証拠を出し合うこと=コンテスト」、後者は接頭語「pro(前に)」とつながり「証拠を前に出す=抗議する」となります(The English Club H.Pより)。

こうしてみると言葉は変幻自在にその形や意味を変えていくことが分かります。使われていた時代の人々が、どのようなことを考え、どのような生活をしていたのかが、浮かび上がってくるようです。

 

さて、今日から君たちがこれまで学校でどのように過ごしてきたのかが「検査」される3日間が始まります。みなさんにとっては「試練」かもしれません。

ただしそれは「試金石」でもあります。結果の善し悪しに一喜一憂せず、今後どのようにすればよいのかを考えるきっかけにしてください。

 

試験に備えて、勉強する君たちに幸多からんことを祈ります!

 

作り出す力・・・

9月30日(水)、今日は先生方の研修のため、45分の短縮授業です。秋晴れの中、2年生の「情報処理」の授業を見学しました。

この日は、パソコンを使わず、机上で関数の学習をしました。「Rank」「Vlookup」と会社の売上帳を作成する上で必要とされる関数です。

会社では、膨大な製品や商品の原価や売価、売上高に利益率、販売個数などをもとに、経営戦略を練ります。ほとんど全ての企業がこのような管理をパソコン上で行っています。

このようなソフトを専門に扱う人をシステムエンジニアといいます。25年前、私が大学生の頃、指紋認証システムを開発する会社に応募しました。

その頃、たまに耳にする職種でしたが、今では社会になくてはならない職業です。

現在、AI技術の発達による社会環境の急激な変化で、これまでにあった職業は、人から機械にとってかわられるという話を耳にすることがあります。

自動運転が実用化されれば、運転する人はいりませんし、学校だって、先生は必要ないかもしれません。

でも私は思います。人は社会の変化に応じて、必要とされる人や事柄を見つけ、働く場所を創り出すものだと。「生きる力」を身につけましょう。

そのためにも生涯自分で自分自身を磨くことのできる方法を高校にいるうちに育ててください。

 

きれいな青空です。もうすっかり秋ですね。

たがいに素・・・

9月29日(火)、今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「たがいに素」という言葉が出てきました。きっと私も学生時代習った言葉なのでしょう、何となく懐かしさを覚えます。

 

2つの数字の最大公約数と最小公倍数を、共通する素数で分解してきます。

共通する素数を掛け合わせたものが最大公約数、全ての素数を掛け合わせたものが最小公倍数、ところが共通する素数が1しかない数字同士があります。

従って最大公約数は1、最小公倍数は互いの数を掛け合わせた大きな数になります。この関係が「たがいに素」なわけです。

 

「たがいに素=共通するところがない」といわれると何となく寂しい気持ちになります。

ところが、数学の参考書に次のようなコラムがありました。アメリカに生息する「素数ゼミ」の話です。

アメリカ南部に生息するセミは13年ごとに羽化します。北部のセミは17年ごとだそうです。「たがいに素」の関係ですから、最小公倍数は13×17=221。

221年に一度しか出会えない南部・北部のセミ同士には大きな隔たりができる一方、同じ周期を持つ仲間とは出会いやすくなります。

長い時間を暗い土の中で過ごし、同じ仲間と一斉に出会うために素数の周期で生きるセミたち――。

広大なアメリカ大陸に暮らすセミたちが、現在まで生き残ってこられた戦略なのでしょう。

 

もしかして「共通するところがない」ということは、「お互いの違いを尊重する」ことにつながるのかもしれません。「共生社会」の入口のような言葉でした。

 

いつの間にか扇風機にいらない気候となりました。

必然と運命と・・・

9月28日(月)、久しぶりに太陽が顔を出しました。爽やかな秋晴れです。今日から2学期中間考査一週間前です。計画的に自らの行動を律してください。

運命、偶然、縁と恋の歌には二人の出会いをこう表現する曲をよく耳にします。しかし私は以前から違和感を抱いていました。

ーーそれは私が大学時代に教えられた「全ての出来事は必然的に起きている」という学問への姿勢です。

 

しかしここには「心」がありません。私が歴史を考える時、事実のみを積み上げ、極力個人の感情を排除します。

例えば長屋王の変を扱うとき、長屋王や吉備内親王の気持ちを取り上げることはありません。

人は自分とその人物に距離があればあるほど、物事を客観視します。教科書や新聞に死者数や感染者数が載せられます。100より1の方がよいと捉えます。

しかし何人であろうが、全ての人々に宝物のような人生があるのです。

長屋王と内親王は運命の出会いを感じ、愛を育んだのかも知れません。私たちは生身の人間です。

必然を「運命」と感じることで、生きるためのパワーがわいてきます。

1人の人生が豊になれば、歴史も華やかになります。相手と私、一人ひとりの心を大切にしましょう。

 

授業前の風景。読書や歓談、気持ちが和む一時です。

 

1年生国語総合では、重松清さんの『バスに乗って』を題材に、少年の心の動きに注目しました。

『正解』は歩み寄りから・・・

9月25日(金)、台風の影響で終日激しい雨が吹き付けるなか、3年生は外部の講師を招いて、面接練習に励みました。

面接の正しい受け答えはどのようにすべきかと考えるあまり、緊張したり、予期せぬ質問に戸惑ったりで、上手く自分を表現できずに、もどかしい思いをもった子もいたでしょう。

 

ところで、先日初めて韓国の方の歌を聴きました。BoAさんの『VALENTI』という曲です。何となくリズムや歌声に感性が刺激されて、じっくりと聞いてしまいました。

 

運命的な恋との出会い、これがそうではないというならば、世界中に愛なんて存在しない、この夢をかなえるために戦う

 

リズムと彼女の歌声、そして歌詞に込められたメッセージに、パワーをもらいました。おそらく韓国語を母国語とする彼女が、

日本語でしかも韓国文化に特別親しみのなかった私の心に、感動を与えてくれました。

 

現在、東アジアの国々と、外交上必ずしも良好な関係を保つことができていないという報道があります。

ところが文化に目を移せば、韓国の方がわざわざ日本語で私たちに歌をとどけてくれます。また本校でも韓国のポップスやアイドルが好きな生徒がたくさんいます。

正解を求め続ける姿勢は尊いものです。そこにはさまざまなアプローチの方法があるのではないでしょうか。

まずは自分や隣人の気持ちを大切にすること。

そこから、少しずつ「正解」が見えてくるのではないでしょうか。

気持ち・・・

9月24日(木)、本日は台風12号の影響で、45分授業を3校時まで行い、12時前に下校となりました。

急な変更にもかかわらず、新常磐交通さんにバスを都合していただきました。みなさんのご厚意に感謝します。

 

ところで先日、連休中に街中を歩いていると、信号待ちをしている車にふと目がいきました。東京方面のナンバーです。ところがその右斜め上にシールが貼ってあります。「○○ナンバーですが、○○県在住者です」と。

 

夏、お盆で帰省中の方の自宅に、張り紙が貼られていたという報道がありました。新型コロナウィルス感染拡大を防止するために、移動の自粛が求められている時期でした。

おそらくその後、同様の混乱を避けようと、開発されたシールだと思われます。ネット上には同じような商品が、500円前後で販売されていました。

 

ところで今日は1年生「地学基礎」の授業に参加しました。太陽の寿命は100億、現在46億がたち、あと50数億年で膨張し始めるそうです。いずれ地球はそれに飲み込まれる。星にも永遠はありません。

さて、授業中、落とした消しゴムを隣の子が拾ってあげる姿、後ろの席に座る子にプリントを手渡す姿がありました。

言葉がなくとも通じ合う心と行動――。同じ惑星に暮らす人同士、何らかの方法で気持ちを通じ合わせていきたいですね。

歌に込められたsoul

9月23日(水)、4連休明けで眠そうな顔の子も見られます。今日は1年生の「音楽Ⅰ」の授業を見学しました。井上陽水さんの『少年時代』が題材です。

 

軽く体をほぐした後、発声練習、そして「歌」の練習です。しかし残念ながら大声で歌うことができません。そこでマスクをつけたまま、ハミングで音程を探ります。

以前は歌詞にこめられた思いを、感情豊に表現できた子もいたのではないでしょうか。それでもみんな音符を頼りに、一生懸命挑みました。

その後、歌詞がどのような情景を表現しようとしているのかを考えます。「風あざみ」「宵かがり」「夢花火」これらは陽水さんの造語だそうです。

これらの言葉から、頭の中に映像を浮かべている様子でした。

先日、何となく昔聞いたSPEEDの『BODY & SOUL』を聞き返してみました。

 

いい日も悪い日もある、恋に二の足を踏むこともある、成長するにつれ傷つくことも増えてくる、

それでも「同じstepの毎日じゃ、生きてることさえ忘れちゃう、それじゃ張りがない』だから勇気を出そう!

 

時に音楽は人生を変えてくれます。歌のsoulに耳を傾けてみてはいかがでしょう。

 

準備体操で体をほぐし、声を出す準備をします。

無駄と教養と・・・

9月18日(金)、3年生「国語表現」の授業に参加しました。先日まで、就職や進学試験のために、面接練習に奮闘している姿が印象的でした。

自分を見つめ直すこと、そして言葉で表現すること、思った以上に大変な作業ですが、何度も練習しましょうね。

今回は、就職するときに課されることもある筆記試験の練習です。漢字の読み方や意味、類似語や反対語など、いろいろなことが試されました。

例えば「陶冶」「婉曲」「嚆矢」「忌憚」、読みと意味とが出題されました。即答できますか?

大人でも意味を正確に説明できる人は少ないかもしれません。ましてや書き取ることができる人がどれほどいるか。

そもそも日常会話へ使う機会は少ない言葉です。しかも他の言葉、もっと簡単で通じやすい言葉があります。ではなぜ知っていた方がよいのでしょうか。

 

私たちの周りにはたくさんの「無駄」があふれています。なくても生きていくには困らないものたち。

靴の色が赤くても黒くても履ければいいはずです。イモは蒸かせば食べられます。カレーに入れる必要はありません。

でも、好きな色の靴を履くと気分が浮き立ちます。カレーに入ったジャガイモは、フライドポテトとはまた違った趣を示します。

 

生きていく中で心を豊かにしてくれるものーー。私はそれが「教養」だと思います。試しにたくさん勉強してみてください。何となく胸が一杯になります。

 

教養は私たちの心と生活に潤いを与えてくれます。

知、徳、体・・・

9月15日(火)、今日は2年生「保健」の授業に参加しました。テーマは「エイジングと健康」です。「老い」は体のさまざまな機能を衰えさせます。

認知症や骨粗鬆症もその1つです。もちろん老いだけが原因ではありませんが、人生100年時代には、誰もが直面する可能性があります。

 

時代を感じさせます。高齢社会に関する授業は、家庭科や公民科などでも展開されています。

それぞれの教科がもつ視点・論点から子どもたちが「高齢社会」でいかに充実した生活を送ることができるかを考えさせる内容です。

 

織田信長が舞ったとされる『敦盛』では「人間50年・・・」と謳われます。昭和の半ば頃までは、定年が55歳でした。それが高齢化時代を迎え、60歳に引き上げられます。最近では65歳まで延長することが求められています。

 

保健の授業で先生は生徒たちへ伝えます。「老いは機能が衰える反面、経験知が豊富になる」と。

体を健康に保ち、知を豊富にする。それらが積み重なり「徳」が備わっていく。

「知・徳・体」ともに大切に育て、豊かな人生を歩みたいですね。

 

骨粗鬆症にならないためにどうような生活をすればよいのか。みんなで話し合いました。「運動」「カルシウムやビタミンB」など、予防に努める要素はいくつもありそうです。

 

君たちが未来を変える・・・

9月14日(月)、昨日はいわき市議会選挙の投票日でした。またこの日は自由民主党の総裁選挙も行われました。

選挙は民主政治にとって欠くことのできない制度です。

 

ところで3年生「世界史A」の授業では、本格的にローマ帝国の歴史に踏み込みます。

 

貴族中心の元老院が執政官を代表に、法律をつくり、国の舵取りをします。リーダーは2名、任期は1年と限られ、独裁者の出現を防ぎます。

さらに平民たちを中心に平民会が組織され、護民官が彼らの意見を代表し、彼らが議決した法律が、元老院の承認を受けずに施行されることもありました。

いつ接しても、2000年以上前に、このような仕組みを作り上げていたことに驚かされます。王政を打破し、貴族による寡頭制から市民の意見をくみ取ることのできる制度ーー。

現在私たちが当然のこととして享受する民主政治の一端が垣間見られます。

このローマの歴史は、教科書ではわずかに数ページを割くのみです。ところが共和政の整備には200年近くの時間がかかっています。その間には、多くの人が血を流す出来事もありました。

 

遠い未来に生きるのは私たちではありません。私たちにできることは、その未来を創り出すことだけです。

現在(いま)を大切にすることが、未来の人々への優しさです。

認め合う心・・・

9月11日(金)、昨日紹介したスクールサポートスタッフさんから、紹介された本を読み始めました。

ブレイディみかこ著『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(2019 新潮社)です。

 

日本人女性の筆者が、アイルランド人男性と結婚し、ロンドン南郊の町で息子さんを育てるなか、レイシズムなどの問題に直面した記録が綴られた作品です。

私が人種主義と聞いて思い描くのは、肌の色によって人を差別することでした。確かに白人による有色人種への差別をもとにした事件は、ニュースでも頻繁に目にします。

この背景には裕福な白人と、貧しい有色人種という構造があると考えられてきました。ところが、現実には、中産階級の有色人種と労働者階級の白人との対立や、移民との関係など問題は複雑なようです。

 

私はこのようなことを実感できる生活環境にありません。しかしこのような問題を考えるとき思うことは、私の心の中に差別を生み出す根っこみたいなものがあるということ。

人を羨ましく思うことがあります。それがねたみに変わります。時にはそれがうらみに転換され、相手の排斥を望むようになる。

勿来高校は「共生社会」に生きる人材育成を目指します。認め合う心。日々自分を戒めながら生活していこうと思います。

 

共に学ぼう 未来に向かって!

支えがあるから・・・

9月10日(木)、2時間目、今週月曜日から学校で私たちと一緒に生活していただいているスクールサポートスタッフさんが、生物室の消毒をされていました。

 

この方は例えば教材や教室の準備、書類の整理や印刷、パソコンへの入力や消毒作業など、先生方が学校で行ういろいろな活動を支えてくれます。

生物室の消毒作業の前は、進路室で書類の整理、この後は学校全体の消毒と椅子に腰を落ち着ける間もありません。

先生方に頼まれたことや、みんなが授業や進路活動をする上で必要な事柄を、少しでも早く手渡したい、整備したい、そのような気遣いが伝わってきます

朝起きてご飯を食べる。靴を履いて学校に向かう。教室に入って椅子に座る。弁当を食べて、“うとうと”する。当たり前のような時間ですが、布団もご飯も、教室の鍵も校内の消毒も、誰かが用意してくれています。

普段はあまり感じることの少ない「支え」が私たちの周りにはたくさんあります。同じように、君たち自身も知らないうちに誰かの「支え」になっているはずですよ。

 

生物室の消毒作業をされるサポートスタッフさん。これからもよろしくお願いします。

 

現代社会の授業で、先生をサポートする先生が個別に子どもたちを指導します。勿来高校ではほとんどの授業でチームティーチングが行われています。

地味な建設者・・・

9月9日(水)、今日は3年生の「世界史A」の授業に参加しました。実はこの授業、月曜日の5時間目と水曜日の1時間目、週2回行われます。

曜日のせいか、時間のせいか、はたまた講師の力量不足か・・・、舟をこぐ生徒を減らすべく、授業が進められました。

この日はギリシャ・ローマ時代をテーマに、出来事の整理や文化の特徴などが説明されました。

 

突然ですが、みなさんはオクタウィアヌスを知っていますか?筆者の尊敬する人物です。

 

古代ローマ帝国初代元首となりアウグストゥスの称号を受けた、ローマ帝政の礎を築いた人物なのですが、知名度は低いように思います。

また歴史上の英傑にくらべるとその逸話も地味なのです。

彼の養父、カエサルはガリアを平定し、宿敵ポンペイウスを倒し、ローマの内乱を平定、エジプトのクレオパトラとも結んだ稀代の英雄です。

彼の「賽は投げられた」「来た、見た、勝った」「ブルートゥスお前もか」はあまりにも有名な言葉です。

 

一方で、養子のオクタウィアヌスは、猛々しい武勇伝は伝わりません。

楽しみを知ることなく、毎日遅くまで仕事に勤しんだといいます。――ただ1つ「煉瓦の街を受けついで大理石の街を残した」と。

 

歴史が前の時代を破壊して、新しい時代を築き上げる営みだと思います。あまり脚光を浴びることのない地味な建設者こそが、国の安定を支えているのではないでしょうか。

 

この日、3年生ファッションと造形の授業では、くぼた校がマルトさんなどで販売する製品づくりのお手伝いをしました。

不要になったエアバッグが便利なエコバッグへと生まれ変わります。

コミュニケーションは多様・・・

9月7日(月)、今日は、先日2年2組で行われた、マチュピチュで栽培するならどのような植物を推薦するか、という授業が1組でも行われました。

柿、カボチャ、サツマイモにリンゴや大根、ニンジンと様々でした。保存が利いたり、料理のバリエーションが豊富だったり、

寒くても育てやすく多くの実の付けたりと、子どもたちの発想力に驚かされます。

なかでも今回筆者の目を引いたのはブロッコリーでした。最大の理由はイラスト。色鉛筆が描き出す食材たちが、消費者としての私の心をつかみます。

絵は実物に近いということがうまさの基準ではあるでしょう。でも、私たちの身の回りの看板や広告などを見てください。

そこには写実的ではないけれど、私たちの心をつかむものが表現されていたりします。

 

ブッロコリーは、この地の主食であるジャガイモやトウモロコシに合う食材で、何よりこの遺跡がある森を表現しているそうです。

コンセプトをイラストで表現する。それをクライアントが受け入れる

これもコミュニケーション能力の1つです。

当たり前だから・・・

9月8日(火)、昨日過去最大級の台風10号が、沖縄や九州に上陸し、彼の地に大きな被害の爪痕を残しました。

 

昨年、9月9日のことです。台風15号により本校は休校しました。幸い生徒のみなさんや校舎などには大きな影響はありませんでした。

しかし終日常磐線は不通、千葉県では甚大な被害を及ぼしました。

このニュースを耳にし、一年前のことを振り返ります。電車は動くだろうか、学校は吹き飛ばされないだろうか、川の氾濫はないだろうか、何よりみんなの無事を!

不安な時間を過ごしました。その後も何度か台風が来ました。夜中に何度も携帯電話に防災メールが届いたこと。

家に帰ると停電でお風呂も食事もとることができなかったこと。どれも不安思い出です。その様なときいつも思います。平凡な生活に感謝しなければならないと。

 

人は時に傲慢になります。周囲の人、自然の恩恵など当たり前のように享受し生活できているにもかかわらず、あたかも自分1人で生きているような錯覚に陥ります。

そのとき、人は他人も自然も蔑(ないがし)ろにしてしまう。

 

ーー過去を振り返ること。それが後悔につながることがあります。私はできる限り前を向いて歩こうと思います。

しかし時に自分の歩んできた道をふり返り、確かめてみることで、人は人に優しくなれるのではないでしょうか。

 

9月8日朝7時頃の様子。

早めに学校にきて、勉強や今日一日の準備に勤しみます。

当たり前の毎日がいつまでも続きますように。

心の素振り・・・

9月7日(月)、沖縄や九州を、これまでで最大だといわれる台風10号が通過しました。台風の時期です。みなさんの暮らす地域のハザードマップをもう一度確認してください。

 

ところで、先日1年生が2週連続で進路ガイダンスを受けました。今回はハローワークさんの協力を得て、各クラスが教室で、講師の先生から講義を受けるという形態です。

講義の中で、企業がほしがる人材が紹介されました。圧倒的に「コミュニケーション能力の高さ」だそうです。

「笑顔」を忘れずに誰とでも意思疎通のできる力が望まれるようです。

 

でも、難しいですよね。例えば漢字は何度も書いて覚える、因数分解は繰り返し問題を解く、野球は素振りを何千回とする・・・。

このように何となく努力の方法が浮かんできます。また、その成果も、テストや試合の結果に出るため、確認しやすい。

ではコミュニケーション能力はどうやったら高まるのか?そもそもコミュニケーションとは相手との意思疎通を指します。方法は様々です。

必ずしも言葉である必要はありません。時に話さないことが意思表明になります。

私は思います。これに正解はないと・・・。ただ1つだけ言えることは、相手がいるということ。他人と交わることは時に煩わしさを伴います。

ただ、それこそが漢字の書き取りや素振りに当たるのではないでしょうか。

Now or Never・・・

9月4日(金)、2年生の保護者会が開かれました。議題は10月末に予定されている修学旅行と、3年次に選択できる科目の説明です。先生方も事前準備に大わらわでした。

 

前日6校時、3年生英語の授業に参加しました。先生の情熱を感じ取りたかったからです。最近失敗続きで心が沈みがちです。先生は授業の始まりに必ず英語の格言を教えてくれます。

 

今回は”Believe in yourself”

 

先生も心が折れることがあるそうです。そのような時に、自分が正しい判断し行動したことに自信を持とうと、心に言い聞かせるといいます。

とかく人は人の評価や世間の常識を気にします。時にそれに合わない自分を悲観します。

十人十色・・・。人にはそれぞれ価値観があります。大切にしたいものがあります。違うのが当たり前です。先生から教えてもらった言葉を胸に刻みたいと思いました。

授業の後半は、東大の問題を、グループで知恵を出し合いながら解くというものでした。聞いただけで怖じ気づきそうな問題です。でも挑戦してみると答えが見えてきます。

自分自身を信じること。チャレンジするための第一歩かもしれません。

思いをとどけるツール・・・

9月3日(木)、昨夜の雨のせいか蒸し暑い一日になりました。

ところで、本日は2年生英語の授業で、発表会がありました。内容は、世界遺産マチュピチュで栽培するなら、どのような植物がおすすめか、というもの。

たとえば柿。栄養もあり、干すことで長期保存できるという理由から、2つの班が提案しました。リンゴ。みずみずしくて、乾燥した高原地帯にはもってこいです。

なかでもとくに注目を浴びたのが、大豆とサツマイモでした。どちらも栄養価が高く、しかも調理次第でさまざまなメニューになり得ます。さらに腹持ちがよいことから、主食になります。

ただし、植物の効用ばかりが、2つの班が注目をあびた理由ではありません。

発表の姿勢ーー。つまり声の大きさ、視線や体の動きなど、英語で人に情報を伝えるのに必要な動作が「エクセレント」という評価だったからです。

以前このクラスは、地方都市について英語で発表を行いました。あれから数ヶ月がたち、表現力が増したことが伝わってきます。

確かに目と目で気持ちが通じることもあります。ただし、言葉で表現することで、さらに熱い思いを相手に届けることができます。みなさん、コミュニケーションが上手くなりましたよ。

探究心・・・part2

9月2日(水)、不安定な空模様が続きます。放課後の駅前清掃は残念ながら中止です。

 

今日は2年生数学Aの授業に参加しました。「ある数の各位の和が9の倍数である場合、その数は9の倍数である。」

つまり234は、全ての位の数を足し算すると9になるから、234は9の倍数であるということになります。

 

私は歴史が専門です。だからといって数学が苦手でいいとはいいませんが、これを聞いて感動しました。

これをはじめに発見した人はどのような気持ちだったでしょう。きっと大満足なさったに違いありません。

そしてこの発見が引き金となり、3や6の倍数も調べたくなるでしょう。

このことがどれほど実生活に役立つのか?人生の中で何度「9の倍数」を調べる機会に遭遇するだろうか?分かりません。

 

ただこの授業を受けていて探究心が芽生えたことは確かです。きっと生きていくために大切なのは、純粋に「なぜ」と思うことのできる心性なのかもしれません。

自然との共存を・・・

8月31日(月)、昨夜は急な雷雨で、勿来は一時停電となりました。みなさんの暮らす地域はいかがでしたか?

これからは台風の時期となります。普段から防災意識をもって生活しましょう。

ところで、先週金曜日、内閣総理大臣が病気を理由に辞意を表明しました。歴代首相で最長の在職でした。私たち国民生活にも様々な影響をもたらしました。

さて、この日の授業、特に1年生の「現代社会」や3年生の「世界史」など社会の授業を受け持つ先生方は、今回の出来事を例にして、政治の仕組み世界の流れなどを説明していました。

今年、アメリカでは大統領選挙があります。私たちの国のリーダーも変わります。そして感染症拡大の影響により、社会経済は大きく変わろうとしています。

自然災害や感染症など自然の脅威を思い知らされますが、私たち人間は、知恵を出し合って、自然と共に生きる術を編み出していきましょう。

探究心・・・

8月28日(金)、今日は1年生の進路ガイダンスが行われました。15,6歳のうちから「進路」といわれてもピンとこない子もいるでしょう。

もちろん今すぐに決めなければならないものではありません。

 

私は日本史を研究したいと思って大学に進学し、研究に勤しみました。ところが卒業が近づくにつれ、自分はどこに就職すればよいのか悩みました。

仕事のために進学したわけではありません。日本史で食べていく道は限られていました。

結果的に教師になりましたが、警察官、商社、観光会社といろいろな会社に挑戦しました。

節操がないようですが、その頃の私はどの会社に入っても「これがやりたい」という目的を持っていました。もちろん日本史は関係ありません。

ただし目的に対してどのような方法で、それを達成していくかを、研究を通して学びました。

だからどの会社に入ってもやっていける自信がありました。

 

探究心が鍵です。これが仕事を面白くもしてくれます。疑問を持つこと。そしてそれを解決しようとする執着心を持つこと。

おのずと世界は広がっていきます。

 

演劇による進路ガイダンス。インパクトがありますね!

視野を広げよう・・・

8月27日(木)、今日は本宮高校の先生方がいらっしゃいました。「本宮」ってどこ?何て人はいないでしょうか。

福島県中通り、郡山市の北に位置し、県内でも住みたい町として人気のある町です。

福島県といっても、会津、中通り、浜通りと大きく3つに分かれます。さらに、例えば浜通りには相双、平、小名浜地区などの地域があります。

もともと人の生活圏は山や川に囲まれた限定的な地域でした。そこにはそれぞれの風土に育まれた文化や伝統があります。

私は埼玉県で生まれ育ちました。最初の就職先が「須賀川高校」でした。電話でそう告げられても場所が分からず、急いで福島県の地図を買いに行った思い出があります。

その後、棚倉や郡山、会津若松、金山などさまざまな土地で働かせていただきました。それぞれの土地に人々の築き上げた文化を感じ、あらためて自分の視野の狭さに気づかされました。

特に学生であるうちは、生活圏が限られます。あたかも自分の生活環境が「当たり前」だと感じます。思い切って飛び出してみましょう。

考え方も同じだと思います。自分の性格や生活習慣から1度自らを解放してみてはどうでしょう。きっと新しいものが見えてくるはずです。

 

この日の昼休みに、交通安全推進委員の委嘱状が校長先生から手渡されました。

感染症拡大の影響で、春は街頭キャンペーンを行うことができませんが、周りの友達へ交通安全の呼びかけをおこなっていきましょう。

思いやり・・・

8月26日(水)、今日から2学期の授業が始まります。夏休み中とは生活のリズムが異なるせいか、まだボッとしている子もいるようです。

さて、3年生選択授業の1つ「生活と福祉」の授業をのぞきに行きました。テーマはベットメイキングです。看護や介護の必要な方々がベッドを快適に利用できるように、なるべくしわが寄ることなくシーツを敷きます。

私も毎日布団にシーツを敷いてから眠るのですが、授業で行われていたほど、気を遣ったことはありませんでした。

「敷いてあればいい」というほどの考えでしかありません。ところが、他者の視点で見ると、ベッドを利用する人に少しでも清潔で快適に使って欲しいと思います。

この「その思いやり」が一枚のシーツの表情を変えます。

 

この姿勢はどの場面にも共通しているのではないでしょうか。

あいさつ、食事、会話に仕草など、相手への「思いやり」1つで、昨日までの自分とは一風違った雰囲気を醸し出すことができるのではないでしょうか。

 

介護分野への就職を目指す子どもたちも、将来に備えて実習に励みます。

未来は変えることができる・・・

8月25日(火)、今日から2学期が始まりました。朝の登校する姿、マスクで顔が隠れていますが、ぐったりした様子が伝わります。

長い休みを過ごした後です。しかも連日の猛暑。足が重くなるのも頷けます。

 

始業式は校内放送により、校長先生が、各クラスのみなさんにお話をするという形式で行われました。

 

人はよく過去を振り返り後悔する。

しかし決して変えることはできない。唯一できることは今を一生懸命生活することで、未来を変えることができるのだと。

 

担任の先生方は、話しの要旨を咀嚼しながら伝えます。「ある研究によれば人間は120歳まで生きることができるという。

ただ現実には80数年。その長い人生の中で何度も振り返ることがあるだろう。でも振り返ってばかりいてはいけない。

未来を見つめよう。例えば挨拶や今日の課題テストなど頑張りなさい。そうすれば未来を望ましいものになります。」

 

過去は動かすことのできない記録として残ります。しかし未来は自由です。変幻自在です。あなた次第です!

 

校舎から見える電波塔、大型スーパーの看板、工場の煙突からでる煙・・・いつかこの風景も変わるかもしれませんね。

共に学び、共に生きる・・・

8月24日(月)、夏季休業最終日ーー。先生方も始業式や課題テスト、そして何よりも子どもたちと何を語らい合おうかと、期待に胸を膨らませて準備に勤しんでいました。

 

ところで昨日は、本校サッカー部3名が、遠野高校さんらと合同チームを結成し、須賀川市の空港公園で、船引高校と試合をしました。

少人数で3年間汗を流し続けてきた彼らにとって、最後の試合となります。

 

以前、学校は、地域の人々が等しく教育を受ける施設として各地に設けられました。

ただ、現在は自動車の普及を中心に交通の便が良くなり、人々の行動範囲は広がりました。

したがって、必ずしも地域の学校に通わなくても、自分がここぞと思った学校へ入学するチャンスがあります。

そこで学校もこれまでの教育に加えて、特色を打ち出そうとしています。「ここに来ればこのようなことに出会える」というものです。

本校では「共に学び共に生きる」を合い言葉に認め会える校風を目指しています。

 

今回の合同チーム、まさにこのテーゼを垣間見ることができました。残念ながら6対5の惜敗でした。

しかし合同練習などの交流を通して、互いの人格を認め合い、肩を組んで試合に臨むことができました。このような子どもたちを、私は誇らしく思います。

いつでも、いつまでも・・・

8月21日(金)、昨日は体験入学が行われ、40名近くの中学生が、勿来高校に足を運んでくれました。夏休み中、しかも記録的な猛暑です。

家でゆったり過ごすこともできるだろうに、私たちの学校に来てくれたことを感謝しています。

 

本日は、3年生就職希望者へ今後どのような指導をしていくかの話し合いが行われました。

これから彼らは応募書類の準備、試験の勉強、作文練習、模擬面接と学校で過ごす時間が多くなることでしょう。

 

2年生の2学期は、修学旅行やインターンシップなど大きな行事が目白押しです。感染症拡大の影響で、計画通りに進められるかどうか、分かりません。

だからこそ、例年とは違った行動を求められることでしょう。学校からの連絡、話し合い、世の中の動きなどいろいろなことに注意を払いながら生活することが求められます。

 

1年生は1学期が短かったこともあり、やっと生活に慣れたところ、夏休みとなりました。それでも多くの子どもたちが夏休みにもかかわらず学校へきてくれました。

「家で勉強するより、学校で友達と」「理研部だから動植物の世話のために」など理由はそれぞれです。久しぶりに登校する君たちが2学期をスムーズに迎えられることを祈っています。

 

私たち勿来高校はいつでも、いつまでも君たちを待ち望んでいます。どうぞその笑顔をまた見せて下さいね。

 

音楽部の練習風景。

みんなを迎える玄関です。花壇のひまわりも君たちにほほえみかけているようです。

エール・・・

8月20日(木)中学生を対象とした体験入学が行われました。7月下旬に行う予定でしたが、感染症拡大の影響を受けてこの日にずれ込みました。

中学生にとっては忙しい夏休みになったことでしょう。休みが短くなった学校もある中で、急きょ部活動の大会が組まれたり、高校の体験入学に参加し、

面談等を通して進路先を考えたりと、なかなか予定通りにいかないことばかりだったでしょう。

 

感染症拡大のために生活のリズムが狂わされた人も多いのではないでしょうか。春の選抜に出場予定であった磐城高校野球部のみなさんもそのひとつでしょう。

ただ15日(土)に甲子園球場で行われた交流試合では、東京都代表のチームに1点差まで詰め寄り、私たちいわき市民に感動を与えてくれました。

 

生活に大きな影響を与えられたみなさんへ、私が何か言うことはできません。ただし、困難な状況下で、必死に取り組む姿は、人々に勇気を与えます。

そして何よりその苦労は人生の糧となるはずです。私たち勿来高校はそのような一人ひとりを応援する学校になりたいと思います。

 

就職試験が1ヶ月先に延ばされました。3年生も大きく予定を狂わされましたが、夏休みにもかかわらず、熱心に志望先企業への書類づくりに励みます。

楽しんで学ぶこと・・・

8月5日(水)、厳しい暑さが続きます。しかし毎日のように子どもたちが学校に来てくれます。

3年生は進路実現に向けて、受験問題に取り組んだり、履歴書を書いたりと、緊張感が漂います。2,3年生は部活や補習と目的は様々です。

1年生になぜ、夏休みなのに毎日学校に来て勉強しているのかを聞いてみました。

 

「暑いから」「スマホをいじってしまうから」「兄弟がうるさいから」と様々です。昨年から本校にもエアコンが設置されました。

学習環境は以前に比べて、格段に上がっています。また、学校には決まり事があります。他の人の迷惑にならないように、スマホをいじったり、騒いだりできません。

自宅で1人、集中して勉強を続けるには、強い自制心が必要です。彼らの意見はもっともです。

 

ただ、もっと大切な理由があるのではないでしょうか。みんなの表情はとても豊かです。強を「やらされている」のではなく「楽しんでいる」ように感じます。

自分のペースで取り組むことができる。しかも気の合う仲間と一緒に。筆者が大学時代に教えを受けた先生はこうおっしゃいました。「学校は勉強ではなく遊学するところだ」と。

「学び」は決して強いられてはいけません。主体性を持って「知」と遊んで下さい。

幸せとは何かを考え続けて・・・

8月4日(火)、夏休み2日目。3年生は進路活動に、1,2年生は、補習に部活動に精を出します。

女子バレーボール部は少人数ながらも毎日汗を流します。サッカー部は連合チームを結成し、8月末の試合にそなえ練習試合に励みます。

理研部は植物の育成や水質調査を、初心者も多い弓道部は、格技場で体捌きや基礎訓練を、そして今年、

生徒総会を経て発足したウェイトトレーニング同好会は、新しくそろえた器具に向かい合い、爽やかな汗を流しています。

筆者はもっぱら読書に勤しみます。図書館には夏休みにあわせて、みなさんに読んで欲しい本を取りそろえています。

生徒の推薦、話題の本、受賞作品など様々です。なかでも私が心を掴まれた本が、凪良ゆう『流浪の月』(2019東京創元社)です。

ある事件の「被害者」と「加害者」、それをとりまく世間、それぞれの受け止め方の相克・・・。「事実と真実はちがう」という言葉が印象に残ります。

主人公の少女は晩ご飯にアイスクリームを、なぜ食べてはいけないのか?と問います。世間が正しくて私が変なのか。

「日本人ならご飯でしょう!」私はなぜパンではいけないのか疑問でした。俺は日本人じゃないの?そもそも日本人って?

 

人は1人では生きていけません。安心できる場所が必要です。だからといってみんなに合わせてばかりいては、「安心」できてもホッとできません。

答えは簡単ではありません。部活動やホームルーム活動などいろいろな体験を通して、自分にとっての「幸せ」を構築していって下さい。

 

夢と将来のために現在を・・・

7月31日(金)、1学期終業式が行われました。今年は感染症拡大防止のため、校内放送を使い、ホームルームにいながら、校長先生のお話を聞きました。

 

「将来のゆめはお菓子屋さんになること。そのためには専門学校に行って技術を身につけようと漠然と考えている人がいるかもしれません。

では今、何をすれば良いのか。茫漠とした将来像を具現化するために、現在を充実させることが大切。

勉強したりボランティア活動に参加したり、さまざまな体験をとおして、夢と現実の結びつきが強くなってくる。ぜひ「今」を大切にして下さい・・・。」

 

各クラスでは、担任の先生方が、校長先生の話の内容に沿って、黒板にチョークを走らせます。

耳に流れこむ言の葉と、目から飛び込む情報が、子どもたちの感性に訴えかけます。

君たちが将来に向けて充実した夏休みを過ごすこと、私たち全員、心より願っています。

君たちは私たちの宝物です。幸せな「とき」を過ごして下さい。

つながり・・・

7月30日(木)、昼休みに夏休みのボランティア活動に参加を希望する子どもたちの打合せがありました。

今年は夏休みが短縮され、期間が短く、また活動先や内容も制限される中、たくさんの生徒が手を挙げてくれました。

筆者は会津で視覚に障がいを持つ方々が、観光スポットを歩いて巡るツアーに、当時担当していた生徒の付き添いという立場で、同行しました。

 

その生徒は将来ソーシャルワーカーになるため、大学進学を志していました。

普段はぶっきらぼうな女の子。小論文の練習のため、私のところへ課題を取りに来るようになりました。

書けない日々が続きます。ーーいや書いてはいますが、伝わらない。論理的でない。説得力が無い。何度となく同じ課題を書いてもらいます。

でも1度として弱音を吐かなかった。休み時間や昼休み、放課後と取り組み、必ず書き上げてくる。

この日のボランティアでは、普段は見せたことのない笑顔と気遣い。この優しさが本当の姿なのだと実感しました。

小さい頃、家族が病気になったときに、救ってくれたのがソーシャルワーカーだったそうです。だから将来彼女は困っている人の力になりたいと決心したようです。

人1人の人生が人とのつながりで大きく変わる。ボランティア活動に限らず多くの人に関わって下さい。つながりの連鎖が社会を豊かにするのではないでしょうか。

 

本校からは12名が参加します。この体験で広がりのある人生を創り上げていって下さい。

炭水化物食べましょう・・・

7月29日(水)、筆者が3年生選択授業に顔を出したときに、ある男子生徒にこう言われました。「先生!炭水化物食べに行きましょうよ!」と。

ーー言いにくいのですが、私はご飯を食べません。いや食べる機会がないというべきでしょうか。米も炊飯器も家にはありません。

そもそもご飯を炊こうとする意欲がありません。理由は「面倒だから」です。

 

実は若い頃、自炊をしていました。様々な食材を計画的に利用して、弁当づくりもこなしました。

目標は男女に関係なく、家事育児をすべきだという目的からです。しかしいつの頃からか夢が潰えました。

特別な理由はありません。1人の生活です。単純に怠け者なのです。

ところで朝昼晩と食パンを食べた話しなどを何気なく教室ですることがあります。きっとそれが頭にあった生徒が、心配してご飯に誘ってくれたのでしょう。

食事って大切です。勿論体の発育にとって貴重なものです。ただし、誰とどのように摂るのか。私はそれも大切な要素だと思います。

私はこの子の言葉を聞いて、俄然食欲がわいてきました。誰かが自分のことを気にかけてくれる。

そんな雰囲気だからこそ食事も楽しくなる。みなさんもそんな「仲間」を持って下さい。

 

ファッション造形基礎という授業では、トートバッグを作成しています。先生も一緒に制作しました。

推理小説・・・

7月28日(火)、今年は長梅雨です。昨日、1年生数学Ⅰの授業を見学しました。

 

1次関数のx軸方向への平行移動という内容で、

y=2x2のグラフに続けて、y=2(x-1)2とy=2(x+3)2のグラフをかき、それぞれがどのように違うのか、比較するものでした。

y=2(x-1)2のグラフは、y=2x2と比較して軸が+1移動します。

また、y=2(x+3)2は-3移動します。

つまり括弧内の「-1」と「+3」が「+1」と「-3」移動したことになります。なぜだろう?

 

こうして昨日の授業は終わりました。なぜなのか?眠れませんでした。

抑えきれずに本日も参加し、ようやく納得がいきました。

 

移動した点をそれぞれX、Yとして証明していくと、符号が逆になることが分かります。なるほど!

 

筆者は数学が苦手です。でも、今回とても惹き付けられました。まるで推理小説を読むように・・・。

次の前回のヒントが次回の謎解きにつながる、そのようにわくわくした時間を過ごすことができました。

すべて勉強は「物語」なのかもしれません。「なぜそうなるのか?」常にそのような気持ちをもって授業に臨めば、きっと興味がわくのではないでしょうか。

おばけなんていないさ・・・

7月27日(月)、4連休が明けた登校初日。「いきたくない」と思う人もいるのではないでしょうか。

恥ずかしながら筆者もその1人。でも不思議です。なりたくて就いた職業なのになぜ休みたいのかと・・・。

志望動機は「学校に来てよかったと思ってもらいたいから」です。その手段として、分かりやすくて興味のわくような授業を心がけています。

明日どんな授業にしようか。あの子にどんな言葉をかけようか。仕事に生きがいを感じています。ではなぜ学校に行きたくないのか。

「こわいから」これが私のたどり着いた結論です。「思ったように仕事ができるか」「同僚の評価はどうか。」など、まだ起きてもいない「失敗」に不安を感じるのです。そして考えるのが面倒くさくなる。

勉強が分からない、友だちと上手くいかない、そんなこともあるでしょう。でも、問題が起きてから心配しても遅くはありません。おばけは出会ったときがこわいのです。

 

1年生数学の授業では、2次関数を学んでいました。

また、お昼休みに文化祭実行委員会が開かれ、10月の本番に向けて、いろいろな案が出されました。

1日が積み重なって・・・

7月20日(月)、なかなか梅雨が明けません。どんよりした曇り空、気分が滅入ることもあるでしょう。

休日、気分転換にコンビニカフェなるものを体験しました。店員さんに「アイスコーヒー1つ」とお願いしました。

ところが彼は困惑顔。すぐにアイスの置いてある冷凍庫に私を案内してくれました。そこにある氷の入ったカップを指さし、これをレジまで持ってきて下さいと教えてくれました。

てっきり店員さんがカップに氷とコーヒーをついでくれるものとばかり思っていたので、このシステムに驚きました。

でもお陰で美味しいコーヒーをいすにかけてゆっくりと味わうことができました。

 

その晩、テレビで音楽番組が放映されていました。その中で森高千里さんの「わたしがオバさんになっても」が流れます。

その他にも思い出の音楽がたくさん聞こえてきました。なぜかそれらを聞いているうちに涙が流れました。「生きていて良かったな」と。

毎日楽しいことばかりではありませんでした。10年近くも悩み続けた時期もありました。いつになったら上手くいくのだろうと、望みのもてない日々が続きました。

でも何気ないことに「幸せ」を見いだして1日1日を大切にしてきました。きっと昔の歌を聴いて、今ある自分に感謝したのでしょう。

命を大切にして下さい。明けない夜がないように、明けない梅雨はありません。1杯のコーヒー、心に残る音楽。人生を創り上げていって下さいね。

 

2年生、1組は英語、2組は数学の授業でした。集いあい、学び合う。上手くいかないこともあるかもしれませんが、一瞬一瞬を大切にしよう。

知恵と工夫・・・

7月17日(金)、3年生選択授業のフードデザインでは、豚肉とピーマンの炒め物と杏仁豆腐を作りました。

ご存じの通り、感染症拡大防止のため、調理実習は極力ひかえることになっています。

前回、2年生が調理技術検定にそなえ、キュウリを刻む練習風景をお伝えしましたが、本来は、きちんとした料理作りを学ぶ時期でした。

しかし、いわゆる「三密」を避けるためにこのような取組に変更しました。

今回、選択授業ということもあり、人数も少なく、調理台使用を1人1台にして「究極の三密対策」をとった上で、実習を行いました。

家庭科の先生の苦労が忍ばれます。1人分の材料で、すべて1人で調理、試食もそれぞれのテーブルで食べます。

お互いの出来映えを評価し合いながらの楽しい試食ができず残念な面もありますが、すべて1人でこなすということは、自分の苦手と向き合うことになるので、収穫も多いのです。

 

一人ひとりの知恵と努力、その積み重ねこそが、困難に打ち勝つ最善の策であることを実感しました。

感染症を、みなさんの知恵と工夫で乗り切りましょう!

連休前に伝えたいこと・・・

7月22日(水)、明日から4連休となります。今日は筆者がどうしても言葉では上手く伝えられないことを文章にさせてもらいたいと思います。

 

「私は、君たちが勉強したり部活をしたり、眠いのをこらえて授業を受けたりする姿を見るのが嬉しい。

親の後をくっついて歩いていた君たちが、家族以外の人を好きになったり、嘘をついたり、悩んだり、嘆いたり・・・と自分の意思で一生懸命自分の生活を営んでいるからです。

人生80年。18歳はその5分の1です。『いいことなんかなかった』と思う人がいるかもしれません。確かにそうかもしれない。

私は自分の30前半からからおよそ十年間を振り返ると、『いいことなんかなかったな』と思います。当時を思い出したくもありません。

君たちと同じ10年ですが、意味合いが違いますよね。君たちにとっては物心ついてからずっと「いいことなかった」と感じる人がいるのも分かります

でも今私はトンネルの中にいるとは感じません。

具体的にいいことがあったわけではありません。ただ、働く場所や仕事の内容、接する人が変わったことで、何となく考え方も変わったのでしょうか・・・『生きていて良かった』と毎日、思えるのです。

人生は変わります。変えられます。人生まだ5分の4、まだまだその時間はあります。今までやったことないことや、会ったこともない人と出くわすかもしれません。

だからね、今日という日を、投げやりに扱わないでください。明日という日に期待を持って下さい。君たちの笑顔は私にとっての宝物です。」

 

何気ない1日こそが、幸せの第1歩です。

「「こころの法則」~出来事→認知→感情~」

7月17日(金)の5校時(総合的な探究の時間)に、本校1学年が年間に6回実施しているスキルトレーニングの4回目として、「こころの法則」というテーマで行いました。

1人で留守番する出来事などを題材に、留守番することになったときの困った感情やうれしい感情が出たときの、それぞれの認知(考え方)はどのようなものだったのかを考えました。

生徒同士でお互いの考えを確認し、同じ出来事でも違う認知(考え方)をすると、異なる感情が出てくることを学びました。

3学年「社会人講話、職業講話」

7月10日(金)に、3学年を対象に福島県若年者生活基盤支援事業「社会人講話、職業講話」を実施しました。

 

社会人講話では、株式会社八幡台やまたまや様と株式会社いわき精機様から、実際に企業で働いている方を職業講師としてお招きし、

職業紹介や企業の求める人物像、採用試験でのポイント等の内容をお話しいただきました。

 

職業講話では、キャリア支援機構いわき事業所様から講師の先生にお越しいただき、面接でのマナーやお辞儀の仕方、座り方等の実践的な指導をしていただきました。

一人一人の進路実現に向けて、準備を進めて参ります。